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tu fui, ego eris
sex
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ふと、テレビ番組の中で、訳知り顔で語るものが現れた。神話や邪神には一切触れずに、集団厳格だと熱心に語る。それなら、どれだけ良かったか。昨日の風と海による被害も無かっただろう。軽くため息を吐き、再び携帯の画面に視線を戻す。いきなり、メールの着信を知らせる文字が現れ、受信画面に移動する。そこには、サイラスからのメールがあり、天弥の様子を尋ねる内容であった。無事だとだけ返事をし、受信画面から離れる。
サイラスのことも色々と分かった。育ててもらった恩から、手伝いをしているようで、味方に引き込むことは無理だろうと判断する。どのような経緯で羽角恭一郎がサイラスを育てるようになったのかは分からないが、実の孫よりも大切な存在だったのかが謎だ。
携帯が、再度メールの着信を知らせた。確認すると、話がしたいとだけ記されていた。これは、どう判断をするべきか悩む。本当に素直に話がしたいのか、それとも何かの罠かと考えるが、おそらくサイラスの性格的に罠を張ることは無いと判断をする。了承の返事を送ると、財布と鍵の束を手にし廊下へ向かう。ドアノブに手をかけたタイミングで、場所を記したメールが送られてきた。それを確認しながら、斎は廊下へ出ていった。
指定された場所に近づくと、金髪が光を受けその輝きが存在を示していた。斎は、周囲を確認する。開けた場所で、他の人物の姿は確認できなかった。待ち合わせの相手、サイラスも居付きの存在に気がついたようだった。近づいてくる斎に向かい、片手を挙げて見せた。
「おおきに」
わざわざ出向いてきた斎に向かって礼を述べたのか、それともただの挨拶なのかと考えてしまうぐらい、サイラスに気負いはなく、いつもどおりの様子だった。
「なにか用か?」
「まぁ、そうやな」
サイラスは考え込むように斜め上に視線を向ける。
「先生を捕らえろって言われたんや」
「俺を? 天弥じゃないのか?」
疑問が浮かぶ。
「最終的には天弥なんやけど……」
サイラスは斎を見ると期待の籠もった笑みを浮かべた。
「あの天弥を捕まえるのは、めっちゃ大変やから……先生を人質にって考えらしいで?」
なにを馬鹿なことをと言わんばかりに、斎はため息を付いて見せた。
「俺じゃ人質にはならないだろう? 天弥にとっては、俺はどうでも良い存在だろうからな」
「天弥にはそやな。せやけど、もう一人おるやろ?」
サイラスは慎重に後退る。同じく斎も、様子を確認しながらサイラスと距離を取るように足を運んだ。
「彼女は出てきたくないそうだから、無理じゃないか?」
「なんや? 先生、愛されとらんの?」
「さあな。どちらにしても、天弥は出さないつもりみたいだが?」
互いに周囲の状況を確認する。
サイラスのことも色々と分かった。育ててもらった恩から、手伝いをしているようで、味方に引き込むことは無理だろうと判断する。どのような経緯で羽角恭一郎がサイラスを育てるようになったのかは分からないが、実の孫よりも大切な存在だったのかが謎だ。
携帯が、再度メールの着信を知らせた。確認すると、話がしたいとだけ記されていた。これは、どう判断をするべきか悩む。本当に素直に話がしたいのか、それとも何かの罠かと考えるが、おそらくサイラスの性格的に罠を張ることは無いと判断をする。了承の返事を送ると、財布と鍵の束を手にし廊下へ向かう。ドアノブに手をかけたタイミングで、場所を記したメールが送られてきた。それを確認しながら、斎は廊下へ出ていった。
指定された場所に近づくと、金髪が光を受けその輝きが存在を示していた。斎は、周囲を確認する。開けた場所で、他の人物の姿は確認できなかった。待ち合わせの相手、サイラスも居付きの存在に気がついたようだった。近づいてくる斎に向かい、片手を挙げて見せた。
「おおきに」
わざわざ出向いてきた斎に向かって礼を述べたのか、それともただの挨拶なのかと考えてしまうぐらい、サイラスに気負いはなく、いつもどおりの様子だった。
「なにか用か?」
「まぁ、そうやな」
サイラスは考え込むように斜め上に視線を向ける。
「先生を捕らえろって言われたんや」
「俺を? 天弥じゃないのか?」
疑問が浮かぶ。
「最終的には天弥なんやけど……」
サイラスは斎を見ると期待の籠もった笑みを浮かべた。
「あの天弥を捕まえるのは、めっちゃ大変やから……先生を人質にって考えらしいで?」
なにを馬鹿なことをと言わんばかりに、斎はため息を付いて見せた。
「俺じゃ人質にはならないだろう? 天弥にとっては、俺はどうでも良い存在だろうからな」
「天弥にはそやな。せやけど、もう一人おるやろ?」
サイラスは慎重に後退る。同じく斎も、様子を確認しながらサイラスと距離を取るように足を運んだ。
「彼女は出てきたくないそうだから、無理じゃないか?」
「なんや? 先生、愛されとらんの?」
「さあな。どちらにしても、天弥は出さないつもりみたいだが?」
互いに周囲の状況を確認する。
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