恋は突然に愛は永遠に 【若当主アルファ×訳ありオメガ】 ~ツンデレ同士の両片思いは、実るんですか?~

大波小波

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 騒ぎを収め、ようやく琉果と二人になった拓真は、鬼の形相を微笑みに替えた。
「探したぞ、琉果。さぁ、帰ろう」
「ごめんね、拓真さん。助けてくれて、ありがとう」
 泣いてすがって来るかと思っていた拓真は、首を傾げた。
「どうした? 行くぞ」
 だが琉果は、拓真が差し伸べた手を握らなかった。
「とっても、嬉しい。でも、ごめん。僕は、お屋敷へは帰らないよ」
「な……ッ!?」
 拓真は、目に見えてうろたえた。
 琉果は、その深い琥珀色の瞳を瞼に隠し、淡々と語った。
「お屋敷の人たちは、みんな優しいよ。美味しい御飯を作ってくれる人や、あったかいベッドを整えてくれる人。水瀬さん、三本木さん、御小姓の仲間たち」
「だったら、なぜ……!?」
「でも、拓真さんは。拓真さんだけは、優しくないんだ」
 ようやく見せてくれた琥珀の瞳からは、大粒の涙が一粒こぼれた。

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