紹介なんてされたくありません！

8

「俺は恋人さえ良ければいつでも、と思っているさ。だが、恋人はそうは思っていなくてな」


「え？！何で？！昔はちょっと……だいぶ中身も問題があったけど、今は良くなったし、元から見た目は良い方じゃない。頭も悪くないし稼ぎも良いよ。そう考えると兄さんって優良物件だと思うけど」


「瑠璃、それが問題なんじゃないの。ほら、モテる男性っていつか浮気するんじゃないかとか二股されてるかもとか考える人もいると思うよ」


「なるほど……そっか。和久兄さん、頭いいね」


「おい、勝手に俺を最低な男にするな。浮気もしないし、二股もしていないぞ」


そこに関しては現時点での心配はしてないけど、もしそういうことが起きたなら、僕と本気で関係性を終えたいときなのでしょう。
そのときは潔く去る………ように心の準備をしたおかなくてはなりませんね。


「もし本当に恋人がそのような不安を感じているなら、不安を消し去ってあげたいし、他にも悩んでいることがあるなら、一緒に悩んで解決したいと思う。結婚についても恋人の気持ちがしっかりと定まるまで俺はいつまでも待つつもりだ。たとえお互い年老いてもな」