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第八章【東方大地】
8-21 気づかぬきっかけ
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―――王室にて。
猛竜騎士は、アサシンの片腕から具現化された"それ"を見て、目を丸くし、驚くあまり身体が硬く固まってしまっていた。
猛竜騎士「それは…、や、闇…魔法……なのか……!」
アサシン「どうだ、面白いだろう……?」
クローツの言った通り、彼の掌から発せられていた"それ"は、色こそ漆黒に塗られた禍々しいものだったが、紛れもなく魔剣士の黄金魔力と同じ感覚を持つ、"闇魔法"であった。
猛竜騎士は誰に聞いたわけではなかったが、その感覚からすぐにそれを察知する。
猛竜騎士「ふざ…けろよ……!」
アサシン「ふざけてはいないな」
猛竜騎士「お前は闇魔法の会得者…なのか……!」
アサシン「"会得者"。確かに、そう呼ばれているらしいな」
猛竜騎士「こ、こんなことが……」
アサシン「ないわけはないだろう。お前は現実を受け止めるほうだと思ったが、そうではないようだな」
猛竜騎士「……誰だって信じたくないことはある!誰が、大犯罪者の男が闇魔法を会得しているなどと思うものか…!」
アサシン「なるほど。そう言われると、俺以外に同じような魔力を持つ人間がいたことに多少は驚いたな」
猛竜騎士「その若さは、闇魔法から来ているということか…!そして、その強さも!」
アサシン「……解けない呪いの話題を出されるのは、少しばかり俺らしくない気持ちにさせられるので止めてくれないか」
猛竜騎士「!」
突然、アサシンが"殺戮の気"を纏う。常人ならば、気が狂ってしまいそうなくらいにねっとりと絡みつく、死の予感。その時間わずか数秒、彼がそれを止めるまで、猛竜騎士は呼吸をすることが出来なかった。
猛竜騎士「……ぷはぁっ!はぁっ、はぁ…はぁ……!」
アサシン「ふむ、やはりこの話題ばかりは、どうにも嫌う。人から見れば羨むことかもしれないが、俺にとってはどうにも苦手らしい」
猛竜騎士「どうやって、その魔法を…!お前は会得方法について知っていたのか…!」
アサシン「それについては余り話をしたくない部類なのでな」
猛竜騎士「い、一体…貴様の目的はなんなんだ……!」
アサシン「ふむ?」
猛竜騎士「闇魔法の会得者ということをバラしたということは、その目的があるんだろう!それとも、俺を殺すためにその秘密を見せたのか!」
アサシン「……あぁ、そうだったな。では、単刀直入に言わせてもらおう」
猛竜騎士「何だ!」
"アサシン「俺はあの、若き使い手が欲しいんだ」"
猛竜騎士「……何!?」
本当に、この男を読み取ることは出来ない。
アサシン「興味がある。同じ呪いを持つ者として、あの男に面白さを感じた」
猛竜騎士「……魔剣士をお前の盗賊団の仲間にしたいというのか!」
アサシン「そうなるな」
猛竜騎士「…ッ!」
何かの間違いで、アサシンはいずれ起こる戦争の味方陣営につくという可能性があったが、まさか魔剣士を欲しがっているとは思いもしなかった。
迂闊……、会話の流れを掴まれる。せめて、戦いに分がなくとも、流れさえあれば説得できたかもしれないというのに。
猛竜騎士「……ま、魔剣士を渡すと思うか!」
アサシン「俺が欲しいと思ったことに、口出しはされたくはない」
猛竜騎士「は…?なら、わざわざ俺に話をした理由はなんだ……」
アサシン「お前は仲間なのだろう?元仲間に断りを入れるのはマナーではないのか?」
猛竜騎士「な、何……?」
本当の本当に、計り知れない男だった。
アサシン「では、断りを入れたぞ。あの使い手は、俺が貰い受ける」
猛竜騎士「ち、ちょい待て!まだ俺は何も答えてないし、魔剣士の意志も何もあったものじゃないだろう!」
アサシン「……二度目だ。俺は、俺が欲しいと思った物は手に入れる。それに対する口出しはするな」
猛竜騎士「な……」
アサシン「それとも、それを認めないというのなら、力づくでも止めるか?」
猛竜騎士(……やはり戦うしかないのか…!)
闇魔法を扱えるということは、無造作たる魔力との対決になる。しかも、あの戦いぶりを見るに、近接においてもアサシンは達人と呼べるクラス。簡単に言えば、戦ったところで殺されるのが目に見えていた。
猛竜騎士(……冗談じゃない)
猛竜騎士("生きる術を教えてやるぜ"なんてカッコつけたのは遥か昔のような気分だ。今や、情けない姿ばかりだ…)
バウンティハンターから生きる術を学ばせると、煙草を吹かし、恰好つけたのは昔のこと。だが、実際に猛竜騎士がいなければ今頃、魔剣士と白姫は地獄を見ていたのも事実。それをよく分かっている今だから、王室に戻ってきた時に自分が死んでいれば怒りに身を任せてアサシンに向かい、殺されるだろう。
猛竜騎士「……無駄な命を散らすことは、次に繋がる糧にはならないか」
槍を構えようとしたその手を、ダラリと落とす。
アサシン「……戦う意志がないというのなら、あの若き使い手は貰っても良いということだな」
猛竜騎士「俺が決めることじゃない。魔剣士自身に聞いてくれるか」
アサシン「聞くも意味のないことだが、そろそろ"アイツら"がココへ来るだろう」
猛竜騎士「あぁ、今すぐにな……」
その気配を察知し、王室の出入口へと向く二人。
すると、それから数秒後に"バタン!"と乱暴に扉が開き、魔剣士とともに途中の部屋で服を着替えた白姫とテイルが現れたのだった。
魔剣士「オッサン、無事かコラァ!」
猛竜騎士「……騒々しい奴だ」
魔剣士「おっ、生きてるようで何より!」
白姫「猛竜騎士さん、大丈夫ですか!」
テイル「アサシン、私は絶対に国を取り戻すんだから!」
アサシン「……やれやれ、騒がしいのは苦手なんだがな」
急に人数が増えたことにため息をつき、額をポリポリと掻く。そして、王座からゆっくりと立ち上がった。
魔剣士「テメェ、動くな!」
アサシン「…どうしてだ?」
魔剣士「話は聞いたぜ。テメェ、闇魔法の使い手なんだとな……!」
アサシン「ほう…?」
猛竜騎士「魔剣士、それをどこで聞いた!?」
魔剣士「……まぁちょっとな。とにかく知ったんだ、お前の秘密は握ったぞコラァ!」
アサシン「……だから、どうする?」
魔剣士「へ?」
アサシン「その秘密を知って、どうすると言うのだ」
魔剣士「え、いや…まぁ……」
アサシン「お前は俺に対する絶対的な強さや、弱みを知ったのか?」
魔剣士「いや、そんなことは…ないけども……」
アサシン「……馬鹿なのか?」
魔剣士「は!?」
テイル(バカ……!)
白姫(魔剣士、途中までかっこよかったのに!)
猛竜騎士(相変わらずだな……)
三人のため息も、聞こえた気がした。
魔剣士「う、うるせぇっ!」
アサシン「……まぁ良い。若き使い手、お前に話がある」
魔剣士「何だよ!」
"アサシン「……俺の配下に入れ」"
魔剣士「……はい?」
白姫「えっ」
テイル「は…?」
猛竜騎士「…っ」
あり得ない一言に、魔剣士は絶句する。
アサシン「お前を覇王の姫の牢に案内したのは、そこの槍の使い手に断りを入れるためだ」
アサシン「それに、覇王の姫と砂の姫の無事を知らねば、俺の話もまともに聞かないだろうからな」
魔剣士「……ちょっと待て、今なんつった?」
アサシン「やはり馬鹿なのか?」
魔剣士「ち、ちげぇっつーの!!お前、俺を仲間にするとか言わなかったか!?」
アサシン「言ったな。配下にするとは言ったが、直属部隊のそれだ」
魔剣士「そうじゃねぇよ!ど、どうして俺を!?」
アサシン「お前が欲しいからだ」
魔剣士「理由になってねぇっつーの!」
アサシン「……やれやれ、誰もかも理由付けだな。仕方ない、同じ闇の使い手として興味があるということだ」
魔剣士「俺に興味が…?」
アサシン「その闇魔法は欲が故に手に入れることが出来る魔力、技術。そんなお前に興味を持たない理由はない」
魔剣士「…」
アサシン「配下になるな?」
魔剣士「……断ると言ったら」
アサシン「普通、そんな状況ではないと分かるはずだ。それとも、そこまでの馬鹿なのか?」
アサシンの完璧たる縮地は、あの猛竜騎士ですら捉える事は出来ない。更に、弱点ともいえる白姫、テイルを抱えていることは致命的だった。
魔剣士「……おい、俺が自分で人質を持ってきたって…ことなのか…」
アサシン「さぁな」
考えが及ばなかった。アサシンは、二人を連れてココへ戻ってくることでより自分の望みをかなえる状況を作り得ていた。
まぁ、アサシンにとっては人質がいようまいまいが関係なく脅せただろうが、殺される状況が脳裏に浮かぶようなこれほど効果的な状況はない。
魔剣士「……全部、アンタの掌で踊らされたってことなのか」
アサシン「どう思おうが、今は今でしかない」
魔剣士「……そんなに俺が仲間に欲しいのか」
アサシン「お前に断る権利はない」
魔剣士「それでも断ると言ったら、全員…殺すのか……?」
アサシン「お前には断れない理由がある」
魔剣士「人質がいたとしても、俺がお前と戦わない絶対的な理由になると思うのか……」
アサシン「そうじゃない。今のお前にはその他、絶対的に断れない一つの事柄がある」
魔剣士「どういう意味だよ」
アサシン「誰の仕業なのかは知らないが、そろそろ効いてくる頃だ」
魔剣士「あん?」
アサシン「そうだな、誰かに"毒付きの切り傷"を受けたのではないか?」
魔剣士「……何!?」
"……ドクン!"
次の瞬間、魔剣士の心音が異様に強く鳴ったかと思うと、喉から飛び出すような激しい動悸に襲われた。
魔剣士「うぉっ!?」
猛竜騎士「何ッ!?」
白姫「魔剣士!?」
テイル「どうしたの!?」
"ドクンッ、ドクッ…!"
"ドクッ…!!"
"……ドクンッ!!"
魔剣士「ぐっ…ふっ…!?ゴホッ!?」
先ほどの違和感の正体が、ようやく判明する。
それは、ミハリの短剣に塗られていた"毒"の一種が切り傷より全身へと回っていたのだ。
アサシン「強靭な肉体故、毒周りは遅かったようだがな」
魔剣士「こ…れは……!」
アサシン「魔の強心毒だ。体内の魔力導線より全身に回り、耐えきれなくなった心臓はそのまま…ボン、だ」
魔剣士「なん…だと……!」
アサシン「第二段階に移行する前に、仲間になるか決めろ。有り余る血の量から、圧迫された脳に意識は混濁し、障害が残るぞ」
魔剣士「こ、んな……!」
毒周りは早く、心音が高まってからあっという間に肉体の維持が困難になり、その場に倒れ込む。
猛竜騎士「そんなことが…!おい魔剣士、しっかりしろ!」
白姫「嫌だよ、魔剣士…!死んじゃダメだよ……!魔剣士、魔剣士!」
二人は駆け寄るが、テイルはその様子を見て何かを思い出す。
テイル「……こ、この毒って、まさか…!」
アサシン「察したか」
テイル「私のお父様に、兄さんが与えた毒の……!」
アサシン「その通りだ」
テイル「……ッ!!」
かのキングはこの毒に耐え続けた強さを見せたが、それは鋼たる肉体があってこそで、魔剣士の場合は毒回りは比べものにならないほど早い。
魔剣士「ア、アサ…シン……!」
アサシン「どうだ?お前の命が失われては、守るものも守れないのではないか」
魔剣士「くそ…が……!」
アサシン「早く決断しろ。お前が俺にひれ伏すという誓いがなければ、置く意味もない。殺すだけだ」
魔剣士「お…れを…なかまにして…どうするつもり…だ……!」
アサシン「面白い故に、傍に置きたいだけだ」
魔剣士「そんな…程度の理由…で……!」
アサシン「しかし、お前に闇魔法の本当の使い方を教えてやってもいい」
魔剣士「な…に……!」
アサシン「俺が闇魔法を習得したのは"40年前"の話。それから、戦い方の全てを実践で学んできた」
魔剣士「おまえに、おそわる…ことなんて……!」
アサシン「だとすれば、お前は死ぬだけだ」
魔剣士「ぐ…っ!!」
状況は一変し、アサシンが優位に立ち、魔剣士には"死"が近づいてくる。
アサシン「…そろそろ時間切れも近い。どうするつもりだ?」
魔剣士「く、くそ…がぁぁっ……!」
"……ドクンッ!!"
白姫「ま…け…し……!」
猛竜騎士「し…っかり……ろっ…!」
テイル「ま…し……っ!」
やがて、近くにいる仲間の声すら淀んで聞こえ始める。
心臓の痛みや高鳴りは気にならなってはきたが、逆に歪み始めたことが心地良ささえ感じるこの時、本当に"死"が迫っているのだと気付かされる。
魔剣士(……まず…い)
アサシン「何も決断出来ない男なら、欲する存在ではない。そのまま死ぬと良い」
魔剣士(い…しき…がもたな……っ)
―――死が、襲う。
いつか見たあの冷たさ、闇の魔力が全身を襲ったあの日、夢の中に見た堕ちていく感触が沸々と蘇る。
魔剣士(なさ…け…ねぇ……また……こん…な…………)
もう、仲間の声は届かない。暗黙たる闇の中、水の中にいるようなフワフワとした夢心地。そのまま、意識が途切れていく。
魔剣士(…)
―――死ぬ。
魔剣士(…)
―――堕ちる。
魔剣士(…)
―――……くらいならば…!
魔剣士「……せ…ろ…」
"…ボソッ"
最早、虫の息とも呼べぬような、空気を少し吐いた程度にしか思えない一言は、闇の魔力を持つ者同士しか感じ得ないテレパシーのようなものだったのかもしれない。
魔剣士が最後に放ったのは、「生き返らせろ」というわずかな言葉。アサシンはそれを感じ取り、一瞬にして魔剣士のもとへ近づくと、闇魔力を込めた右腕で、魔剣士の胸を強くたたいた。
魔剣士「…ッ!!」
その時間、わずか一秒にも満たず。
周りの白姫たちは、ふと気づいた時にはアサシンが魔剣士の胸を殴っていたことにしか思えず。
猛竜騎士「……な…にっ!?」
テイル「アサシンッ!?」
白姫「な、何っ!?」
続いて、二秒未満。
闇の魔力は、魔剣士の身体へと浸透する。闇魔力同士とはいえ、色の違う黄金たる光と、暗黒の闇。二つが混じわると、身体から黄金と闇色の魔力がクロスを描きながら昇り、強く輝いた。
猛竜騎士「うっ…!?」
白姫「き、気持ち…悪いっ……!」
テイル「これは…魔力酔い…っ!?」
周囲の三人は放たれた魔力を受け、過剰摂取された魔力に酔い、吐き気を催す。
一方、それを直に受けている魔剣士だが、身体に悪いような異変は見られない。
……それどころか、むしろ。
魔剣士「……あ?」
死の淵から、目を覚ましたのだった。
白姫「ま…けんし……!」
猛竜騎士「お、おぉっ……!」
テイル「魔剣士ッ……!」
魔剣士「……お、俺は…」
死の毒を受けたというのに、闇魔力はそれほどに強くあるものなのか。魔剣士はすぐに、何事もなかったかのように身体を起き上がらせた。
魔剣士「生きてる…のか…。生き延びたのか……?」
両手を動かし、生きていることを実感、確認し直す魔剣士。
白姫たちは目を潤ませ、死から生還した魔剣士を見つめたが、ただ一人、その男は変わらない冷たい目で魔剣士を見下していた。
魔剣士「アサシン……ッ」
アサシン「地獄へ片足を突っ込んだ気分はどうだ」
魔剣士「闇魔法を受け継いだ時に一度体験してるけどな、気持ちいいもんだぜ?」
アサシン「……そうか」
強気に返事をする魔剣士。そして、アサシンは魔剣士へ"手を差し伸べる"。
魔剣士「……約束か」
アサシン「お前が、それを望んだに違いはない」
魔剣士「俺が仲間に…か……」
どのような経緯だろうと、助けられた恩には違いない。
魔剣士「……ククッ、そうかよ」
アサシン「そうだな」
魔剣士「クククッ、ハハハッ……!」
白姫「魔剣士、アサシンの…仲間になるの……?」
猛竜騎士「魔剣士、お前……」
テイル「魔剣士、アンタがそうなったら、私は……!」
響く笑い声。魔剣士は既に、何かを決断しているようだった。
魔剣士「……そうだな、仲間か」
心配する一同が見守る中、魔剣士はついにアサシンの手を握る。
白姫「あっ…!」
猛竜騎士「お前!」
テイル「アサシンのもとに行くの!?」
誰もが"アサシンの仲間になる"ことを選んだのだと、そう思った。
だが……忘れないで欲しい。魔剣士はアサシンにも負けぬ程の"欲の念"を持つ、闇魔法を会得した男である。
魔剣士「……ククッ!」
アサシン「む…?」
魔剣士「しかしよォ、アサシン、お前も人が良いなぁ……」
アサシン「ふむ…?」
魔剣士「お前風に言ってやるよ…!」
魔剣士「俺が生きたのは、俺が守ると決めた女を守るため、俺がもっと強くなるための欲……」
魔剣士「みんなを哀しませる、お前をぶっとばしてこそなんだよォ…クソアサシンッ!!」
やはり、信念は揺るがず。笑いながら罵倒を放ち、アサシンの手を強く払い飛ばした。
白姫「…魔剣士っ!」
猛竜騎士「ふっ……」
テイル「この、馬鹿!驚かせた笑い方するなっ!!」
魔剣士「……アサシンさんよ、俺の欲の前にひれ伏せ、バーカッ!!」
魔剣士「だぁーっはっはっはっはっ!!」
いよいよ、魔剣士は剣を構える。
対するアサシンはそれを見ても、顔色一つ変えず、むしろ魔剣士に賞賛を贈るような口ぶりを見せた。
アサシン「……やはり、面白い」
…………
……
…
―――王室にて。
猛竜騎士は、アサシンの片腕から具現化された"それ"を見て、目を丸くし、驚くあまり身体が硬く固まってしまっていた。
猛竜騎士「それは…、や、闇…魔法……なのか……!」
アサシン「どうだ、面白いだろう……?」
クローツの言った通り、彼の掌から発せられていた"それ"は、色こそ漆黒に塗られた禍々しいものだったが、紛れもなく魔剣士の黄金魔力と同じ感覚を持つ、"闇魔法"であった。
猛竜騎士は誰に聞いたわけではなかったが、その感覚からすぐにそれを察知する。
猛竜騎士「ふざ…けろよ……!」
アサシン「ふざけてはいないな」
猛竜騎士「お前は闇魔法の会得者…なのか……!」
アサシン「"会得者"。確かに、そう呼ばれているらしいな」
猛竜騎士「こ、こんなことが……」
アサシン「ないわけはないだろう。お前は現実を受け止めるほうだと思ったが、そうではないようだな」
猛竜騎士「……誰だって信じたくないことはある!誰が、大犯罪者の男が闇魔法を会得しているなどと思うものか…!」
アサシン「なるほど。そう言われると、俺以外に同じような魔力を持つ人間がいたことに多少は驚いたな」
猛竜騎士「その若さは、闇魔法から来ているということか…!そして、その強さも!」
アサシン「……解けない呪いの話題を出されるのは、少しばかり俺らしくない気持ちにさせられるので止めてくれないか」
猛竜騎士「!」
突然、アサシンが"殺戮の気"を纏う。常人ならば、気が狂ってしまいそうなくらいにねっとりと絡みつく、死の予感。その時間わずか数秒、彼がそれを止めるまで、猛竜騎士は呼吸をすることが出来なかった。
猛竜騎士「……ぷはぁっ!はぁっ、はぁ…はぁ……!」
アサシン「ふむ、やはりこの話題ばかりは、どうにも嫌う。人から見れば羨むことかもしれないが、俺にとってはどうにも苦手らしい」
猛竜騎士「どうやって、その魔法を…!お前は会得方法について知っていたのか…!」
アサシン「それについては余り話をしたくない部類なのでな」
猛竜騎士「い、一体…貴様の目的はなんなんだ……!」
アサシン「ふむ?」
猛竜騎士「闇魔法の会得者ということをバラしたということは、その目的があるんだろう!それとも、俺を殺すためにその秘密を見せたのか!」
アサシン「……あぁ、そうだったな。では、単刀直入に言わせてもらおう」
猛竜騎士「何だ!」
"アサシン「俺はあの、若き使い手が欲しいんだ」"
猛竜騎士「……何!?」
本当に、この男を読み取ることは出来ない。
アサシン「興味がある。同じ呪いを持つ者として、あの男に面白さを感じた」
猛竜騎士「……魔剣士をお前の盗賊団の仲間にしたいというのか!」
アサシン「そうなるな」
猛竜騎士「…ッ!」
何かの間違いで、アサシンはいずれ起こる戦争の味方陣営につくという可能性があったが、まさか魔剣士を欲しがっているとは思いもしなかった。
迂闊……、会話の流れを掴まれる。せめて、戦いに分がなくとも、流れさえあれば説得できたかもしれないというのに。
猛竜騎士「……ま、魔剣士を渡すと思うか!」
アサシン「俺が欲しいと思ったことに、口出しはされたくはない」
猛竜騎士「は…?なら、わざわざ俺に話をした理由はなんだ……」
アサシン「お前は仲間なのだろう?元仲間に断りを入れるのはマナーではないのか?」
猛竜騎士「な、何……?」
本当の本当に、計り知れない男だった。
アサシン「では、断りを入れたぞ。あの使い手は、俺が貰い受ける」
猛竜騎士「ち、ちょい待て!まだ俺は何も答えてないし、魔剣士の意志も何もあったものじゃないだろう!」
アサシン「……二度目だ。俺は、俺が欲しいと思った物は手に入れる。それに対する口出しはするな」
猛竜騎士「な……」
アサシン「それとも、それを認めないというのなら、力づくでも止めるか?」
猛竜騎士(……やはり戦うしかないのか…!)
闇魔法を扱えるということは、無造作たる魔力との対決になる。しかも、あの戦いぶりを見るに、近接においてもアサシンは達人と呼べるクラス。簡単に言えば、戦ったところで殺されるのが目に見えていた。
猛竜騎士(……冗談じゃない)
猛竜騎士("生きる術を教えてやるぜ"なんてカッコつけたのは遥か昔のような気分だ。今や、情けない姿ばかりだ…)
バウンティハンターから生きる術を学ばせると、煙草を吹かし、恰好つけたのは昔のこと。だが、実際に猛竜騎士がいなければ今頃、魔剣士と白姫は地獄を見ていたのも事実。それをよく分かっている今だから、王室に戻ってきた時に自分が死んでいれば怒りに身を任せてアサシンに向かい、殺されるだろう。
猛竜騎士「……無駄な命を散らすことは、次に繋がる糧にはならないか」
槍を構えようとしたその手を、ダラリと落とす。
アサシン「……戦う意志がないというのなら、あの若き使い手は貰っても良いということだな」
猛竜騎士「俺が決めることじゃない。魔剣士自身に聞いてくれるか」
アサシン「聞くも意味のないことだが、そろそろ"アイツら"がココへ来るだろう」
猛竜騎士「あぁ、今すぐにな……」
その気配を察知し、王室の出入口へと向く二人。
すると、それから数秒後に"バタン!"と乱暴に扉が開き、魔剣士とともに途中の部屋で服を着替えた白姫とテイルが現れたのだった。
魔剣士「オッサン、無事かコラァ!」
猛竜騎士「……騒々しい奴だ」
魔剣士「おっ、生きてるようで何より!」
白姫「猛竜騎士さん、大丈夫ですか!」
テイル「アサシン、私は絶対に国を取り戻すんだから!」
アサシン「……やれやれ、騒がしいのは苦手なんだがな」
急に人数が増えたことにため息をつき、額をポリポリと掻く。そして、王座からゆっくりと立ち上がった。
魔剣士「テメェ、動くな!」
アサシン「…どうしてだ?」
魔剣士「話は聞いたぜ。テメェ、闇魔法の使い手なんだとな……!」
アサシン「ほう…?」
猛竜騎士「魔剣士、それをどこで聞いた!?」
魔剣士「……まぁちょっとな。とにかく知ったんだ、お前の秘密は握ったぞコラァ!」
アサシン「……だから、どうする?」
魔剣士「へ?」
アサシン「その秘密を知って、どうすると言うのだ」
魔剣士「え、いや…まぁ……」
アサシン「お前は俺に対する絶対的な強さや、弱みを知ったのか?」
魔剣士「いや、そんなことは…ないけども……」
アサシン「……馬鹿なのか?」
魔剣士「は!?」
テイル(バカ……!)
白姫(魔剣士、途中までかっこよかったのに!)
猛竜騎士(相変わらずだな……)
三人のため息も、聞こえた気がした。
魔剣士「う、うるせぇっ!」
アサシン「……まぁ良い。若き使い手、お前に話がある」
魔剣士「何だよ!」
"アサシン「……俺の配下に入れ」"
魔剣士「……はい?」
白姫「えっ」
テイル「は…?」
猛竜騎士「…っ」
あり得ない一言に、魔剣士は絶句する。
アサシン「お前を覇王の姫の牢に案内したのは、そこの槍の使い手に断りを入れるためだ」
アサシン「それに、覇王の姫と砂の姫の無事を知らねば、俺の話もまともに聞かないだろうからな」
魔剣士「……ちょっと待て、今なんつった?」
アサシン「やはり馬鹿なのか?」
魔剣士「ち、ちげぇっつーの!!お前、俺を仲間にするとか言わなかったか!?」
アサシン「言ったな。配下にするとは言ったが、直属部隊のそれだ」
魔剣士「そうじゃねぇよ!ど、どうして俺を!?」
アサシン「お前が欲しいからだ」
魔剣士「理由になってねぇっつーの!」
アサシン「……やれやれ、誰もかも理由付けだな。仕方ない、同じ闇の使い手として興味があるということだ」
魔剣士「俺に興味が…?」
アサシン「その闇魔法は欲が故に手に入れることが出来る魔力、技術。そんなお前に興味を持たない理由はない」
魔剣士「…」
アサシン「配下になるな?」
魔剣士「……断ると言ったら」
アサシン「普通、そんな状況ではないと分かるはずだ。それとも、そこまでの馬鹿なのか?」
アサシンの完璧たる縮地は、あの猛竜騎士ですら捉える事は出来ない。更に、弱点ともいえる白姫、テイルを抱えていることは致命的だった。
魔剣士「……おい、俺が自分で人質を持ってきたって…ことなのか…」
アサシン「さぁな」
考えが及ばなかった。アサシンは、二人を連れてココへ戻ってくることでより自分の望みをかなえる状況を作り得ていた。
まぁ、アサシンにとっては人質がいようまいまいが関係なく脅せただろうが、殺される状況が脳裏に浮かぶようなこれほど効果的な状況はない。
魔剣士「……全部、アンタの掌で踊らされたってことなのか」
アサシン「どう思おうが、今は今でしかない」
魔剣士「……そんなに俺が仲間に欲しいのか」
アサシン「お前に断る権利はない」
魔剣士「それでも断ると言ったら、全員…殺すのか……?」
アサシン「お前には断れない理由がある」
魔剣士「人質がいたとしても、俺がお前と戦わない絶対的な理由になると思うのか……」
アサシン「そうじゃない。今のお前にはその他、絶対的に断れない一つの事柄がある」
魔剣士「どういう意味だよ」
アサシン「誰の仕業なのかは知らないが、そろそろ効いてくる頃だ」
魔剣士「あん?」
アサシン「そうだな、誰かに"毒付きの切り傷"を受けたのではないか?」
魔剣士「……何!?」
"……ドクン!"
次の瞬間、魔剣士の心音が異様に強く鳴ったかと思うと、喉から飛び出すような激しい動悸に襲われた。
魔剣士「うぉっ!?」
猛竜騎士「何ッ!?」
白姫「魔剣士!?」
テイル「どうしたの!?」
"ドクンッ、ドクッ…!"
"ドクッ…!!"
"……ドクンッ!!"
魔剣士「ぐっ…ふっ…!?ゴホッ!?」
先ほどの違和感の正体が、ようやく判明する。
それは、ミハリの短剣に塗られていた"毒"の一種が切り傷より全身へと回っていたのだ。
アサシン「強靭な肉体故、毒周りは遅かったようだがな」
魔剣士「こ…れは……!」
アサシン「魔の強心毒だ。体内の魔力導線より全身に回り、耐えきれなくなった心臓はそのまま…ボン、だ」
魔剣士「なん…だと……!」
アサシン「第二段階に移行する前に、仲間になるか決めろ。有り余る血の量から、圧迫された脳に意識は混濁し、障害が残るぞ」
魔剣士「こ、んな……!」
毒周りは早く、心音が高まってからあっという間に肉体の維持が困難になり、その場に倒れ込む。
猛竜騎士「そんなことが…!おい魔剣士、しっかりしろ!」
白姫「嫌だよ、魔剣士…!死んじゃダメだよ……!魔剣士、魔剣士!」
二人は駆け寄るが、テイルはその様子を見て何かを思い出す。
テイル「……こ、この毒って、まさか…!」
アサシン「察したか」
テイル「私のお父様に、兄さんが与えた毒の……!」
アサシン「その通りだ」
テイル「……ッ!!」
かのキングはこの毒に耐え続けた強さを見せたが、それは鋼たる肉体があってこそで、魔剣士の場合は毒回りは比べものにならないほど早い。
魔剣士「ア、アサ…シン……!」
アサシン「どうだ?お前の命が失われては、守るものも守れないのではないか」
魔剣士「くそ…が……!」
アサシン「早く決断しろ。お前が俺にひれ伏すという誓いがなければ、置く意味もない。殺すだけだ」
魔剣士「お…れを…なかまにして…どうするつもり…だ……!」
アサシン「面白い故に、傍に置きたいだけだ」
魔剣士「そんな…程度の理由…で……!」
アサシン「しかし、お前に闇魔法の本当の使い方を教えてやってもいい」
魔剣士「な…に……!」
アサシン「俺が闇魔法を習得したのは"40年前"の話。それから、戦い方の全てを実践で学んできた」
魔剣士「おまえに、おそわる…ことなんて……!」
アサシン「だとすれば、お前は死ぬだけだ」
魔剣士「ぐ…っ!!」
状況は一変し、アサシンが優位に立ち、魔剣士には"死"が近づいてくる。
アサシン「…そろそろ時間切れも近い。どうするつもりだ?」
魔剣士「く、くそ…がぁぁっ……!」
"……ドクンッ!!"
白姫「ま…け…し……!」
猛竜騎士「し…っかり……ろっ…!」
テイル「ま…し……っ!」
やがて、近くにいる仲間の声すら淀んで聞こえ始める。
心臓の痛みや高鳴りは気にならなってはきたが、逆に歪み始めたことが心地良ささえ感じるこの時、本当に"死"が迫っているのだと気付かされる。
魔剣士(……まず…い)
アサシン「何も決断出来ない男なら、欲する存在ではない。そのまま死ぬと良い」
魔剣士(い…しき…がもたな……っ)
―――死が、襲う。
いつか見たあの冷たさ、闇の魔力が全身を襲ったあの日、夢の中に見た堕ちていく感触が沸々と蘇る。
魔剣士(なさ…け…ねぇ……また……こん…な…………)
もう、仲間の声は届かない。暗黙たる闇の中、水の中にいるようなフワフワとした夢心地。そのまま、意識が途切れていく。
魔剣士(…)
―――死ぬ。
魔剣士(…)
―――堕ちる。
魔剣士(…)
―――……くらいならば…!
魔剣士「……せ…ろ…」
"…ボソッ"
最早、虫の息とも呼べぬような、空気を少し吐いた程度にしか思えない一言は、闇の魔力を持つ者同士しか感じ得ないテレパシーのようなものだったのかもしれない。
魔剣士が最後に放ったのは、「生き返らせろ」というわずかな言葉。アサシンはそれを感じ取り、一瞬にして魔剣士のもとへ近づくと、闇魔力を込めた右腕で、魔剣士の胸を強くたたいた。
魔剣士「…ッ!!」
その時間、わずか一秒にも満たず。
周りの白姫たちは、ふと気づいた時にはアサシンが魔剣士の胸を殴っていたことにしか思えず。
猛竜騎士「……な…にっ!?」
テイル「アサシンッ!?」
白姫「な、何っ!?」
続いて、二秒未満。
闇の魔力は、魔剣士の身体へと浸透する。闇魔力同士とはいえ、色の違う黄金たる光と、暗黒の闇。二つが混じわると、身体から黄金と闇色の魔力がクロスを描きながら昇り、強く輝いた。
猛竜騎士「うっ…!?」
白姫「き、気持ち…悪いっ……!」
テイル「これは…魔力酔い…っ!?」
周囲の三人は放たれた魔力を受け、過剰摂取された魔力に酔い、吐き気を催す。
一方、それを直に受けている魔剣士だが、身体に悪いような異変は見られない。
……それどころか、むしろ。
魔剣士「……あ?」
死の淵から、目を覚ましたのだった。
白姫「ま…けんし……!」
猛竜騎士「お、おぉっ……!」
テイル「魔剣士ッ……!」
魔剣士「……お、俺は…」
死の毒を受けたというのに、闇魔力はそれほどに強くあるものなのか。魔剣士はすぐに、何事もなかったかのように身体を起き上がらせた。
魔剣士「生きてる…のか…。生き延びたのか……?」
両手を動かし、生きていることを実感、確認し直す魔剣士。
白姫たちは目を潤ませ、死から生還した魔剣士を見つめたが、ただ一人、その男は変わらない冷たい目で魔剣士を見下していた。
魔剣士「アサシン……ッ」
アサシン「地獄へ片足を突っ込んだ気分はどうだ」
魔剣士「闇魔法を受け継いだ時に一度体験してるけどな、気持ちいいもんだぜ?」
アサシン「……そうか」
強気に返事をする魔剣士。そして、アサシンは魔剣士へ"手を差し伸べる"。
魔剣士「……約束か」
アサシン「お前が、それを望んだに違いはない」
魔剣士「俺が仲間に…か……」
どのような経緯だろうと、助けられた恩には違いない。
魔剣士「……ククッ、そうかよ」
アサシン「そうだな」
魔剣士「クククッ、ハハハッ……!」
白姫「魔剣士、アサシンの…仲間になるの……?」
猛竜騎士「魔剣士、お前……」
テイル「魔剣士、アンタがそうなったら、私は……!」
響く笑い声。魔剣士は既に、何かを決断しているようだった。
魔剣士「……そうだな、仲間か」
心配する一同が見守る中、魔剣士はついにアサシンの手を握る。
白姫「あっ…!」
猛竜騎士「お前!」
テイル「アサシンのもとに行くの!?」
誰もが"アサシンの仲間になる"ことを選んだのだと、そう思った。
だが……忘れないで欲しい。魔剣士はアサシンにも負けぬ程の"欲の念"を持つ、闇魔法を会得した男である。
魔剣士「……ククッ!」
アサシン「む…?」
魔剣士「しかしよォ、アサシン、お前も人が良いなぁ……」
アサシン「ふむ…?」
魔剣士「お前風に言ってやるよ…!」
魔剣士「俺が生きたのは、俺が守ると決めた女を守るため、俺がもっと強くなるための欲……」
魔剣士「みんなを哀しませる、お前をぶっとばしてこそなんだよォ…クソアサシンッ!!」
やはり、信念は揺るがず。笑いながら罵倒を放ち、アサシンの手を強く払い飛ばした。
白姫「…魔剣士っ!」
猛竜騎士「ふっ……」
テイル「この、馬鹿!驚かせた笑い方するなっ!!」
魔剣士「……アサシンさんよ、俺の欲の前にひれ伏せ、バーカッ!!」
魔剣士「だぁーっはっはっはっはっ!!」
いよいよ、魔剣士は剣を構える。
対するアサシンはそれを見ても、顔色一つ変えず、むしろ魔剣士に賞賛を贈るような口ぶりを見せた。
アサシン「……やはり、面白い」
…………
……
…
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