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しおりを挟む「喜んでくれたかな、杏」
「はい、真さん」
手を取り合い、二人は互いの熱を感じていた。
新しい風を、感じていた。
「このレストランで、6月に披露宴をしたいと思っているんだ」
「披露宴、ですか?」
イヤだな、と真は頭を搔いた。
「君と私との、結婚披露宴、だよ?」
「え!? あ、その!? はい……」
「式は、4月に。暖かくなってから」
「はい……」
「花いっぱいの、いい場所を見つけたんだ。気に入ってくれるといいが」
「真さん!」
杏は、もう周囲も構わず真に抱きついていた。
「真さん。真さん、愛してます。愛してます、真さん!」
真は驚いたが、その腕を、声を振りほどきはしなかった。
ただ受け止め、応じた。
「杏。愛してるよ、誰よりも」
周囲からは拍手が起こり、二人を祝福した。
「君はもう、家政夫じゃない。私の大切な、パートナーだ」
「はい……、はい!」
まだ少し寒い、3月14日。
ホワイトデーに、杏の新しい未来の道が開けた。
そしてそれは、真と共に進む生涯の道へと続いていた。
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