きっと、君は知らない

mahiro

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「理由なんか分からねぇけど、回収できたんだから取り敢えず良かったんじゃねえの?」


ブルーはつまらなそうにそう言えば、ケイトは殺気の込められた目付きでそちらを見ていた。


「………お前は昔から能天気な男だったが、本当に何も変わらないな」


「え、何でオレ睨まれてんの?」


「無神経だからだよ」


「そうか?お前が神経質なだけだろ」


さー目標達成したなら次行こうぜーとブルーがひとり歩き出そうとし、先輩が慌てて止めていた。


「ちょっと待て!お前は行き先分かって歩いてるのか?」


「あ?分かるわけないじゃん」


何を当たり前のことをって顔で先輩の顔を見ているが、なら何で先頭を歩こうとするのやら。


「なら適当に歩き出そうとするなっての」


「へーい。じゃあ、誰が行き先分かるんだよ」


「グレイだよ。最後の『矢』だから気合い入れないとな」


そうだ。
これが最後の『矢』で、俺が場所を辿らなければいけないのだ。
だけど、皆のようにどの辺にあるといった感覚はほとんどない。
あるとしても蜘蛛の糸のように細い何かが頭の中にあり、それが何処からか引っ張っているような感覚しかないのだから、ほぼないと言えるだろう。


「場所は分かりそうか?」


「すみません、皆さんのようにはっきりとは分かってないです」


「謝るなって!きっと近づけば嫌でも分かるって。だから大丈夫だ」


先輩に背中を叩かれ勇気づけられたが、本当に分かるのか確信が得られず、思わず表情が暗くなってしまった。
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