きっと、君は知らない

mahiro

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無事に町に辿り着き、お礼をさせて欲しいが本日は用事があるので明日家にきて欲しいという2人に先輩は迷わず了承し、俺たちは空いてる宿を探し出した。
その後、先輩とケイトは買い出しに向かい、ショウンさんはフランさんとアレシアを連れて何処かへ出掛けてしまった。

これはチャンスだ。
今ならキヨさんと俺しかいないから、傷のことを話せる。
そう意気込みキヨさんの部屋に向かえば、キヨさんは窓の外を眺めていた。


「キヨさん、今少しよろしいですか?」


「ん?あぁ」


俺の声でこちらに気付いたキヨさんは視線をこちらに向けるなり、窓から離れ、近くにあった椅子へと腰かけた。


「単刀直入に聞きます」


「おう」


俺はドアを締め、顔を引き締めながら言えばキヨさんも姿勢を正した。


「前世の傷、消したいですか?もし、希望があれば消せますが」


「………自分のは消さないのか?」


「俺のは消しません。この傷があってこそ今があると思ってますので。アレシアもきっとそう思うと思います」


なーんて言っちゃったけど、良かったのかな。
2人の間で何があったかなんて深く知らないから失言かどうか判断つかないけれど。


「………俺は消してほしいって願いそうに見えたのか?」


はい、見えました、なんて言えるわけない。
2人の姿から視線をそらし続けるキヨさんを見ていたら、覚えていない方が幸せなんじゃ?って思え、消すならキヨさんの意思を尊重しようと結論付けたわけだ。


「いえ、そうではありませんが、俺とアレシアとはまた違う思いがキヨさんにはあるのでは?と思いまして」


「なるほどな……まぁ、色々過去のこととか悩んだりもしたが、グレイと同じでこの傷があってこそ今感じるものがあるわけだからな」
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