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第十八章 汚れてなんか
しおりを挟む額に優しいキスを贈られ、琉果は困惑していた。
(拓真さん、どうして? あんなに僕を欲しがっていたのに)
唇を離した拓真は、静かに問いかけてきた。
「君を、抱きしめてもいいか?」
「う、うん。いいよ」
ふんわりと長い腕で抱かれ、その広い胸に顔を埋め、琉果はやはり不思議な思いだった。
しかし、一つの決意はあった。
(今夜は、このまま眠らないようにしないと!)
以前も、同じようなことがあった。
その時は、あまりの心地よさに寝落ちてしまったのだ。
(だって。お父さんに、抱っこされてるみたいなんだもん……)
あんなにケンカばかりする拓真だが、こうされると強い安心感がある。
(大丈夫。この人になら、抱かれても平気)
そんな風に、琉果は拓真を見ていた。
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