きっと、君は知らない

mahiro

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109後 F3

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そう言った後、先輩がどんな表情を見せたか覚えていない。


「さよか」


といつものように笑っていたかもしれないし、落ち込んでいたのかもしれない。
ただ、先輩は俺に断られることは分かっていた筈だ。
先輩後輩で居られるのは、2人が過ごした2年間だけだってことくらい。


「…………フラン?聞いてるか?」


いつの間に目の前まで来たのか分からないが、顔が触れそうなほど近くにショウンさんは来ており、俺の肩に手を置いていた。


「え、あぁ、すみません。考え事してました」


「………お前さんは考えること多そうやな」


「そんなことはないですよ」


それより早く離れて欲しいと言う前に、ショウンさんは俺の肩に触れていない方の手で何かを握り締めた。


「やっぱり掴めたな。『矢』はキーパーソンとなる人物が居れば仲間が全員揃う必要はないんやな」


「そんな筈は」


俺がキーパーソンである筈もないし、能力者が欠けていても本来はいけない筈なのに何故『矢』を掴めたのだろう。


「ほら、って言っても見えないやろうけど、ここに『矢』はあって、今は俺の中に吸収されてんで?」


どういうことなのだろう。
過去を知らないショウンさんだから、なのだろうか。
だとしてもキーパーソンが俺というのが納得いかない、が、見つけられたならそれはそれで良かった、と考えるべきか。


「………見つけられたなら良かったです。それなら、ムシューニたちに早く報告しないとですね」


俺は掴まれた手を離そうとすれば、その手を払われ、その手を今度は握り締められた。


「………なぁ、フラン。お前さん、俺の家族と会ったことあるやろう?そんとき何を言われたんや?」
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