恋してみよう愛してみよう

大波小波

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 挑発的に、会わせて欲しいと言っていた。
 つまんない子なら、北條さんを奪おうと考えていた。
「でも、反則だよ。あんなにいい子だなんて」
 涙が、こぼれる。
 熱い涙が、頬を伝う。
「嫌いになんか、なれないよ」
 心のこもった、朝食。
 どれもが、食べやすいように気を配ってあった。
「僕のために」
 そこへ、ドアを叩く音が。
「はい?」
「詩央さん、大丈夫ですか? 具合悪かったり、しませんか?」
 詩央は、涙をぬぐった。
「ありがとう。もう、上がるから」
「タオルと部屋着、ここに置いておきますから」
 サッシの向こうの人影が動き、やがていなくなった。
 何て気の利く子だろう。
「北條さんが参っちゃうわけだ」
 ざぶりと顔を湯で洗い、詩央は勢いよくバスタブから出た。
 でも……。
「北條さん、気を付けないと。杏くんを狙う人が、他に現れるかも」
 こんなに可愛い、良い子なのだ。
 誰にでも好かれ、想いを寄せられるだろう。


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