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15話
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「……」
病院の帰り、たまたま通りかかった公園に入りベンチに座る。治療内容や治療の副作用について書かれた紙を見つめ、ため息を吐く。
「申し上げにくいかもしれないですが、婚約者様の方にも伝えておいて下さい。」医者の少し気まずそうに言った言葉が頭から離れない。
言わないでおこうと思って隠しているけどバレるのは時間の問題なのかな…。
「言いたくないな…」ぼそりと呟いた言葉が風によってかき消される。携帯画面を開き、カレンダーを確認する。数字のところにハートの絵文字が上下に動いている。
「記念日…、明後日か。」記念日の日に病気の事を打ち明けるのは、ムードが台無しになりそうだなと考え、別日で話そうと覚悟を決めた。
━━━━━━翌日。
「よし…」会社に行く為に、ピシッとスーツを着こなし靴を履いて気合を入れる。明日は3年記念日なので、資料を早く終わらせようと意気込む。
「おはよう、伊崎」会社に着き、資料とにらめっこをしている伊崎に声を掛け自分の椅子に腰かける。
「おはよう!蓮見!」伊崎は相変わらずの笑顔で周りの女子社員に癒しを与える。俺も常に元気を貰っている人間に入る訳だが…。
仕事中にも関わらず俺は、明日の記念日の事が気になりケーキを買って帰ろうか、手作りにするかどっちか考え始める。去年はひとりで記念日を過ごしたけれど、今年こそは秀次が帰ってくるかもしれないと淡い期待ばかりが募るが時折不安になる。
「なんだ…?蓮見、さっきからずっとソワソワしてるけど明日の事か?」伊崎に声を掛けられ、記念日の事を聞かれた。
「伊崎知ってるの……?」記念日の事は誰にも言っていないはずなのに、伊崎は最初から分かってたような口調で話しかけてきた。
「何があるかは知らんが、去年も有給使って休んでたから覚えてる。」
「すごい記憶力だね」
「だろだろ?!!これを仕事で活かせればいいんだがな…」自分で言ってションボリと落ち込む伊崎に俺はクスリと笑った。
「俺は毎回覚えるのが苦手だから、伊崎の記憶力に助けられたりしてるよ」
「……!…蓮見が今、天使に見えるよ」
「その言葉は女性に使うといいよ」伊崎の冗談を軽くかわしながら、笑顔で話し込んでいると━━
ンン"…
「伊崎さん、明後日までの資料終わりましたか?」部長が伊崎の肩にポンッと手を置き、覗き込んでくる。
「ま……まだです……。」伊崎は慌てて自分の資料作りに専念する。威圧的なオーラを伊崎の後ろから放っている部長は何だか、ピリピリしているようだった。
伊崎、ごめん……。心の中で何度も謝りながら、俺も資料作りに専念する。
病院の帰り、たまたま通りかかった公園に入りベンチに座る。治療内容や治療の副作用について書かれた紙を見つめ、ため息を吐く。
「申し上げにくいかもしれないですが、婚約者様の方にも伝えておいて下さい。」医者の少し気まずそうに言った言葉が頭から離れない。
言わないでおこうと思って隠しているけどバレるのは時間の問題なのかな…。
「言いたくないな…」ぼそりと呟いた言葉が風によってかき消される。携帯画面を開き、カレンダーを確認する。数字のところにハートの絵文字が上下に動いている。
「記念日…、明後日か。」記念日の日に病気の事を打ち明けるのは、ムードが台無しになりそうだなと考え、別日で話そうと覚悟を決めた。
━━━━━━翌日。
「よし…」会社に行く為に、ピシッとスーツを着こなし靴を履いて気合を入れる。明日は3年記念日なので、資料を早く終わらせようと意気込む。
「おはよう、伊崎」会社に着き、資料とにらめっこをしている伊崎に声を掛け自分の椅子に腰かける。
「おはよう!蓮見!」伊崎は相変わらずの笑顔で周りの女子社員に癒しを与える。俺も常に元気を貰っている人間に入る訳だが…。
仕事中にも関わらず俺は、明日の記念日の事が気になりケーキを買って帰ろうか、手作りにするかどっちか考え始める。去年はひとりで記念日を過ごしたけれど、今年こそは秀次が帰ってくるかもしれないと淡い期待ばかりが募るが時折不安になる。
「なんだ…?蓮見、さっきからずっとソワソワしてるけど明日の事か?」伊崎に声を掛けられ、記念日の事を聞かれた。
「伊崎知ってるの……?」記念日の事は誰にも言っていないはずなのに、伊崎は最初から分かってたような口調で話しかけてきた。
「何があるかは知らんが、去年も有給使って休んでたから覚えてる。」
「すごい記憶力だね」
「だろだろ?!!これを仕事で活かせればいいんだがな…」自分で言ってションボリと落ち込む伊崎に俺はクスリと笑った。
「俺は毎回覚えるのが苦手だから、伊崎の記憶力に助けられたりしてるよ」
「……!…蓮見が今、天使に見えるよ」
「その言葉は女性に使うといいよ」伊崎の冗談を軽くかわしながら、笑顔で話し込んでいると━━
ンン"…
「伊崎さん、明後日までの資料終わりましたか?」部長が伊崎の肩にポンッと手を置き、覗き込んでくる。
「ま……まだです……。」伊崎は慌てて自分の資料作りに専念する。威圧的なオーラを伊崎の後ろから放っている部長は何だか、ピリピリしているようだった。
伊崎、ごめん……。心の中で何度も謝りながら、俺も資料作りに専念する。
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