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第34話 セカンドキャリアも考えないと
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逆刃の小手
防御力:10
属性:なし
特別効果:装備者を攻撃した者へ威力10の刃を飛ばして自動反撃する。
エンチャント:不可
解説:刃が付いた片手の小手。
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―――――――――――――――――――――――――――――――
守護の小手
防御力:15(シールド展開時攻撃魔法ダメージ50カット)
属性:光
特別効果:装備者が任意のタイミングで魔法障壁(攻撃魔法ダメージ50カット)を展開できる。
エンチャント:不可
解説:丸い円状の物がついている片手の小手
――――――――――――――――――――――――――――――――
どっちも付与された装備だった。
自動反撃の小手、防御用の小手か。
両方とも左手用の小手だから、どっちかしか装備できないって感じだ。
「付与されてる小手だった。こういうのって、売ると高いのか?」
鑑定画面をアスターシアに見えるように切り替える。
「えーっと、こういったダンジョンで産出されるエンチャント装備は、オークションで高値で売れますよ。わたしの両親は、元探索者で引退後、交易商人でしたが、主にオークション購入代行業をしてましたし」
「オークション購入代行業って?」
「探索者ギルドのオークションに出品料を支払い出品すると、全世界の探索者ギルドに通知され、オークションが実施されます。そこで落札した人が商品を得るのです。レアな品を購入するのは、ギルドに張り付いてないと無理な場合もありまして。資金がある者は代行者を立てるのです。代行者は購入した品に代行手数料を足して、購入依頼者に請求し利益を得る感じです。両親は代行をした購入者のもとへ商品を運ぶついでに雑貨や食料も扱ってましたので」
へー、そういう仕事も成り立つ世界なのか。
探索者も永遠にやれる職業じゃないから、セカンドキャリアも考えとかないと。
オークション代行業も、この世界でのセカンドキャリアの候補の一つだな。
あとオークションは全ての探索者ギルドに通知されるってことだから、リアリーさんのところでも見れるのか。
探索を終えて帰ったら、見せてもらうのもありだし、生活資金を稼ぐため出品するのもありだよな。
とりあえず、オークションのことは帰ってからにして、まずは装備するのは、どっちにしようか。
自動反撃のやつは、威力がそこまで強くないし、攻撃された場合のみだから微妙な感じなんだよなぁ。
魔法ダメージカットしてくれるやつの方が、プロテクションシールドと併用できるし、いろいろと使い勝手がよさそうだ。
守護の小手を左腕にはめると、スキル仕様のアイコンが増えた。
任意ってことは、オンオフができるってことだよな。
アイコンを意識して発動させると、小手に付いていた丸い円状の物が飛び出し、数個の球に変化し俺の周囲を囲うように浮かぶと、ピンク色の淡い光を発した。
これが魔法障壁を展開中ってことか。
スキルアイコンが、500秒からカウントダウンしてるってことは、永続効果ってわけじゃないんだ。
アイコンを意識すると、展開していた球が円状の物になって元の場所に戻る。
展開してた時間分が、再使用までのクールタイムとして発生した。
カウントダウンの数字から、MAX500秒間は展開できるってことは理解できた。
あとは展開中にカットを超える魔法ダメージで破壊されるんだろうけど、その場合は再チャージって感じの処理になるのか。
これは魔法を受けてみるしか分からないよな。
まぁ、でもかっこいいので、気に入った。
「すごい小手ですね。かなりの値段で取引される品だと思いますが……。こんな品がGランクダンジョンで産出されるとは……知りませんでした」
「たぶん、アスターシアの特性があったから見つけられたものだし、普通の探索者が気付けないんじゃないだろうか」
なにせ希少なSSRランクのスキルなわけだし、大半の探索者がこんな透明で通路のめちゃくちゃ端にある宝箱を見つけられないと思う。
「そ、そうなのですね。今までわたしの特性が役に立ったなと思うのは、ヴェルデ様を見つけた時くらいでしたので」
「ものすごく役に立ってるさ。あと、使わない方はリアリーさんところでオークションに出そうと思うんだが」
「それはいい考えかと。出品手数料と時間はかかりますが、エンチャント装備は高値で買う人も多い品。損は出ないと思います」
お金大事。自分だけじゃなく、アスターシアとガチャの飯代も稼げないといけないし。
幸先良しってところだ。
装備しなかった逆刃の小手は空間収納入りっと。
使わない小手を空間収納にしまい込むと、待つのに飽きたガチャが、見えない宝箱の位置を探る遊びに興じているのが目に入った。
くっ、カワイイ! 可愛すぎるぞ、ガチャ。狙ってやっているのか。
可愛いガチャの姿を永遠に眺めそうになったが、探索中なのを思い出す。
「ガチャ、待たせたな。遊びは終わり、行くぞ」
声に反応したガチャが遊びを止めて、レバーを回して俺の足もとにくる。
抱き上げてモフモフ感を少しだけ堪能すると、アスターシアに渡した。
「アスターシアも俺が見逃した物を見つけたら教えてくれ」
「承知しました。ヴェルデ様に見えているか確認を取るようにしますね」
「ああ、頼む」
宝箱の物色を終えた俺たちは、さらに奥へ向かうため、探索を再開することにした。
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