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しおりを挟む「北條さんは、ヤクザさんだったんですか……!?」
「え? あ、あぁ。これか」
指摘され、ようやく杏が自分の刺青に驚いたことを知った真だ。
頭を掻きながら、それでもきちんと否定した。
「この体だが、私は極道じゃないよ。いわば、半グレだ」
「半分グレー、ということですか」
「うん。店の持ち主は、ヤクザさんだがね。私は、雇われ店長だ」
「そうだったんですね」
それより、と真は杏に背中を向けた。
「洗ってくれないか」
「はい」
杏は、手渡されたスポンジを泡立て、ていねいに真の肌を擦った。
シャワーでシャボンを流した後は、真が杏の背中を洗った。
「ここも綺麗にしてあげよう」
「へ、変なとこ、触らないでください!」
じゃれ合いながら体をきれいにした後は、バスタブに二人で浸かった。
「大きな湯舟ですから、二人でも楽に入れますね」
「バスタブに浸かるのは、久しぶりだ」
真が体を動かし、湯が派手にあふれた。
背後から杏を軽く抱き、その気になれば後ろから貫ける体勢だ。
だが、杏の一言が真を萎えさせた。
「何だか、おじいちゃんと一緒にお風呂に入ってるみたいです」
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