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第8章 選択肢
51 油断も隙もないけれど
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今日の夕食のおかずがチキン、芋、野菜。
これにポテト&クリームという感じのスープとダンパーパンがついている。
チキンは、香りが少し薬っぽいけれど色と味は味噌、という感じの調味料をつけて焼いたもの。
芋はくし切りをバターっぽい油で揚げ気味に焼いたもので塩味。
野菜はホワイトアスパラガスっぽいテクヒと、ゼンマイっぽいポリポタをソテーしたもの。
この施設の食事、味そのものは今日のレストランに引けを取らないと感じる。
ただ今日は大盛で頼んだので、芋が多めでパンも大きくて多い。
もちろんこれは収納して、後に備えることにするけれど。
「そういえば図書室、使用許可を貰えたよ。今度時間がある時に行って、何か借りてこようと思う」
「そういえば図書室の件がありました。部屋を引っ越し出来ると聞いて、つい忘れていました。明日にでも許可を取ってこようと思います」
確かにそんなイベントがあったら、忘れても無理ないだろう。
「あと今日の実習、どうだった? 私はあの後、自然公園本園の『谷戸と台地を巡るコース』を回って、15時前に出たけれど」
「私は見本植物園を回って終わりです。帰りは走って帰りました。
ところで掲示板にあった、施設からのお知らせはもう読んだでしょうか」
やはりこの話題になったかと思う。
「不正受講未遂事案については読んだ。他はまだ」
「今回重要なのは、一斉試験の時に希望課程を調査するという事と、その課程の内容だと思います。選択した課程によってこの先学習可能な内容が変わる上、到達できる範囲も違ってきます。更にその到達度によって、行ける国や待遇も変わってくる様です」
そんな重要な内容だったのか。
書いてある順番と興味とで、つい事案関係から読んでしまった。
だからまだ読んでいないのだ。
「知らなかった。教えてくれてありがとう。すぐ確認してみるね」
「ある程度の内容については、授業形式で説明があるそうです。ですが授業で何処まで教えてくれるかはわからないので、あらかじめ読んで知っておいた方がいいと思います」
一応授業形式で全員に教えるという救済措置はある訳か。
確かに掲示板を確認していないというのはありそうな事態だから。
という事は、ひょっとして……
「そういった情報を見逃すか見逃さないか、というのも見ているのかな、この施設では」
「可能性はあります。最初の頃の食事配給時間を知らせる時のきめ細やかさと、今回の掲示板に書いてあるだけの状態。あまりに差があります。そういった情報収集能力も調べられるし、鍛える対象であるのかもしれません」
なるほど。
「なかなか厳しいというか、油断出来ない場所なんだね、この施設は」
「ええ。ですから施設が通知してきた情報は一通り目を通す必要があるようです。それでもこの施設は、信じられる組織ではあるように私は感じています」
信じられる組織か。
よくわからないから、聞いてみる。
「どういう意味で信じられるのか、理由を聞いていい?」
「ええ。この施設では施設側が生徒に比べて圧倒的に優位に思えます。その気になれば魔法でかなりの事を強制的に行えそうです。そしてそうした説明無しの強制的な行為の方が、丁寧に説明して、場合によっては警告して等のような手続きを踏むより、よっぽど簡単です」
そこまでは理解出来るので、私は頷く。
「それでも施設が私達に強制的に行ったのは、元の世界からここの世界に連れてきて、若返らせた時だけです。あとはそれなりに公平公正かつ人道的で、理不尽なことはしていない様に見えます。
今回9人が処分されましたけれど、それでも処分前には何度も警告をしている様です。今朝の教室でも、指導員は一度警告をして、相手が判断する余地を与えた上で、それでも従わないことが確定してから処分しました。それくらいには注意してこちらを扱ってくれている。そう私は感じています」
確かにニナの言うとおりだ。
「そういえば確かに施設側は、納得出来ないというか理不尽なことはしていない気がする」
ニナがゾンビ連中に狙われたのは、施設のせいではない。
エトが外出と小遣いの事をゾンビ連中に漏らしてしまったせいだ。
そしてゾンビ連中への対策が強制的でないのは、それなりに自由とか人権を尊重しているから。
あれこれ問題を起こした上、施設側の直接の指示にも従わなかったという事で、やっと強制処分となった位だ。
つまり施設側としてはそれなりに人権なり何なり考慮している様に見える。
ゾンビ連中がそのことを理解しているかどうかは別として。
「勿論異論がある生徒もいると思います。ですがチアキがいうように理不尽な事はないし、こちらが適切な行動を取る限りは運が良い悪い等なく、正しく遇してくれている。そういう意味ではこの施設は、少なくとも私にとっては地球時代の環境より信じるに値する気がするのです」
なるほど。
私は最初、この施設をデスゲームと感じた。
しかし実際は運が左右したり主催者の意思だけで最悪な事になるデスゲームではなく、正しい行動をとれば必ずハッピーエンドへ行ける脱出ゲームみたいなものかもしれない。
私の理解の仕方がレベル低そうで、ニナには言えないけれど。
ただ完全に信用出来るかどうかは、また別の問題だ。
確かにこの施設の運営・管理は、割ときっちりしているし、処分についても納得出来る。
しかしこういった運営が可能なのは、施設が私達に対して、どんな処分でも強制できるという実力があるからこそだろう。
そしてそういった施設の判断に、私達は関与することが出来ない。
だからと言って、『正しい措置を行う強権的施設』より『正しくなくても民主的な手続きと判断』が好ましいとは、私は言えない。
私は、公平の原則のもと馬鹿に合わせた進みの遅い授業で退屈し、民主主義を履き違えた毒親が怒鳴り込んでくるせいでほぼ無法地帯となっていた日本の公立小中学校で苦労した。
結果、管理にはある程度の強権も必要だと悟ったのだ。
とりあえず今の私に出来るのは、施設側の良心が私が考える良心と近しいものであることを願いつつ、施設の意向に出来るだけ従って生活することくらいだろう。
「それはそうとして、希望課程の選択の話にもどります。選べるのは長期課程の3つですが、自信があるなら長期課程(Ⅰ)の一択です」
そうだ、希望課程の選択の話だった。
そしてその長期課程という言葉は、以前聞いた気がする。
前に第一施設と第二施設について調べた時だったかな、あれは。
「長期課程の(Ⅰ)は……」
これにポテト&クリームという感じのスープとダンパーパンがついている。
チキンは、香りが少し薬っぽいけれど色と味は味噌、という感じの調味料をつけて焼いたもの。
芋はくし切りをバターっぽい油で揚げ気味に焼いたもので塩味。
野菜はホワイトアスパラガスっぽいテクヒと、ゼンマイっぽいポリポタをソテーしたもの。
この施設の食事、味そのものは今日のレストランに引けを取らないと感じる。
ただ今日は大盛で頼んだので、芋が多めでパンも大きくて多い。
もちろんこれは収納して、後に備えることにするけれど。
「そういえば図書室、使用許可を貰えたよ。今度時間がある時に行って、何か借りてこようと思う」
「そういえば図書室の件がありました。部屋を引っ越し出来ると聞いて、つい忘れていました。明日にでも許可を取ってこようと思います」
確かにそんなイベントがあったら、忘れても無理ないだろう。
「あと今日の実習、どうだった? 私はあの後、自然公園本園の『谷戸と台地を巡るコース』を回って、15時前に出たけれど」
「私は見本植物園を回って終わりです。帰りは走って帰りました。
ところで掲示板にあった、施設からのお知らせはもう読んだでしょうか」
やはりこの話題になったかと思う。
「不正受講未遂事案については読んだ。他はまだ」
「今回重要なのは、一斉試験の時に希望課程を調査するという事と、その課程の内容だと思います。選択した課程によってこの先学習可能な内容が変わる上、到達できる範囲も違ってきます。更にその到達度によって、行ける国や待遇も変わってくる様です」
そんな重要な内容だったのか。
書いてある順番と興味とで、つい事案関係から読んでしまった。
だからまだ読んでいないのだ。
「知らなかった。教えてくれてありがとう。すぐ確認してみるね」
「ある程度の内容については、授業形式で説明があるそうです。ですが授業で何処まで教えてくれるかはわからないので、あらかじめ読んで知っておいた方がいいと思います」
一応授業形式で全員に教えるという救済措置はある訳か。
確かに掲示板を確認していないというのはありそうな事態だから。
という事は、ひょっとして……
「そういった情報を見逃すか見逃さないか、というのも見ているのかな、この施設では」
「可能性はあります。最初の頃の食事配給時間を知らせる時のきめ細やかさと、今回の掲示板に書いてあるだけの状態。あまりに差があります。そういった情報収集能力も調べられるし、鍛える対象であるのかもしれません」
なるほど。
「なかなか厳しいというか、油断出来ない場所なんだね、この施設は」
「ええ。ですから施設が通知してきた情報は一通り目を通す必要があるようです。それでもこの施設は、信じられる組織ではあるように私は感じています」
信じられる組織か。
よくわからないから、聞いてみる。
「どういう意味で信じられるのか、理由を聞いていい?」
「ええ。この施設では施設側が生徒に比べて圧倒的に優位に思えます。その気になれば魔法でかなりの事を強制的に行えそうです。そしてそうした説明無しの強制的な行為の方が、丁寧に説明して、場合によっては警告して等のような手続きを踏むより、よっぽど簡単です」
そこまでは理解出来るので、私は頷く。
「それでも施設が私達に強制的に行ったのは、元の世界からここの世界に連れてきて、若返らせた時だけです。あとはそれなりに公平公正かつ人道的で、理不尽なことはしていない様に見えます。
今回9人が処分されましたけれど、それでも処分前には何度も警告をしている様です。今朝の教室でも、指導員は一度警告をして、相手が判断する余地を与えた上で、それでも従わないことが確定してから処分しました。それくらいには注意してこちらを扱ってくれている。そう私は感じています」
確かにニナの言うとおりだ。
「そういえば確かに施設側は、納得出来ないというか理不尽なことはしていない気がする」
ニナがゾンビ連中に狙われたのは、施設のせいではない。
エトが外出と小遣いの事をゾンビ連中に漏らしてしまったせいだ。
そしてゾンビ連中への対策が強制的でないのは、それなりに自由とか人権を尊重しているから。
あれこれ問題を起こした上、施設側の直接の指示にも従わなかったという事で、やっと強制処分となった位だ。
つまり施設側としてはそれなりに人権なり何なり考慮している様に見える。
ゾンビ連中がそのことを理解しているかどうかは別として。
「勿論異論がある生徒もいると思います。ですがチアキがいうように理不尽な事はないし、こちらが適切な行動を取る限りは運が良い悪い等なく、正しく遇してくれている。そういう意味ではこの施設は、少なくとも私にとっては地球時代の環境より信じるに値する気がするのです」
なるほど。
私は最初、この施設をデスゲームと感じた。
しかし実際は運が左右したり主催者の意思だけで最悪な事になるデスゲームではなく、正しい行動をとれば必ずハッピーエンドへ行ける脱出ゲームみたいなものかもしれない。
私の理解の仕方がレベル低そうで、ニナには言えないけれど。
ただ完全に信用出来るかどうかは、また別の問題だ。
確かにこの施設の運営・管理は、割ときっちりしているし、処分についても納得出来る。
しかしこういった運営が可能なのは、施設が私達に対して、どんな処分でも強制できるという実力があるからこそだろう。
そしてそういった施設の判断に、私達は関与することが出来ない。
だからと言って、『正しい措置を行う強権的施設』より『正しくなくても民主的な手続きと判断』が好ましいとは、私は言えない。
私は、公平の原則のもと馬鹿に合わせた進みの遅い授業で退屈し、民主主義を履き違えた毒親が怒鳴り込んでくるせいでほぼ無法地帯となっていた日本の公立小中学校で苦労した。
結果、管理にはある程度の強権も必要だと悟ったのだ。
とりあえず今の私に出来るのは、施設側の良心が私が考える良心と近しいものであることを願いつつ、施設の意向に出来るだけ従って生活することくらいだろう。
「それはそうとして、希望課程の選択の話にもどります。選べるのは長期課程の3つですが、自信があるなら長期課程(Ⅰ)の一択です」
そうだ、希望課程の選択の話だった。
そしてその長期課程という言葉は、以前聞いた気がする。
前に第一施設と第二施設について調べた時だったかな、あれは。
「長期課程の(Ⅰ)は……」
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