5 / 190
第一章 モンスターとの出会い編
第4話 ダンジョンで一緒に過ごす仲間が出来たぞ
しおりを挟む
さて食事も終えて俺は器を洗うために一旦外に出ようとした。すると子コボルトもトコトコとついてきた。えっと外に出ても大丈夫なのか?
「ワウ?」
子コボルトは小首を傾げながらも一緒に外に出た。特に問題ないらしく俺たちは一緒に川の水を利用して器を洗った。
子コボルトも手伝ってくれたのでわりと早く終わった。拠点に戻るとなんだか上機嫌な子コボルトも近くに座った。
これってやっぱり懐かれたのかな? でも俺も最初はソロキャンプで嫌なことを忘れようと思ったけど、こういう愛らしいモンスターと一緒ならそれも楽しいかもしれない。
「なぁ良かったら暫く一緒に過ごすかい?」
「!? ワウ!」
どうやら俺の言っている意味は伝わったようで尻尾を左右に振りながら喜んでくれた。それなら良かった。
ただそうなると――
「そういえば名前は何かあるのかな?」
「ワウ?」
名前と聞かれてもピンっとこないようだ。ただやっぱりあった方がいいよな。
「それなら俺が名前をつけてもいいかな?」
「ワウ♪」
俺が尋ねるとコクコクと頷いている。まぁ嫌そうにしていないのなら良いってことだな。
「そうだな、じゃあ名前だけど、モコでどうかな?」
「ワウ! ワウワウ! ワゥウウウン!」
何か遠吠えも聞かせてくれたけど気に入ってくれたようだしモコで決まりだな。モコは毛並みがモフッとしていて手触りも良さそうなんだ。だからモコにした。
と、いうわけでこれで俺の放置ダンジョン暮らしにも一人いや一匹の仲間が出来たってわけだ――
「ふぅ。本当撫で心地が最高だなモコは」
「ワウ♪」
俺の膝の上でモコが横になっていた。モコはそれぐらいのサイズなのだがそんなモコの茶色い毛並みを見てるとつい撫でたくなった。
最初は嫌じゃないかなと心配したが寧ろ撫でられるのが心地よいみたいだな。これこそお互いにウィン・ウィンの関係!
ちなみに俺は焚火を起こしてコーヒーを片手に本を読むというスタイルをとっていた。焚火には火おこし器も使用しているのでかなり安定して燃やせるようになっている。
さて今日はこのまま眠りにつくとして明日からどうしようかってところだが――実は俺には一つ考えがあった。だけどその為には道具を揃える必要がある。
愛用のタブレット端末を取り出して周辺のマップを見てみた。俺は外でも使えるモバイルワイファイを持参しているからネットにも繋がる。
するとモコが起き上がり興味深そうにタブレットを覗き込んでくる。
「モコは好奇心旺盛だな」
「ワウ!」
尻尾をフリフリしながらモコが答えた。折角なのでモコに端末の操作を教えてみた。
「ここをこうしてタップして――」
「ワウ!」
モコは目を輝かせてタブレットを見ていた。すごく可愛い。
「このあたりだとやっぱりこのホームセンターが一番近いな……少し歩くけど朝から出かけるかな」
「ワウ♪」
出かけると聞いてモコが嬉しそうに尻尾を振った。えっとこれって……。
「もしかして一緒に来たいのか?」
「クゥ~ン……」
モコが駄目なの? という悲しい目を俺に向けてきた。そういうのはズルいぞ。こんな顔で見られた嫌とも言えない。
ただモコも一応モンスターの一種だし……いや待てよ。俺は一つ思い出したことがあってネット検索で調べてみた。
「あ、やっぱりテイムしたモンスターなら外で連れ歩く人もいるようだな」
モンスターによってはペット感覚で一緒に過ごす人もいる。勿論その多くは冒険者なんだけど、中にはただモンスターを買いたいという理由でテイマーのジョブストーンを購入している人もいるようでその様子を動画で配信している冒険者もいるようだ。
ちなみにジョブストーンというのはダンジョンで見つかった輝石で、これを特殊素材で作成した腕輪などに嵌めて装備することでジョブストーンに応じたジョブが身につきスキルなども扱えるようになる。冒険者は基本このジョブストーンを身に着けてダンジョンを探索するそうだ。
ジョブストーンを装備するとジョブストーンを通じて今のステータスも確認出来るようだ。もっともステータスの恩恵もスキルを扱うのもジョブストーンを身につけている時限定となるという話だけどな。
どちらにしてもモコをテイムしているという体をとれば一緒に店に行くことは可能だ。
勿論店側がモンスターを連れて入ることを許可している必要はあるが、最近はそのあたりも寛容になりつつあるようだ。
明日行こうと思っていたホームセンターも大型でなければペットやモンスターの出入りが可とある。
モコのサイズなら問題ないだろう。
「良かったなモコ。一緒にいけそうだぞ」
「ワウ♪」
モコも嬉しそうだ。よし、それなら明日は一緒にホームセンターまで遠征するとしよう。
「ワウ?」
子コボルトは小首を傾げながらも一緒に外に出た。特に問題ないらしく俺たちは一緒に川の水を利用して器を洗った。
子コボルトも手伝ってくれたのでわりと早く終わった。拠点に戻るとなんだか上機嫌な子コボルトも近くに座った。
これってやっぱり懐かれたのかな? でも俺も最初はソロキャンプで嫌なことを忘れようと思ったけど、こういう愛らしいモンスターと一緒ならそれも楽しいかもしれない。
「なぁ良かったら暫く一緒に過ごすかい?」
「!? ワウ!」
どうやら俺の言っている意味は伝わったようで尻尾を左右に振りながら喜んでくれた。それなら良かった。
ただそうなると――
「そういえば名前は何かあるのかな?」
「ワウ?」
名前と聞かれてもピンっとこないようだ。ただやっぱりあった方がいいよな。
「それなら俺が名前をつけてもいいかな?」
「ワウ♪」
俺が尋ねるとコクコクと頷いている。まぁ嫌そうにしていないのなら良いってことだな。
「そうだな、じゃあ名前だけど、モコでどうかな?」
「ワウ! ワウワウ! ワゥウウウン!」
何か遠吠えも聞かせてくれたけど気に入ってくれたようだしモコで決まりだな。モコは毛並みがモフッとしていて手触りも良さそうなんだ。だからモコにした。
と、いうわけでこれで俺の放置ダンジョン暮らしにも一人いや一匹の仲間が出来たってわけだ――
「ふぅ。本当撫で心地が最高だなモコは」
「ワウ♪」
俺の膝の上でモコが横になっていた。モコはそれぐらいのサイズなのだがそんなモコの茶色い毛並みを見てるとつい撫でたくなった。
最初は嫌じゃないかなと心配したが寧ろ撫でられるのが心地よいみたいだな。これこそお互いにウィン・ウィンの関係!
ちなみに俺は焚火を起こしてコーヒーを片手に本を読むというスタイルをとっていた。焚火には火おこし器も使用しているのでかなり安定して燃やせるようになっている。
さて今日はこのまま眠りにつくとして明日からどうしようかってところだが――実は俺には一つ考えがあった。だけどその為には道具を揃える必要がある。
愛用のタブレット端末を取り出して周辺のマップを見てみた。俺は外でも使えるモバイルワイファイを持参しているからネットにも繋がる。
するとモコが起き上がり興味深そうにタブレットを覗き込んでくる。
「モコは好奇心旺盛だな」
「ワウ!」
尻尾をフリフリしながらモコが答えた。折角なのでモコに端末の操作を教えてみた。
「ここをこうしてタップして――」
「ワウ!」
モコは目を輝かせてタブレットを見ていた。すごく可愛い。
「このあたりだとやっぱりこのホームセンターが一番近いな……少し歩くけど朝から出かけるかな」
「ワウ♪」
出かけると聞いてモコが嬉しそうに尻尾を振った。えっとこれって……。
「もしかして一緒に来たいのか?」
「クゥ~ン……」
モコが駄目なの? という悲しい目を俺に向けてきた。そういうのはズルいぞ。こんな顔で見られた嫌とも言えない。
ただモコも一応モンスターの一種だし……いや待てよ。俺は一つ思い出したことがあってネット検索で調べてみた。
「あ、やっぱりテイムしたモンスターなら外で連れ歩く人もいるようだな」
モンスターによってはペット感覚で一緒に過ごす人もいる。勿論その多くは冒険者なんだけど、中にはただモンスターを買いたいという理由でテイマーのジョブストーンを購入している人もいるようでその様子を動画で配信している冒険者もいるようだ。
ちなみにジョブストーンというのはダンジョンで見つかった輝石で、これを特殊素材で作成した腕輪などに嵌めて装備することでジョブストーンに応じたジョブが身につきスキルなども扱えるようになる。冒険者は基本このジョブストーンを身に着けてダンジョンを探索するそうだ。
ジョブストーンを装備するとジョブストーンを通じて今のステータスも確認出来るようだ。もっともステータスの恩恵もスキルを扱うのもジョブストーンを身につけている時限定となるという話だけどな。
どちらにしてもモコをテイムしているという体をとれば一緒に店に行くことは可能だ。
勿論店側がモンスターを連れて入ることを許可している必要はあるが、最近はそのあたりも寛容になりつつあるようだ。
明日行こうと思っていたホームセンターも大型でなければペットやモンスターの出入りが可とある。
モコのサイズなら問題ないだろう。
「良かったなモコ。一緒にいけそうだぞ」
「ワウ♪」
モコも嬉しそうだ。よし、それなら明日は一緒にホームセンターまで遠征するとしよう。
487
あなたにおすすめの小説
ダンジョン配信ですよ、我が主 ~いや、貴女が配信したほうが良いような~
志位斗 茂家波
ファンタジー
…ある日突然、世界中にダンジョンと呼ばれる謎のものが出現した。
迷宮、塔、地下世界…そして未知のモンスターに、魔法の道具等、内包する可能性は未知数であり、世界は求めていく。
とはいえ、その情報がどんどん出てくれば、価値も少しづつ薄れるもので…気が付けば、一般向けに配信者が出てきたりと、気軽な存在になっていた。
そんな中である日、小遣い稼ぎとして配信を始めて行おうとしたとある少年が、ダンジョン内で巡り合ってしまった…魔法の道具…もとい、何故かメイドの彼女との運命が、世界を混沌へ堕としこむのだが…
異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました
まったりー
ファンタジー
何処にでもいるような平凡な社会人の主人公がある日、宝くじを当てた。
ウキウキしながら銀行に手続きをして家に帰る為、いつもは乗らないバスに乗ってしばらくしたら変な空間にいました。
変な空間にいたのは主人公だけ、そこに現れた青年に説明され異世界召喚に巻き込まれ、もう戻れないことを告げられます。
その青年の計らいで恩恵を貰うことになりましたが、主人公のやりたいことと言うのがゲームで良くやっていたダンジョン物と牧場経営くらいでした。
恩恵はダンジョンマスターにしてもらうことにし、ダンジョンを作りますが普通の物でなくゲームの中にあった、中に入ると構造を変えるダンジョンを作れないかと模索し作る事に成功します。
追放された俺の木工スキルが実は最強だった件 ~森で拾ったエルフ姉妹のために、今日も快適な家具を作ります~
☆ほしい
ファンタジー
ブラック企業で過労死した俺は、異世界の伯爵家の三男・ルークとして生を受けた。
しかし、五歳で授かったスキルは「創造(木工)」。戦闘にも魔法にも役立たない外れスキルだと蔑まれ、俺はあっさりと家を追い出されてしまう。
前世でDIYが趣味だった俺にとっては、むしろ願ってもない展開だ。
貴族のしがらみから解放され、自由な職人ライフを送ろうと決意した矢先、大森林の中で衰弱しきった幼いエルフの姉妹を発見し、保護することに。
言葉もおぼつかない二人、リリアとルナのために、俺はスキルを駆使して一夜で快適なログハウスを建て、温かいベッドと楽しいおもちゃを作り与える。
これは、不遇スキルとされた木工技術で最強の職人になった俺が、可愛すぎる義理の娘たちとのんびり暮らす、ほのぼの異世界ライフ。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
小さなフェンリルと私の冒険時間 〜ぬくもりに包まれた毎日のはじまり〜
ちょこの
ファンタジー
もふもふな相棒「ヴァイス」と一緒に、今日もダンジョン生活♪
高校生の優衣は、ダンジョンに挑むけど、頼れるのはふわふわの相棒だけ。
ゆるふわ魔法あり、ドキドキのバトルあり、モフモフ癒しタイムも満載!
ほんわか&ワクワクな日常と冒険が交差する、新感覚ファンタジー!
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる