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獲物は闇に飲み込まれる2
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ただでさえ宙に浮いているような気持ちよさを感じているのに、そこへ極上のマシュマロまで加わる……
こんな贅沢……俺に許されていいのだろうか。
「いいですよ。ハルト様は全てを享受する権利がありますから」
「っ!」
俺の心、見透かされている?
「ハルト様」
「はい……」
「体、気持ちいいですよね?」
「そ、そうですね……さっきからずっと宙に浮いているような……」
「私は治癒魔法を使えるクラス5の魔法使いです。眠っているあなたをこの部屋に連れてきて、心を落ち着かせる治癒魔法をずっとかけ続けましたわ」
「なるほど……どうりで……」
「ハルト様、喜びは分かち合うことによって倍になって、悲しみは分かち合うことによって半分になりますよ。だから……」
「……」
「これからずっと私たちと共に歩みませんか?」
「俺は……」
「もっとハルト様のことが知りたいです……」
「俺のこと……」
「あなたはこの国で何がしたいですか?」
「……モンスターを狩ってこの国を守りたいです……」
「素敵……アリスもカロルもきっと喜んでハルト様についていきますわよ……あとは?」
「あとは……俺の国の料理をここラオデキヤ王国の人たちに食べてもらいたい」
「カロルとリンゼとエリゼから聞きました。タコあきというものがとても美味しいって」
「タコ焼きですけど」
「あら、そうかしら」
「はい。あと、タコ焼き以外にもいっぱいあります。焼きそばとか、お好み焼きとか……店を構えて売ればもっと多くの人たちの食べてもらえます」
「ふふ」
アニエスさんは色っぽく笑ってから、俺を自分の爆のつく胸から優しく離して再び太ももに戻す。
そして、また、あの吸い込むような視線を送って、
「私も、ハルト様が作ったもの……とおおおおおっても食べてみたいわ」
「っ!」
俺は条件反射的にアニエスさんから離れた。理由は……言わなくてもわかるだろう。
「あら、なんで逃げるのかしら?逃げる理由はどこにもないんですわよ」
「それは、そうですが……」
だが、アニエスさんは後ずさる俺の状況を的確に把握しているらしく、ベッドから降り、俺に憐れみの視線を送る。だが、エメラルド色の瞳で俺をちゃんと捕縛していた
「きっとハルト様のお父様とお母様は満足されていると思います。天国で自分の息子を誇りに思っているはずです。もちろん、私はハルト様のご両親ではありませんから、論理的な根拠があるわけではありません」
「……」
お、お母さんとお父さんが俺を……俺を……
「だけど、大事な人を亡くした私たちからしてみれば、ハルト様は私たちを救って下さった立派な男です。この心に嘘や偽りなどありません」
「……」
アニエスさんはそう言って、俺の目を捉えたまま俺に近づいてきた。別に魔法にかかったわけではないが、俺は身動きが取れない。やがて、至近距離にまでやってきたアニエスさんは、俺の手を取り、自分の爆のつく胸に持っていった。
すると、俺の手が極上の心地よさと共に飲み込まれる。微かに震える俺の手の振動を残すことなく吸収してくれるこの柔肉とアニエスさんの香水の香りと謎の甘酸っぱい匂い。
そして
「これが私の気持ちです。どうですか?」
脳みそが溶けてしまうほどの艶やかな声音。
「ど、どうって言われましても、俺は……」
俺が言葉をはぐらかそうとしていても、この人は全部知り尽くしている。
完全に
囚われた。
「ハルト様はハルト様です。私に……私たちに何かをしてもハルト様という存在が変わることはありませんわ。悲しい過去を持っていて、私たちを守ってくれたハルト様はずっとハルト様です」
「ああ……」
あ……
あああ……
落ちていく。
ドス黒い何かが根ごと抜き取られる……
全身をしゃぶりつくされるような言葉に、俺が今まで守ってきた何かが崩壊するような気がした。
それが一体なんなのか、必死に頭を振り絞って答えを探そうとしたのだが、結局失敗した。
なぜなら、
闇に飲み込まれたから。
こんな贅沢……俺に許されていいのだろうか。
「いいですよ。ハルト様は全てを享受する権利がありますから」
「っ!」
俺の心、見透かされている?
「ハルト様」
「はい……」
「体、気持ちいいですよね?」
「そ、そうですね……さっきからずっと宙に浮いているような……」
「私は治癒魔法を使えるクラス5の魔法使いです。眠っているあなたをこの部屋に連れてきて、心を落ち着かせる治癒魔法をずっとかけ続けましたわ」
「なるほど……どうりで……」
「ハルト様、喜びは分かち合うことによって倍になって、悲しみは分かち合うことによって半分になりますよ。だから……」
「……」
「これからずっと私たちと共に歩みませんか?」
「俺は……」
「もっとハルト様のことが知りたいです……」
「俺のこと……」
「あなたはこの国で何がしたいですか?」
「……モンスターを狩ってこの国を守りたいです……」
「素敵……アリスもカロルもきっと喜んでハルト様についていきますわよ……あとは?」
「あとは……俺の国の料理をここラオデキヤ王国の人たちに食べてもらいたい」
「カロルとリンゼとエリゼから聞きました。タコあきというものがとても美味しいって」
「タコ焼きですけど」
「あら、そうかしら」
「はい。あと、タコ焼き以外にもいっぱいあります。焼きそばとか、お好み焼きとか……店を構えて売ればもっと多くの人たちの食べてもらえます」
「ふふ」
アニエスさんは色っぽく笑ってから、俺を自分の爆のつく胸から優しく離して再び太ももに戻す。
そして、また、あの吸い込むような視線を送って、
「私も、ハルト様が作ったもの……とおおおおおっても食べてみたいわ」
「っ!」
俺は条件反射的にアニエスさんから離れた。理由は……言わなくてもわかるだろう。
「あら、なんで逃げるのかしら?逃げる理由はどこにもないんですわよ」
「それは、そうですが……」
だが、アニエスさんは後ずさる俺の状況を的確に把握しているらしく、ベッドから降り、俺に憐れみの視線を送る。だが、エメラルド色の瞳で俺をちゃんと捕縛していた
「きっとハルト様のお父様とお母様は満足されていると思います。天国で自分の息子を誇りに思っているはずです。もちろん、私はハルト様のご両親ではありませんから、論理的な根拠があるわけではありません」
「……」
お、お母さんとお父さんが俺を……俺を……
「だけど、大事な人を亡くした私たちからしてみれば、ハルト様は私たちを救って下さった立派な男です。この心に嘘や偽りなどありません」
「……」
アニエスさんはそう言って、俺の目を捉えたまま俺に近づいてきた。別に魔法にかかったわけではないが、俺は身動きが取れない。やがて、至近距離にまでやってきたアニエスさんは、俺の手を取り、自分の爆のつく胸に持っていった。
すると、俺の手が極上の心地よさと共に飲み込まれる。微かに震える俺の手の振動を残すことなく吸収してくれるこの柔肉とアニエスさんの香水の香りと謎の甘酸っぱい匂い。
そして
「これが私の気持ちです。どうですか?」
脳みそが溶けてしまうほどの艶やかな声音。
「ど、どうって言われましても、俺は……」
俺が言葉をはぐらかそうとしていても、この人は全部知り尽くしている。
完全に
囚われた。
「ハルト様はハルト様です。私に……私たちに何かをしてもハルト様という存在が変わることはありませんわ。悲しい過去を持っていて、私たちを守ってくれたハルト様はずっとハルト様です」
「ああ……」
あ……
あああ……
落ちていく。
ドス黒い何かが根ごと抜き取られる……
全身をしゃぶりつくされるような言葉に、俺が今まで守ってきた何かが崩壊するような気がした。
それが一体なんなのか、必死に頭を振り絞って答えを探そうとしたのだが、結局失敗した。
なぜなら、
闇に飲み込まれたから。
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