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地球滅亡予定日 当日(終)
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ドーンッ! という今まで聞いたことが無いような大きな音が鳴ったのでバッと飛び起きた。
すると、更に地鳴りもして大きく地面が揺らぎだす!
ついに隕石が衝突したんだ! その衝撃が地表面を大きく揺るがしたに違いない。
地面が熱したフライパンのように熱くなる。地球が叫び声を上げているかのようだ。
「川が氾濫したぞ!」
そう声が聞こえると公園の人たちは次々と蜘蛛の子を散らすように色々な場所に逃げていく。
僕に何かパチッ! とスイッチが入った。
この30日間ずっと死を覚悟していたはずなのに――まだグッスリと眠っている由利を背負って僕は走り出す。
一体何をしているのか自分でも分からなかった。
ひとたび衝突してしまえば地上のどこへ逃げてもどうしようもないことは頭では理解している。
それを受け入れて由利と過ごしていたはずなのに、今「生」にしがみついているのだ。何と滑稽なことだろう。
ドーン! と言う何かの爆発音を背に濁流から逃れるために山道を走る――既に靴はボロボロで足が痛いがそんなことを言ってはいられない。
何とか山に逃れて次のことを考えよう……。
やっとの思いで山頂に辿り着くと――そこは地獄絵図が上から見えただけだった。
低い土地は濁流に飲み込まれいていた。それはただ単に川が氾濫したのではない。太平洋に落下した隕石が大きな津波を起こし、海岸から押し寄せてきたのだ。
更に山々が噴火していた爆発音は各活火山が一気に活性化されたのだろう……。
僕の見慣れた街並みが次々と水と溶岩に飲み込まれていきもうどこにも逃げ場は無くなっていた。
ゴ! ゴ! ゴ! ゴ! という轟音と共に地面が割れ出す。僕は最後の力を振り絞って走ろうとするが――
「うわああああああ!!!!」
僕と由利は地面の虚空の中に吸い込まれていった――
◇
「はっ!」
目が覚めたらまだ暗かった。先ほどのは夢だったのか……。
ここは天国か? 地獄か? という疑惑もあったので、つねってみたらイテッ! と思えるほどの痛みもあった。
簡易テントの外に出て下を見れば地表面では蟻が行列を作っており、空を見上げれば空があり鳥が飛んでいるのが暗いながらも分かった。
「ということは、睡眠薬が足りなかったのかな……」
まさか目覚めてしまうだなんて思わなかった。もう隕石が衝突するっていうのに……。
夢の時みたいに世界の終わりを見ちゃうことになるのかな……。
しかし、僕の予想とは違って日が昇って徐々に明るくなりつつある。
昨日の22時が隕石衝突予定日予定時刻だったのにも関わらず、朝を迎えたという事は隕石が落ちてこなかったのだ……。
隕石衝突予定の計算が違ったのか? それとも軌道が逸れたのか……。通信機器が回復するまで時間がかかるだろうから原因は当面先までわからないだろうが、とにかく生き残ったのだ。
「由利……! 起きて! どうやら僕たち助かったみたいだぞ!」
由利の肩を喜びすぎてブンブンッと強く揺すってしまったのをやってしまってからちょっと後悔した。それぐらい細い肩なのだ。
「う、うぅん……あれぇ? 裕司ぃ? ここは天国ぅ?」
由利は目をこすりながら舌足らずな口調でそんなことを言った。
随分と寝惚けているようだった。
「いや、そうじゃなくて僕たちは助かったんだよ!」
由利は焦点が戻って必死に何か考えているような表情になる……。
「そ、そう言えば昨日の夜だったはずだよね? 隕石は衝突しなかったのかな?」
「もしかしたら衝突予定日がズレたのかもしれないし、回避できたのかもしれない。
最早情報を仕入れる手段が無いからどういうことなのかは分からないけど……。
いずれにせよ迎えられないと思っていた日を迎えられたという事は間違いないよ!」
「やったぁー! 裕司とこの日を迎えるのが夢だったんだよね!」
「僕もそうだけど何だか今でも信じられないな……」
奇跡のような出来事を前に当惑しているのだが……どういう原理かは知らないがここは、他の亡くなった皆の分も幸せを享受しておいた方が良いんだろうな……。
「どうやら、君たちは無事だったようね」
振り返ったときにギョッとした! 空木さんのところの柏瀬さんが真後ろにいたのだ。
「柏瀬さん! 何しに来たんですか!? ま、まさか、また勧誘ですか!?」
「違うわよ。そもそも、空木さんのところならもう家が無くなっちゃったしね……」
「えっ!? 一体何があったんですか!?」
「実は隕石衝突予定時間に何も無かったから花火を打ち上げたのよ。
そしたら、木に引火して大炎上、最近乾燥しているし、雨も降ってなかったからね。
不幸にも日常的に使う分には水は足りていたけど、スプリンクラーを作動させるには足りなかったみたい。
あの邸宅も今は灰になったわけ。空木さんは亡くなって統制が取れなくなり、食糧庫はあそこにいた人たちで争奪戦になって、たった一晩で地獄絵図よ」
「そ、そんなことが本当に僅かな間に……」
あそこは中心となっていた空木さんを中心に陰険なところもあったが、間違いなく煌びやかな世界であった。
あの邸宅がもう灰になっていたとは信じられない……。
しかし、空木邸があった方向を見るとまだ煙が見えた。消化能力が無くなってしまって自然消火を待つしかないのだろう……。
もしかしたら今朝の夢で見たドーンという隕石が衝突したような音は空木さんの家が爆発した時の音だったのかもしれない……。
「だから勧誘でも何でもないわよ。安心して」
柏瀬さんはそう悲しそうに笑った。
「でも、これで隕石が衝突することが無いので新年を迎えることができるようになったんですよね?」
「そうね――というか、もう1月2日よ。明けましておめでとう。どうやら君たちは丸1日以上寝ていたみたいね」
「ぁ……。思い切って睡眠薬をあるのを全部飲んだから寝過ぎちゃったわけか……。
今や日時を確認する手段すら無いのでどれだけ寝たかも分からなくて……」
確かに急激にお腹が減ってきたような気がするな……。
「明けましておめでとうございます。こんな状況だからこそ、知っている方から声をかけられるだけで嬉しいです」
「そうよね。特に何をして欲しいってわけじゃないけど、これから一緒に復興していきましょう?」
女性同士だからか由利と柏瀬さんは仲が良さそうな雰囲気である。
僕は柏瀬さんにまだ抵抗感があるが、
人と人との繋がりというのは誰しも求めたいのだろうな……。
「……ただ、僕は隕石衝突が決まってから必死で生きている過程でとんでもない罪を犯してしまいました。
僕は恐らく逮捕されると思うんですけど……」
あの時由利を守る方法はそれしかなかったとはいえ、由利の両親を事実上殺してしまったことは決して許されることは無いだろう……。
「君が何をやったのか知らないけど、どうやらこの30日間の罪については不問みたいだよ。
逮捕された人たちも釈放されるってここの書類に書いてあるわ」
「え……そうなんですか? ……本当だ書いてある。ちょっと信じられないな……」
この深刻な状況下でよく配れるだけの紙があるなと思えるが、ちゃんとしたところにはあるのだろう。
「それだけ復興のための人員が足りないってことじゃないかしら? この街も焼け野原みたいになっちゃったし、どこも似たような感じなのではないかしら?」
「やったじゃん裕司! 裕司のお母さんもきっと釈放されるよ!」
由利が笑顔で元気良さそうにそう言った。
「そうか……母さんと一緒に……」
何だか実感が分からなかった。そもそも二度と夜が明けないと思っていたのでその後のことは全く考えられていないのだ……。
ただ、先ほど見た夢から”まだ生きていたい”と言う気持ちは強く持った。
「これからどうなるんでしょうか? どうしていったら良いんでしょうか?」
「どうなるかは、全く分からないわ……。復興もどうなっていくのか未知数だし。上手くいくとも限らない。ただ一つ言えることは――」
「言えることは?」
「生きているだけで未来があるってことよ。まだどうなるか分からない無地のキャンパスだけどね。
特に君たちは若いから無限の可能性があるわよ」
「無地のキャンパスか……」
由利と僕は同時にそう言うと顔を見合わせた。
この1カ月でとんでもない経験ばかりしてきた。
何気ない学校生活も家族関係もあっさり壊れてしまい、人生は180度変わった。
人生についてこんなにも考えたことは無いだろう。
生きているってどういうことなのか? 本当に大切なモノは何か? それを問い続けてきた日々だった。
犠牲になった家族、友達、町の皆の想いを引き継ぐことができるのは生きている僕達だけだ。
未来のキャンパスをどう塗るかは僕たち次第なんだこのチャンスを無駄にしてはいけない――
ヒューッと爽やかな風が吹き抜けていった。
雲の切れ間から日差しが差し込む。
真冬とは思えない陽だまりを感じ、今日も生きている。そう思えた。
すると、更に地鳴りもして大きく地面が揺らぎだす!
ついに隕石が衝突したんだ! その衝撃が地表面を大きく揺るがしたに違いない。
地面が熱したフライパンのように熱くなる。地球が叫び声を上げているかのようだ。
「川が氾濫したぞ!」
そう声が聞こえると公園の人たちは次々と蜘蛛の子を散らすように色々な場所に逃げていく。
僕に何かパチッ! とスイッチが入った。
この30日間ずっと死を覚悟していたはずなのに――まだグッスリと眠っている由利を背負って僕は走り出す。
一体何をしているのか自分でも分からなかった。
ひとたび衝突してしまえば地上のどこへ逃げてもどうしようもないことは頭では理解している。
それを受け入れて由利と過ごしていたはずなのに、今「生」にしがみついているのだ。何と滑稽なことだろう。
ドーン! と言う何かの爆発音を背に濁流から逃れるために山道を走る――既に靴はボロボロで足が痛いがそんなことを言ってはいられない。
何とか山に逃れて次のことを考えよう……。
やっとの思いで山頂に辿り着くと――そこは地獄絵図が上から見えただけだった。
低い土地は濁流に飲み込まれいていた。それはただ単に川が氾濫したのではない。太平洋に落下した隕石が大きな津波を起こし、海岸から押し寄せてきたのだ。
更に山々が噴火していた爆発音は各活火山が一気に活性化されたのだろう……。
僕の見慣れた街並みが次々と水と溶岩に飲み込まれていきもうどこにも逃げ場は無くなっていた。
ゴ! ゴ! ゴ! ゴ! という轟音と共に地面が割れ出す。僕は最後の力を振り絞って走ろうとするが――
「うわああああああ!!!!」
僕と由利は地面の虚空の中に吸い込まれていった――
◇
「はっ!」
目が覚めたらまだ暗かった。先ほどのは夢だったのか……。
ここは天国か? 地獄か? という疑惑もあったので、つねってみたらイテッ! と思えるほどの痛みもあった。
簡易テントの外に出て下を見れば地表面では蟻が行列を作っており、空を見上げれば空があり鳥が飛んでいるのが暗いながらも分かった。
「ということは、睡眠薬が足りなかったのかな……」
まさか目覚めてしまうだなんて思わなかった。もう隕石が衝突するっていうのに……。
夢の時みたいに世界の終わりを見ちゃうことになるのかな……。
しかし、僕の予想とは違って日が昇って徐々に明るくなりつつある。
昨日の22時が隕石衝突予定日予定時刻だったのにも関わらず、朝を迎えたという事は隕石が落ちてこなかったのだ……。
隕石衝突予定の計算が違ったのか? それとも軌道が逸れたのか……。通信機器が回復するまで時間がかかるだろうから原因は当面先までわからないだろうが、とにかく生き残ったのだ。
「由利……! 起きて! どうやら僕たち助かったみたいだぞ!」
由利の肩を喜びすぎてブンブンッと強く揺すってしまったのをやってしまってからちょっと後悔した。それぐらい細い肩なのだ。
「う、うぅん……あれぇ? 裕司ぃ? ここは天国ぅ?」
由利は目をこすりながら舌足らずな口調でそんなことを言った。
随分と寝惚けているようだった。
「いや、そうじゃなくて僕たちは助かったんだよ!」
由利は焦点が戻って必死に何か考えているような表情になる……。
「そ、そう言えば昨日の夜だったはずだよね? 隕石は衝突しなかったのかな?」
「もしかしたら衝突予定日がズレたのかもしれないし、回避できたのかもしれない。
最早情報を仕入れる手段が無いからどういうことなのかは分からないけど……。
いずれにせよ迎えられないと思っていた日を迎えられたという事は間違いないよ!」
「やったぁー! 裕司とこの日を迎えるのが夢だったんだよね!」
「僕もそうだけど何だか今でも信じられないな……」
奇跡のような出来事を前に当惑しているのだが……どういう原理かは知らないがここは、他の亡くなった皆の分も幸せを享受しておいた方が良いんだろうな……。
「どうやら、君たちは無事だったようね」
振り返ったときにギョッとした! 空木さんのところの柏瀬さんが真後ろにいたのだ。
「柏瀬さん! 何しに来たんですか!? ま、まさか、また勧誘ですか!?」
「違うわよ。そもそも、空木さんのところならもう家が無くなっちゃったしね……」
「えっ!? 一体何があったんですか!?」
「実は隕石衝突予定時間に何も無かったから花火を打ち上げたのよ。
そしたら、木に引火して大炎上、最近乾燥しているし、雨も降ってなかったからね。
不幸にも日常的に使う分には水は足りていたけど、スプリンクラーを作動させるには足りなかったみたい。
あの邸宅も今は灰になったわけ。空木さんは亡くなって統制が取れなくなり、食糧庫はあそこにいた人たちで争奪戦になって、たった一晩で地獄絵図よ」
「そ、そんなことが本当に僅かな間に……」
あそこは中心となっていた空木さんを中心に陰険なところもあったが、間違いなく煌びやかな世界であった。
あの邸宅がもう灰になっていたとは信じられない……。
しかし、空木邸があった方向を見るとまだ煙が見えた。消化能力が無くなってしまって自然消火を待つしかないのだろう……。
もしかしたら今朝の夢で見たドーンという隕石が衝突したような音は空木さんの家が爆発した時の音だったのかもしれない……。
「だから勧誘でも何でもないわよ。安心して」
柏瀬さんはそう悲しそうに笑った。
「でも、これで隕石が衝突することが無いので新年を迎えることができるようになったんですよね?」
「そうね――というか、もう1月2日よ。明けましておめでとう。どうやら君たちは丸1日以上寝ていたみたいね」
「ぁ……。思い切って睡眠薬をあるのを全部飲んだから寝過ぎちゃったわけか……。
今や日時を確認する手段すら無いのでどれだけ寝たかも分からなくて……」
確かに急激にお腹が減ってきたような気がするな……。
「明けましておめでとうございます。こんな状況だからこそ、知っている方から声をかけられるだけで嬉しいです」
「そうよね。特に何をして欲しいってわけじゃないけど、これから一緒に復興していきましょう?」
女性同士だからか由利と柏瀬さんは仲が良さそうな雰囲気である。
僕は柏瀬さんにまだ抵抗感があるが、
人と人との繋がりというのは誰しも求めたいのだろうな……。
「……ただ、僕は隕石衝突が決まってから必死で生きている過程でとんでもない罪を犯してしまいました。
僕は恐らく逮捕されると思うんですけど……」
あの時由利を守る方法はそれしかなかったとはいえ、由利の両親を事実上殺してしまったことは決して許されることは無いだろう……。
「君が何をやったのか知らないけど、どうやらこの30日間の罪については不問みたいだよ。
逮捕された人たちも釈放されるってここの書類に書いてあるわ」
「え……そうなんですか? ……本当だ書いてある。ちょっと信じられないな……」
この深刻な状況下でよく配れるだけの紙があるなと思えるが、ちゃんとしたところにはあるのだろう。
「それだけ復興のための人員が足りないってことじゃないかしら? この街も焼け野原みたいになっちゃったし、どこも似たような感じなのではないかしら?」
「やったじゃん裕司! 裕司のお母さんもきっと釈放されるよ!」
由利が笑顔で元気良さそうにそう言った。
「そうか……母さんと一緒に……」
何だか実感が分からなかった。そもそも二度と夜が明けないと思っていたのでその後のことは全く考えられていないのだ……。
ただ、先ほど見た夢から”まだ生きていたい”と言う気持ちは強く持った。
「これからどうなるんでしょうか? どうしていったら良いんでしょうか?」
「どうなるかは、全く分からないわ……。復興もどうなっていくのか未知数だし。上手くいくとも限らない。ただ一つ言えることは――」
「言えることは?」
「生きているだけで未来があるってことよ。まだどうなるか分からない無地のキャンパスだけどね。
特に君たちは若いから無限の可能性があるわよ」
「無地のキャンパスか……」
由利と僕は同時にそう言うと顔を見合わせた。
この1カ月でとんでもない経験ばかりしてきた。
何気ない学校生活も家族関係もあっさり壊れてしまい、人生は180度変わった。
人生についてこんなにも考えたことは無いだろう。
生きているってどういうことなのか? 本当に大切なモノは何か? それを問い続けてきた日々だった。
犠牲になった家族、友達、町の皆の想いを引き継ぐことができるのは生きている僕達だけだ。
未来のキャンパスをどう塗るかは僕たち次第なんだこのチャンスを無駄にしてはいけない――
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雲の切れ間から日差しが差し込む。
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