170 / 176
エピローグ 続いていく日々へ
第163話 殿下救出
しおりを挟む
念の為バジリカタのナディアさんの処へと立ち寄る。
遠隔視で視た通りこっちは既に決着がついていた。予定通りナディアさん1人で片付いてしまった形だ。
ただ投降した捕虜を移動魔法で移動させるのにナディアさん1人では足りない。だからサラとジュリアも協力して移動させているようだ。
『済まないがこっちは頼む。向こうも片付いた。俺はこれから殿下を探してくる』
『すみません。その前にお聞きします。陛下は無事なのでしょうか』
そうだな。それを言うのを忘れていた。
『陛下は無事だ。半年後の未来へ移動魔法で時間を超えて送り出した。だから心配はいらない』
『わかりました。どうもありがとうございました』
やっぱりナディアさんは陛下の事をかなり気にしていたんだな。そう思いながら俺は今度こそラツィオの王宮へと移動魔法を起動する。
王宮の国王執務室は広い。40名くらいまでならここで任命等を行うからだ。執務机の他に10人位は使える応接セットもある。
だが今、主のいないこの部屋はがらんとしている。いるのは今は1人だけ。国王席の横、筆頭秘書官と書かれた席にヴィットリオさんがいるだけだ。
俺はまず姿を現さずに扉を軽くノックだけする。
「陛下は不在ですが、よろしければどうぞ」
俺は返事を聞いた後、部屋の中へと直接移動する。ヴィットリオさんは俺を見て軽く一礼した。
「チャールズさんがここにいらっしゃるという事は、陛下は敗北された訳ですね」
「ええ」
彼は俺の正体を知っている。だから伝達魔法を使う必要はない。
「それでは殿下の居場所をお教えします」
彼はあらかじめ全て知っていたかのように、俺が説明する前に封筒を差し出した。
「場所はこの封筒の中に詳しく記載されています。気を抜くとソニアさんが脱走するそうなので急いで行ってやって下さい」
「ヴィットリオさんは陛下の計画を全て知らされていたのですか」
「ええ」
彼は頷く。
「今では私だけです。あとはソニアさんとナディアさんも途中までは知らされていました。シナリオが変わった為、途中でこうなってしまいましたけれど。
それで結末はどうされました?」
「半年後の未来へ送りました」
少し間をおいて、そしてヴィットリオさんが俺に尋ねる。
「すみません。それはどういう事でしょうか?」
確かにそう言われてもわからないだろう。だから俺は簡単に説明する。
「陛下の魔法は基本的に何処へでも移動できます。ですので閉じ込めるというのは不可能です。ですから戻って来る事が出来ない場所という事で、未来方向へと飛ばしました。未来から過去へ戻ってくる方法は俺も知る限り存在していませんから」
「うまく結末を見つけられたのですね」
「何とか、という形です」
「安心しました」
彼は笑みをみせた。
「参考までにいつ頃戻られる予定でしょうか」
「もし何でしたら8月5日の正午前に、ゼノアの俺の家に来ていただけますか。ご案内いたします。家はわかりますよね」
「把握しております。それではそうさせていただきましょう」
ヴィットリオさんはそういった後、俺に尋ねる。
「ところで王宮へは今日は来られないのでしょうか」
つまり王宮を占拠して陛下に勝ったと宣言する事か。
「本日は現場の方の処理で手一杯です。明日、近衛騎士団と第一騎士団を押さえた後、改めてラツィオに陛下が崩御されたと発表してから王宮の方へ来る予定です」
「わかりました。それではお待ちしています」
ヴィットリオさんに一礼して、そして俺はまた移動する。今度は別荘の俺の部屋だ。
ヴィットリオさんから渡された封筒の中身を出す。縮尺の違うスティヴァレの地図が3枚ほど出てきた。
地図上に印がついている場所が殿下のいる場所だろう。場所はスティヴァレの最北部、ガンゼル山北側の谷間。
確かにこれなら逃げるのは大変だろう。まわり三方を標高2000腕級の高山に囲まれた場所だ。唯一谷間になっている北側は所々氷河で断ち切られている。
これでは確かにソニアさんでもそう簡単に突破はできないだろう。でも逃げられて面倒な事になる前に行ってくるとするか。
地図と実際の地形を照合しながら俺は移動魔法を起動。移動魔法で出た先はやや大きめのログハウスだった。中に3人の気配を確認した後、俺は玄関扉をノックする。
「どうぞ」
中からそう聞こえたので扉を開けて中へ。
「アシュノールさん、お疲れ様でした」
入るなり殿下が俺に向かって頭を下げた。そして俺が返答する前に台詞を続ける。
「ぶしつけで申し訳ありませんが教えて下さい。兄はどうなったでしょうか」
やはり心配だったのだろうな。急に此処に飛ばされて以来状況がわからないのだ。
しかも殿下は陛下が死ぬつもりだった事に気づいている可能性が高い。早く安心させてやらないと。
「無事です。半年後へと飛ばしたので今は会えませんけれど」
「どういう事でしょうか」
ヴィットリオさんにしたのよりもう少し詳しい説明をする。
殿下達はヴィットリオさんと違い、飛ばされた後の途中経過を知らない。だからその辺の出来事を含めてより詳しく、かつ出来るだけまとめた形で。
「明日、近衛騎士団と第一騎士団の武装解除をした後、王宮の明け渡し交渉を行う段取りになっております。そんな訳で王宮にお連れする事は出来ません。とりあえず当座はうちの別荘にいていただくのが一番安全でしょう。ご案内します」
殿下は俺のその台詞を聞いた後、かぶりを振った。
「いえ、それなら第二騎士団にあるという対策本部に先にお願いいたします。いない間についての皆様へのご挨拶もありますし今後の事もあります。王政を終わらせるにせよ私の今の地位はそれなりに有効でしょう。少なくとも王宮の明け渡しや騎士団の武装解除の際には王位継承権第一位の身分は名目として使いやすい筈です。その辺を含めて話し合いをした方がいいかと思います」
ロッサーナ殿下、頭の切り替えが早い。
なら最初に案内するのは第二騎士団に借りているうちの部屋にしよう。あそこでテディ達と話し合えばいいだろうから。
「わかりました。それではお連れします。此処はこのままで大丈夫ですか」
「後ほど片付けに参ります。ですが今は早いほうがいいですわ。扉を閉めておけば問題は無いでしょう。ここへ来ることが出来る人はそういないでしょうから」
「わかりました」
俺は移動魔法を起動する。
遠隔視で視た通りこっちは既に決着がついていた。予定通りナディアさん1人で片付いてしまった形だ。
ただ投降した捕虜を移動魔法で移動させるのにナディアさん1人では足りない。だからサラとジュリアも協力して移動させているようだ。
『済まないがこっちは頼む。向こうも片付いた。俺はこれから殿下を探してくる』
『すみません。その前にお聞きします。陛下は無事なのでしょうか』
そうだな。それを言うのを忘れていた。
『陛下は無事だ。半年後の未来へ移動魔法で時間を超えて送り出した。だから心配はいらない』
『わかりました。どうもありがとうございました』
やっぱりナディアさんは陛下の事をかなり気にしていたんだな。そう思いながら俺は今度こそラツィオの王宮へと移動魔法を起動する。
王宮の国王執務室は広い。40名くらいまでならここで任命等を行うからだ。執務机の他に10人位は使える応接セットもある。
だが今、主のいないこの部屋はがらんとしている。いるのは今は1人だけ。国王席の横、筆頭秘書官と書かれた席にヴィットリオさんがいるだけだ。
俺はまず姿を現さずに扉を軽くノックだけする。
「陛下は不在ですが、よろしければどうぞ」
俺は返事を聞いた後、部屋の中へと直接移動する。ヴィットリオさんは俺を見て軽く一礼した。
「チャールズさんがここにいらっしゃるという事は、陛下は敗北された訳ですね」
「ええ」
彼は俺の正体を知っている。だから伝達魔法を使う必要はない。
「それでは殿下の居場所をお教えします」
彼はあらかじめ全て知っていたかのように、俺が説明する前に封筒を差し出した。
「場所はこの封筒の中に詳しく記載されています。気を抜くとソニアさんが脱走するそうなので急いで行ってやって下さい」
「ヴィットリオさんは陛下の計画を全て知らされていたのですか」
「ええ」
彼は頷く。
「今では私だけです。あとはソニアさんとナディアさんも途中までは知らされていました。シナリオが変わった為、途中でこうなってしまいましたけれど。
それで結末はどうされました?」
「半年後の未来へ送りました」
少し間をおいて、そしてヴィットリオさんが俺に尋ねる。
「すみません。それはどういう事でしょうか?」
確かにそう言われてもわからないだろう。だから俺は簡単に説明する。
「陛下の魔法は基本的に何処へでも移動できます。ですので閉じ込めるというのは不可能です。ですから戻って来る事が出来ない場所という事で、未来方向へと飛ばしました。未来から過去へ戻ってくる方法は俺も知る限り存在していませんから」
「うまく結末を見つけられたのですね」
「何とか、という形です」
「安心しました」
彼は笑みをみせた。
「参考までにいつ頃戻られる予定でしょうか」
「もし何でしたら8月5日の正午前に、ゼノアの俺の家に来ていただけますか。ご案内いたします。家はわかりますよね」
「把握しております。それではそうさせていただきましょう」
ヴィットリオさんはそういった後、俺に尋ねる。
「ところで王宮へは今日は来られないのでしょうか」
つまり王宮を占拠して陛下に勝ったと宣言する事か。
「本日は現場の方の処理で手一杯です。明日、近衛騎士団と第一騎士団を押さえた後、改めてラツィオに陛下が崩御されたと発表してから王宮の方へ来る予定です」
「わかりました。それではお待ちしています」
ヴィットリオさんに一礼して、そして俺はまた移動する。今度は別荘の俺の部屋だ。
ヴィットリオさんから渡された封筒の中身を出す。縮尺の違うスティヴァレの地図が3枚ほど出てきた。
地図上に印がついている場所が殿下のいる場所だろう。場所はスティヴァレの最北部、ガンゼル山北側の谷間。
確かにこれなら逃げるのは大変だろう。まわり三方を標高2000腕級の高山に囲まれた場所だ。唯一谷間になっている北側は所々氷河で断ち切られている。
これでは確かにソニアさんでもそう簡単に突破はできないだろう。でも逃げられて面倒な事になる前に行ってくるとするか。
地図と実際の地形を照合しながら俺は移動魔法を起動。移動魔法で出た先はやや大きめのログハウスだった。中に3人の気配を確認した後、俺は玄関扉をノックする。
「どうぞ」
中からそう聞こえたので扉を開けて中へ。
「アシュノールさん、お疲れ様でした」
入るなり殿下が俺に向かって頭を下げた。そして俺が返答する前に台詞を続ける。
「ぶしつけで申し訳ありませんが教えて下さい。兄はどうなったでしょうか」
やはり心配だったのだろうな。急に此処に飛ばされて以来状況がわからないのだ。
しかも殿下は陛下が死ぬつもりだった事に気づいている可能性が高い。早く安心させてやらないと。
「無事です。半年後へと飛ばしたので今は会えませんけれど」
「どういう事でしょうか」
ヴィットリオさんにしたのよりもう少し詳しい説明をする。
殿下達はヴィットリオさんと違い、飛ばされた後の途中経過を知らない。だからその辺の出来事を含めてより詳しく、かつ出来るだけまとめた形で。
「明日、近衛騎士団と第一騎士団の武装解除をした後、王宮の明け渡し交渉を行う段取りになっております。そんな訳で王宮にお連れする事は出来ません。とりあえず当座はうちの別荘にいていただくのが一番安全でしょう。ご案内します」
殿下は俺のその台詞を聞いた後、かぶりを振った。
「いえ、それなら第二騎士団にあるという対策本部に先にお願いいたします。いない間についての皆様へのご挨拶もありますし今後の事もあります。王政を終わらせるにせよ私の今の地位はそれなりに有効でしょう。少なくとも王宮の明け渡しや騎士団の武装解除の際には王位継承権第一位の身分は名目として使いやすい筈です。その辺を含めて話し合いをした方がいいかと思います」
ロッサーナ殿下、頭の切り替えが早い。
なら最初に案内するのは第二騎士団に借りているうちの部屋にしよう。あそこでテディ達と話し合えばいいだろうから。
「わかりました。それではお連れします。此処はこのままで大丈夫ですか」
「後ほど片付けに参ります。ですが今は早いほうがいいですわ。扉を閉めておけば問題は無いでしょう。ここへ来ることが出来る人はそういないでしょうから」
「わかりました」
俺は移動魔法を起動する。
41
あなたにおすすめの小説
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
悪役貴族に転生したから破滅しないように努力するけど上手くいかない!~努力が足りない?なら足りるまで努力する~
蜂谷
ファンタジー
社畜の俺は気が付いたら知らない男の子になっていた。
情報をまとめるとどうやら子供の頃に見たアニメ、ロイヤルヒーローの序盤で出てきた悪役、レオス・ヴィダールの幼少期に転生してしまったようだ。
アニメ自体は子供の頃だったのでよく覚えていないが、なぜかこいつのことはよく覚えている。
物語の序盤で悪魔を召喚させ、学園をめちゃくちゃにする。
それを主人公たちが倒し、レオスは学園を追放される。
その後領地で幽閉に近い謹慎を受けていたのだが、悪魔教に目を付けられ攫われる。
そしてその体を魔改造されて終盤のボスとして主人公に立ちふさがる。
それもヒロインの聖魔法によって倒され、彼の人生の幕は閉じる。
これが、悪役転生ってことか。
特に描写はなかったけど、こいつも怠惰で堕落した生活を送っていたに違いない。
あの肥満体だ、運動もろくにしていないだろう。
これは努力すれば眠れる才能が開花し、死亡フラグを回避できるのでは?
そう考えた俺は執事のカモールに頼み込み訓練を開始する。
偏った考えで領地を無駄に統治してる親を説得し、健全で善人な人生を歩もう。
一つ一つ努力していけば、きっと開かれる未来は輝いているに違いない。
そう思っていたんだけど、俺、弱くない?
希少属性である闇魔法に目覚めたのはよかったけど、攻撃力に乏しい。
剣術もそこそこ程度、全然達人のようにうまくならない。
おまけに俺はなにもしてないのに悪魔が召喚がされている!?
俺の前途多難な転生人生が始まったのだった。
※カクヨム、なろうでも掲載しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる