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第一章 モンスターとの出会い編
第7話 犬と犬
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「きゃぁ!?」
何かがやってくる気配を感じた次の瞬間には甲高い悲鳴が響き渡った。何事かと思い俺は声がした方に顔を向けた。するとそこには――
「ワウワウ!」
大kな犬が走っていた。そしてそれを追いかけるように女の子がやってきた。
「こら~! 待ってよ~!」
女の子が必死に犬の後を追う。その後大きな犬に抱きついてどうどうとしていた。
「はぁはぁ、もう本当に元気なんだから……」
その直後、俺の目の前にやってきた女性が肩で息をしながらそんなことを口にしていた。
「す、すみません……うちの犬と娘の紅葉が迷惑かけちゃって」
紅葉――あの女の子の名前だろうな。ということはこの人はあの子の母親か。かなり若々しいな。綺麗な人だなと思う。
「あぁいえ大丈夫ですよ。それよりあのワンちゃんは――」
「は、はい。家で飼ってる菊郎といいまして」
そう母親が答えてくれた。菊郎か。しかし元気な犬だな。
「もう勝手に走り回ったら駄目だよ」
「ウォン!」
娘の紅葉が菊郎を連れて戻ってきた。というか菊郎に乗って戻ってきた。なかなかパワフルな犬だな。
「ウォン?」
「ワフ?」
そしてここで菊郎とモコの目があった。不思議そうに互いで見つめ合っている。両方とも犬といえば犬だけどモコは二足歩行で歩く。そしてモコからしたら自分よりも大きな犬だ。
お互いに物珍しく感じてもおかしくないのかもしれない。
「――ウォン♪」
「ワプッ!?」
すると菊郎がモコの顔をペロンっと舐めた。驚いたモコが鳴き声を上げ俺の後ろに隠れてしまった。
「あはは、菊郎がその子のこと気に入ったみたいだよ♪ ねぇお兄ちゃんその子はなんて言うの?」
菊郎の上で紅葉が聞いてきた。モコを見ても特に怖がる様子はみせないな。まぁモンスターも大分認知されてきてるし、そもそもモコは小さくて可愛らしいから怖がる理由もないか。
公園の子どもたちもモコにすぐ馴染んでいたしな。子どもは順応性が高いと思う。
「この子はコボルトのモコだよ。よろしくね。モコもほら」
せっかくだからモコにも慣れてもらおうと思って顔を出すよう促した。モコは菊郎に驚いていたようだけど、別に敵意があるわけじゃなくじゃれていただけみたいだからな。
「ワウ――」
「わぁ、可愛い~」
紅葉が菊郎からおりてモコに近づき頭を撫でた。
「ワウ♪」
モコは嬉しそうだ。良かった無事打ち解けられたようだ。
「よく懐いているんですね。えっとこういうの何かジョブとかスキルのおかげなんでしたか?」
「え? あ、はいそうですが懐いているのはモコが元々人懐っこいのもあるのかもしれませんね」
母親が思い出すように口にしてきたのでその場を取り繕うように返答した。実際には俺はジョブを得ていない。
モコは単純に俺に懐いてくれていて一緒にいる。そしてモコは賢く温厚な性格をしている。なんならちょっと臆病なぐらいだ。そこも可愛いんだけど、だからテイムをしてなくても問題はないのである。
「菊郎は元気そうな犬ですね。でも娘さんによく懐いているみたいで」
「うん! 菊郎はお祖父ちゃんが飼っていた大事な犬なんだよ。お姉ちゃんと紅葉にとって大切な家族なの!」
紅葉がそう答えてくれた。お祖父ちゃんが飼っていたか。過去形ってことはもう亡くなっているのだろうか。
「お姉さんがいるのですね」
「はい。上に一人。紅葉の言う通り菊郎は二人を中心に面倒をみてくれているのですが……」
若干口ごもりお母さんが困った顔を見せた。
「えっとねお姉ちゃん何かそうぞくがとかで今忙しそうなの。だからその分紅葉が菊郎の面倒をみているの!」
紅葉が張り切ってそう教えてくれた。あぁ、相続とかそういうのを他人に話すのは好ましくないんだろうな。それでお母さんの口が止まったのか。
結局娘が喋っちゃったけどね。
「もう紅葉ってば」
「あ、聞いてまずい話なら聞かなかったことにしますので」
「いえ、そこまでのことではないので。ただ義父が亡くなったのも最近になって急だったのもあってまだ整理がつかなくて」
なるほどそういうことか。確かにそういう状況だと気持ちの切り替えも大変だよな。
「本当は親族も全員山の相続には乗り気じゃなくて放棄の話もあったのですがあの子ってば、あら嫌だ私ったらこんなことまで。ごめんなさいね今日あったばかりの方にこんなことまで」
「いえいえ。気にしないでください」
まあ山となると管理も大変だし親族の気持ちもわからなくもない。
それにしても紅葉の姉は随分と思い切ったことをしたものだな。
「あ、いけないもういかないと。ごめんなさいねつい話し込んでしまって」
「いえ楽しかったですよ。モコも喜んでいますし」
「うふふ。それなら良かった。モコちゃんそれじゃあまたね」
「モコちゃんまた遊ぼうね」
「アオン!」
そして菊郎を連れた親子は離れていった。しかし山か……そういえば今過ごさせてもらっているダンジョンの山の所収者……最近見てないな。
何度か話したことはあるけどいい人だったな。キャンプも基本は自由だし大らかな人だった。
ただ山に対して厳しい人でもありルールを守れない相手には容赦なく檄を飛ばしてもいた。
ダンジョンのこともあるし一度は挨拶をしておいた方がいいかな。ただどこに住んでるのかまでは知らないんだよなぁ。
そんなことを思いつつ俺はモコと再び店を見て回った。必要そうな物を購入し背負っているリュックに入れていく。
危険はないと思うけどダンジョンにいるから護身用に役立ちそうな物も購入しておいた。それに公園のこともあるからな。
結果、それなりのお金を使ってしまった。退去費用にそれなりに包んでもらったとは言え、この調子で使っていたらすぐなくなってしまうな。
今後は手持ちとも相談して考えていかないとな――
何かがやってくる気配を感じた次の瞬間には甲高い悲鳴が響き渡った。何事かと思い俺は声がした方に顔を向けた。するとそこには――
「ワウワウ!」
大kな犬が走っていた。そしてそれを追いかけるように女の子がやってきた。
「こら~! 待ってよ~!」
女の子が必死に犬の後を追う。その後大きな犬に抱きついてどうどうとしていた。
「はぁはぁ、もう本当に元気なんだから……」
その直後、俺の目の前にやってきた女性が肩で息をしながらそんなことを口にしていた。
「す、すみません……うちの犬と娘の紅葉が迷惑かけちゃって」
紅葉――あの女の子の名前だろうな。ということはこの人はあの子の母親か。かなり若々しいな。綺麗な人だなと思う。
「あぁいえ大丈夫ですよ。それよりあのワンちゃんは――」
「は、はい。家で飼ってる菊郎といいまして」
そう母親が答えてくれた。菊郎か。しかし元気な犬だな。
「もう勝手に走り回ったら駄目だよ」
「ウォン!」
娘の紅葉が菊郎を連れて戻ってきた。というか菊郎に乗って戻ってきた。なかなかパワフルな犬だな。
「ウォン?」
「ワフ?」
そしてここで菊郎とモコの目があった。不思議そうに互いで見つめ合っている。両方とも犬といえば犬だけどモコは二足歩行で歩く。そしてモコからしたら自分よりも大きな犬だ。
お互いに物珍しく感じてもおかしくないのかもしれない。
「――ウォン♪」
「ワプッ!?」
すると菊郎がモコの顔をペロンっと舐めた。驚いたモコが鳴き声を上げ俺の後ろに隠れてしまった。
「あはは、菊郎がその子のこと気に入ったみたいだよ♪ ねぇお兄ちゃんその子はなんて言うの?」
菊郎の上で紅葉が聞いてきた。モコを見ても特に怖がる様子はみせないな。まぁモンスターも大分認知されてきてるし、そもそもモコは小さくて可愛らしいから怖がる理由もないか。
公園の子どもたちもモコにすぐ馴染んでいたしな。子どもは順応性が高いと思う。
「この子はコボルトのモコだよ。よろしくね。モコもほら」
せっかくだからモコにも慣れてもらおうと思って顔を出すよう促した。モコは菊郎に驚いていたようだけど、別に敵意があるわけじゃなくじゃれていただけみたいだからな。
「ワウ――」
「わぁ、可愛い~」
紅葉が菊郎からおりてモコに近づき頭を撫でた。
「ワウ♪」
モコは嬉しそうだ。良かった無事打ち解けられたようだ。
「よく懐いているんですね。えっとこういうの何かジョブとかスキルのおかげなんでしたか?」
「え? あ、はいそうですが懐いているのはモコが元々人懐っこいのもあるのかもしれませんね」
母親が思い出すように口にしてきたのでその場を取り繕うように返答した。実際には俺はジョブを得ていない。
モコは単純に俺に懐いてくれていて一緒にいる。そしてモコは賢く温厚な性格をしている。なんならちょっと臆病なぐらいだ。そこも可愛いんだけど、だからテイムをしてなくても問題はないのである。
「菊郎は元気そうな犬ですね。でも娘さんによく懐いているみたいで」
「うん! 菊郎はお祖父ちゃんが飼っていた大事な犬なんだよ。お姉ちゃんと紅葉にとって大切な家族なの!」
紅葉がそう答えてくれた。お祖父ちゃんが飼っていたか。過去形ってことはもう亡くなっているのだろうか。
「お姉さんがいるのですね」
「はい。上に一人。紅葉の言う通り菊郎は二人を中心に面倒をみてくれているのですが……」
若干口ごもりお母さんが困った顔を見せた。
「えっとねお姉ちゃん何かそうぞくがとかで今忙しそうなの。だからその分紅葉が菊郎の面倒をみているの!」
紅葉が張り切ってそう教えてくれた。あぁ、相続とかそういうのを他人に話すのは好ましくないんだろうな。それでお母さんの口が止まったのか。
結局娘が喋っちゃったけどね。
「もう紅葉ってば」
「あ、聞いてまずい話なら聞かなかったことにしますので」
「いえ、そこまでのことではないので。ただ義父が亡くなったのも最近になって急だったのもあってまだ整理がつかなくて」
なるほどそういうことか。確かにそういう状況だと気持ちの切り替えも大変だよな。
「本当は親族も全員山の相続には乗り気じゃなくて放棄の話もあったのですがあの子ってば、あら嫌だ私ったらこんなことまで。ごめんなさいね今日あったばかりの方にこんなことまで」
「いえいえ。気にしないでください」
まあ山となると管理も大変だし親族の気持ちもわからなくもない。
それにしても紅葉の姉は随分と思い切ったことをしたものだな。
「あ、いけないもういかないと。ごめんなさいねつい話し込んでしまって」
「いえ楽しかったですよ。モコも喜んでいますし」
「うふふ。それなら良かった。モコちゃんそれじゃあまたね」
「モコちゃんまた遊ぼうね」
「アオン!」
そして菊郎を連れた親子は離れていった。しかし山か……そういえば今過ごさせてもらっているダンジョンの山の所収者……最近見てないな。
何度か話したことはあるけどいい人だったな。キャンプも基本は自由だし大らかな人だった。
ただ山に対して厳しい人でもありルールを守れない相手には容赦なく檄を飛ばしてもいた。
ダンジョンのこともあるし一度は挨拶をしておいた方がいいかな。ただどこに住んでるのかまでは知らないんだよなぁ。
そんなことを思いつつ俺はモコと再び店を見て回った。必要そうな物を購入し背負っているリュックに入れていく。
危険はないと思うけどダンジョンにいるから護身用に役立ちそうな物も購入しておいた。それに公園のこともあるからな。
結果、それなりのお金を使ってしまった。退去費用にそれなりに包んでもらったとは言え、この調子で使っていたらすぐなくなってしまうな。
今後は手持ちとも相談して考えていかないとな――
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