俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~

シンギョウ ガク

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第78話 ご機嫌取りと12連ガチャ

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「ガチャ、機嫌直してくれよー。ほら、今日はお休みにしたしさー」


 昨夜、トマスからおやつをもらってたのが、アスターシアにバレて、涙の雫を垂らしながらお野菜マシマシの夕食を食べたガチャが、床に横たわっていじけている。


 こちらを見ず、前足で床をツンツンしているため、完全にへそを曲げたらしい。


 でも、俺はけっこうガチャを助けたと思うんだぞ。


 9割は俺がみんなの目を盗んで、野菜を食べたわけだしさー。


 リアリーさんやアスターシアからも、ちゃんと食べてえらいって褒めてもらえただろー。


 俺の声が聞こえてるのに、無視したままのガチャの前に座ると、抱き上げて膝の上に載せる。


「ガチャ、悪かったって」


 ガチャは、俺の顔を見ないようにプイと頭を背けた。


 はぁ~、地味にショックなんだけども……。


 なんとか機嫌を回復させる手段はないものだろうか?


「ヴェルデ様、そう言えば、いろいろとゴタゴタしてて忘れてましたが、Bランクダンジョンの攻略褒賞として、ガチャ様から排出された金色コインはどうされます? ダンジョンボスを討伐した際に出たのが11枚。雑魚モンスター討伐中に排出されたのが1枚ありました」


 今日は休日ということにしたため、洗濯物を集めていたアスターシアが、俺の前に金色コイン12枚を差し出してきた。


 アスターシアの手にある金色コインをみたガチャの視線が、すぐにこちらに向く。


 そして、ガチャのレバーが勢いよく回り始めた。


 現金なやつめ……。


 でも、これでガチャのご機嫌取りができるなら、ガチャるしかねぇ!


 12連ガチャもすれば、昨日のことは水に流してくれるよな!


「使う、使う。強い魔物にでも安定して戦えるよう、スキルも成長させたいしな」


「承知しました。それと、昨夜、調べてもらったのですが、あたしもBランクダンジョンの攻略やヴェルデ様が倒した魔物の経験値が入って、成長してました!」


「成長したって!? ステータスを見させてもらっていいか?」


「はい、確認してください!」


 アスターシアの手に触れ、鑑定を発動させる。


 ――――――――――――――――――――――――

 アスターシア 人族 女性 LV10

 特性:隠蔽看破 メイド 長柄武器適性向上

 戦技スキル:ダブルインパクト

 魔法:なし

 装備:メイド服 革の鎧 革のロングブーツ ラウンドシールド ライトメイス 影潜りの外套

 賞罰:なし

 ―――――――――――――――――――――――――


 特性1つと戦技が増えてるな。


 まだ見たことないやつだ。


 ウィンドウに浮かんでいるスキル欄に触れ、鑑定を発動させる。


 ―――――――――――――――――――――

 ランク:R

 スキル名:長柄武器適性向上

 種別:パッシブスキル

 効果:長柄武器の扱いが上手くなる

 ステータス補正:長柄武器の基礎攻撃力25%アップ

 ―――――――――――――――――――――――


 SRランクであった剣技向上の下位互換のスキルか。


 長柄武器って槍系とか棒系の武器ってことだよな。


 間合いの取れる武器全般ってところな気もする。


 特性を生かすには武器の新調もした方がいいんだろうが。


 重い武器が多いだろうし、どうするかはアスターシアと要相談だな。


 次のやつは――


 ―――――――――――――――――――――

 ランク:N

 スキル名:ダブルインパクトⅠ

 種別:戦技スキル

 効果:2連続の打撃攻撃。気絶効果付与あり。骨系魔物のみ技威力150にアップ。

 必要装備:打撃武器類

 クールタイム:300秒

 技威力:75

 ―――――――――――――――――――――――


 打撃武器系の戦技スキルか。


 気絶効果付与と、骨系に特効か。


 打撃系武器自体に骨系への特効があるから、この戦技打ち込むとさらなる火力アップってところだな。


 別名『骨殺し』って言ったところか。


 長柄武器判定されるか分からないが、長い鉄の棒とかでぶん殴ると、アスターシアでも骨系魔物にけっこうな火力が出せたりする気はする。


 棒術使いの戦闘メイドが爆誕してしまうわけだが……。


 ニコニコとしているアスターシアの顔を見ていたら、鉄の棒でスケルトンたちを薙ぎ払う姿が重なった。


「すごい成長だ……」


「はい! あたしもそろそろ戦えるくらいにはなったと思うんで、今度はGランクダンジョン探索する時は、戦闘もお任せください!」


 たしかにゴブリン程度は軽く退治できそうな気はする。


 武器を間合いの長い長柄武器に変えたら、任せてみるのもありか。


「とりあえず、お洗濯終わったら、武具屋に行って長柄武器買ってきますね! 褒賞はたくさんいただきましたし、自前で購入してきます!」


 やたらとやる気を見せるアスターシアに圧倒され、俺は頷くことしかできなかった。


「では、あたしはお洗濯をまず終わらせてきます!」


 それだけ言うと、アスターシアは洗濯物を抱えて、部屋から出ていった。


 アスターシアを見送っていた俺を、ガチャが催促するように前足で叩いてくる。


「あ、ああ、すまない。ガチャ引きするぞ。俺たちもアスターシアに負けないようパワーアップしないとな!」


 ガチャは俺の言葉に応えるようにレバーを回した。


「よし! ガチャるぞ! 12連だからなー!」


 俺はガチャを床に下ろすと、コイン投入口に金色コインを入れ、レバーを回し、次々にスキルの入ったカプセルを排出させる。


 1個ずつ排出されるたび、ガチャの身体が震えて、喜んでいるように見えた。


「いっぱい出たなー。満足したか?」


 12連ガチャを終え、お腹を見せてビクンビクンしているガチャをそっと優しく撫でる。


 俺もガチャもやりきった満足感で満たされた。


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