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しおりを挟む「久々に悦かったなぁ。詩央くん、テクニックも充分だったし」
「テクニック、って」
「フェラしてくれた。あ、彼の方からだぞ? ノリノリだったな」
スキンはちゃんと付けたから、などと気休めにもならないことをべらべら喋る真だったが、それを聞いていた杏の瞳から、涙が流れた。
「お、おい? どうした?」
「北條さんは、ひどいです……」
なぜだ。
なぜ、杏くんは泣く?
それに、私がひどい、とは!?
「僕とお風呂に入ったり、キスしたりしてるのに、他の人と……!」
「おいおい。別にひどいことはないだろう。私は、君の何だ?」
「……恋人だと思ってました」
「!?」
真は、口をぽかんと開けた。
まさか、セックスもしていないのに、恋人認定されていたとは!
(いや、しかし)
涙をぽろぽろこぼす杏の姿に、真の胸は痛んだ。
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