きっと、君は知らない

mahiro

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ん?
俺、式神が怪我したとか言ったっけ?
いや、怪我治したって俺は手当てはしたけど、治してはいないんだが。


「あ、あの」


「ん?あぁ、こいつの居場所も怪我をしたことも何もかも分かるんです。俺がこいつの主だから」


何そのチート能力。
漫画とかでありそうな能力ですね。
どうせ転生したなら俺も使ってみたかったんですけど、生憎、何も使えないんですよー。


「怪我について治してはくださったんですよね?ありがとうございます」


「いえ、治してはないです」


そう言うと男性は首を傾け、式神の前足を掴んで俺に見せた。


「何もない...…」


そこはまるで何もなかったかのように傷が消えていた。
え、あの消毒液そんな万能なわけ?!
普通の薬屋で買ったんだけど?!
と内心驚いていると、男性はダークグレーの瞳を見開き俺をじっと見ていた。


「え?何、自分の能力に気付いてないのか?」


「能力?」


何を言っているんだ?
俺は一般人だぞ?
能力だの魔法だの使えるわけないだろう。
日本で暮らしていた成人した男が事故で亡くなったと思ったら別世界に転生しただけで、能力とやらが身に付くわけないじゃないか。


「あー、気付いてないのな。これ、お前が能力使って治したんだぜ?」


ナンデスト、俺って実は魔法使えるのか?
俺、実はチートだったりするのか?
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