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物理系魔法少女、忠告を聞いた
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「今日は沢山あったね。24万だったよ」
「ああ。まぁ頑張ったからね」
迷子になって、出会った魔物をひたすらに倒していた。
それから紗奈ちゃんが終わるのをいつものように待ち、俺は人目の無いギルド三階のトイレで魔法少女になる。
見た目はアルファにしておく。
秘書さんを呼びつけるのは申し訳ないのと、買い物して帰りたいからだ。
まだ精霊に背負われて出て来てしまった事のネットの炎は弱くなっておらず、外にはカメラやマイクを持った人が数十人と居た。
俺が来るのを待っているのだろうが、この状態ならバレる心配もない。
「おまたせ」
「それじゃ、帰りますか?」
俺が紗奈ちゃんに手を差し出すと、少しだけ意外な顔をされた。
「なんか積極的だね」
「魔法少女の精神だからね。多分それが作用してる」
「ん~複雑。星夜さんの状態で一緒に居たい気持ちはあるけど、今の積極的な星夜さんも良いけど女の子!」
「あはは」
俺からはなんとも言えず、ただ笑い飛ばすだけだった。
柔らかい手が重なり、握る。
これだと普通に友達同士で手を繋いで帰る、みたいな構図な気がする。
俺達がギルドの外から出ると、紗奈ちゃんに人が集まって来る。
彼女の美しい容姿に惹かれたのかと、考えていたが違うようだ。
マスコミと思われる人達から出て来た言葉をざっくりまとめると、噂の人と親しい人だから話を聞きたいって事である。
紗奈ちゃんがすごく迷惑そうな顔をしているので、手を引っ張って人払いをしてから先に進む。
道を塞ぐように人が寄って来る。迷惑な。
てか、なんで紗奈ちゃんは何も言わないのさ!
紗奈ちゃんの方を振り向くと、満足そうな顔をしていた。
「紗奈ちゃんと家でゆっくりしたいなぁ」
っと、マイクに拾われない程度に小声で言うと、紗奈ちゃんに手を強く握られる。
強い力で引っ張られて、空高く跳ぶ。
空気を凍らせて道を作り、紗奈ちゃんがその上を移動する。
氷の上を移動するなんて初めてだ。夜の街並みもあって、なかなかにエモい。
「お家に帰ってゆっくりと~」
「その前に買い物ね」
買い物をすると、一号さんと再会した。
「神宮寺さん。こんばんは」
「こんばんは」
一号さんは俺を匂いで判別できるらしく、普通に挨拶する。既に知られているので驚く事はない。
だが、その事を知らない紗奈ちゃんは目を飛び出すんじゃないかと思う程に目を見開いた。
「主人が近々来て欲しいと申しておりますが、予定の空いている日はありませんか?」
俺は紗奈ちゃんを見る。
一号さんと俺を交互に見て、言葉を出す。
「明日なら良いよ」
「じゃあ明日で」
「主人にもそう伝えておきます」
紗奈ちゃんが一歩前に出る。
「私も神宮寺になります!」
「なるほど。それでは今後は星夜さんとでもお呼びしましょうか?」
「ムー」
頬を膨らませるの可愛いな。ツンツンしたくなる。
一号さんは合理的に話しているので、特に俺から言う事はないし、紗奈ちゃんも分かっているだろう。
なのに何を気にしているのだろうか。
「それでは後ほど。⋯⋯ご結婚おめでとうございます」
「察しが良い事で」
買い物を終わらして、家に帰ると、ユリアさんと秘書さんがチェスをしていた。
「おかえり二人とも。チェックメイト」
「オカー紗奈、お腹減ったよー。転移」
「はいはい。今作るから待っててね~。星夜さん鍋に水入れて」
「はーい」
ユリアさんと秘書さんの口論を他所に、俺は台所に立つ。
俺は魔法少女の状態で身軽に動いて、鍋を用意して水を入れ、温めて行く。
「って、いつまでその姿なんですか!」
「身体が軽いと楽でね。慣れって怖いわ」
変身解除して俺は紗奈ちゃんの手伝いをして、四人でご飯を食べて順に風呂に入る。
その後、俺と紗奈ちゃんは広い部屋に入ってベッドに座る。
特にその後は会話をする事もなく、背を預けて時間が過ぎるのを肌で感じる。
「⋯⋯私の想像していたゆっくりするとは違うっ!」
「そう?」
雑談をしてから、各々の部屋で寝る。さすがに一緒に寝るのはまだ無理だ。
俺の心もまだ無理だし、紗奈ちゃんの心もまだ無理だった。
ゆっくりと慣れていこうと考えている。
翌日、朝から俺は佐藤さんの所に訪れた。
「すまないな時間を取らせて。データに残したくないから口頭で伝えようと思ってたんだ」
書類をペラベラめくりながら佐藤さんは、頭をコクコク動かしている。眠そうだ。
濃いクマを目の下にくっきりと浮かんでいる。
「アンチニズム、神器を悪用する組織が日本のこの辺に拠点を構えた、情報屋からそんな情報を得てな。危険かもしれないから伝えておきたかったんだ」
「なるほど。分かりました。気をつけます。それと、大丈夫ですか?」
「あー問題ない。ちょっとした事だ。ちょっとした事。アンチニズムは何個か神器を所持していて、神器を持っている君も狙われる可能性はある」
「はい」
一号さんは柔らかそうな布団を用意しだした。
そろそろ限界なのだろう。俺には分かる。
「アンチニズムは大きな組織で、我々も手を出せない戦力だ。街中を歩く時は何かしら、変装した方が良いかもしれない。あるいは男の状態だ。それなら神器の存在はバレない」
なるほど。でもダンジョンの中だと危険か。
ま、姿なんて簡単に変えられちゃう系の魔法少女だけど。
忠告を受け取ると、佐藤さんは倒れ込むように布団に寝転んだ。
「ああ。まぁ頑張ったからね」
迷子になって、出会った魔物をひたすらに倒していた。
それから紗奈ちゃんが終わるのをいつものように待ち、俺は人目の無いギルド三階のトイレで魔法少女になる。
見た目はアルファにしておく。
秘書さんを呼びつけるのは申し訳ないのと、買い物して帰りたいからだ。
まだ精霊に背負われて出て来てしまった事のネットの炎は弱くなっておらず、外にはカメラやマイクを持った人が数十人と居た。
俺が来るのを待っているのだろうが、この状態ならバレる心配もない。
「おまたせ」
「それじゃ、帰りますか?」
俺が紗奈ちゃんに手を差し出すと、少しだけ意外な顔をされた。
「なんか積極的だね」
「魔法少女の精神だからね。多分それが作用してる」
「ん~複雑。星夜さんの状態で一緒に居たい気持ちはあるけど、今の積極的な星夜さんも良いけど女の子!」
「あはは」
俺からはなんとも言えず、ただ笑い飛ばすだけだった。
柔らかい手が重なり、握る。
これだと普通に友達同士で手を繋いで帰る、みたいな構図な気がする。
俺達がギルドの外から出ると、紗奈ちゃんに人が集まって来る。
彼女の美しい容姿に惹かれたのかと、考えていたが違うようだ。
マスコミと思われる人達から出て来た言葉をざっくりまとめると、噂の人と親しい人だから話を聞きたいって事である。
紗奈ちゃんがすごく迷惑そうな顔をしているので、手を引っ張って人払いをしてから先に進む。
道を塞ぐように人が寄って来る。迷惑な。
てか、なんで紗奈ちゃんは何も言わないのさ!
紗奈ちゃんの方を振り向くと、満足そうな顔をしていた。
「紗奈ちゃんと家でゆっくりしたいなぁ」
っと、マイクに拾われない程度に小声で言うと、紗奈ちゃんに手を強く握られる。
強い力で引っ張られて、空高く跳ぶ。
空気を凍らせて道を作り、紗奈ちゃんがその上を移動する。
氷の上を移動するなんて初めてだ。夜の街並みもあって、なかなかにエモい。
「お家に帰ってゆっくりと~」
「その前に買い物ね」
買い物をすると、一号さんと再会した。
「神宮寺さん。こんばんは」
「こんばんは」
一号さんは俺を匂いで判別できるらしく、普通に挨拶する。既に知られているので驚く事はない。
だが、その事を知らない紗奈ちゃんは目を飛び出すんじゃないかと思う程に目を見開いた。
「主人が近々来て欲しいと申しておりますが、予定の空いている日はありませんか?」
俺は紗奈ちゃんを見る。
一号さんと俺を交互に見て、言葉を出す。
「明日なら良いよ」
「じゃあ明日で」
「主人にもそう伝えておきます」
紗奈ちゃんが一歩前に出る。
「私も神宮寺になります!」
「なるほど。それでは今後は星夜さんとでもお呼びしましょうか?」
「ムー」
頬を膨らませるの可愛いな。ツンツンしたくなる。
一号さんは合理的に話しているので、特に俺から言う事はないし、紗奈ちゃんも分かっているだろう。
なのに何を気にしているのだろうか。
「それでは後ほど。⋯⋯ご結婚おめでとうございます」
「察しが良い事で」
買い物を終わらして、家に帰ると、ユリアさんと秘書さんがチェスをしていた。
「おかえり二人とも。チェックメイト」
「オカー紗奈、お腹減ったよー。転移」
「はいはい。今作るから待っててね~。星夜さん鍋に水入れて」
「はーい」
ユリアさんと秘書さんの口論を他所に、俺は台所に立つ。
俺は魔法少女の状態で身軽に動いて、鍋を用意して水を入れ、温めて行く。
「って、いつまでその姿なんですか!」
「身体が軽いと楽でね。慣れって怖いわ」
変身解除して俺は紗奈ちゃんの手伝いをして、四人でご飯を食べて順に風呂に入る。
その後、俺と紗奈ちゃんは広い部屋に入ってベッドに座る。
特にその後は会話をする事もなく、背を預けて時間が過ぎるのを肌で感じる。
「⋯⋯私の想像していたゆっくりするとは違うっ!」
「そう?」
雑談をしてから、各々の部屋で寝る。さすがに一緒に寝るのはまだ無理だ。
俺の心もまだ無理だし、紗奈ちゃんの心もまだ無理だった。
ゆっくりと慣れていこうと考えている。
翌日、朝から俺は佐藤さんの所に訪れた。
「すまないな時間を取らせて。データに残したくないから口頭で伝えようと思ってたんだ」
書類をペラベラめくりながら佐藤さんは、頭をコクコク動かしている。眠そうだ。
濃いクマを目の下にくっきりと浮かんでいる。
「アンチニズム、神器を悪用する組織が日本のこの辺に拠点を構えた、情報屋からそんな情報を得てな。危険かもしれないから伝えておきたかったんだ」
「なるほど。分かりました。気をつけます。それと、大丈夫ですか?」
「あー問題ない。ちょっとした事だ。ちょっとした事。アンチニズムは何個か神器を所持していて、神器を持っている君も狙われる可能性はある」
「はい」
一号さんは柔らかそうな布団を用意しだした。
そろそろ限界なのだろう。俺には分かる。
「アンチニズムは大きな組織で、我々も手を出せない戦力だ。街中を歩く時は何かしら、変装した方が良いかもしれない。あるいは男の状態だ。それなら神器の存在はバレない」
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