アルス・アマトリア ~三角関係? だけど僕たち幸せです!~

大波小波

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 玲は、ワインで赤く染まったタオルを拓斗の頭にポイと被せると、秋也にゴメンネと両手を合わせた。
「許してやって。拓斗、めちゃくちゃ酔っぱらってるから」
「何言ってンだよ。俺は秋也クンを、とってもとっても心配してるんだぜ?」
 嘘ばっかり、と声をあげた玲だったが、拓斗はそんな彼の頬を両手ではさみ、ぐりぐりとこねあげた。
「お前だって心配してたじゃねえか。何たって相手は、あの植村だから、って」
 どういう意味だ、と秋也は玲に目で問うた。
 口の悪い拓斗は仕方ないとして、なぜ玲までそんな事を言うのか。
 拓斗は秋也に、芝居がかった神妙な顔を向け、腕組みをして唸った。
「植村はよぉ、男関係が派手だろ? そんな女が、お前の手に負えるのか、ってな」
「お、男関係が派手、って」
「貢がされて遊ばれた挙句、あっという間に捨てられて。さらに! 良くない噂を、ふれ回られるんじゃねえのか?」
「植村さんは、そんな人じゃない! ……と思う。たぶん」
 秋也も、気にはなっていたのだ。
 華やかで派手好きな植村さんが、どうして俺みたいに地味な男に声をかけたのか、と。
 しかも、好きだとハッキリ言われたわけでも、ない。
 何となく会話をするようになって、何となくディナーの約束をしただけなのだ。
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