俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~

シンギョウ ガク

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第33話 隠蔽看破の力

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 巨木の根元を抜け、突入したダンジョンの中は、緑の生垣で綺麗に通路が作られていた。


「草木の迷路型ダンジョンは、背丈より高い生垣が迷路を作ってるんだな……」


「空が見えて明るいのはいいんですが、生垣で視界が利きませんね」


「生垣を乗り越えるのは――」


 生垣をかき分け乗り越えようとすると、ぷにぷにした見えない壁に阻まれ押し戻される。


 ガチャも俺と同じように生垣をくぐり抜けようとしたが、進めなくて顔だけが突っ込んでいた。
 

 順路通りに迷路内を進めってことか。


 ダンジョン化すると不可思議な力が働くんだな。


 でも、基本的に俺が目覚めた洞窟型ダンジョンと同じく、迷路を進み魔物を倒し、最深部にいるボスモンスターを倒せばダンジョンごと消えるはずだ。


「このダンジョンは、半年前に他の方が中に入って途中まで探索したそうですが、ボスモンスターが倒せず依頼不達成となった案件と書かれてますね。魔物はゴブリンとスライムくらいだそうです」


 アスターシアが、リアリーさんから預かった依頼票に書かれている情報を教えてくれた。


 俺の能力なら簡単だからって勧められた案件だけど、魔物がいる以上絶対に安全なわけじゃない。


 油断だけはしないようにしないとな。


「おし、じゃあ、進もう」


 ゆっくりと生垣に沿って、迷路を進んでいく。


 しばらく進むと、騒がしい声が奥から聞こえてきた。


 あの声、魔物か!


 後ろに続くガチャとアスターシアに止まるよう手で合図を送ると、腰に差した短剣を引き抜く。


 迷路の角から姿を現したのは、緑の肌をした小柄なゴブリン3体だった。


「すまんな。先にやらせてもらう」


 出会い頭にゴブリンたちへソードスラッシュを放つと、ガードする暇もなく衝撃波を受けた3体が吹き飛んだ。


 吹き飛ばされて、生垣にぶつかったゴブリンたちは絶命して地面に転がる。


 少量の光の玉がアスターシアとガチャの身体に吸収された。


 ソードスラッシュ一発とかって、かなり弱いな……。


 ゴブリンチャンピオンってわけでもないし、Gランクのダンジョンの魔物はこれくらいが普通なのか。


「あ、あっけなかったですね。さすが、ヴェルデ様です! 見事な剣捌きでした!」


「あ、うん。最初に俺が目覚めたダンジョンは、もっと強かったんだがな……」


 アスターシアに褒められるのは悪い気はしないが、もっとこう苦戦するのかなと思ってたわけだし。


 まぁ、いいや。余裕で倒したゴブリンも鑑定しておくか。


 苦戦はしないが、敵を知っておくことは探索者として生活するには必須だろう。


 絶命して倒れているゴブリンに手を触れ鑑定をする。


 ―――――――――――――――――――――――――――――――

 ゴブリンLV2

 HP0/20

 MP0/0

 攻撃方法:斬撃

 弱点属性:炎

 解体時取得物:ゴブリンの角

 解説:緑の肌を持つ小型の人型魔物。多少の知恵を持つが集団で現れない限り脅威ではない存在。


 ――――――――――――――――――――――――――――――――


 お察しの強さだった。


 素材も一つしか取れないみたいだし、これくらいじゃ稼げないって言われるのも仕方ないのかもしれない。
 

 手早くゴブリンを解体し、素材化させる。


「ヴェルデ様……」


 解体をしていたら、背後で周囲の警戒をしていたアスターシアが背中を突いてくる。


「どうした? 魔物でもいたか?」


「いえ、魔物ではないのですが……。銀色の宝箱が、あちらにあるのですが?」


 アスターシアが指差した先に視線を向けるが、そこには生け垣があるだけで何も見えない。


「ん? どこだ? ガチャ、見えるか?」


 ガチャも俺と同じ場所を見ているが首を傾げてる。


 何も見えないんだが……。


「見えませんか? ここなんですが?」


 つかつかと生垣に近寄ったアスターシアが、何もない空間を指差す。


「いや、まったく何も見えないが……」


「ということは、これはわたしの特性で見えてる宝箱ということでしょうか? ダンジョンには初めて入ったのでこれが特性の力なのか判断がつかないのですが」


 ああ! 隠蔽看破のスキルの力だ! 


 俺に見えない隠蔽された宝箱をアスターシアが見つけたといういうことか!


「たぶん、そうだ! 鑑定したいから、俺の手を宝箱の位置に添えてくれ!」


「しょ、承知しました。では、お手をお借りします」


 アスターシアが俺の手を掴むと、宝箱があると思われる場所へ誘導してくれた。


 確かに何も見えないけど、何かがあるな。


 見えてないけど、触れてるから鑑定は発動するんだろうか?


 鑑定を発動させると、ウィンドウが開いた。


 ―――――――――――――――――――――――――――――――

 隠蔽された銀色宝箱

 耐久値:800/800

 罠:なし

 状態:隠蔽 無施錠

 ――――――――――――――――――――――――――――――――


 あった!? アスターシアの言う通り、隠蔽されてる宝箱があったぞ!


 施錠もされてないみたいだし、アスターシアに開けてもらって中身を出してもらうか。



「アスターシア、すまないが宝箱から中身を出してくれるか? 罠も鍵もかかってない」


「は、はい。では、失礼して」


 ごそごそと何もない空間を漁ってるけど、そこに宝箱が存在してるんだもんなぁ。


 低レベルダンジョンでも、隠蔽されてるような宝箱は存在してるんだ。


 中身が気になるところが、何が出てくることやら。


 ごそごそと宝箱の中身を漁り終えたアスターシアが、中身を差し出す。


「金属製の小手が二つですね」


 刃みたいな突起がついた小手と、もう一つは小手の中央に丸い円状の物がついてるようだが。


 どっちも左腕用の小手なんだよな。セットってわけでもないみたいだ。


 それぞれの小手に触れ鑑定をする。

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