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第一部プロローグ 異世界初日
4 違いすぎる食材
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聞こえていないように動く事を意識しつつ、私は考える。
今の呼びかけに対応するべきか、否かと。
今の言葉は日本語だ。ただし私が知っている声ではない。
そもそもこんな場所に私の知り合いがいるとは思えない。
それに私の他にも、生徒らしい者が何人か近くに居る。
私の前に食事を受け取ったのも日本人風男子だし、配膳口に並んでいる列に日本人風男子が並んでいた。
ただ日本人風女子は、周辺には私以外にはいない。
ならこれは、ナンパみたいなものだろうか。
だとすれば可愛げがない系女子としては、お断りだ。
だいたい初対面の人間にいきなり君なんて気安く呼びかけるタイプの人間を、私は得意としていない。
ここで怪しいオトモダチとつるむ機会を作るより、リスクを避ける方が私らしい。
ここは聞こえないというか、通じないふりを通す事にしよう。
そんな訳でそっちを見る事無く、渡り廊下の方へ歩いて行く。
どんな人が声をかけてきていて、どんな人が集まっているのかを確認したかったけれど、今は知らないふりをする方が優先。
でも待てよ、知識魔法で確認出来ないだろうか。
『男子1人だけで仲間はいません』
単独のナンパみたいなもののようだ。なら関わらないのが正解。
そう思ったところで、足音が後ろに近づく。これは、ひょっとして……
後ろから肩に手をかけられた。
「待ってよ。せっかくだから日本人同士、ここで食事を食べながら情報交換しようよ」
日本人同士なら、他に男子もいるだろう。私の前も日本人風だったし、今見ると列の後ろにもあと1人いる。
なのに何故私だけを狙ってくる。
私が女子だからだろうか。
でも今まで、中学にも高校にも、ここまで馴れ馴れしいというかナンパっぽい事をする輩は居なかった。
小学生程度のくせに何なのだ、こいつは。
そう思ったところで気がついた。見かけ通りの年齢ではない可能性があることに。
私は地球年齢にして5歳分、若返らせられた。
ならこの輩も、元の年齢はもっと上という可能性がある。
いずれにせよ、こいつと話す事はない。
だいたい今の時点で情報交換する必要性は無いだろう。
出来るとすれば以前何処に住んでいたとか、今はもう意味が無い個人情報の交換くらいだ。
しかし日本語で返答するのも良くない気がする。
私が元日本人と知られると、付きまとわれそうな気がするのだ。
かといって怪しい英語というのも無し。
私の発音では、ネイティブではないとわかってしまうだろう。
ここで適切な言語は、きっとこれだ。
『『私は貴方に用はありません』をオーフ標準語にすると、『ニ ネ ウチラス アル ウアイ』となります』
郷に入っては郷に従うという事で惑星オーフ共通語で返答させてもらう。
「ニ ネ ウチラス アル ウアイ」
「何だ、日本人じゃねえのかよ」
どうやら通じなかったようだ。知識魔法で翻訳するという方法に気付かなかった模様。
オーフ共通語、抑揚なしで発音がはっきりしていて、話しやすく聞きやすいと思うのだけれど。少なくとも今話した分は。
あとやっぱり、目的は日本人女子だったようだ。
そうでないと判断したら急に態度を変えるなんて、なかなか駄目な奴だと思う。
なお私のオーフ共通語は、何人かには通じた模様。
少なくとも列の後ろに並んでいた、日本人風男子は状況を理解したようだ。
明らかにニヤリとしたから。
更にくすんだ金髪の白人系女子が、私の方をふり向いて口を開く。
「ポネ ハリタ」
『オーフ共通語です。日本語に意訳すると『お疲れ様』または『よくやった』となります。』
この子には返答しておこう。勿論知識魔法で確認したオーフ標準語で。
「ツアンコン」
ありがとう、と言っておく。通じたようだ。表情でわかる。
うん、駄目な奴もいるけれど、出来る奴も結構いそうな感じだ。
なら友人作りも案外楽しいかもしれない。
ただ今日、いきなりはよしておこう。
焦る必要はない。
朝と夕の食事配給で会う機会はあるだろうし、運動で出会う可能性もある。
その時に学習の進度だの何だの情報交換すればいい。
ナンパ男なんてのがいたけれど、今ので大分気分が良くなった。
それでは部屋に夕食を持って帰って、食べるとしよう。
ここの食堂でも食べられるようだけれど、部屋で一人で食べた方が落ち着いて食べられそうだから、今はそっちで。
そこそこの重さがある木箱を抱えて、寮3階の私の部屋へ。
テーブルは無いので、机の上に木箱を置く。
あと食べる前に着替えだ。
ささっと服を脱いで、最初と同じ下着程度の服に戻る。
それでは夕食にしよう。
机は窓の側だから外の光が入るけれど、外もそこそこ暗くなってきた。
そしてこの部屋には、照明らしいものが無い。
しっかり食事が見える内に食べておこう。
上蓋を開けると、四角く区切った仕切りにちょうど収まる位の深めで蓋がついたお皿やカップ、そしてパン、更にフォークとナイフ、スプーンが入っている。
確かにこれなら多少荒く運んでも中身がこぼれにくいだろう。
焼き物で深い皿が多いから少々重かったけれど。
全部出して、机上に並べ、そして蓋を取る。
○ 肉とタケノコっぽい何か、芋っぽい何か、豆、キノコが入ったとろみのある茶色い煮物
○ ホワイトアスパラガスみたいな棒状のものと、トウモロコシっぽい黄色い粒と、緑の葉っぱが入ったホットサラダ
○ 丸い大きいパンを平たく切ったようなパン2枚、1枚の大きさは日本の4枚切り食パンくらい
○ パンにつける用らしい、刻んだ葉っぱが入ったバターみたいなもの
○ お茶系統の飲み物
学校の寮の夕食として考えると、そう悪くない。
いただきますといおうとして、此処風には何というかを知識魔法に聞いてみる。
『国によって異なります。此処ペルリア共和国の場合は『ウアンコン アラオス』という言葉が一般的です。これは『オーフの大地に感謝を』という言葉がなまったものだと言われています』
「ウアンコン アラオス」
そう言って、まずは煮物に手を伸ばす。このタケノコみたいなものは何だろう。
食べてみると、タケノコというより大根だった。そして汁の味はシチューに近いが、少しだけ苦みと、あと味噌に似た風味を感じる。
『ペルリアンシチューと呼ばれる煮込み料理です。今たべたものはヘイコで、大きなシダの若芽部分です。肉はエルアラフの腿肉で……』
知識魔法では文章的な説明以外に、画像や動画イメージも思い浮かぶ。
そしてどの食材も、私が知っているものとはかなり違う様だ。
特に肉のエルアラフ、恐竜にしか見えない。
野菜というか植物もほとんどがシダ類っぽい。例外で豆っぽいのとトウモロコシっぽいのが樹木の実。被子植物ではなく裸子植物に近い種類のようだけれど。
何というか、原材料が違いすぎる。
その割には地球の何処かの料理と言えば信じてしまいそうな料理だ。
そういえばパンはどうなのだろう。
『クネタンという蔓性の植物の種を粉にしたものが原料です。なおオーフのパンは一般的には発酵させず、魔法で気泡を入れ、焼き上げています。発酵を使用したパンとの区別の為、タンハーと呼ばれる事もあります』
ブドウ棚みたいなところで栽培されている、蔓性植物のようだ。
やはり小麦とは全く違う。
それでも私の貧しい舌では、パンとそう変わらない味として感じるけれど。
品種改良の結果なのだろうか。
どれも材料が、地球の食材と違いすぎる。
普通に食べる分には、地球の何処かの国の料理という感じなのに。
ただ味は悪くないと感じる。まだ正当な評価は出来ないけれど、食べ慣れたら美味しいと思えそうだ。
味を確かめつつ一口、そしてもう一口……
今の呼びかけに対応するべきか、否かと。
今の言葉は日本語だ。ただし私が知っている声ではない。
そもそもこんな場所に私の知り合いがいるとは思えない。
それに私の他にも、生徒らしい者が何人か近くに居る。
私の前に食事を受け取ったのも日本人風男子だし、配膳口に並んでいる列に日本人風男子が並んでいた。
ただ日本人風女子は、周辺には私以外にはいない。
ならこれは、ナンパみたいなものだろうか。
だとすれば可愛げがない系女子としては、お断りだ。
だいたい初対面の人間にいきなり君なんて気安く呼びかけるタイプの人間を、私は得意としていない。
ここで怪しいオトモダチとつるむ機会を作るより、リスクを避ける方が私らしい。
ここは聞こえないというか、通じないふりを通す事にしよう。
そんな訳でそっちを見る事無く、渡り廊下の方へ歩いて行く。
どんな人が声をかけてきていて、どんな人が集まっているのかを確認したかったけれど、今は知らないふりをする方が優先。
でも待てよ、知識魔法で確認出来ないだろうか。
『男子1人だけで仲間はいません』
単独のナンパみたいなもののようだ。なら関わらないのが正解。
そう思ったところで、足音が後ろに近づく。これは、ひょっとして……
後ろから肩に手をかけられた。
「待ってよ。せっかくだから日本人同士、ここで食事を食べながら情報交換しようよ」
日本人同士なら、他に男子もいるだろう。私の前も日本人風だったし、今見ると列の後ろにもあと1人いる。
なのに何故私だけを狙ってくる。
私が女子だからだろうか。
でも今まで、中学にも高校にも、ここまで馴れ馴れしいというかナンパっぽい事をする輩は居なかった。
小学生程度のくせに何なのだ、こいつは。
そう思ったところで気がついた。見かけ通りの年齢ではない可能性があることに。
私は地球年齢にして5歳分、若返らせられた。
ならこの輩も、元の年齢はもっと上という可能性がある。
いずれにせよ、こいつと話す事はない。
だいたい今の時点で情報交換する必要性は無いだろう。
出来るとすれば以前何処に住んでいたとか、今はもう意味が無い個人情報の交換くらいだ。
しかし日本語で返答するのも良くない気がする。
私が元日本人と知られると、付きまとわれそうな気がするのだ。
かといって怪しい英語というのも無し。
私の発音では、ネイティブではないとわかってしまうだろう。
ここで適切な言語は、きっとこれだ。
『『私は貴方に用はありません』をオーフ標準語にすると、『ニ ネ ウチラス アル ウアイ』となります』
郷に入っては郷に従うという事で惑星オーフ共通語で返答させてもらう。
「ニ ネ ウチラス アル ウアイ」
「何だ、日本人じゃねえのかよ」
どうやら通じなかったようだ。知識魔法で翻訳するという方法に気付かなかった模様。
オーフ共通語、抑揚なしで発音がはっきりしていて、話しやすく聞きやすいと思うのだけれど。少なくとも今話した分は。
あとやっぱり、目的は日本人女子だったようだ。
そうでないと判断したら急に態度を変えるなんて、なかなか駄目な奴だと思う。
なお私のオーフ共通語は、何人かには通じた模様。
少なくとも列の後ろに並んでいた、日本人風男子は状況を理解したようだ。
明らかにニヤリとしたから。
更にくすんだ金髪の白人系女子が、私の方をふり向いて口を開く。
「ポネ ハリタ」
『オーフ共通語です。日本語に意訳すると『お疲れ様』または『よくやった』となります。』
この子には返答しておこう。勿論知識魔法で確認したオーフ標準語で。
「ツアンコン」
ありがとう、と言っておく。通じたようだ。表情でわかる。
うん、駄目な奴もいるけれど、出来る奴も結構いそうな感じだ。
なら友人作りも案外楽しいかもしれない。
ただ今日、いきなりはよしておこう。
焦る必要はない。
朝と夕の食事配給で会う機会はあるだろうし、運動で出会う可能性もある。
その時に学習の進度だの何だの情報交換すればいい。
ナンパ男なんてのがいたけれど、今ので大分気分が良くなった。
それでは部屋に夕食を持って帰って、食べるとしよう。
ここの食堂でも食べられるようだけれど、部屋で一人で食べた方が落ち着いて食べられそうだから、今はそっちで。
そこそこの重さがある木箱を抱えて、寮3階の私の部屋へ。
テーブルは無いので、机の上に木箱を置く。
あと食べる前に着替えだ。
ささっと服を脱いで、最初と同じ下着程度の服に戻る。
それでは夕食にしよう。
机は窓の側だから外の光が入るけれど、外もそこそこ暗くなってきた。
そしてこの部屋には、照明らしいものが無い。
しっかり食事が見える内に食べておこう。
上蓋を開けると、四角く区切った仕切りにちょうど収まる位の深めで蓋がついたお皿やカップ、そしてパン、更にフォークとナイフ、スプーンが入っている。
確かにこれなら多少荒く運んでも中身がこぼれにくいだろう。
焼き物で深い皿が多いから少々重かったけれど。
全部出して、机上に並べ、そして蓋を取る。
○ 肉とタケノコっぽい何か、芋っぽい何か、豆、キノコが入ったとろみのある茶色い煮物
○ ホワイトアスパラガスみたいな棒状のものと、トウモロコシっぽい黄色い粒と、緑の葉っぱが入ったホットサラダ
○ 丸い大きいパンを平たく切ったようなパン2枚、1枚の大きさは日本の4枚切り食パンくらい
○ パンにつける用らしい、刻んだ葉っぱが入ったバターみたいなもの
○ お茶系統の飲み物
学校の寮の夕食として考えると、そう悪くない。
いただきますといおうとして、此処風には何というかを知識魔法に聞いてみる。
『国によって異なります。此処ペルリア共和国の場合は『ウアンコン アラオス』という言葉が一般的です。これは『オーフの大地に感謝を』という言葉がなまったものだと言われています』
「ウアンコン アラオス」
そう言って、まずは煮物に手を伸ばす。このタケノコみたいなものは何だろう。
食べてみると、タケノコというより大根だった。そして汁の味はシチューに近いが、少しだけ苦みと、あと味噌に似た風味を感じる。
『ペルリアンシチューと呼ばれる煮込み料理です。今たべたものはヘイコで、大きなシダの若芽部分です。肉はエルアラフの腿肉で……』
知識魔法では文章的な説明以外に、画像や動画イメージも思い浮かぶ。
そしてどの食材も、私が知っているものとはかなり違う様だ。
特に肉のエルアラフ、恐竜にしか見えない。
野菜というか植物もほとんどがシダ類っぽい。例外で豆っぽいのとトウモロコシっぽいのが樹木の実。被子植物ではなく裸子植物に近い種類のようだけれど。
何というか、原材料が違いすぎる。
その割には地球の何処かの料理と言えば信じてしまいそうな料理だ。
そういえばパンはどうなのだろう。
『クネタンという蔓性の植物の種を粉にしたものが原料です。なおオーフのパンは一般的には発酵させず、魔法で気泡を入れ、焼き上げています。発酵を使用したパンとの区別の為、タンハーと呼ばれる事もあります』
ブドウ棚みたいなところで栽培されている、蔓性植物のようだ。
やはり小麦とは全く違う。
それでも私の貧しい舌では、パンとそう変わらない味として感じるけれど。
品種改良の結果なのだろうか。
どれも材料が、地球の食材と違いすぎる。
普通に食べる分には、地球の何処かの国の料理という感じなのに。
ただ味は悪くないと感じる。まだ正当な評価は出来ないけれど、食べ慣れたら美味しいと思えそうだ。
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