わがまま子息は七回目のタイムリープで今度こそ有能執事と結ばれる! ……かな?

大波小波

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「さて。明日は早起きをして、片付けものや荷造りがあります。ですから、今夜のエッチはお預けです」
「わぁ! 暁斗の口から『エッチ』とか出た!?」
 冗談です、と笑いながら、暁斗は昴の傍に腰掛けた。
 昴は彼の肩に頭を預け、静かに瞼を伏せた。
 それと同じくらい静かに、ささやいた。
「何だろう。とっても、穏やかな気持ちだよ」
 以前の昴なら、しばらく会えなくなるのだから、肌を合わせたい、とわがままを言うところだ。
 そんな昴の手に、暁斗は指を絡ませて、そっと握った。
「暁斗の手、あったかいな……」
 瞼を閉じたまま、昴は安らかな時に身を任せた。
「昴さま。愛しています」
「ありがとう、暁斗。僕も、愛してるよ……」
 滅多に聞くことのない、暁斗のストレートな愛情表現も、昴は胸にじんわりと染み込ませた。
 もう、驚いたりしない。
 たとえ彼らしくない言葉でも、それは昴の心に真っ直ぐに伝わってくる。
「空港まで、絶対に見送りに行くね」
「ありがとうございます。でも……」
「でも?」
「そうなると、離れがたくなりますね」
 飛行機が、このまま飛ばなければいいのに、と思ってしまいます。
 そんな暁斗のジョークも、昴の耳に心地いい。
 暁斗の旅立ちの日まで、あとわずか。
 しばしの別れを、二人は惜しんだ。
 もたれ合い、優しい言葉を交わしながら、惜しんだ。


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