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おまけのお話
やた!
しおりを挟む提灯でライトアップされた櫓を囲んで、エヴィがデザインしてくれた浴衣で、ほいほい踊り! 屋台で色んな種類の温泉饅頭を食べ歩き、疲れたら温泉でつやつやのつるつるに!
バチルタ領がネメド王国の観光地として爆発しはじめました!
「やた!」
踊るノィユと一緒に、ヴィルも踊ってくれる。
もしゃもしゃの雪の髪が、ほわほわ揺れてる。
今日も伴侶が、世界一かわい──! です!
「で、ではわたくしも」
ロダも一緒に踊ってくれた!
相変わらずキレっキレだよ。さすがロダ。
両親は何も言わなくても喜びに泣きながら踊ってくれてる。
「地獄って言われてたバチルタ領が!」
「観光客でいっぱいに!」
両親と一緒に、領民の皆も泣いて喜んでくれた。
「あぁ、夢みたいだよ、ノィユちゃん!」
「きらきらして、きれーだねえ」
「ネメド王国最底辺のバチルタ領が、こんなに賑やかになるなんて!」
皆で抱きあって喜んだら、櫓を囲んでほいほい踊りだよ。
「ほい、ほい!」
「ほい、ほい!」
「たのし──!」
皆の笑顔が、輝いた。
「しさつ、たのし!」
「たのし!」
「みな、つたえる!」
ほいほい族、じゃなくてヴァイ族の皆も喜んでくれました!
「ちょっと! お兄さまの馬車に、何を積んだままにしてるの!」
エヴィに叱られて、思いだした!
「魔物の素材なんです。誰か買ってくれないかなって」
「………………誰が……?」
エヴィの目が胡乱だ。
「ニィハさまー! 魔物の素材の買い取りお願いしますー!」
ノィユの呼びかけに飛んできてくれた豪商ニィハの目の輝きが、一瞬で死亡した。
「……ノィユ、僕は、ごみ処理業者じゃないんだよ」
ひどい。
『ほらみろ』言わんばかりにエヴィがため息をついた。
「お兄さまはおやさしいから、伴侶の言うことは聞いちゃうんだよ。ノィユがしっかりしてくれないと困るよ」
3歳児にしっかりしろと注意するエヴィが、スパルタだ!
もしゃもしゃの雪の髪が、しょんぼりしてる。
「ノィユ、は、がんばって、る。俺、が、頼り、ない、から……」
「ヴィルが抱っこしてくれるから、僕は頑張れるんだよ──!」
ぎゅう。
お膝に抱きつくノィユに、エヴィが生温かい目になってる。
「おい、今、すんごい魔力が出なかったか?」
ガチムチのガディが眉をしかめて、温泉饅頭をメィファと一緒に頬張っていた、魔法使いっぽいゾホが目を剥いた。
「な、なんじゃ!? すごい魔力が……これは何だ──!」
おじいちゃん喋りを忘れるほど衝撃だったらしい。
ゾホの隣のメィファの目もまるくなってる。
「ヴァデルザ領に出る魔物の素材です」
「宝の山じゃないか──!」
目をきらきらさせるゾホの隣で、メィファの瞳も輝いてる。
「すごいぞ、ノィユ! この毛皮! 魔力を貯められるようになってる、ということは、こうすると……」
ゾホがちゃちゃっと描いてくれた魔法陣が組み込まれる。
「羽織ってみろ」
「あったかーい! すごい! ぬくぬく! 電気毛布みたい!」
……電気毛布……?
と、いうことは──
「爆売れするよ、ヴィル──! ヴァデルザ領も、宝の山だよ──!」
ヴィルとロダとエヴィの目が、まんまるになってる。
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