3 / 125
第一部プロローグ 異世界初日
3 食事の配給
しおりを挟む
あれこれ確認して作戦を練っていると、突如タブレットが鳴動しはじめた。
そして画面にこんな表示が出現する。
『まもなく夕食の配給時刻です。私室の外へ出る事が出来る格好で、共同棟1階食堂まで受け取りに来て下さい』
確認ボタンをタップした後、タブレットの電源を切って、そして私はふと思う。
そういえば充電していないけれど、大丈夫なのだろうかと。
わからない時は確認だ。
説明の中に、こんな記述があった。
『もしわからない事があれば、知識魔法で確認するのがおすすめです。知識魔法は惑星オーフ上でなら、誰にでも使える魔法です。知識魔法を使おうとする意思があって、知りたいことを質問形式の文章等で具体的に思い浮かべると起動します。
知識魔法は事実として正しい内容を回答します。ですが使用者の知識、経験、思考、理解度にあわせて、回答そのものは変化します。複数の人が同じ事について知識魔法で考えても、同じ返答となるのは稀です。このことは留意して下さい』
誰にでも使えるということは、私でも使えるという事だろう。
まだ魔法の訓練は一切していないけれど。
なら魔法のお試しも兼ねて、知識魔法を使ってみよう。
思い浮かべた質問は『このタブレットは電源に繋いでいないしコンセントも無いけれど、電気が切れて使えなくなるという事はないだろうか』。
答えが瞬時に頭の中に思い浮かんだ。
『このタブレットは魔法的にエネルギーを得て動作しています。電源に接続する必要はありません』
なるほど、確かに知識魔法が起動したようだ。
こんなに簡単に魔法を使えていいのだろうかとも感じるけれど、便利だしありがたい。
ただ回答は大雑把だ。これはきっと、私に魔法についての知識が足りないからだろう。
学習を進めれば、より納得のいく説明になる可能性がある。
でもとりあえず電源に接続する必要がないことと、私でも知識魔法を起動出来ることがわかっただけでも収穫だ。
今後も疑問があれば、知識魔法を使ってみることにしよう。
さて、それでは次の課題は、どれくらいの時間に食事を受け取りに行くか。
今すぐに行った方が、他の生徒と出会う可能性が高い。
問題は会った方がいいか、会わない方がいいか。
此処の生徒は、日本人とは限らない。
あのタブレットの最初の質問から考えると、ほぼ世界中から集めているような気がする。
だから会ってもすぐにコミュニケーションを取れる可能性は低い。
また同じ日本人でも、コミュニケーションがとれない相手や、とらない方がいい相手なんてのもいる。
それに日本の学校と違い、此処では集団で授業を受ける訳ではない。
一ヶ月に1回、到達度試験を受ける為に集まるだけだ。
なら現時点では、どうでもいい気がする。
有害だとか気が合わないなと思えば、以降無視するまで。
どうせ8ヶ月でおさらばだ。
そんな考え方をするから、可愛げが無いなんて言われるのだろうか。
そう言われた場所からは遠く離れてしまったけれど。
なら特に何も考えず、食事を取りに行くとしよう。
私は着替える為に立ち上がる。
他に場所はないから、服は作り付けの棚に入っているのだろう。
私はそう判断して、扉タイプの棚の戸を開く。
予想通り、服だの靴下だの靴だの色々と入っていた。
ついでだから上から下までざっと確認して、大体の内容を確認しておく。
服は幾つかあるが、今回着るつもりの服は決めてある。
主に此処の建物や敷地内で着用する為の、基準2と書いてあった服装だ。
具体的には今の裾長シャツの上に、同じような形の前開きの服を重ねた状態。
色は生成りの色を煮染めたような黄土色。あと布そのものは綿じゃなくて麻っぽい感じがする。
あと胸が気になるから、ブラをしておこう。
いわゆるスポブラだけれど、今のサイズならこれで充分。
ささっと着替えて、ついでにあった櫛で髪をさっと整える。
髪型や服装を鏡で見て確認。地球年齢で12歳相当で、なおかつ寮内なら化粧とか必要ないだろう。
そもそも化粧品は棚の中になかったけれど。
化粧水やリップクリームすら無かったのを、先程棚を見た時に確認済みだ。
部屋の外だからスリッパではなく、靴の方がいいだろう。
なお靴はいわゆるローファー、デザインは高校の指定でありがちな奴そのままだけれど、色は褐色。
革そのものは比較的柔らかく、割と履きやすい。
忘れ物というか、食事を取りに行くのに必要なものは無いだろうか。
確か持ち物については何も書いていなかったと思う。
けれど念のため、知識魔法で確認してみよう。
『これから配給の食事を取りに行くのですけれど、何か必要なものはあるでしょうか』
『特にありません。私室の外に出られる程度の服装という以外の指定はありません』
なら大丈夫。
私は部屋の扉を開けて、廊下に出る。
◇◇◇
食堂には今の私と同じくらいの年齢に見える者、たぶん生徒が6人ほど並んでいた。
ただ進みは早い。待つことはなさそうだ。
なお並んでいる6人は、白人風男子3、女子2、アジア系風男子1。
アジア系男子が日本人かどうか、知識魔法でわかるだろうか。
『個人情報についてはプライバシー保護の観点から、知識魔法ではわからないようになっています。ただし知識魔法以外で知った情報について、知識魔法で確認することは可能です』
この世界にも、プライバシー保護という概念はあるようだ。
そして知識魔法に、プライバシー保護なんて機能があることもわかった。
何かご都合主義的過ぎて怪しさも感じるけれど、取りあえず便利だから放っておこう。
並びながら先頭の動きを見て、此処での配給方法を確認する。
どうやら食堂内の配膳口で重箱くらいの箱を受け取るだけの模様。
特に何か確認されたり、注文する事はなさそうだ。
『今回此処で配給される食事は一種類です。また受け取りは本人限定となっています』
特に質問したつもりがなくても、頭の中で疑問を明文化すると自動的に知識魔法が起動するようだ。
誰かに思考を読まれているというわけではないし便利だから、まあいいとしよう。
すぐに私の番になり、木箱を受け取る。
さて、それでは部屋に持ち帰って食べるとしよう。
そう思ったところで、声がした。
「そこの君、こっちこっち」
そして画面にこんな表示が出現する。
『まもなく夕食の配給時刻です。私室の外へ出る事が出来る格好で、共同棟1階食堂まで受け取りに来て下さい』
確認ボタンをタップした後、タブレットの電源を切って、そして私はふと思う。
そういえば充電していないけれど、大丈夫なのだろうかと。
わからない時は確認だ。
説明の中に、こんな記述があった。
『もしわからない事があれば、知識魔法で確認するのがおすすめです。知識魔法は惑星オーフ上でなら、誰にでも使える魔法です。知識魔法を使おうとする意思があって、知りたいことを質問形式の文章等で具体的に思い浮かべると起動します。
知識魔法は事実として正しい内容を回答します。ですが使用者の知識、経験、思考、理解度にあわせて、回答そのものは変化します。複数の人が同じ事について知識魔法で考えても、同じ返答となるのは稀です。このことは留意して下さい』
誰にでも使えるということは、私でも使えるという事だろう。
まだ魔法の訓練は一切していないけれど。
なら魔法のお試しも兼ねて、知識魔法を使ってみよう。
思い浮かべた質問は『このタブレットは電源に繋いでいないしコンセントも無いけれど、電気が切れて使えなくなるという事はないだろうか』。
答えが瞬時に頭の中に思い浮かんだ。
『このタブレットは魔法的にエネルギーを得て動作しています。電源に接続する必要はありません』
なるほど、確かに知識魔法が起動したようだ。
こんなに簡単に魔法を使えていいのだろうかとも感じるけれど、便利だしありがたい。
ただ回答は大雑把だ。これはきっと、私に魔法についての知識が足りないからだろう。
学習を進めれば、より納得のいく説明になる可能性がある。
でもとりあえず電源に接続する必要がないことと、私でも知識魔法を起動出来ることがわかっただけでも収穫だ。
今後も疑問があれば、知識魔法を使ってみることにしよう。
さて、それでは次の課題は、どれくらいの時間に食事を受け取りに行くか。
今すぐに行った方が、他の生徒と出会う可能性が高い。
問題は会った方がいいか、会わない方がいいか。
此処の生徒は、日本人とは限らない。
あのタブレットの最初の質問から考えると、ほぼ世界中から集めているような気がする。
だから会ってもすぐにコミュニケーションを取れる可能性は低い。
また同じ日本人でも、コミュニケーションがとれない相手や、とらない方がいい相手なんてのもいる。
それに日本の学校と違い、此処では集団で授業を受ける訳ではない。
一ヶ月に1回、到達度試験を受ける為に集まるだけだ。
なら現時点では、どうでもいい気がする。
有害だとか気が合わないなと思えば、以降無視するまで。
どうせ8ヶ月でおさらばだ。
そんな考え方をするから、可愛げが無いなんて言われるのだろうか。
そう言われた場所からは遠く離れてしまったけれど。
なら特に何も考えず、食事を取りに行くとしよう。
私は着替える為に立ち上がる。
他に場所はないから、服は作り付けの棚に入っているのだろう。
私はそう判断して、扉タイプの棚の戸を開く。
予想通り、服だの靴下だの靴だの色々と入っていた。
ついでだから上から下までざっと確認して、大体の内容を確認しておく。
服は幾つかあるが、今回着るつもりの服は決めてある。
主に此処の建物や敷地内で着用する為の、基準2と書いてあった服装だ。
具体的には今の裾長シャツの上に、同じような形の前開きの服を重ねた状態。
色は生成りの色を煮染めたような黄土色。あと布そのものは綿じゃなくて麻っぽい感じがする。
あと胸が気になるから、ブラをしておこう。
いわゆるスポブラだけれど、今のサイズならこれで充分。
ささっと着替えて、ついでにあった櫛で髪をさっと整える。
髪型や服装を鏡で見て確認。地球年齢で12歳相当で、なおかつ寮内なら化粧とか必要ないだろう。
そもそも化粧品は棚の中になかったけれど。
化粧水やリップクリームすら無かったのを、先程棚を見た時に確認済みだ。
部屋の外だからスリッパではなく、靴の方がいいだろう。
なお靴はいわゆるローファー、デザインは高校の指定でありがちな奴そのままだけれど、色は褐色。
革そのものは比較的柔らかく、割と履きやすい。
忘れ物というか、食事を取りに行くのに必要なものは無いだろうか。
確か持ち物については何も書いていなかったと思う。
けれど念のため、知識魔法で確認してみよう。
『これから配給の食事を取りに行くのですけれど、何か必要なものはあるでしょうか』
『特にありません。私室の外に出られる程度の服装という以外の指定はありません』
なら大丈夫。
私は部屋の扉を開けて、廊下に出る。
◇◇◇
食堂には今の私と同じくらいの年齢に見える者、たぶん生徒が6人ほど並んでいた。
ただ進みは早い。待つことはなさそうだ。
なお並んでいる6人は、白人風男子3、女子2、アジア系風男子1。
アジア系男子が日本人かどうか、知識魔法でわかるだろうか。
『個人情報についてはプライバシー保護の観点から、知識魔法ではわからないようになっています。ただし知識魔法以外で知った情報について、知識魔法で確認することは可能です』
この世界にも、プライバシー保護という概念はあるようだ。
そして知識魔法に、プライバシー保護なんて機能があることもわかった。
何かご都合主義的過ぎて怪しさも感じるけれど、取りあえず便利だから放っておこう。
並びながら先頭の動きを見て、此処での配給方法を確認する。
どうやら食堂内の配膳口で重箱くらいの箱を受け取るだけの模様。
特に何か確認されたり、注文する事はなさそうだ。
『今回此処で配給される食事は一種類です。また受け取りは本人限定となっています』
特に質問したつもりがなくても、頭の中で疑問を明文化すると自動的に知識魔法が起動するようだ。
誰かに思考を読まれているというわけではないし便利だから、まあいいとしよう。
すぐに私の番になり、木箱を受け取る。
さて、それでは部屋に持ち帰って食べるとしよう。
そう思ったところで、声がした。
「そこの君、こっちこっち」
88
あなたにおすすめの小説
力は弱くて魔法も使えないけど強化なら出来る。~俺を散々こき使ってきたパーティの人間に復讐しながら美少女ハーレムを作って魔王をぶっ倒します
枯井戸
ファンタジー
──大勇者時代。
誰も彼もが勇者になり、打倒魔王を掲げ、一攫千金を夢見る時代。
そんな時代に、〝真の勇者の息子〟として生を授かった男がいた。
名はユウト。
人々は勇者の血筋に生まれたユウトに、類稀な魔力の才をもって生まれたユウトに、救世を誓願した。ユウトもまた、これを果たさんと、自身も勇者になる事を信じてやまなかった。
そんなある日、ユウトの元へ、ひとりの中性的な顔立ちで、笑顔が爽やかな好青年が訪ねてきた。
「俺のパーティに入って、世界を救う勇者になってくれないか?」
そう言った男の名は〝ユウキ〟
この大勇者時代にすい星のごとく現れた、〝その剣技に比肩する者なし〟と称されるほどの凄腕の冒険者である。
「そんな男を味方につけられるなんて、なんて心強いんだ」と、ユウトはこれを快諾。
しかし、いままで大した戦闘経験を積んでこなかったユウトはどう戦ってよいかわからず、ユウキに助言を求めた。
「戦い方? ……そうだな。なら、エンチャンターになってくれ。よし、それがいい。ユウトおまえはエンチャンターになるべきだ」
ユウトは、多少はその意見に疑問を抱きつつも、ユウキに勧められるがまま、ただひたすらに付与魔法(エンチャント)を勉強し、やがて勇者の血筋だという事も幸いして、史上最強のエンチャンターと呼ばれるまでに成長した。
ところが、そればかりに注力した結果、他がおろそかになってしまい、ユウトは『剣もダメ』『付与魔法以外の魔法もダメ』『体力もない』という三重苦を背負ってしまった。それでもエンチャンターを続けたのは、ユウキの「勇者になってくれ」という言葉が心の奥底にあったから。
──だが、これこそがユウキの〝真の〟狙いだったのだ。
この物語は主人公であるユウトが、持ち前の要領の良さと、唯一の武器である付与魔法を駆使して、愉快な仲間たちを強化しながら成り上がる、サクセスストーリーである。
【完結】能力が無くても聖女ですか?
天冨 七緒
恋愛
孤児院で育ったケイトリーン。
十二歳になった時特殊な能力が開花し、体調を崩していた王妃を治療する事に…
無事に王妃を完治させ、聖女と呼ばれるようになっていたが王妃の治癒と引き換えに能力を使い果たしてしまった。能力を失ったにも関わらず国王はケイトリーンを王子の婚約者に決定した。
周囲は国王の命令だと我慢する日々。
だが国王が崩御したことで、王子は周囲の「能力の無くなった聖女との婚約を今すぐにでも解消すべき」と押され婚約を解消に…
行く宛もないが婚約解消されたのでケイトリーンは王宮を去る事に…門を抜け歩いて城を後にすると突然足元に魔方陣が現れ光に包まれる…
「おぉー聖女様ぁ」
眩い光が落ち着くと歓声と共に周囲に沢山の人に迎えられていた。ケイトリーンは見知らぬ国の聖女として召喚されてしまっていた…
タイトル変更しました
召喚されましたが聖女様ではありません…私は聖女様の世話係です
【完結】悪役令嬢は何故か婚約破棄されない
miniko
恋愛
平凡な女子高生が乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまった。
断罪されて平民に落ちても困らない様に、しっかり手に職つけたり、自立の準備を進める。
家族の為を思うと、出来れば円満に婚約解消をしたいと考え、王子に度々提案するが、王子の反応は思っていたのと違って・・・。
いつの間にやら、王子と悪役令嬢の仲は深まっているみたい。
「僕の心は君だけの物だ」
あれ? どうしてこうなった!?
※物語が本格的に動き出すのは、乙女ゲーム開始後です。
※ご都合主義の展開があるかもです。
※感想欄はネタバレ有り/無しの振り分けをしておりません。本編未読の方はご注意下さい。
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
【完結】平民聖女の愛と夢
ここ
ファンタジー
ソフィは小さな村で暮らしていた。特技は治癒魔法。ところが、村人のマークの命を救えなかったことにより、村全体から、無視されるようになった。食料もない、お金もない、ソフィは仕方なく旅立った。冒険の旅に。
転生魔法伝記〜魔法を極めたいと思いますが、それを邪魔する者は排除しておきます〜
凛 伊緒
ファンタジー
不運な事故により、23歳で亡くなってしまった会社員の八笠 美明。
目覚めると見知らぬ人達が美明を取り囲んでいて…
(まさか……転生…?!)
魔法や剣が存在する異世界へと転生してしまっていた美明。
魔法が使える事にわくわくしながらも、王女としての義務もあり──
王女として生まれ変わった美明―リアラ・フィールアが、前世の知識を活かして活躍する『転生ファンタジー』──
追放された公爵令息、神竜と共に辺境スローライフを満喫する〜無敵領主のまったり改革記〜
たまごころ
ファンタジー
無実の罪で辺境に追放された公爵令息アレン。
だが、その地では神竜アルディネアが眠っていた。
契約によって最強の力を得た彼は、戦いよりも「穏やかな暮らし」を選ぶ。
農地改革、温泉開発、魔導具づくり──次々と繁栄する辺境領。
そして、かつて彼を貶めた貴族たちが、その繁栄にひれ伏す時が来る。
戦わずとも勝つ、まったりざまぁ無双ファンタジー!
【完結】前世聖女のかけだし悪女
たちばな立花
ファンタジー
魔王を退治し世界を救った聖女が早世した。
しかし、彼女は聖女の能力と記憶を残したまま、実兄の末娘リリアナとして生まれ変わる。
妹や妻を失い優しい性格が冷酷に変わってしまった父、母を失い心を閉ざした兄。
前世、世界のために家族を守れなかったリリアナは、世間から悪と言われようとも、今世の力は家族のために使うと決意する。
まずは父と兄の心を開いて、普通の貴族令嬢ライフを送ろうと思ったけど、倒したはずの魔王が執事として現れて――!?
無表情な父とツンがすぎる兄と変人執事に囲まれたニューライフが始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる