特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし

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狩人たちは舌なめずりをしつつ徐々に近づく2

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X X X

 屋敷に着いた俺たち。途中、護衛の人が、アリスと俺を見て卒倒したのは言うまでもない。

 現在はアリスを下ろして、巨大な扉で二人して待っている。ちなみにメイド二人(リンゼさん、エリゼさん)は、先に中に入ったのでここにいない。

 やがて、分厚いドアが開き、動きやすいドレス姿の二人の美女が現れた。二人は、切なく俺たちを見つめている。

 すると、

「アリスお姉様!!ご無事ですの?」
「ええ。私は大丈夫よ。カロルはいい子していた?」
「はい……」

 カロルはアリスを見た途端、目を潤ませ、駆け寄ってきた。アリスはそんな自分の妹が可愛いのか、優しくカロルのピンク色の髪をなでなでする。

 微笑ましい光景につい頬が緩みそうになったが、そばにいたアニエスさんに俺は頭を下げる。

「アニエスさん。申し訳ございません」
「あら?ハルト様、どうして謝るのかしら?」
「アリスの足を捻挫させてしまって……アンデットネフィリムを倒すために、アリスに助けてもらいましたが、俺の不注意でつい……」
「ハルトのせいじゃないの!私が悪い。私が勝手に足を挫いただけだから!」
  
 アリスは必死にフォローを入れてくれるが、やっぱり、ここは謝らないといけないのだ。彼女は公爵という爵位を継ぐもの。

 俺はもっと細心の注意を払うべきだった。

 だが、

 アニエスさんは




「まさか……アンデットネフィリムと戦ってきたの!?」
「は、はい」
「それで、ハルト様がそのアンデットネフィリムを倒したってことかしら?」
「ま、まあ……そうなんですが、アリスと二人のメイドさんが助けてくれたおかげで……」

 俺が少し目を逸らして申し訳なさそうに言うと、室内から顔をぴょこんと出したメイド二人(リンぜさん、エリゼさん)が声をかけてくる。

「アニエス様、ハルト様がとても強力な武器召喚し、それを使って最上級モンスターであるアンデットネフィリムを倒されました!あ!ちなみにアリスお嬢様、魔法を使われましたよ!」
「数百人もの騎士団員や冒険者が挑みましたが、失敗しました。その時、ハルト様が私たちとアリスお嬢様に的確な指示を出されて、私たちはそれに従いました。その結果、私たちとアリスお嬢様はアンデットネフィリムを足止めすることができまして、ハルト様が、とっても強い召喚魔法で倒されました」

 メイド二人の話を聞いたアニエスさんは口を半開きにしたまま俺を見つめている。まるで時間が止まったかのように佇んでいて、側から見れば彫刻職人が作り上げた女神像のように映るだろう。

 しばしの時間が経ち、アニエスさんは

 色っぽく口を開き

「私の娘と使用人に的確な指示を出して、この国をアンデットモンスターの脅威から守ってくださったなんて……その知恵と力……とっても素晴らしいわ……それに、アリスがモンスターを倒す為に魔法を使うだなんて……」
「い、いいえ……別に褒めらるようなことはしてません。それに、俺はアリスを……」
「ハルト様」
「はい」



「何かを得る為には、それ相応の対価を払わないといけませんわよ。それが軽い捻挫くらいで済むなら、安上がりね……ふふふっ」
「は、はい?」


 意味不明なことを言ってきたので、俺が聞き返したが、アニエスさんは目を細めて俺とアリスを交互に見る。

「捻挫の件は気にしなくていいんですよ。それより、もう夜遅いんですし、良かったら、泊まっていきませんか?」
「あ、い、いいえ。明日も色々予定がございまして、宿に帰ります」
「宿……ね……」

 意味深な表情を俺に向けるアニエスさん。いくらなんでも泊まるのは申し訳ない。これ以上迷惑をかけるわけにはいかないのだ。

 そろそろ潮時だろう。

 そう考えていたら、突然アリスが咳払いしてから話す。

「お母様、カロル。この前、ハルトが私たちを救ってくれた件で、ハルトのためのパーティーをここで開くことにしました。もちろん、ハルトも参加ということで……だから、お母様もカロルも一緒に……」
「お姉様……本当ですの?本当にハルト様が私たちの家にまたきてくださいますの?」

 と言ってカロルは上目遣いして俺を見る。

「ああ。お言葉に甘えることにした」
「はあ……ママ!」
「あら!カロル……」

 カロルはアニエスさんに抱きついて、喜ぶ。そんな自分の娘が愛くるしいのか、アニエスさんはカロルの柔らかい頭を優しく撫でてあげた。

 もっと早くこの美人母娘の好意を受け入れるべきだったのだと今になって悟る俺であった。

 俺たちは具体的な日程を決めてた。

 あとは

「今日は色々、ありがとうございました。では、失礼します」
「お兄……ハルト様!気をつけて帰ってください!またお会いする日を楽しみにしていますわ!」
「ハルト、また会いましょう」


 お別れの挨拶を済ませて踵を返そうとした瞬間、






「ハルト様、いいパーティーを用意しますわよ」







 俺はアニエスさんの吸い込まれてしまいそうな緑色の瞳を直視できず、笑顔で無言の返事をしてから、帰路についた。

 アニエスさんもアリスもカロルも時折、ブラックホールのような視線を送ってくる。性格は違うが、謎のパワーを内包した視線を感じるたびに、あの3美女は本当に似ているんだなと気付かされてしまう。

 恩返しがしたい。その気持ちに偽りなどなく、悪いのは親の死を言い訳に彼女らの気持ちを素直に受け止められない自分だ。

 パーティーに参加して、楽しもう。

 そう考えた俺はお月様を見て小さな息を吐くのだった。






X X X
 

 3人の美女は晴翔が去った後も、部屋に戻ることなく立っている。ラオデキヤ王国でもっとも美しい女性だと言われる彼女らは、モジモジしながら晴翔が去った道を切ない表情で見つめている。

 
 舐め回すように
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