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quaecunque sunt vera
viginti novem
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「ほな、また後でな」
天弥に声をかけ、サイラスはドアを開けるとそのまま出て行ってしまった。
サイラスが出て行ったドアを、天弥は見つめる。斎とサイラス、二人が何を話していたのか気になって仕方がないのだ。なぜ二人は英語で会話したのか、自分には聞かれたくないことだったのだろうかと考えると、疎外感が浮かんでくる。
斎は、サイラスが出て行ったドアを見続ける天弥を見下ろした。自分が横に来ても気がつかない様子に怒りを覚え、その腕を掴むと力任せに引き寄せた。
いきなり腕をつかまれ、驚く間もなく天弥は無理やりその腕を引かれ立ち上がると、斎に強く抱きしめられた。
息をするのも少し苦しいぐらい抱きしめられ、静かに目を閉じた。斎と別の言葉で会話をするサイラスに、少し嫉妬をした。自分の理解できない世界に、二人だけでいるような錯覚を覚えたのだ。
「……好き……」
小さな消え入りそうな声で、天弥が呟くように想いを口にする。
「俺もだ」
すぐに、耳元で甘く囁く声が聞こえた。その言葉に天弥の表情が喜びで満ちる。
夕食後サイラスは、手にした書類を放り投げると、腰掛けていたベッドへ、倒れこむように身体を横たえた。
なぜ、斎に『深きもの』の事を教えてしまったのか、思わぬ自分の行動に少し戸惑いを感じた。
特に教えても支障がないことであるし、自分一人で天弥を監視するのにも限度がある。仕事が一つ片付いたとはいえ、大変な事には変わりはない。その点では、教えた事はプラスだと思う。だが、教えるつもりなどなかったのだ。
先ほどまで見ていた資料を、サイラスは頭の中に反芻する。
成瀬天弥、十六歳、男。三歳の時に母親が死亡。それが切っ掛けで、一切の反応がなくなり、人形のようになったと思われる。四歳の時に御神本 斎と最初の接触。以降、二人は何度か出会い、それを切っ掛けに、天弥の今の人格が形成されたと思われる。五歳の時、天弥の父親の再婚を機に、二人は高校で再会するまで接触を持つことはなかった。
御神本 斎、二十六歳、男。十四歳の時に、成瀬天弥と最初の接触を確認。以降、何度か接触を確認。天弥の今の人格を形成した人物と思われる。十五歳の時、新しい天弥の人格とよく似た人物が、監視として付けられた。だが、監視者は元来の病弱に加え、監視相手にのめり込んだ為に、斎が二十歳の時に役目を降ろされる。
「How disgusting」
その後、その監視者がどうなったのかを考えると、サイラスは気分の悪くなった胸を押さえる。そして、気分を変えようと思い、アニメを見るために起き上がると、リビングへと向かった。
天弥に声をかけ、サイラスはドアを開けるとそのまま出て行ってしまった。
サイラスが出て行ったドアを、天弥は見つめる。斎とサイラス、二人が何を話していたのか気になって仕方がないのだ。なぜ二人は英語で会話したのか、自分には聞かれたくないことだったのだろうかと考えると、疎外感が浮かんでくる。
斎は、サイラスが出て行ったドアを見続ける天弥を見下ろした。自分が横に来ても気がつかない様子に怒りを覚え、その腕を掴むと力任せに引き寄せた。
いきなり腕をつかまれ、驚く間もなく天弥は無理やりその腕を引かれ立ち上がると、斎に強く抱きしめられた。
息をするのも少し苦しいぐらい抱きしめられ、静かに目を閉じた。斎と別の言葉で会話をするサイラスに、少し嫉妬をした。自分の理解できない世界に、二人だけでいるような錯覚を覚えたのだ。
「……好き……」
小さな消え入りそうな声で、天弥が呟くように想いを口にする。
「俺もだ」
すぐに、耳元で甘く囁く声が聞こえた。その言葉に天弥の表情が喜びで満ちる。
夕食後サイラスは、手にした書類を放り投げると、腰掛けていたベッドへ、倒れこむように身体を横たえた。
なぜ、斎に『深きもの』の事を教えてしまったのか、思わぬ自分の行動に少し戸惑いを感じた。
特に教えても支障がないことであるし、自分一人で天弥を監視するのにも限度がある。仕事が一つ片付いたとはいえ、大変な事には変わりはない。その点では、教えた事はプラスだと思う。だが、教えるつもりなどなかったのだ。
先ほどまで見ていた資料を、サイラスは頭の中に反芻する。
成瀬天弥、十六歳、男。三歳の時に母親が死亡。それが切っ掛けで、一切の反応がなくなり、人形のようになったと思われる。四歳の時に御神本 斎と最初の接触。以降、二人は何度か出会い、それを切っ掛けに、天弥の今の人格が形成されたと思われる。五歳の時、天弥の父親の再婚を機に、二人は高校で再会するまで接触を持つことはなかった。
御神本 斎、二十六歳、男。十四歳の時に、成瀬天弥と最初の接触を確認。以降、何度か接触を確認。天弥の今の人格を形成した人物と思われる。十五歳の時、新しい天弥の人格とよく似た人物が、監視として付けられた。だが、監視者は元来の病弱に加え、監視相手にのめり込んだ為に、斎が二十歳の時に役目を降ろされる。
「How disgusting」
その後、その監視者がどうなったのかを考えると、サイラスは気分の悪くなった胸を押さえる。そして、気分を変えようと思い、アニメを見るために起き上がると、リビングへと向かった。
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