apocalypsis

さくら

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alea jacta est

septendecim

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「今のは……バイアキーなのかのぉ?」
 サイラスとバイアキーと思われるものが消えた場所を胡桃沢は見つめる。
「おそらくは……」
 確信が持てず、斎も確定はできずに答える。
「そうか……」
 バイアキーについて訪ねたいと思ったが、この様子では胡桃沢も詳細は分からないのだろうと、尋ねることを止めた。
「それよりも、どうやってあそこへ行くかですが……」
 間違いなく、車はしばらくの間は動かない。かと言って、サイラスのように移動手段が他にあるわけでも無い。
「ん? その子がおるじゃろう」
 胡桃沢の視線が天弥に向けられる。天弥は視線に気が付き、小首を傾げながら自分を指差した。それを観て、胡桃沢は頷いた。
「しかし!」
 胡桃沢の言葉と視線の意味を理解し、斎は反対を投じる。
「他に方法はあるのかのぉ?」
「天弥は、場所を知らないから行けないと言っていました」
 海上の異変が起きている場所を、天弥はジッと見つめる。
「行くところって、あそこ?」
 天弥が指差した場所へ、斎と胡桃沢は揃って視線を向けた。
「そうじゃ。行けるかのぉ?」
「たぶん……」
 海上から視線を逸らさずに答える。
「多分ならダメだ」
 即座に斎が反対をした。
「でも、行かないと大変なことになるんでしょう?」
 天弥の視線が斎に向けられる。
「そうだが……」
 斎は考え込む。天弥を危険な目には合わせたくはない。出来ることなら、召喚が行われるという場所へも一人で行きたいぐらいなのだ。だが、天弥が居なければこれから起こるであろうことを止められる者は居ないというのも理解している。
「僕、失敗しても先生と一緒ならいいかなって……」
 目を伏せ、恥ずかしそうに天弥は思っていることを口にした。斎が更に考え込む。どういう理論で展開されているのかわからないものは、市杯したときにどのようなるのかも検討が付かない。どのみち、このままでも結果は同じようなものなのかと考えると、どちらを選んでも変わりは無いように思えた。
「なら、行くか?」
 天弥はいつきを見つめ、静かに頷いた。
「わしもじゃ!」
 胡桃沢の声が二人の間に飛び込んできた。忘れていたというような表情で斎は胡桃沢を見た。失敗すれば三人一緒なのかと少し複雑な表情に変る。だが、このままここに居ても三人遺書なのだと思い直した。
「分かりました……」
 了承しながらも、天弥が出来るという移動に質量は関係するのかどうか、また考え出した。質量のことを天弥に聞いても無駄な気がして、表情は更に困惑に変わる。しかし、このままここに居ても仕方がないことも分かる。
「天弥、行こうか」
「はい」
 答えると天弥は腕を斎に向かって伸ばす。斎の腕をしっかりと手で掴むと天弥の周囲に暗い靄のようなものが徐々に現れた。慌てて、胡桃沢は天弥に駆け寄りその腕を掴む。天弥の周囲の闇は深くなり、一瞬、あたりに広がるとすぐに収束した。闇に包まれた三人の姿は、その場から消えていた。
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