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第21章 優雅で感傷的な日本行事~冬の章・前編~
103 ドレスコードとは何ですか
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今年は冬休みが早く来た。
土曜日曜振替休日と、都合3日分程だけれども。
例によってマンション内には学生会役員が泊まり込んでいる。
本日月曜日の朝も、詩織ちゃんとルイス君と同じベッドで迎えてしまった。
というか詩織ちゃんは部屋すぐ横だし、空間移動使えるし、泊まる必要無いだろう。
ルイス君は本当は帰るつもりだったらしい。
詩織ちゃんに捕まり強引に宿泊となったのだ。
この気の毒さ、まるで昔の俺を見ているかのようだ。
何時か何処かで報われて欲しい。
ただきっと、それは望み薄なのだろう。
俺もあまり報われていない気がするから。
今日は昼間はフリーで、夜は18時からクリスマスパーティ。
ドレスコードは『クリスマスパーティに相応しい服装』だそうだ。
なお相応しくないと判断されると、強制的に奈津希さんとジェニーの用意した服に着替えさせられるとのこと。
あの2人の趣味だけに、何に着替えさせられるかわかったものじゃない。
なので一応俺はスーツを用意しておいた。これでいいんだよな、きっと。
プレゼントは小さい箱に入れて、包装紙もリボン掛けもしてある。
さて、2人はまだ起きそうにないので、洗面したらちょっとまた別のものをCADで設計してみるかな。
実はこのプレゼントを作った時、つい思ってしまったのだ。
今の俺の技術とテクニックを全て使って魔法の杖を作ったら、どの程度の性能が出るだろうと。
魔石の他に水晶発振による増幅、魔法陣による増幅、魔力動線による増幅全てを使って、どこまで凶悪な杖を作れるか。
俺が作った魔法道具は、どちらかと言うと使いやすさ重点で作っている。
例外はこの前のアミュレットと今回のプレゼント位だ。
これらは小さいので絶対出力がどうしても弱くなる分、増幅重視で作ってある。
これを普通の杖に応用したらどうなるか。
何なら同一属性の魔石を複数入れて共鳴させて瞬間出力を増幅させてもいい。
そんな事を考えながら洗顔を終える。
まだ誰も起き出してきていないリビングを横切り自分の部屋に戻る。
パソコンを起動してCADを開く。
今回はサイズにもこだわらない。
ただ俺が今思いつく全ての技術を入れ込む、それが条件だ。
積層魔法陣を複数入れて共鳴させるとか、色々部分的に設計をしてみる。
と、不意に俺の背後で何か妙な気配がした。
見るとルイス君が石化しかけている。
詩織ちゃんが寝ぼけて、思い切りよく抱きついているのだ。
石化したまま目だけが助けを求めている。
やれやれ、しょうがないから助けてやるか。
俺は布団をめくり、詩織ちゃんの両腕を引き離しにかかった。
◇◇◇
朝食を食べた後、奈津季さんと風遊美さんとルイス君に詩織ちゃんという4人組は、学校のグラウンドに出かけていった。
ソフトチャンバラバトルをやるそうだ。
空間操作系の魔法使い2人と飛行可能な風魔法使い相手に、奈津希さんはどう立ち向かうのだろうか。
まあ他人事だし放っておくけれど。
由香里姉は最近、学校の研究室にいる事が多い。
今日も割と朝早く出かけてしまった。
由香里姉は休み前に、魔技大の推薦入試を合格した。
今は受験で若干留守になっていた研究の方に集中しているらしい。
今日のパーティも不参加だ。
こっちに気を使っての可能性も高いけれど。
ジェニーとソフィーちゃんは、ジェニーの部屋に篭って何やら作業中。
香緒里ちゃんも自室で何やら作業中。
そして俺も自室でCADや魔法陣模擬ソフト等で例の杖を設計中だ。
重視するのは、魔力を最大限に増幅させる事。
使いやすさだの複数属性対応だのといった事は全て無視だ。
設計するのはただただ、魔力最強な杖。
ピーキーであろうと使いにくかろうと関係ない。
積層魔法陣を複数共鳴させるとか、小型水晶複数で増幅させるとか。
とにかく使えそうな手段は全て図面に落としていく。
確実に共鳴させるため、電子回路と水晶発振器も組み込む。
電源は時計と同様の振動発電機と充電池と、あと魔力発電機を組み込めば大丈夫だろう。
途中香緒里ちゃんに呼ばれて昼ごはんを食べた他は、ひたすら画面を身ながら設計図を考える。
と、スマートホンのアラームが鳴った。
気がつくともう午後5時30分。
パーティまで30分もない。
俺は慌てて服を着替える。
入学以来袖を通すことがなかった濃いグレーのスーツを着て、久しぶりのネクタイに苦労しつつ何とか形を整える。
一応髪もなでつけて、プレゼントを持って扉の外へ。
既に全員集合していた。
そしてその服装は……
「そんなサンタ服、どうしたんですか」
奈津季さんが着ているのは、肩出しミニスカートという、色と布地と帽子だけはサンタ服としか言えないような代物。
ジェニーとソフィーちゃんは、少し大人しい袖ありミニスカートのサンタ服。
そしてルイス君はトナカイのきぐるみ姿だ。
ルイス君の場合はきっと、ドレスコード違反で着替えさせられたのだろう。
風遊美さん、香緒里ちゃん、詩織ちゃんは小綺麗なドレス。
「ん、ドレスコード的にはセーフれすね」
「折角色々面白そうなコスも買ったんだけどな」
どうやら俺の服装は、ジェニーと奈津季さんのドレスコードをパスした模様。
なお奈津季さん、困った事に肩出し超ミニサンタコスがよく似合っている。
「これ以上日本文化に対する誤解を広げないで下さい」
「コート型サンタ服の下に何も着ないで、プレゼントはわ・た・しとやった方が良かったかな」
「わー、それも定番れすね」
どこの定番なんだ、それは。
とりあえず指摘しておこう。
「プレゼントは5,000円以下です」
「愛とは無償なのだよ、修君」
台詞は高尚だが、内容が伴っていない。
土曜日曜振替休日と、都合3日分程だけれども。
例によってマンション内には学生会役員が泊まり込んでいる。
本日月曜日の朝も、詩織ちゃんとルイス君と同じベッドで迎えてしまった。
というか詩織ちゃんは部屋すぐ横だし、空間移動使えるし、泊まる必要無いだろう。
ルイス君は本当は帰るつもりだったらしい。
詩織ちゃんに捕まり強引に宿泊となったのだ。
この気の毒さ、まるで昔の俺を見ているかのようだ。
何時か何処かで報われて欲しい。
ただきっと、それは望み薄なのだろう。
俺もあまり報われていない気がするから。
今日は昼間はフリーで、夜は18時からクリスマスパーティ。
ドレスコードは『クリスマスパーティに相応しい服装』だそうだ。
なお相応しくないと判断されると、強制的に奈津希さんとジェニーの用意した服に着替えさせられるとのこと。
あの2人の趣味だけに、何に着替えさせられるかわかったものじゃない。
なので一応俺はスーツを用意しておいた。これでいいんだよな、きっと。
プレゼントは小さい箱に入れて、包装紙もリボン掛けもしてある。
さて、2人はまだ起きそうにないので、洗面したらちょっとまた別のものをCADで設計してみるかな。
実はこのプレゼントを作った時、つい思ってしまったのだ。
今の俺の技術とテクニックを全て使って魔法の杖を作ったら、どの程度の性能が出るだろうと。
魔石の他に水晶発振による増幅、魔法陣による増幅、魔力動線による増幅全てを使って、どこまで凶悪な杖を作れるか。
俺が作った魔法道具は、どちらかと言うと使いやすさ重点で作っている。
例外はこの前のアミュレットと今回のプレゼント位だ。
これらは小さいので絶対出力がどうしても弱くなる分、増幅重視で作ってある。
これを普通の杖に応用したらどうなるか。
何なら同一属性の魔石を複数入れて共鳴させて瞬間出力を増幅させてもいい。
そんな事を考えながら洗顔を終える。
まだ誰も起き出してきていないリビングを横切り自分の部屋に戻る。
パソコンを起動してCADを開く。
今回はサイズにもこだわらない。
ただ俺が今思いつく全ての技術を入れ込む、それが条件だ。
積層魔法陣を複数入れて共鳴させるとか、色々部分的に設計をしてみる。
と、不意に俺の背後で何か妙な気配がした。
見るとルイス君が石化しかけている。
詩織ちゃんが寝ぼけて、思い切りよく抱きついているのだ。
石化したまま目だけが助けを求めている。
やれやれ、しょうがないから助けてやるか。
俺は布団をめくり、詩織ちゃんの両腕を引き離しにかかった。
◇◇◇
朝食を食べた後、奈津季さんと風遊美さんとルイス君に詩織ちゃんという4人組は、学校のグラウンドに出かけていった。
ソフトチャンバラバトルをやるそうだ。
空間操作系の魔法使い2人と飛行可能な風魔法使い相手に、奈津希さんはどう立ち向かうのだろうか。
まあ他人事だし放っておくけれど。
由香里姉は最近、学校の研究室にいる事が多い。
今日も割と朝早く出かけてしまった。
由香里姉は休み前に、魔技大の推薦入試を合格した。
今は受験で若干留守になっていた研究の方に集中しているらしい。
今日のパーティも不参加だ。
こっちに気を使っての可能性も高いけれど。
ジェニーとソフィーちゃんは、ジェニーの部屋に篭って何やら作業中。
香緒里ちゃんも自室で何やら作業中。
そして俺も自室でCADや魔法陣模擬ソフト等で例の杖を設計中だ。
重視するのは、魔力を最大限に増幅させる事。
使いやすさだの複数属性対応だのといった事は全て無視だ。
設計するのはただただ、魔力最強な杖。
ピーキーであろうと使いにくかろうと関係ない。
積層魔法陣を複数共鳴させるとか、小型水晶複数で増幅させるとか。
とにかく使えそうな手段は全て図面に落としていく。
確実に共鳴させるため、電子回路と水晶発振器も組み込む。
電源は時計と同様の振動発電機と充電池と、あと魔力発電機を組み込めば大丈夫だろう。
途中香緒里ちゃんに呼ばれて昼ごはんを食べた他は、ひたすら画面を身ながら設計図を考える。
と、スマートホンのアラームが鳴った。
気がつくともう午後5時30分。
パーティまで30分もない。
俺は慌てて服を着替える。
入学以来袖を通すことがなかった濃いグレーのスーツを着て、久しぶりのネクタイに苦労しつつ何とか形を整える。
一応髪もなでつけて、プレゼントを持って扉の外へ。
既に全員集合していた。
そしてその服装は……
「そんなサンタ服、どうしたんですか」
奈津季さんが着ているのは、肩出しミニスカートという、色と布地と帽子だけはサンタ服としか言えないような代物。
ジェニーとソフィーちゃんは、少し大人しい袖ありミニスカートのサンタ服。
そしてルイス君はトナカイのきぐるみ姿だ。
ルイス君の場合はきっと、ドレスコード違反で着替えさせられたのだろう。
風遊美さん、香緒里ちゃん、詩織ちゃんは小綺麗なドレス。
「ん、ドレスコード的にはセーフれすね」
「折角色々面白そうなコスも買ったんだけどな」
どうやら俺の服装は、ジェニーと奈津季さんのドレスコードをパスした模様。
なお奈津季さん、困った事に肩出し超ミニサンタコスがよく似合っている。
「これ以上日本文化に対する誤解を広げないで下さい」
「コート型サンタ服の下に何も着ないで、プレゼントはわ・た・しとやった方が良かったかな」
「わー、それも定番れすね」
どこの定番なんだ、それは。
とりあえず指摘しておこう。
「プレゼントは5,000円以下です」
「愛とは無償なのだよ、修君」
台詞は高尚だが、内容が伴っていない。
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