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日常編 新生アウトキャスト
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探索は順調に進んで第五階層にまで降りてきていた。
ジェネシスもメラニアもそろそろ荷物の重さが辛くなってきた様子を見せていたので、空いている小部屋を占拠して早めの野営準備に入っていた。
「ふぅー、重かったぜ。冒険者がこんなにシンドイとは計算違いだったかもしれねっす」
小部屋に入ると、背負っていた荷物を地面に置いて一番に休憩に入ったジェネシスから本音が吐露されていた。
王宮では、身の回りの世話から全て周りの人間に任せて育ったジェネシスからしてみれば、ソロ探索用のフル装備を背負ってのダンジョン探索などは重労働だろうと思われる。
だが、ジェネシスも剣術で体力だけは鍛えていたようで、疲れている様子をみせているが、動けなくなるまで疲労困憊にはなっていなさそうである。
一方、メラニアはさすがに小柄な身体であり、貴族の令嬢であったので、フル装備での探索はこたえたようで、荷物を降ろすと床に座り込んでしまっている。
「メラニア、大丈夫か? 重かったら明日からの残りの行程は俺が持つが……」
「あ、いえ。大丈夫です。一晩寝れば回復すると思いますし……。それにしても、みなさんこれだけ重い物を背負って潜られたのですね。尊敬してしまいます」
座り込んでいたメラニアは、目の前で手早く野営の準備に入った他のメンバーたちを見て感心しているようだ。
「メリーたちも最初は今のメラニアみたいだったさ。ソロのフル装備は誰でもこたえる重さだからな。だから、みんなパーティーを組んで潜るって理解してもらえるだろ?」
「ええ、確かにこの重さは……正直辛いですね。みんなで分け合って持ち込む意味がよく理解できます」
「一応、この重い荷物は今回のみだからな。次回からは能力に応じて割り振るつもりだ」
現在荷物はパーティーメンバーで筋力に応じて振り分けているが、小柄なメラニアはパーティーの中で一番の低負担になると思われた。
重い荷物を割り振って、メラニアがスタミナを消費してしまえば、休息回数も増え、探索効率も落ちるため、荷物は低負担にして少しでも負担を軽くしておいた方が良さげだった。
その分、メラニアの召喚獣であるクイーン辺りにも荷物を背負ってもらえれば負担も少なくできるはずであった。
「メラニア―。お腹すいたー。なんかちょーだい」
俺と話ながら座り込んでいたメラニアに、クイーンがしがみついて食糧をねだってきた。
「あらあら、もうお腹空いたの」
ノーライフキングのクイーンはかなり燃費が悪いらしく、常に飢餓状態にあるらしい。
メラニアの疲労の一部は使役しているクイーンに魔力を常時供給していることもあるため、召喚解除し宝玉に戻ってもらい少しでも魔力消費を節約してみてはと言ってあったが、メラニアは本人が望む限りクイーンを常時外に出しておくつもりだと言っていたのだ。
「クイーン、ほら、ジャーキーでも食うか?」
メラニアが疲れている様子であったので、代わりに俺がベルトポーチにしまい込んでいた保存食であるジャーキーを差し出していた。
「わふぅ(いただきなのです)」
俺の手にあったジャーキーを電光石火の速さでハクが掻っ攫っていく。
「ちょ、ハク!?」
「わふぅ、わふぅ(あー、お肉おいしい)」
「あー、それは妾のなのじゃー。返すのじゃー」
クイーンがジャーキーを掻っ攫ったハクのもとに駆け寄り、ジャーキーを取り返そうとして掴みかかっていた。
傍目には幼女と犬が食べ物の取り合いをしている風に見えるだけだが、片や神の使徒、片や魔物の王なので食料を賭けた神魔戦争が起きているのであった。
「二人ともメーなのー! 喧嘩はダメ―! ハクちゃん、お肉出して」
二人のジャーキーの取り合いを制したのはファーマだった。
ファーマに叱られたハクが口にしていたジャーキーを渡すと、おもむろにファーマが三つに均等に分けていた。
「これがハクちゃんの分、これがクイーンちゃんの分、で、残りはファーマの分ね。これでみんな一緒だよ」
「わふぅう(ファーマちゃん……)」
「わーい! ファーマは優しいのじゃー」
三人がそれぞれに分けたジャーキーを口にして食べているが。
ファーマ、君はちゃっかりとしているな。おっさんは見てしまったぞ。それと、クイーン。騙されているからな。
まぁ、ファーマのおかげで神魔戦争は回避できたのでヨシとしておこう。
食いしん坊三人がジャーキーにうつつを抜かしている間にアウリースやメリーたちがかまどの準備を終えていた。
「さて、食いしん坊組の腹が減っているようだら、飯の準備をするか」
「わたくしもお手伝いします。休憩して多少の疲れはとれました」
そう言ったメラニアが立ち上がると、メリーたちの方へ行き、夕食作りの手伝いを始めていた。
俺も背負っていた荷物を置くと、まだ床に座り込んで休んでいたジェネシスを連れて、夕食づくりを手伝いにいくことにした。
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書籍版も好評発売中でございます<m(__)m>
ジェネシスもメラニアもそろそろ荷物の重さが辛くなってきた様子を見せていたので、空いている小部屋を占拠して早めの野営準備に入っていた。
「ふぅー、重かったぜ。冒険者がこんなにシンドイとは計算違いだったかもしれねっす」
小部屋に入ると、背負っていた荷物を地面に置いて一番に休憩に入ったジェネシスから本音が吐露されていた。
王宮では、身の回りの世話から全て周りの人間に任せて育ったジェネシスからしてみれば、ソロ探索用のフル装備を背負ってのダンジョン探索などは重労働だろうと思われる。
だが、ジェネシスも剣術で体力だけは鍛えていたようで、疲れている様子をみせているが、動けなくなるまで疲労困憊にはなっていなさそうである。
一方、メラニアはさすがに小柄な身体であり、貴族の令嬢であったので、フル装備での探索はこたえたようで、荷物を降ろすと床に座り込んでしまっている。
「メラニア、大丈夫か? 重かったら明日からの残りの行程は俺が持つが……」
「あ、いえ。大丈夫です。一晩寝れば回復すると思いますし……。それにしても、みなさんこれだけ重い物を背負って潜られたのですね。尊敬してしまいます」
座り込んでいたメラニアは、目の前で手早く野営の準備に入った他のメンバーたちを見て感心しているようだ。
「メリーたちも最初は今のメラニアみたいだったさ。ソロのフル装備は誰でもこたえる重さだからな。だから、みんなパーティーを組んで潜るって理解してもらえるだろ?」
「ええ、確かにこの重さは……正直辛いですね。みんなで分け合って持ち込む意味がよく理解できます」
「一応、この重い荷物は今回のみだからな。次回からは能力に応じて割り振るつもりだ」
現在荷物はパーティーメンバーで筋力に応じて振り分けているが、小柄なメラニアはパーティーの中で一番の低負担になると思われた。
重い荷物を割り振って、メラニアがスタミナを消費してしまえば、休息回数も増え、探索効率も落ちるため、荷物は低負担にして少しでも負担を軽くしておいた方が良さげだった。
その分、メラニアの召喚獣であるクイーン辺りにも荷物を背負ってもらえれば負担も少なくできるはずであった。
「メラニア―。お腹すいたー。なんかちょーだい」
俺と話ながら座り込んでいたメラニアに、クイーンがしがみついて食糧をねだってきた。
「あらあら、もうお腹空いたの」
ノーライフキングのクイーンはかなり燃費が悪いらしく、常に飢餓状態にあるらしい。
メラニアの疲労の一部は使役しているクイーンに魔力を常時供給していることもあるため、召喚解除し宝玉に戻ってもらい少しでも魔力消費を節約してみてはと言ってあったが、メラニアは本人が望む限りクイーンを常時外に出しておくつもりだと言っていたのだ。
「クイーン、ほら、ジャーキーでも食うか?」
メラニアが疲れている様子であったので、代わりに俺がベルトポーチにしまい込んでいた保存食であるジャーキーを差し出していた。
「わふぅ(いただきなのです)」
俺の手にあったジャーキーを電光石火の速さでハクが掻っ攫っていく。
「ちょ、ハク!?」
「わふぅ、わふぅ(あー、お肉おいしい)」
「あー、それは妾のなのじゃー。返すのじゃー」
クイーンがジャーキーを掻っ攫ったハクのもとに駆け寄り、ジャーキーを取り返そうとして掴みかかっていた。
傍目には幼女と犬が食べ物の取り合いをしている風に見えるだけだが、片や神の使徒、片や魔物の王なので食料を賭けた神魔戦争が起きているのであった。
「二人ともメーなのー! 喧嘩はダメ―! ハクちゃん、お肉出して」
二人のジャーキーの取り合いを制したのはファーマだった。
ファーマに叱られたハクが口にしていたジャーキーを渡すと、おもむろにファーマが三つに均等に分けていた。
「これがハクちゃんの分、これがクイーンちゃんの分、で、残りはファーマの分ね。これでみんな一緒だよ」
「わふぅう(ファーマちゃん……)」
「わーい! ファーマは優しいのじゃー」
三人がそれぞれに分けたジャーキーを口にして食べているが。
ファーマ、君はちゃっかりとしているな。おっさんは見てしまったぞ。それと、クイーン。騙されているからな。
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食いしん坊三人がジャーキーにうつつを抜かしている間にアウリースやメリーたちがかまどの準備を終えていた。
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「わたくしもお手伝いします。休憩して多少の疲れはとれました」
そう言ったメラニアが立ち上がると、メリーたちの方へ行き、夕食作りの手伝いを始めていた。
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