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veritas liberabit vos
viginti octo
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形の良い唇から、快楽の声が漏れ出す。斎の唇や舌が皮膚をなぞるたび、今まで味わったことの無い快楽が天弥を支配していった。堪らえようとしても口から漏れる嬌声は抑えることができず、思わず自分の指をはむ。
すぐに、斎の手が服の中に滑り込み指先が肌の上を這う。ただ触れられているだけだというのに、斎の指先や唇が次々と天弥へ快楽を与えていく。初めて知る快楽に抗う術はなくひたすら受け入れるだけだった。
「せん……せ……」
上気した頬や潤んだ瞳がさらなる快楽を求めるように斎へ向けられる。滲んだはっきりとしない視界でも、その様子を見て取れたのか、斎の膝が固く閉ざされた天弥の両脚を割り滑り込む。
突如、部屋の中に着信を知らせる呼び出し音が鳴り響き、天弥を求める斎の動きが止まる。だがすぐに呼び出し音を無視し、何事もなかったかのように再び天弥を求め始めた。
「先生……、電話……」
自分の服を脱がしながら、次々とその身体に唇を落としていく斎に声をかけた。
「無視」
そう言い、斎は続きを試みるが着信音は切れてはまた鳴りと、何度も繰り返し斎を呼び続ける。それに根負けしたのか、不機嫌な空気を纏いながらベッドから降りると、机の上の携帯を手に取った。
「はい」
不機嫌そのものの声で、斎は電話に出る。天弥はゆっくりと身体を起こすと、斎に脱がされた服を手に取り身に纏い出す。心地よい痺れと熱が天弥の身体の隅々まで巡っており、名残惜しさからか服を着る速度もいつもより遅くなる。
「今からですか?」
より一層、不機嫌な声で尋ねた。天弥は、携帯を片手に通話している斎を見る。その姿に、一瞬にして天弥は激しい熱と動悸に襲われた。あの手と唇が自分の身体に触れたのだと思うと、さらに身体が熱を帯びる。
斎の姿や声、部屋の中に残る煙草の香りなど、すべてが天弥の中で混ざり合い、激しく目前の相手を求めだす。
「悪い、出かけないとならなくなった」
斎の声に天弥は我に返り、その顔を見た。
「はい」
身体を支配する熱は収まることはなく、天弥はベッドから立ち上がると斎に抱きついた。
「では僕、帰りますね」
望みと反対の言葉を口にすると、名残惜しそうに斎の身体から腕を離した。心も、体も、激しく斎を欲し求め、一向に治まる気配がなく、熱はさらに激しさを増していく。本当は、このままずっと傍に居たいと思うが、困らせる事もしたくなく、帰宅を告げた。すぐに、自分から離れていく天弥の身体を斎は抱きしめた。
「すぐに終わらすから、そのあと何か食いに行くか?」
予想もしなかった言葉に、天弥は驚きの表情を浮かべる。
「僕も一緒に行っていいんですか?」
自分を見上げる天弥に、斎は軽く唇を重ねた。天弥の腕が、再び斎の身体に回される。
「天弥の本を詳しい人に見てもらうから、出来れば一緒に来て欲しい」
なにか覚悟を決めるかのように、天弥は斎の服を掴み強く握り締めた。
「先生……」
「どうした?」
普段の天弥とは違う声音に、斎は少し疑問を感じながら、その柔らかな髪に手を伸ばし触れる。
すぐに、斎の手が服の中に滑り込み指先が肌の上を這う。ただ触れられているだけだというのに、斎の指先や唇が次々と天弥へ快楽を与えていく。初めて知る快楽に抗う術はなくひたすら受け入れるだけだった。
「せん……せ……」
上気した頬や潤んだ瞳がさらなる快楽を求めるように斎へ向けられる。滲んだはっきりとしない視界でも、その様子を見て取れたのか、斎の膝が固く閉ざされた天弥の両脚を割り滑り込む。
突如、部屋の中に着信を知らせる呼び出し音が鳴り響き、天弥を求める斎の動きが止まる。だがすぐに呼び出し音を無視し、何事もなかったかのように再び天弥を求め始めた。
「先生……、電話……」
自分の服を脱がしながら、次々とその身体に唇を落としていく斎に声をかけた。
「無視」
そう言い、斎は続きを試みるが着信音は切れてはまた鳴りと、何度も繰り返し斎を呼び続ける。それに根負けしたのか、不機嫌な空気を纏いながらベッドから降りると、机の上の携帯を手に取った。
「はい」
不機嫌そのものの声で、斎は電話に出る。天弥はゆっくりと身体を起こすと、斎に脱がされた服を手に取り身に纏い出す。心地よい痺れと熱が天弥の身体の隅々まで巡っており、名残惜しさからか服を着る速度もいつもより遅くなる。
「今からですか?」
より一層、不機嫌な声で尋ねた。天弥は、携帯を片手に通話している斎を見る。その姿に、一瞬にして天弥は激しい熱と動悸に襲われた。あの手と唇が自分の身体に触れたのだと思うと、さらに身体が熱を帯びる。
斎の姿や声、部屋の中に残る煙草の香りなど、すべてが天弥の中で混ざり合い、激しく目前の相手を求めだす。
「悪い、出かけないとならなくなった」
斎の声に天弥は我に返り、その顔を見た。
「はい」
身体を支配する熱は収まることはなく、天弥はベッドから立ち上がると斎に抱きついた。
「では僕、帰りますね」
望みと反対の言葉を口にすると、名残惜しそうに斎の身体から腕を離した。心も、体も、激しく斎を欲し求め、一向に治まる気配がなく、熱はさらに激しさを増していく。本当は、このままずっと傍に居たいと思うが、困らせる事もしたくなく、帰宅を告げた。すぐに、自分から離れていく天弥の身体を斎は抱きしめた。
「すぐに終わらすから、そのあと何か食いに行くか?」
予想もしなかった言葉に、天弥は驚きの表情を浮かべる。
「僕も一緒に行っていいんですか?」
自分を見上げる天弥に、斎は軽く唇を重ねた。天弥の腕が、再び斎の身体に回される。
「天弥の本を詳しい人に見てもらうから、出来れば一緒に来て欲しい」
なにか覚悟を決めるかのように、天弥は斎の服を掴み強く握り締めた。
「先生……」
「どうした?」
普段の天弥とは違う声音に、斎は少し疑問を感じながら、その柔らかな髪に手を伸ばし触れる。
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