毒殺令嬢

夜桜

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辺境伯令嬢キリカの能力

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「……辺境伯令嬢キリカ様。キングストーン伯爵と婚約をし、幸せになるはずだった……けれど、毒を盛られたようですね」

 驚くべきことに、占い師の言うことは当たっていた。すべて的中していて鳥肌が立った。というか、ここまで分ってしまうものなの?

「その毒をわたしも飲んだはず。でも、死ななかった。死んだのは伯爵だけでした」
「あなたには特殊な能力があるようですね」

「わたしに?」

「そうです。キリカ様には普通の人間以上の力があるようです」


 詳しいことは教えてくれない占い師。
 もっと詳細を知りたい。

「教えてちょうだい。なぜなのか」
「それでは別料金をいただきますが、よろしいでしょうか?」

「商売がお上手なのですね。いいでしょう……お支払います」


 わたしは更に料金を支払った。自分のことを知るには仕方ない。なぜ、生き延びたのか理由を知りたい。


「ありがとうございます。それでは占います」


 水晶を見つめる占い師。すぐに答えが出たようだった。なかなかスピーディで助かる。


「どう?」
「はい。見えました。キリカ様の能力はズバリ『毒耐性』と『毒反射』です」

「え、二つあるの?」

「現時点では、ですね」

 他にもあるかもしれないと、占い師は言う。
 そうだったの。だから、わたしは死ななかったのね。伯爵は、自分の盛った毒で死んでしまっていたけれど、もしかしたら反射が関係あるのかも。


「ありがとうございました」
「いえいえ。またのご利用、お待ちしております」


 占い店を出て、家に帰ろうとしたけれど馬車が止まった。

 中から身なりの良い人物が現れて、わたしに微笑んだ。


「見つけたよ、キリカ」
「……侯爵様」


 エルランダ侯爵。もし伯爵との婚約がなくなったら、自分と付き合ってほしいと言ってきた男性。まさか、このタイミングで現れるとは。
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