25年目の真実

yuzu

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不可解なこと

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 書留とアルバムを届けるだけなら郵送でいいはずなのに、千紘が……あるいは膳がわざわざ家に来た理由が分からない。

 蒼介は両肘をデスクに突き、頭を抱えて考え込んだ。

 (禅は、俺たちが接触することを嫌がっているように見えた……なら、千紘がここに来たとは考え難い。)

 では、禅に言わずに来た? 秋田からここまでは何時間もかかる。長時間家を空けるのに、彼に言わずに来るのは現実的じゃない。

 そこに無くしたパズルのピースがあるような気がして、蒼介は手のひらで目を抑える様にして頭を抱えてながら更に考えた。

  (無理がある…… つまり、誰か協力者がいる?)

 その時、唐突に事故のことを思い出す。 

 長距離運送ドライバーだった千紘が運転する大型トラックに轢かれた美奈子は意識不明、運転手の千紘は即死だった。

 通報者は通行人……。

 当時、ドラレコがついていなかったトラックには事故の様子を記録するものなんて無い。山道に監視カメラがあるわけもなく、通行人の証言だけが手がかりだった。

 山道に通行人というのもどこか引っかかる。観光シーズンも終盤、しかも行楽地でもない旧道のあの場所で……?

 そこまで考えたところで、蒼介は考えるのをやめた…考えたところで、美奈子は……いや、千紘は帰っては来ないからだ。

 ふっと肩の力を抜いて、戻されたアルバムを引張り出し、ページを捲る。

 前に見た時と同じ、美咲の入園式や、はじめてランドセルを背負った日。七五三や誕生日……どれも3人で、のように肩を寄せ合い、笑っている写真が貼り付けられている。

(深読みはよそう……もう、終わったんだ。)

  アルバムを閉じて持ち上げた瞬間、ヒラリッと封筒がデスクの上に落ちた。

「……手紙?」

 裏にも表にも宛名がない白い封筒を手に取ると、恐る恐るその手紙を開封した。
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