22 / 176
第四章【新たなる旅路】
4-4 それぞれの気持ち
しおりを挟む
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 宿 魔剣士の宿泊部屋 】
……ガチャッ!!
ギィィ……!!
白姫「!」
猛竜騎士「…っと、噂をすれば戻ってきたんじゃないか?」
白姫「ま、魔剣士…!」
…ザッ!
男A「…」
男B「…」
白姫「…って、あれ?」
白姫「魔剣士じゃ…ない……?」
白姫「どなた…ですか?」
猛竜騎士「…宿の人間か?」
白姫「何かご用事でしょうか?」
男A「…」チャキッ
男B「…」スチャッ
白姫「…えっ!?」
猛竜騎士「何っ!?」
男A「……アンタが姫様か。後ろの男が魔剣士か?」
男B「どっちも弱そうじゃねえか。つか、姫様かわいーな♪」
男A「……殺して食うのは有りか?」
男B「どのみち殺すんだ。俺は姫様を抱ければそれでいーぜ」
猛竜騎士(……何?)ピクッ
白姫「…え?」
猛竜騎士「……お前ら、バウンティハンターか」チャキンッ!
白姫「ッ!」
男A「魔剣士くん、武器を構えるの…遅いよ!!」ブンッ!!
男B「出会った瞬間で悪いけど、死んでくれるっ!?」ブンッ!!
…ガガキィンッ!ガキィンッ!!ズバシュッ!!…
白姫「き、きゃああぁぁあっ!!」ギュッ
猛竜騎士「……大丈夫だ姫様、心配するな」ニコッ
白姫「も、猛竜騎士さん……?」
猛竜騎士「…既に、勝負は終わった。つーか俺は魔剣士じゃねーよ」
白姫「えっ!?」チラッ
猛竜騎士の言葉に、顔をあげる白姫。
すると、二人組の男がフラリと揺れるが見え……
男A「……うそだろ」フラッ
男B「攻撃が早すぎて…みえなかっ……」フラッ
…ドシャドシャッ!!
猛竜騎士「…柄でついただけだ。気絶していろ」フゥ
白姫「ふ、二人が倒れた…?」
猛竜騎士「必殺技っつーのかな、こういう場所で出すもんじゃねーんだけど」
白姫「何を…したんですか……?」
猛竜騎士「…っと、その前に待ってくれるかい」
白姫「…え、はいっ」
猛竜騎士「…」
トコトコトコ……
男A「」グデン
男B「」グデン
猛竜騎士「こいつら、タバコ持ってねぇかな~……」ソッ
ゴソゴソ……
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「……ないのか」ハァ
白姫「タバコ…ですか?」
猛竜騎士「倒した相手から、たばこを吸うのが趣味なんだけどなぁ」
白姫「へ、へぇ…。そうなんですかぁ……」
猛竜騎士「…ケチとか、気持ち悪い趣味だなって思って、若干ひいてない?」
白姫「そ、そんなことは…!」ブンブン
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「ま、まぁいいや。今の説明だったね」
猛竜騎士「えーっとね、姫様は槍術って分かるかい?」
白姫「…槍の術ですよね?」
白姫「知ってます、兵士さんたちが使っていたので少しは知ってます!」
猛竜騎士「うん、槍の戦術のことなんだけどさ、」
猛竜騎士「基本の型である"突き"の"小突"を含め、旋風術とかそういうのがたくさんあるんだけど……」
猛竜騎士「俺の場合、そういった基本の型から…独自の技を考えたんだ」
白姫「独自の技ですか?」
猛竜騎士「うむ。それは、凄い単純なんだが…瞬槍術って自分じゃつけてるんだけどね」
白姫「しゅんそうじゅつ……」
猛竜騎士「簡単なことだ。筋力増大の魔法を、腕と腰へ目いっぱいかけて…それを突き出すだけさ」
白姫「突き出す…」
猛竜騎士「ほんの一瞬だけで、魔力も消費せずに、物理威力を倍増…いや、数倍以上に跳ね上げることができるんだ」
白姫「ふえ~…凄く威力が上がる技ってことですね~…」
猛竜騎士「理論は簡単だが、身体へ瞬時に適所へ魔力を送り、それを増大させる集中力も難しくてねぇ…」
白姫「でもそれを、猛竜騎士さんは簡単に発動してると……」
猛竜騎士「練習したての頃は、瞬時魔力を間違った場所に集中して、自分の足を切り裂いたことが何度か」ハハハ
白姫「うぅぅ、痛そう……」
猛竜騎士「だけどそうやって慣れるうちに、"竜"の名を用いるよう、俺はさらなる戦術も身に着けて……」
…ドタドタッ!!ガチャガチャッ!!
白姫「ひゃっ!?また誰かがドアを!」
猛竜騎士「…姫様、俺の後ろへ隠れろ!」
白姫「は、はいっ!」
猛竜騎士「面倒くせぇな、次から次へと。部屋がバレているなら、変えてもらうしかないな」チャキッ!
ガチャッ、ガチャガチャッ!!
ギィィィッ……!!
白姫「……あっ!」
猛竜騎士「……お前か」
ドタドタ!!
魔剣士「…おい二人とも、大変だ!!」
ブレイダー「急に走り出すから、ついてきちゃった」ヒョコッ
魔剣士「おま…!なんでついてきてんだよコラァ!!」
ブレイダー「へへ、まぁいいでしょ~」
白姫「ま、魔剣士!」
白姫「……と、後ろの人って」
猛竜騎士「…な、なんでそいつがいる?」ピクピク
魔剣士「……って、なんじゃこりゃあ!?」
魔剣士「なんだこの二人、どうしたんだ!?」
男A「」
男B「」
ブレイダー「わっ、強そうな人たちが倒れてるよ!何これ、どーしたの!?」
白姫「え、えっとそれはね……」
ブレイダー「……あっ!姫様だ!」
白姫「えっ!」ビクンッ!
ブレイダー「やー、お久しぶり♪僕のこと覚えてる~?」フリフリ
白姫「え、えっと…?」
魔剣士「ややこしくなるから引っ込んどけ、クソ野郎」ビュッ
…ゲシィッ!!
ブレイダー「あいたぁっ!!」
魔剣士「……それよか、一体なにがあったんだよ!?」
白姫「え、えっとえっと…!」
ブレイダー「いたた……。うーん姫様、近くで見ると可愛いねぇ♪」
魔剣士「お前は黙ってろっつーにな!!」
ギャーギャー!!
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「……ぐ、グダグダすぎるだろうが!!」
猛竜騎士「一から話をまとめるから、一旦腰を下ろさんか!!」
…………
……
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 数分後 】
白姫「……ッ!!」
猛竜騎士「……そういうことか」
魔剣士「二人とも、俺が考えていた以上に…今後のことを考えていたんだな……」
ブレイダー「~♪」
白姫「…」
白姫「……ブレイダーさん、その話は本当なんですよね」
ブレイダー「ん~?」
ブレイダー「うんうん、知り合いの同業者から聞いたから間違いないよっ♪」
ブレイダー「王が直々に命令を出して、白姫さんも殺していーとかっていう命令になったんだってさ!」
白姫「お、お父様…が……」
白姫「私を……本当に…………」
猛竜騎士(……遅すぎた。誰かに知られ、王の耳に入ってしまったのか)
ブレイダー「まぁ僕らとしてはやりやすいけどね~」
ブレイダー「しっかし、あそこの王様が傲慢なのは知っていたけど……」
ブレイダー「まさか、自分の娘まで手をかけるなんて思わなかったから…ちょっと予想外かなぁ」
白姫「…っ」
白姫「なん…で……。まさか、本当になる…なんて……」
魔剣士「…鬼かよ。王っつーのは、そこまでやるもんなのか」ギリッ…
白姫「…っ」
魔剣士「白姫……」
白姫「どうすれば…いいんだろう……」ブルッ…
魔剣士「…」
白姫「本当にそうなっちゃったんだよね…。お父様が、私も…消そうと…してるんだよね……」
魔剣士「…ッ」
白姫「……そうなるんじゃないかって思ってたけど、思ってたけど……っ」
白姫「本当にそうなると、こんなに…何も…考えられなくて……っ」
猛竜騎士(……参ったな)
ブレイダー「……あっははははっ!結局は自分のせいなのに、哀しむなんてバッカみたい」プッ
魔剣士「……んだと?」
ブレイダー「姫様は望んで家出したんでしょ?」
魔剣士「そりゃそうだけどな…!」
ブレイダー「王が傲慢だって話をして、そこで戻らなかったのが悪いんじゃん」
魔剣士「てめ……!」
…グイッ!
ブレイダー「…おっと」
ブレイダー「いたいなぁ……。僕を殴ったって、何も解決しないよ?」
魔剣士「そういう言葉を放つお前を、殴りたくなるんだよ!」
ブレイダー「本当のことを言われて手を出すとか、君もクソガキってことじゃないの?」
魔剣士「……この野郎がッ!」イラッ!
白姫「待って魔剣士っ!」
魔剣士「っ!?」
白姫「……その人の言う通りだよ」
魔剣士「し、白姫……!」
白姫「こうなったのは私のせいだから……」
魔剣士「…ち、違うだろうが!!ただの家出で娘を殺そうとなんかするほうが悪いんだよ!」
白姫「……っ」
ブレイダー「クスクス……」
ブレイダー「でも良かったじゃん、これで晴れて永遠に君は外の世界で生きられるんだよ~?」
白姫「ッ!!」
ブレイダー「まぁ、前より危険な旅になるとは思うけど……」
ブレイダー「せいぜい生き延びられるように頑張ってネ♪」フリフリ
白姫「前より…危険って……」
ブレイダー「…あ、詳細を教えてなかったっけ。」
ブレイダー「君にかけられた賞金は"10億"ゴールドだよ」
白姫「…え?」
魔剣士「じ、10億ッ!?」
猛竜騎士「……ッ!」
ブレイダー「ちなみに、魔剣士くんは罪が軽くなったみたいで…1億から"500万ゴールド"になってるから」
魔剣士「…は?」
ブレイダー「もともと自分のものだったものが、自ら離れたことにイラだってるんだろうねぇ」
ブレイダー「姫様に狙いが集中されるようにしたんでしょ」
ブレイダー「こうなれば姫様もただの女の子だし、こうなりゃ滅茶苦茶狙われるよ~」
白姫「私に…10億……」ヘナッ
…ペタンッ
ブレイダー「容姿は君は可愛いし、やばいよ~?」
ブレイダー「せいぜい頑張って逃げてね!無理だと思うけどさ」クスクス
白姫「そんな……」
魔剣士「く、腐ってるにも程があるだろうが。なんだよそれ……」
白姫「わ、私……」
魔剣士「ふざけやがって……!」
猛竜騎士(……10億か。歴代の賞金首から見ても、ここまでの賞金が出たのはいつ以来だ?)
猛竜騎士(しかも相手はただの女の子。殺しも許可されている以上、手段は選ばれないだろう)
猛竜騎士(更に、世界を覇権せし王の娘で、恨みを持っている者も多く……捕まればただではすまない)
猛竜騎士(若い奴らから俺は守ってやれるが、俺と同じ時期に活動していた奴らが現役で襲ってきたら……)
ブレイダーを除き、緊張が走る三人。
海を見た時と同じように、頭の中が真っ白になり、魔剣士と白姫は無言となった。
ただ違うことは、二人の表情が絶望へと変わっていたこと。
それを見ていた猛竜騎士は、フォローの言葉をかけようと口を開くが、突然、
魔剣士が緊張を切り裂くように笑い出す。
魔剣士「…」
魔剣士「……ぷっ」
魔剣士「クク、ハッハッハッハッハッ!!」
猛竜騎士「…」ピクッ
白姫「……えっ?」
ブレイダー「バカになっちゃった!」
魔剣士「……うるせえよ」ブンッ
ゴチィンッ!
ブレイダー「あいだっ!」
白姫「ま、魔剣士……?」
魔剣士「……あぁ、すまん…ちょっと笑っちまった」ククク
白姫「どうして…?」
魔剣士「よく分からんけどな、とにかく笑いがな。どうしようもねーって、こーいうことなんだろうなって」
白姫「…?」
魔剣士「……お前の哀しむ気持ちは、俺が思っている以上なんだろうけど、それは凄く俺に分かる、分かろうとしてやれる」
白姫「…」
魔剣士「だけどなっちまったもんはしょうがねぇし、これからどうするかを考えたほうがいいんじゃないか?」
白姫「…」
魔剣士「……白姫。危険な旅だろうが、外を見れる"きっかけ"になったんだろ?」
魔剣士「ここは港、冒険者の始まりの町だ!!」
魔剣士「大罪人上等ッ!!白姫、俺も一緒に行くのは当然のこと、これをきっかけにして旅に出ようぜっ!!」
白姫「ま、魔剣士……」
魔剣士「暗い気持ちや哀しい気持ち、そんなの俺が吹き飛ばしてやるからよ!」ガハハ!!
白姫「…っ!」
魔剣士「守ってやるさ、守り抜く。俺はお前の従者なんだからな……!」ニカッ!
白姫「…」グスッ…
魔剣士「おいおい、また涙か。泣くのが好きだよな、お前も」
白姫「だ、だって……。なんか…ね……」
魔剣士「……傷は深いだろうが、いつか俺と一緒にいて良かったって思わせてやるからよ」
魔剣士「今は悲しくても、必ずな!!」
白姫「魔剣士……っ」
魔剣士「…きっかけだろ」
白姫「…ッ」
魔剣士「俺と一緒に冒険をしようぜ。白姫!」
白姫「ま、魔剣士ってば……!」
魔剣士「…」ニヤッ
白姫「本当に……優しいね…………」ニコッ…
魔剣士(……っ)ドキッ!
魔剣士(だ、抱きしめてぇ…………!)ウズッ…
魔剣士(少しくらいなら、雰囲気的に…)ソー…
ブレイダー「……くっさぁぁああっ!!」
魔剣士「」ズルッ
ブレイダー「魔剣士くん、くさいよ!!何そのセリフ、なんか勘違いしてるんじゃないのー!?」
魔剣士「…」ピクピク
ブレイダー「久々に聞いたよ、本の中に書いてありそうなセリフっ!」
ブレイダー「面白いなぁ、本当に笑わせてくれるね!」アハハ!!
魔剣士「…こ、ころすぞ」
ブレイダー「君じゃ無理っ」ニコォッ
魔剣士「だ、だぁぁああああっ!!!」
…ガシャアンッ!!バリンッ!!!
ブレイダー「あははっ!」
魔剣士「くそがあああっ!!!」
…ガシャアンッ!バリィンッ!!ドタドタ!!…
猛竜騎士「……こいつらは」ハァ
白姫「…」
猛竜騎士「……姫様、騒がしいけどちょっといいかい」
白姫「猛竜騎士さん…」
猛竜騎士「ま、そういうこった。色々衝撃もあっただろうが、魔剣士の言葉通りさ」
白姫「…っ」
猛竜騎士「まー、俺も乗りかかった船から降りる気はないしな」
白姫「…いいんでしょうか」
猛竜騎士「ん?」
白姫「きっと、今まで以上に辛い旅になるんですよね」
白姫「……こんな優しい魔剣士と、猛竜騎士さんを巻き込んで…心がすごく…痛いんです」
猛竜騎士「…」ハァ
猛竜騎士「姫様は、優しすぎるんだなぁ」ククク
猛竜騎士「もっと我がままで、もっと頼っていいんだ。それに、魔剣士は姫様の従者…なんだろ?」
白姫「…っ」
猛竜騎士(……つって余裕もぶっこきたいが、正直ヤベェ)
猛竜騎士(明朝には、港から出る船で別の大地へ行った方が良さそうだ……)
猛竜騎士(一度、俺の古い馴染みの家に行って、そこからどうするか作戦を立て直すか…)
…ドタドタ!!ガシャアンッ!!
魔剣士「らぁああああっ!!クソガキャアア!!」
ブレイダー「クスクス、当たってないよー♪」
猛竜騎士「……お、お前たちはいい加減にせんかっ!!」
白姫「……っ」クスッ…
魔剣士「…ぜぇぜぇ!すばしっこいやつめ!!」ハァハァ…
ブレイダー「へっへーん!」
猛竜騎士「…というか、ブレイダーよ」
猛竜騎士「お前はバウンティハンターだろう、早くここから出ていけ……」ビシッ
ブレイダー「さみしいこと言うなぁ」ツーン
猛竜騎士「俺らの命を狙っているのはお前もだろう。少し変わっているが、敵は敵だ」
ブレイダー「ここで僕を殺さなくてもいいの?」
猛竜騎士「相手にすらしていない」
ブレイダー「あっ、カッチーン。それは傷つくよ~…?」
猛竜騎士「かかってきたければ、いつでも来い。だが、それなりの覚悟を持て」
ブレイダー「ふーん。じゃあ、町から出たらすぐにでも襲っちゃうからね」
猛竜騎士「……あぁ、いつでもいい」
猛竜騎士「だが、これだけはもう1度言う」
猛竜騎士「次から俺らの前に敵として姿を現す時、"覚悟"を……持ってからこいよ……」ゴッ!
ブレイダー「っ!」
魔剣士「!?」
白姫「ッ!」
……ゾクッ!!!
猛竜騎士「事情が事情となった今、もう俺は手加減もできん……」
猛竜騎士「敵とみなした相手は、全て俺の槍で貫く。それがどんな相手だろうが、守るためにな……」
猛竜騎士「その覚悟を持てたと思った時、俺らの前に敵となれ」
猛竜騎士「俺とて、貴様のような子供を殺したくはないんだ……」
ゴゴッ……!!
ブレイダー「……お、面白いなぁ」タラッ
ブレイダー「その覚悟、僕はいつだってあるんだから……!」
ブレイダー「き、決めたよ。君たちを追って、意地でも寝首でもかいてやるから……!」
猛竜騎士「…」
ブレイダー「……僕は自分の宿へ戻るよ」
ブレイダー「ま、またね……!」クルッ
タタタッ、ガチャ!バタンッ……!!
魔剣士「…っ!」
魔剣士(お、オッサンの言葉でブレイダーが言葉を詰まらせやがった)
魔剣士(オッサンは静かな口調だったのに、ビシビシと伝わってきやがる……っ)
魔剣士(オッサン…、俺が思っている以上に底が知れねぇ……)
猛竜騎士「…さてと。ようやくひと段落がついたな」クルッ
白姫「…」
魔剣士「…」
猛竜騎士「落ち着いたところで、宿主に言って、部屋を変えてもらおう。」
猛竜騎士「この部屋はバウンティハンターに狙われているようだからな……」
魔剣士「お、おう…」
白姫「は、はい…」
……………
………
…
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
まさかの展開にショックを隠し切れなかったものの、
魔剣士や猛竜騎士のフォローにより、わずかばかりの笑顔を取り戻した白姫。
しかし、この事態は最悪。
猛竜騎士は明日に南方港を出発し、昔の友人を頼ることを考えていた。
……だが。
その日の夜、三人の部屋にもの動く影が……。
――――【 宿 魔剣士の宿泊部屋 】
……ガチャッ!!
ギィィ……!!
白姫「!」
猛竜騎士「…っと、噂をすれば戻ってきたんじゃないか?」
白姫「ま、魔剣士…!」
…ザッ!
男A「…」
男B「…」
白姫「…って、あれ?」
白姫「魔剣士じゃ…ない……?」
白姫「どなた…ですか?」
猛竜騎士「…宿の人間か?」
白姫「何かご用事でしょうか?」
男A「…」チャキッ
男B「…」スチャッ
白姫「…えっ!?」
猛竜騎士「何っ!?」
男A「……アンタが姫様か。後ろの男が魔剣士か?」
男B「どっちも弱そうじゃねえか。つか、姫様かわいーな♪」
男A「……殺して食うのは有りか?」
男B「どのみち殺すんだ。俺は姫様を抱ければそれでいーぜ」
猛竜騎士(……何?)ピクッ
白姫「…え?」
猛竜騎士「……お前ら、バウンティハンターか」チャキンッ!
白姫「ッ!」
男A「魔剣士くん、武器を構えるの…遅いよ!!」ブンッ!!
男B「出会った瞬間で悪いけど、死んでくれるっ!?」ブンッ!!
…ガガキィンッ!ガキィンッ!!ズバシュッ!!…
白姫「き、きゃああぁぁあっ!!」ギュッ
猛竜騎士「……大丈夫だ姫様、心配するな」ニコッ
白姫「も、猛竜騎士さん……?」
猛竜騎士「…既に、勝負は終わった。つーか俺は魔剣士じゃねーよ」
白姫「えっ!?」チラッ
猛竜騎士の言葉に、顔をあげる白姫。
すると、二人組の男がフラリと揺れるが見え……
男A「……うそだろ」フラッ
男B「攻撃が早すぎて…みえなかっ……」フラッ
…ドシャドシャッ!!
猛竜騎士「…柄でついただけだ。気絶していろ」フゥ
白姫「ふ、二人が倒れた…?」
猛竜騎士「必殺技っつーのかな、こういう場所で出すもんじゃねーんだけど」
白姫「何を…したんですか……?」
猛竜騎士「…っと、その前に待ってくれるかい」
白姫「…え、はいっ」
猛竜騎士「…」
トコトコトコ……
男A「」グデン
男B「」グデン
猛竜騎士「こいつら、タバコ持ってねぇかな~……」ソッ
ゴソゴソ……
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「……ないのか」ハァ
白姫「タバコ…ですか?」
猛竜騎士「倒した相手から、たばこを吸うのが趣味なんだけどなぁ」
白姫「へ、へぇ…。そうなんですかぁ……」
猛竜騎士「…ケチとか、気持ち悪い趣味だなって思って、若干ひいてない?」
白姫「そ、そんなことは…!」ブンブン
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「ま、まぁいいや。今の説明だったね」
猛竜騎士「えーっとね、姫様は槍術って分かるかい?」
白姫「…槍の術ですよね?」
白姫「知ってます、兵士さんたちが使っていたので少しは知ってます!」
猛竜騎士「うん、槍の戦術のことなんだけどさ、」
猛竜騎士「基本の型である"突き"の"小突"を含め、旋風術とかそういうのがたくさんあるんだけど……」
猛竜騎士「俺の場合、そういった基本の型から…独自の技を考えたんだ」
白姫「独自の技ですか?」
猛竜騎士「うむ。それは、凄い単純なんだが…瞬槍術って自分じゃつけてるんだけどね」
白姫「しゅんそうじゅつ……」
猛竜騎士「簡単なことだ。筋力増大の魔法を、腕と腰へ目いっぱいかけて…それを突き出すだけさ」
白姫「突き出す…」
猛竜騎士「ほんの一瞬だけで、魔力も消費せずに、物理威力を倍増…いや、数倍以上に跳ね上げることができるんだ」
白姫「ふえ~…凄く威力が上がる技ってことですね~…」
猛竜騎士「理論は簡単だが、身体へ瞬時に適所へ魔力を送り、それを増大させる集中力も難しくてねぇ…」
白姫「でもそれを、猛竜騎士さんは簡単に発動してると……」
猛竜騎士「練習したての頃は、瞬時魔力を間違った場所に集中して、自分の足を切り裂いたことが何度か」ハハハ
白姫「うぅぅ、痛そう……」
猛竜騎士「だけどそうやって慣れるうちに、"竜"の名を用いるよう、俺はさらなる戦術も身に着けて……」
…ドタドタッ!!ガチャガチャッ!!
白姫「ひゃっ!?また誰かがドアを!」
猛竜騎士「…姫様、俺の後ろへ隠れろ!」
白姫「は、はいっ!」
猛竜騎士「面倒くせぇな、次から次へと。部屋がバレているなら、変えてもらうしかないな」チャキッ!
ガチャッ、ガチャガチャッ!!
ギィィィッ……!!
白姫「……あっ!」
猛竜騎士「……お前か」
ドタドタ!!
魔剣士「…おい二人とも、大変だ!!」
ブレイダー「急に走り出すから、ついてきちゃった」ヒョコッ
魔剣士「おま…!なんでついてきてんだよコラァ!!」
ブレイダー「へへ、まぁいいでしょ~」
白姫「ま、魔剣士!」
白姫「……と、後ろの人って」
猛竜騎士「…な、なんでそいつがいる?」ピクピク
魔剣士「……って、なんじゃこりゃあ!?」
魔剣士「なんだこの二人、どうしたんだ!?」
男A「」
男B「」
ブレイダー「わっ、強そうな人たちが倒れてるよ!何これ、どーしたの!?」
白姫「え、えっとそれはね……」
ブレイダー「……あっ!姫様だ!」
白姫「えっ!」ビクンッ!
ブレイダー「やー、お久しぶり♪僕のこと覚えてる~?」フリフリ
白姫「え、えっと…?」
魔剣士「ややこしくなるから引っ込んどけ、クソ野郎」ビュッ
…ゲシィッ!!
ブレイダー「あいたぁっ!!」
魔剣士「……それよか、一体なにがあったんだよ!?」
白姫「え、えっとえっと…!」
ブレイダー「いたた……。うーん姫様、近くで見ると可愛いねぇ♪」
魔剣士「お前は黙ってろっつーにな!!」
ギャーギャー!!
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「……ぐ、グダグダすぎるだろうが!!」
猛竜騎士「一から話をまとめるから、一旦腰を下ろさんか!!」
…………
……
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 数分後 】
白姫「……ッ!!」
猛竜騎士「……そういうことか」
魔剣士「二人とも、俺が考えていた以上に…今後のことを考えていたんだな……」
ブレイダー「~♪」
白姫「…」
白姫「……ブレイダーさん、その話は本当なんですよね」
ブレイダー「ん~?」
ブレイダー「うんうん、知り合いの同業者から聞いたから間違いないよっ♪」
ブレイダー「王が直々に命令を出して、白姫さんも殺していーとかっていう命令になったんだってさ!」
白姫「お、お父様…が……」
白姫「私を……本当に…………」
猛竜騎士(……遅すぎた。誰かに知られ、王の耳に入ってしまったのか)
ブレイダー「まぁ僕らとしてはやりやすいけどね~」
ブレイダー「しっかし、あそこの王様が傲慢なのは知っていたけど……」
ブレイダー「まさか、自分の娘まで手をかけるなんて思わなかったから…ちょっと予想外かなぁ」
白姫「…っ」
白姫「なん…で……。まさか、本当になる…なんて……」
魔剣士「…鬼かよ。王っつーのは、そこまでやるもんなのか」ギリッ…
白姫「…っ」
魔剣士「白姫……」
白姫「どうすれば…いいんだろう……」ブルッ…
魔剣士「…」
白姫「本当にそうなっちゃったんだよね…。お父様が、私も…消そうと…してるんだよね……」
魔剣士「…ッ」
白姫「……そうなるんじゃないかって思ってたけど、思ってたけど……っ」
白姫「本当にそうなると、こんなに…何も…考えられなくて……っ」
猛竜騎士(……参ったな)
ブレイダー「……あっははははっ!結局は自分のせいなのに、哀しむなんてバッカみたい」プッ
魔剣士「……んだと?」
ブレイダー「姫様は望んで家出したんでしょ?」
魔剣士「そりゃそうだけどな…!」
ブレイダー「王が傲慢だって話をして、そこで戻らなかったのが悪いんじゃん」
魔剣士「てめ……!」
…グイッ!
ブレイダー「…おっと」
ブレイダー「いたいなぁ……。僕を殴ったって、何も解決しないよ?」
魔剣士「そういう言葉を放つお前を、殴りたくなるんだよ!」
ブレイダー「本当のことを言われて手を出すとか、君もクソガキってことじゃないの?」
魔剣士「……この野郎がッ!」イラッ!
白姫「待って魔剣士っ!」
魔剣士「っ!?」
白姫「……その人の言う通りだよ」
魔剣士「し、白姫……!」
白姫「こうなったのは私のせいだから……」
魔剣士「…ち、違うだろうが!!ただの家出で娘を殺そうとなんかするほうが悪いんだよ!」
白姫「……っ」
ブレイダー「クスクス……」
ブレイダー「でも良かったじゃん、これで晴れて永遠に君は外の世界で生きられるんだよ~?」
白姫「ッ!!」
ブレイダー「まぁ、前より危険な旅になるとは思うけど……」
ブレイダー「せいぜい生き延びられるように頑張ってネ♪」フリフリ
白姫「前より…危険って……」
ブレイダー「…あ、詳細を教えてなかったっけ。」
ブレイダー「君にかけられた賞金は"10億"ゴールドだよ」
白姫「…え?」
魔剣士「じ、10億ッ!?」
猛竜騎士「……ッ!」
ブレイダー「ちなみに、魔剣士くんは罪が軽くなったみたいで…1億から"500万ゴールド"になってるから」
魔剣士「…は?」
ブレイダー「もともと自分のものだったものが、自ら離れたことにイラだってるんだろうねぇ」
ブレイダー「姫様に狙いが集中されるようにしたんでしょ」
ブレイダー「こうなれば姫様もただの女の子だし、こうなりゃ滅茶苦茶狙われるよ~」
白姫「私に…10億……」ヘナッ
…ペタンッ
ブレイダー「容姿は君は可愛いし、やばいよ~?」
ブレイダー「せいぜい頑張って逃げてね!無理だと思うけどさ」クスクス
白姫「そんな……」
魔剣士「く、腐ってるにも程があるだろうが。なんだよそれ……」
白姫「わ、私……」
魔剣士「ふざけやがって……!」
猛竜騎士(……10億か。歴代の賞金首から見ても、ここまでの賞金が出たのはいつ以来だ?)
猛竜騎士(しかも相手はただの女の子。殺しも許可されている以上、手段は選ばれないだろう)
猛竜騎士(更に、世界を覇権せし王の娘で、恨みを持っている者も多く……捕まればただではすまない)
猛竜騎士(若い奴らから俺は守ってやれるが、俺と同じ時期に活動していた奴らが現役で襲ってきたら……)
ブレイダーを除き、緊張が走る三人。
海を見た時と同じように、頭の中が真っ白になり、魔剣士と白姫は無言となった。
ただ違うことは、二人の表情が絶望へと変わっていたこと。
それを見ていた猛竜騎士は、フォローの言葉をかけようと口を開くが、突然、
魔剣士が緊張を切り裂くように笑い出す。
魔剣士「…」
魔剣士「……ぷっ」
魔剣士「クク、ハッハッハッハッハッ!!」
猛竜騎士「…」ピクッ
白姫「……えっ?」
ブレイダー「バカになっちゃった!」
魔剣士「……うるせえよ」ブンッ
ゴチィンッ!
ブレイダー「あいだっ!」
白姫「ま、魔剣士……?」
魔剣士「……あぁ、すまん…ちょっと笑っちまった」ククク
白姫「どうして…?」
魔剣士「よく分からんけどな、とにかく笑いがな。どうしようもねーって、こーいうことなんだろうなって」
白姫「…?」
魔剣士「……お前の哀しむ気持ちは、俺が思っている以上なんだろうけど、それは凄く俺に分かる、分かろうとしてやれる」
白姫「…」
魔剣士「だけどなっちまったもんはしょうがねぇし、これからどうするかを考えたほうがいいんじゃないか?」
白姫「…」
魔剣士「……白姫。危険な旅だろうが、外を見れる"きっかけ"になったんだろ?」
魔剣士「ここは港、冒険者の始まりの町だ!!」
魔剣士「大罪人上等ッ!!白姫、俺も一緒に行くのは当然のこと、これをきっかけにして旅に出ようぜっ!!」
白姫「ま、魔剣士……」
魔剣士「暗い気持ちや哀しい気持ち、そんなの俺が吹き飛ばしてやるからよ!」ガハハ!!
白姫「…っ!」
魔剣士「守ってやるさ、守り抜く。俺はお前の従者なんだからな……!」ニカッ!
白姫「…」グスッ…
魔剣士「おいおい、また涙か。泣くのが好きだよな、お前も」
白姫「だ、だって……。なんか…ね……」
魔剣士「……傷は深いだろうが、いつか俺と一緒にいて良かったって思わせてやるからよ」
魔剣士「今は悲しくても、必ずな!!」
白姫「魔剣士……っ」
魔剣士「…きっかけだろ」
白姫「…ッ」
魔剣士「俺と一緒に冒険をしようぜ。白姫!」
白姫「ま、魔剣士ってば……!」
魔剣士「…」ニヤッ
白姫「本当に……優しいね…………」ニコッ…
魔剣士(……っ)ドキッ!
魔剣士(だ、抱きしめてぇ…………!)ウズッ…
魔剣士(少しくらいなら、雰囲気的に…)ソー…
ブレイダー「……くっさぁぁああっ!!」
魔剣士「」ズルッ
ブレイダー「魔剣士くん、くさいよ!!何そのセリフ、なんか勘違いしてるんじゃないのー!?」
魔剣士「…」ピクピク
ブレイダー「久々に聞いたよ、本の中に書いてありそうなセリフっ!」
ブレイダー「面白いなぁ、本当に笑わせてくれるね!」アハハ!!
魔剣士「…こ、ころすぞ」
ブレイダー「君じゃ無理っ」ニコォッ
魔剣士「だ、だぁぁああああっ!!!」
…ガシャアンッ!!バリンッ!!!
ブレイダー「あははっ!」
魔剣士「くそがあああっ!!!」
…ガシャアンッ!バリィンッ!!ドタドタ!!…
猛竜騎士「……こいつらは」ハァ
白姫「…」
猛竜騎士「……姫様、騒がしいけどちょっといいかい」
白姫「猛竜騎士さん…」
猛竜騎士「ま、そういうこった。色々衝撃もあっただろうが、魔剣士の言葉通りさ」
白姫「…っ」
猛竜騎士「まー、俺も乗りかかった船から降りる気はないしな」
白姫「…いいんでしょうか」
猛竜騎士「ん?」
白姫「きっと、今まで以上に辛い旅になるんですよね」
白姫「……こんな優しい魔剣士と、猛竜騎士さんを巻き込んで…心がすごく…痛いんです」
猛竜騎士「…」ハァ
猛竜騎士「姫様は、優しすぎるんだなぁ」ククク
猛竜騎士「もっと我がままで、もっと頼っていいんだ。それに、魔剣士は姫様の従者…なんだろ?」
白姫「…っ」
猛竜騎士(……つって余裕もぶっこきたいが、正直ヤベェ)
猛竜騎士(明朝には、港から出る船で別の大地へ行った方が良さそうだ……)
猛竜騎士(一度、俺の古い馴染みの家に行って、そこからどうするか作戦を立て直すか…)
…ドタドタ!!ガシャアンッ!!
魔剣士「らぁああああっ!!クソガキャアア!!」
ブレイダー「クスクス、当たってないよー♪」
猛竜騎士「……お、お前たちはいい加減にせんかっ!!」
白姫「……っ」クスッ…
魔剣士「…ぜぇぜぇ!すばしっこいやつめ!!」ハァハァ…
ブレイダー「へっへーん!」
猛竜騎士「…というか、ブレイダーよ」
猛竜騎士「お前はバウンティハンターだろう、早くここから出ていけ……」ビシッ
ブレイダー「さみしいこと言うなぁ」ツーン
猛竜騎士「俺らの命を狙っているのはお前もだろう。少し変わっているが、敵は敵だ」
ブレイダー「ここで僕を殺さなくてもいいの?」
猛竜騎士「相手にすらしていない」
ブレイダー「あっ、カッチーン。それは傷つくよ~…?」
猛竜騎士「かかってきたければ、いつでも来い。だが、それなりの覚悟を持て」
ブレイダー「ふーん。じゃあ、町から出たらすぐにでも襲っちゃうからね」
猛竜騎士「……あぁ、いつでもいい」
猛竜騎士「だが、これだけはもう1度言う」
猛竜騎士「次から俺らの前に敵として姿を現す時、"覚悟"を……持ってからこいよ……」ゴッ!
ブレイダー「っ!」
魔剣士「!?」
白姫「ッ!」
……ゾクッ!!!
猛竜騎士「事情が事情となった今、もう俺は手加減もできん……」
猛竜騎士「敵とみなした相手は、全て俺の槍で貫く。それがどんな相手だろうが、守るためにな……」
猛竜騎士「その覚悟を持てたと思った時、俺らの前に敵となれ」
猛竜騎士「俺とて、貴様のような子供を殺したくはないんだ……」
ゴゴッ……!!
ブレイダー「……お、面白いなぁ」タラッ
ブレイダー「その覚悟、僕はいつだってあるんだから……!」
ブレイダー「き、決めたよ。君たちを追って、意地でも寝首でもかいてやるから……!」
猛竜騎士「…」
ブレイダー「……僕は自分の宿へ戻るよ」
ブレイダー「ま、またね……!」クルッ
タタタッ、ガチャ!バタンッ……!!
魔剣士「…っ!」
魔剣士(お、オッサンの言葉でブレイダーが言葉を詰まらせやがった)
魔剣士(オッサンは静かな口調だったのに、ビシビシと伝わってきやがる……っ)
魔剣士(オッサン…、俺が思っている以上に底が知れねぇ……)
猛竜騎士「…さてと。ようやくひと段落がついたな」クルッ
白姫「…」
魔剣士「…」
猛竜騎士「落ち着いたところで、宿主に言って、部屋を変えてもらおう。」
猛竜騎士「この部屋はバウンティハンターに狙われているようだからな……」
魔剣士「お、おう…」
白姫「は、はい…」
……………
………
…
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
まさかの展開にショックを隠し切れなかったものの、
魔剣士や猛竜騎士のフォローにより、わずかばかりの笑顔を取り戻した白姫。
しかし、この事態は最悪。
猛竜騎士は明日に南方港を出発し、昔の友人を頼ることを考えていた。
……だが。
その日の夜、三人の部屋にもの動く影が……。
0
あなたにおすすめの小説
教養が足りない、ですって
たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます
天宮有
恋愛
私アリザは平民から側妃となり、国王ルグドに利用されていた。
王妃のシェムを愛しているルグドは、私を酷使する。
影で城の人達から「愚かな側妃」と蔑まれていることを知り、全てがどうでもよくなっていた。
私は我慢することをやめてルグドを助けず、愚かな側妃として生きます。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる