きっと、君は知らない

mahiro

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116後 F1

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先輩から家族に何を言われたのか問われたとき、咄嗟に答えたのは昔から考えていた解答だった。


「特に何も。俺からは1後輩としてよろしくお願いします、とお伝えしただけですよ」 


「そ、んなわけ……ある、かい」


途切れ途切れでそう言えば、先輩は突然意識を失くし倒れた。
倒れた衝撃で受けた傷は治療を行い、自分よりも僅かに大きい身体を背負って皆のいるテントへと戻った。
そこで話が出たのが、『矢』が過去を見せたというもの。
一体、『矢』はどこまで見せたのだろう。
俺が先輩の家族と話している所も映し出したというのだろうか。
もし仮にそうだとしても、別に問題はないはず。
結果的に彼は幸せな人生を味わえたのだから。


「…………何でオレがこんな目に」


身体が大きく揺れたのに気付き、目を覚ませば見覚えのある後ろ姿が視界に飛び込んできた。


「ブルー?何で俺を背負ってるんだ?」


「あ?やっと目覚めたのかよ。なら自分で歩け」


「あぁ、すまなかったな。ありがとう」


どうせなら女の子背負いたかった、と愚痴を言いながら俺を背中から下ろしたブルーに、これは先輩に言いくるめられたなと思った。
昔の先輩ならやりかねないしと思った所で、やはり記憶は戻ったのか、と胸の中で呟いた。
戻らなければ良かったのにと思うが思い出したものは仕方がない。


俺には俺の出来ることをするだけだ。
それは今も昔も変わらない。
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