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第四章 モンスターバトル編
第182話 冒険者通りを歩こう!
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俺たちは冒険者通りへと足を踏み入れた。
両脇にはずらりと武具店や魔導具屋が並び、通りの中央には色とりどりの屋台が軒を連ねている。剣や鎧を飾る店があるかと思えば、隣には魔法の明かりを実演販売している店主が声を張り上げている。その隣では薬草を煮込み、即席のポーションを調合して見せる者までいた。
普通の商店街とは全く違う。ここは冒険者専用の街――そんな空気が漂っていた。
「すごい……本当に何でも揃ってるんだね」
秋月が目を輝かせてあちこちを見回す。愛川も「かわいいアクセサリーもある!」と声を弾ませ、魔除けをかたどった首飾りに手を伸ばしていた。
「ワンワン!」
「ピキィ!」
「マァ~♪」
「モグゥ♪」
「ゴブッ」
モンスターたちも屋台の匂いに釘付けだ。モコは肉串の屋台の前で尻尾をぶんぶん振り、ラムは果物を飴でコーティングした串を見て体を上下させている。マールは香ばしい焼き菓子に鼻を近づけ、モグは揚げたての団子を見てよだれを垂らしそうになっていた。
ゴブは腰を伸ばして屋台の商品をじっと覗き込み、興味深げにうなずく。その仕草に店主が「お前さんも欲しいのか?」と笑い、場が和んだ。
「こっちの串焼き、一本食べてみようか」
「賛成! おいしそ~!」
結局、俺たちは肉串と揚げ菓子をいくつか買ってみんなでシェアした。肉は厚切りで、香辛料がたっぷり振られていて豪快な味わいだ。揚げ菓子は外はカリッと、中は甘くて柔らかい。いかにも冒険者向けって感じの濃い味付けだが、不思議と後を引く。
「うむ! これは筋肉にも効きそうだ!」
中山は肉串を握りしめながら力強く頷く。隣で熊谷は薬草飲料を真剣に見つめ、「これは効きそうだな……」と唸っていた。全員それぞれ楽しんでいるようだ。
その時、通りのモンスター用品屋が「新商品のお試しです」と声をかけ、モンスター用の安全なおやつを試供品として配ってくれた。骨の形をした乾燥肉や、果物を練り込んだクッキーだ。モコたちは大喜びでかじりつき、屋台の人も「元気だな」と笑っていた。
そんなふうに食べ歩きを楽しんでいると、通りの一角に人だかりができているのが目に入った。
「なんだろう……ちょっと見てみようか」
近づいてみると、即席の舞台の上でひとりの冒険者が腕を組み、観衆を見下ろしていた。鍛え上げられた体つきに、纏う雰囲気もただ者ではない。
「さぁさぁ! 一発でも俺に攻撃を当てられたら――この雷の魔石をくれてやる!」
冒険者は高々と手を掲げた。
その手の中で淡く光る石が、まるで稲妻を閉じ込めたかのように煌めく。青白い光が揺らめき、周囲からどよめきが上がった。
「雷の魔石だって!?」
「本物を見るのは初めてだ……」
観客の間からざわめきが広がる。貴重な素材であることは素人目にもわかった。
「ワン!」
「ピキィ――」
モコもラムも、その石に釘付けになっている。特にラムはじっと見つめ、小さな体を震わせていた。……気のせいか、すごく惹かれているように見える。
「おぉ! 面白そうじゃねぇか!」
熊谷が目を輝かせて腕を回す。
「ふむ……俺も拳を試してみたくなるな」
中山も興味津々で前のめりになっている。
「おいおい、挑戦するつもりか?」
興味津々な二人を見て俺は思わず呟いた。全く仕方ないな――
両脇にはずらりと武具店や魔導具屋が並び、通りの中央には色とりどりの屋台が軒を連ねている。剣や鎧を飾る店があるかと思えば、隣には魔法の明かりを実演販売している店主が声を張り上げている。その隣では薬草を煮込み、即席のポーションを調合して見せる者までいた。
普通の商店街とは全く違う。ここは冒険者専用の街――そんな空気が漂っていた。
「すごい……本当に何でも揃ってるんだね」
秋月が目を輝かせてあちこちを見回す。愛川も「かわいいアクセサリーもある!」と声を弾ませ、魔除けをかたどった首飾りに手を伸ばしていた。
「ワンワン!」
「ピキィ!」
「マァ~♪」
「モグゥ♪」
「ゴブッ」
モンスターたちも屋台の匂いに釘付けだ。モコは肉串の屋台の前で尻尾をぶんぶん振り、ラムは果物を飴でコーティングした串を見て体を上下させている。マールは香ばしい焼き菓子に鼻を近づけ、モグは揚げたての団子を見てよだれを垂らしそうになっていた。
ゴブは腰を伸ばして屋台の商品をじっと覗き込み、興味深げにうなずく。その仕草に店主が「お前さんも欲しいのか?」と笑い、場が和んだ。
「こっちの串焼き、一本食べてみようか」
「賛成! おいしそ~!」
結局、俺たちは肉串と揚げ菓子をいくつか買ってみんなでシェアした。肉は厚切りで、香辛料がたっぷり振られていて豪快な味わいだ。揚げ菓子は外はカリッと、中は甘くて柔らかい。いかにも冒険者向けって感じの濃い味付けだが、不思議と後を引く。
「うむ! これは筋肉にも効きそうだ!」
中山は肉串を握りしめながら力強く頷く。隣で熊谷は薬草飲料を真剣に見つめ、「これは効きそうだな……」と唸っていた。全員それぞれ楽しんでいるようだ。
その時、通りのモンスター用品屋が「新商品のお試しです」と声をかけ、モンスター用の安全なおやつを試供品として配ってくれた。骨の形をした乾燥肉や、果物を練り込んだクッキーだ。モコたちは大喜びでかじりつき、屋台の人も「元気だな」と笑っていた。
そんなふうに食べ歩きを楽しんでいると、通りの一角に人だかりができているのが目に入った。
「なんだろう……ちょっと見てみようか」
近づいてみると、即席の舞台の上でひとりの冒険者が腕を組み、観衆を見下ろしていた。鍛え上げられた体つきに、纏う雰囲気もただ者ではない。
「さぁさぁ! 一発でも俺に攻撃を当てられたら――この雷の魔石をくれてやる!」
冒険者は高々と手を掲げた。
その手の中で淡く光る石が、まるで稲妻を閉じ込めたかのように煌めく。青白い光が揺らめき、周囲からどよめきが上がった。
「雷の魔石だって!?」
「本物を見るのは初めてだ……」
観客の間からざわめきが広がる。貴重な素材であることは素人目にもわかった。
「ワン!」
「ピキィ――」
モコもラムも、その石に釘付けになっている。特にラムはじっと見つめ、小さな体を震わせていた。……気のせいか、すごく惹かれているように見える。
「おぉ! 面白そうじゃねぇか!」
熊谷が目を輝かせて腕を回す。
「ふむ……俺も拳を試してみたくなるな」
中山も興味津々で前のめりになっている。
「おいおい、挑戦するつもりか?」
興味津々な二人を見て俺は思わず呟いた。全く仕方ないな――
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