8 / 14
8
しおりを挟む
「高校の頃に見たんだ。あの人が見知らぬ金髪の女性と結婚して子供が出来る場面を」
見知らぬ金髪の女性………?
いくら自分の姿が見えないとはいえ、自分の存在を見知らぬ人物と捉えるのはいかがなものだろうか。
もしかして、高校の頃は別の人と将来を共にする未来だったのに、何処かでその未来が変わったのだろうか。
「………どれだけ好きになっても、違う人と歩む未来が見える相手とどうこうなりたいとか………そう思うだけ無謀でしょう。だから、あの場から去ったの。だから、家から出なくてもやっていける仕事についたの」
ーーーだから、たまたま同じ能力を持った私と同居することにした、と。
そう言ったヴァネッサの表情は今には泣き出しそうで見ているこっちまでもが泣きたくなった。
「そうだったのですね」
何がきっかけになったのかは分からないけれど、今、ヴァネッサと彼の運命は繋がっている。
だから、そんな顔をしないで欲しい。
笑わないまでもこんな悲しげな表情は浮かべないで欲しい。
そんな表情を浮かべるくらいなら、これからの同居のことなど考えず、見た未来を全て話してしまいたくなる。
でも、もし、私が話してしまったことでその未来すら変わってしまったらどうしよう。
ヴァネッサが見たという女性との未来が再び繋がってしまったとしたら。
ヴァネッサはまた、公園でひとり寂しく座っているのだろうか。
見知らぬ金髪の女性………?
いくら自分の姿が見えないとはいえ、自分の存在を見知らぬ人物と捉えるのはいかがなものだろうか。
もしかして、高校の頃は別の人と将来を共にする未来だったのに、何処かでその未来が変わったのだろうか。
「………どれだけ好きになっても、違う人と歩む未来が見える相手とどうこうなりたいとか………そう思うだけ無謀でしょう。だから、あの場から去ったの。だから、家から出なくてもやっていける仕事についたの」
ーーーだから、たまたま同じ能力を持った私と同居することにした、と。
そう言ったヴァネッサの表情は今には泣き出しそうで見ているこっちまでもが泣きたくなった。
「そうだったのですね」
何がきっかけになったのかは分からないけれど、今、ヴァネッサと彼の運命は繋がっている。
だから、そんな顔をしないで欲しい。
笑わないまでもこんな悲しげな表情は浮かべないで欲しい。
そんな表情を浮かべるくらいなら、これからの同居のことなど考えず、見た未来を全て話してしまいたくなる。
でも、もし、私が話してしまったことでその未来すら変わってしまったらどうしよう。
ヴァネッサが見たという女性との未来が再び繋がってしまったとしたら。
ヴァネッサはまた、公園でひとり寂しく座っているのだろうか。
15
あなたにおすすめの小説
俺が許すよ
mahiro
恋愛
私は私を許せない。
それがたとえ前世の出来事だったとしても、到底許せるものではなかった。
転生した世界は前世の世界とは大きく異なり、何の力も存在しない平和そのままだ。
そんな世界で息を潜めながら生活をしていると、現世でも自分の姉であるミファーからとある相談を受けた。
それはミファーの変わりにとある男性と婚約してくれないかというものだった。
【完結】初恋の人に嫁ぐお姫様は毎日が幸せです。
くまい
恋愛
王国の姫であるヴェロニカには忘れられない初恋の人がいた。その人は王族に使える騎士の団長で、幼少期に兄たちに剣術を教えていたのを目撃したヴェロニカはその姿に一目惚れをしてしまった。
だが一国の姫の結婚は、国の政治の道具として見知らぬ国の王子に嫁がされるのが当たり前だった。だからヴェロニカは好きな人の元に嫁ぐことは夢物語だと諦めていた。
そしてヴェロニカが成人を迎えた年、王妃である母にこの中から結婚相手を探しなさいと釣書を渡された。あぁ、ついにこの日が来たのだと覚悟を決めて相手を見定めていると、最後の釣書には初恋の人の名前が。
これは最後のチャンスかもしれない。ヴェロニカは息を大きく吸い込んで叫ぶ。
「私、ヴェロニカ・エッフェンベルガーはアーデルヘルム・シュタインベックに婚約を申し込みます!」
(小説家になろう、カクヨミでも掲載中)
年下夫の嘘
クマ三郎@書籍&コミカライズ3作配信中
恋愛
結婚して三ヶ月で、ツェツィーリエは一番目の夫を亡くした。朝、いつものように見送った夫は何者かに襲われ、無惨な姿で帰ってきた。
それから一年後。喪が明けたツェツィーリエに、思いもよらない縁談が舞い込んだ。
相手は冷酷無慈悲と恐れられる天才騎士ユリアン・ベルクヴァイン公爵子息。
公爵家に迎え入れられたツェツィーリエの生活は、何不自由ない恵まれたものだった。
夫としての務めを律儀に果たすユリアンとの日々。不満など抱いてはいけない。
たとえ彼に愛する人がいたとしても……
【完結】偽装結婚の代償〜他に好きな人がいるのに結婚した私達〜
伽羅
恋愛
侯爵令嬢のヴァネッサはある日、従兄弟であるリュシアンにプロポーズされるが、彼女には他に好きな人がいた。
だが、リュシアンはそれを知りながらプロポーズしてきたのだ。
リュシアンにも他に好きな人がいると聞かされたヴァネッサはリュシアンが持ち掛けてきた契約結婚を了承する。
だが、ヴァネッサはリュシアンが契約結婚を持ち掛けてきた本当の理由に気づかなかった…。
嘘つきな婚約者を愛する方法
キムラましゅろう
恋愛
わたしの婚約者は嘘つきです。
本当はわたしの事を愛していないのに愛していると囁きます。
でもわたしは平気。だってそんな彼を愛する方法を知っているから。
それはね、わたしが彼の分まで愛して愛して愛しまくる事!!
だって昔から大好きなんだもん!
諦めていた初恋をなんとか叶えようとするヒロインが奮闘する物語です。
いつもながらの完全ご都合主義。
ノーリアリティノークオリティなお話です。
誤字脱字も大変多く、ご自身の脳内で「多分こうだろう」と変換して頂きながら読む事になると神のお告げが出ている作品です。
菩薩の如く広いお心でお読みくださいませ。
作者はモトサヤハピエン至上主義者です。
何がなんでもモトサヤハピエンに持って行く作風となります。
あ、合わないなと思われた方は回れ右をお勧めいたします。
※性別に関わるセンシティブな内容があります。地雷の方は全力で回れ右をお願い申し上げます。
小説家になろうさんでも投稿します。
幸せの鐘が鳴る
mahiro
恋愛
「お願いします。貴方にしか頼めないのです」
アレット・ベイヤーは私ーーーロラン・バニーの手を強く握り締め、そう言った。
「君は………」
残酷だ、という言葉は飲み込んだ。
私が貴女に恋をしていると知りながら、私に剣を握らせ、その剣先をアレットの喉元に突き立たせ、全てを終わらせろと言っているのを残酷と言わず何と言うのか教えて欲しいものだ。
私でなくともアレットが恋しているソロモン・サンに頼めば良いのに、と思うが、アレットは愛おしい彼の手を汚したくないからだろう。
「………来世こそ、ソロモンと結ばれる未来を描けるといいな」
そう口にしながら、己の心を置き去りにしたままアレットの願いを叶えた。
それから数百年という月日が経過し、私、ロラン・バニーはローズ・ヴィーという女性に生まれ変わった。
アレットはアンドレ・ベレッタという男性へ転生したらしく、ソロモン・サンの生まれ変わりであるセレクト・サンと共に世界を救った英雄として活躍していた。
それを陰ながら見守っていた所、とある青年と出会い………?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる