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第二章 冒険者登録編
第34話 仮登録完了?
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「全くギルドマスターにも困ったものですね」
俺たちが受付所に戻るとため息混じりに香川が対応してくれた。眼鏡を直した後、検査結果などに目を向けてくれる。
「健康面では得に問題はないようですね。体力も冒険者としては及第点です」
香川からそう評価されホッとしている自分がいた。体力はキャンプを趣味としているだけに山登りもしているから自信はあったけど、冒険者としてはどうなのかと言う心配もあったんだよな。
「ではこれで仮登録は完了とさせていただきます」
「ありがとうございます、て、仮登録!?」
「ワオン!?」
「ピキィ!」
「え? 仮なんですか!」
俺が驚くと同時にモコとラムも声を張り上げ山守も身を乗り出して聞いていた。
「あの、やっぱり何か問題が?」
「全く貴方たちはもう少し落ち着きを持ちなさい。この場ではどなたであっても仮登録まで。本登録となるために一度講習を受けてもらう必要があるのです」
眼鏡を直しながら香川が説明しれくれた。なるほど。確かにこの場でいきなり登録となっても右も左もわからなければ冒険者として何をしていいかわからない。
その為に本登録前に講習を受ける必要があるというわけか。
「すみません。自分勘違いしていて」
「構いませんよ。そういう人は多いですからね。先程も二人聞いていないと騒いでいたのがいましたから」
意味深な目つきで俺を見ながら香川が言った。その目で誰のことかなんとなく察することが出来た。
「では講習を受けられる日を決めて頂きます。講習は特別な理由がない限り十四日以内に受けて頂きますので」
そう言って講習場所の住所と日付の入っている用紙を見せてくれた。講習場所は近くの会館になるようだ。日にちは俺はいつでもいいが――
「その出来ればその二人とは別な日がいいのですが……」
懇願するように香川に聞いた。香川の視線が俺に向けられる。
「本来そのような要望は受けかねますが、そうですね。先程のやり取りを見る限り余計なトラブルを生みかねないようですので……」
そう言って香川がソッと指で日付を示してくれた。なるほどこの日は避けろということか。流石にハッキリとは口にできないんだろうけど意外とこういうところは融通を利かせてくれるんだな。
後はいつがいいかだな。出来るだけ早いほうがいいが――
「それなら三日後の木曜日でお願いします」
「わかりました。それで予約しておきましょう」
そう言うと香川は用紙にペンを走らせて記入してくれた。これで後は講習を受けるだけだな!
「これで本日の受付は終了となります。これは仮登録段階での注意事項の書かれた冊子となりますので目を通しておいてください」
「分かりました」
香川から仮登録証を受け取った。仮とついているが免許証サイズのしっかりした作りの登録証だ。俺の顔写真もしっかり印刷されている。それと冊子を受け取って俺は礼を述べたわけだが――
「あの! 仮登録中でも配信は可能でしょうか?」
「配信?」
それを聞いたのは山守だった。そういえばここに登録しなきゃと思ったのもキッカケはダンジョンで配信したいという山守の提案からだったな。
「今暮らしてるダンジョン内での生活を配信出来ないかなと思って」
「ダンジョンで生活って何か凄い事言ってるわね」
香川が眉間にシワを寄せて言った。マズいここはしっかり説明しておかないと。
「彼女が現在所有しているダンジョンなのですが放置ダンジョンなので危険はないんですよ」
「放置ダンジョン――確かにそれなら危険はないかもしれないけど……」
香川の視線がモコとラムに向けられていた。本来放置ダンジョンにはモンスターも出ない筈なので怪訝に思っているのかもしれない。
「この子たちはどこかから紛れ込んできたのかもですが見ての通り全く危険はないんですよ」
「そうですよ! だってほらこんなに可愛いのだから!」
俺がモコを山守がラムを抱き上げて香川に説明した。モコとラムも僕たちは危険じゃないよ~とアピールしている。
「あまり虐めてやるなよ」
「マスター――」
その時、香川の後ろ側から声が掛かった。声の主はギルドマスターの小澤だった。
「来てたのですね。ですが今彼らの受付を担当しているのは私です」
「そう固いこと言うなって。役人ぽくて仕方ないぜ」
「冒険者ギルドは公共団体ですよ。ギルドの職員も役職上公務員にあたります」
「お前本当ぶれないな」
苦笑しながら小澤が頬を掻いた。どうやら彼は助け舟を出してくれようとしているようだが香川がそれを良しとしていない気もする。ただ俺としてはギルドマスターの介入はありがたい。
「さっきそのモンスターも見せてもらったが素直で可愛らしいモンスターだったぞ。危険なんてないし問題ないだろう」
「そういうことではありません。そもそもモンスターが出ないとされていた放置ダンジョンにモンスターがいたということが問題なのです。場合によっては……」
「わかったわかった。そっちの件は俺の方で進めておくよ。それで問題ないだろう? それこそこっち側の領域だ」
「――マスターがそう言われるなら。ですが立場を考えてあまり私情を挟まないよう行動して欲しいですね」
眼鏡を直しながら香川が釘を差すように答えた。
「わかってるって。それで話は終わりでいいのか?」
「いえ。確かダンジョン内での生活を配信していいかでしたね」
そう言って香川がキーボードをカタカタと鳴らし始めた。可能かどうか調べているのだろう。
「……例がありませんね。そもそも仮登録の段階ではダンジョンに入ることも許されないのですから放置ダンジョンとは言えやはり」
「配信したいのか? いいぞただし危険のないようにな」
「やった!」
「ワン!」
「ピキィ~♪」
香川が話している途中で小澤が割って入って許可してしまった。山守やモコとラムも喜んでいるが香川の方からバキッという凄い音がしたよ今!
「マスタぁあぁあああ~さっきから何を勝手なことばかりぃいぃいい!」
「待て待て落ちつけ! 殺気をバラまくな!」
ゆっくりと立ち上がる香川相手に小澤が両手を振りながら宥めた。な、何か香川って怒らせちゃいけないタイプに思える。
「勿論条件はある! あくまで普通の配信の範囲内でであって当然危険な行為はNGだ! それと今配信しているのがダンジョン内ということを明かすのもダメだ。仮登録中の配信ではまだ冒険者としては仮登録中であることをしっかり表示すること。とにかく常識の範囲内でやってくれ!」
捲し立てるように小澤が言うと額を押さえ香川がため息をついた。
「もうわかりました。確かにマスターが話した内容であれば問題はないでしょう。ただし仮登録中の身であることをくれぐらも忘れないように」
「勿論です! 風間さんのことは私がしっかり監視しておきますので!」
山守がハッキリと答えたが、俺が監視される方なのか。モコとラムも俺に抱きついて任せて~と言わんばかりに声を上げている。なんてこった全ての行動が可愛いぜ!
「それでは他に質問がなければ今度こそこれで仮登録を終了といたします。講習の日は決して遅れないようにまた仮登録中はくれぐれも非常識な行動に出ないよう気を付けてくださいね」
「は、はいわかりました」
こうして冒険者としての仮登録は終了し、俺たちは冒険者ギルドを後にするのだった――
俺たちが受付所に戻るとため息混じりに香川が対応してくれた。眼鏡を直した後、検査結果などに目を向けてくれる。
「健康面では得に問題はないようですね。体力も冒険者としては及第点です」
香川からそう評価されホッとしている自分がいた。体力はキャンプを趣味としているだけに山登りもしているから自信はあったけど、冒険者としてはどうなのかと言う心配もあったんだよな。
「ではこれで仮登録は完了とさせていただきます」
「ありがとうございます、て、仮登録!?」
「ワオン!?」
「ピキィ!」
「え? 仮なんですか!」
俺が驚くと同時にモコとラムも声を張り上げ山守も身を乗り出して聞いていた。
「あの、やっぱり何か問題が?」
「全く貴方たちはもう少し落ち着きを持ちなさい。この場ではどなたであっても仮登録まで。本登録となるために一度講習を受けてもらう必要があるのです」
眼鏡を直しながら香川が説明しれくれた。なるほど。確かにこの場でいきなり登録となっても右も左もわからなければ冒険者として何をしていいかわからない。
その為に本登録前に講習を受ける必要があるというわけか。
「すみません。自分勘違いしていて」
「構いませんよ。そういう人は多いですからね。先程も二人聞いていないと騒いでいたのがいましたから」
意味深な目つきで俺を見ながら香川が言った。その目で誰のことかなんとなく察することが出来た。
「では講習を受けられる日を決めて頂きます。講習は特別な理由がない限り十四日以内に受けて頂きますので」
そう言って講習場所の住所と日付の入っている用紙を見せてくれた。講習場所は近くの会館になるようだ。日にちは俺はいつでもいいが――
「その出来ればその二人とは別な日がいいのですが……」
懇願するように香川に聞いた。香川の視線が俺に向けられる。
「本来そのような要望は受けかねますが、そうですね。先程のやり取りを見る限り余計なトラブルを生みかねないようですので……」
そう言って香川がソッと指で日付を示してくれた。なるほどこの日は避けろということか。流石にハッキリとは口にできないんだろうけど意外とこういうところは融通を利かせてくれるんだな。
後はいつがいいかだな。出来るだけ早いほうがいいが――
「それなら三日後の木曜日でお願いします」
「わかりました。それで予約しておきましょう」
そう言うと香川は用紙にペンを走らせて記入してくれた。これで後は講習を受けるだけだな!
「これで本日の受付は終了となります。これは仮登録段階での注意事項の書かれた冊子となりますので目を通しておいてください」
「分かりました」
香川から仮登録証を受け取った。仮とついているが免許証サイズのしっかりした作りの登録証だ。俺の顔写真もしっかり印刷されている。それと冊子を受け取って俺は礼を述べたわけだが――
「あの! 仮登録中でも配信は可能でしょうか?」
「配信?」
それを聞いたのは山守だった。そういえばここに登録しなきゃと思ったのもキッカケはダンジョンで配信したいという山守の提案からだったな。
「今暮らしてるダンジョン内での生活を配信出来ないかなと思って」
「ダンジョンで生活って何か凄い事言ってるわね」
香川が眉間にシワを寄せて言った。マズいここはしっかり説明しておかないと。
「彼女が現在所有しているダンジョンなのですが放置ダンジョンなので危険はないんですよ」
「放置ダンジョン――確かにそれなら危険はないかもしれないけど……」
香川の視線がモコとラムに向けられていた。本来放置ダンジョンにはモンスターも出ない筈なので怪訝に思っているのかもしれない。
「この子たちはどこかから紛れ込んできたのかもですが見ての通り全く危険はないんですよ」
「そうですよ! だってほらこんなに可愛いのだから!」
俺がモコを山守がラムを抱き上げて香川に説明した。モコとラムも僕たちは危険じゃないよ~とアピールしている。
「あまり虐めてやるなよ」
「マスター――」
その時、香川の後ろ側から声が掛かった。声の主はギルドマスターの小澤だった。
「来てたのですね。ですが今彼らの受付を担当しているのは私です」
「そう固いこと言うなって。役人ぽくて仕方ないぜ」
「冒険者ギルドは公共団体ですよ。ギルドの職員も役職上公務員にあたります」
「お前本当ぶれないな」
苦笑しながら小澤が頬を掻いた。どうやら彼は助け舟を出してくれようとしているようだが香川がそれを良しとしていない気もする。ただ俺としてはギルドマスターの介入はありがたい。
「さっきそのモンスターも見せてもらったが素直で可愛らしいモンスターだったぞ。危険なんてないし問題ないだろう」
「そういうことではありません。そもそもモンスターが出ないとされていた放置ダンジョンにモンスターがいたということが問題なのです。場合によっては……」
「わかったわかった。そっちの件は俺の方で進めておくよ。それで問題ないだろう? それこそこっち側の領域だ」
「――マスターがそう言われるなら。ですが立場を考えてあまり私情を挟まないよう行動して欲しいですね」
眼鏡を直しながら香川が釘を差すように答えた。
「わかってるって。それで話は終わりでいいのか?」
「いえ。確かダンジョン内での生活を配信していいかでしたね」
そう言って香川がキーボードをカタカタと鳴らし始めた。可能かどうか調べているのだろう。
「……例がありませんね。そもそも仮登録の段階ではダンジョンに入ることも許されないのですから放置ダンジョンとは言えやはり」
「配信したいのか? いいぞただし危険のないようにな」
「やった!」
「ワン!」
「ピキィ~♪」
香川が話している途中で小澤が割って入って許可してしまった。山守やモコとラムも喜んでいるが香川の方からバキッという凄い音がしたよ今!
「マスタぁあぁあああ~さっきから何を勝手なことばかりぃいぃいい!」
「待て待て落ちつけ! 殺気をバラまくな!」
ゆっくりと立ち上がる香川相手に小澤が両手を振りながら宥めた。な、何か香川って怒らせちゃいけないタイプに思える。
「勿論条件はある! あくまで普通の配信の範囲内でであって当然危険な行為はNGだ! それと今配信しているのがダンジョン内ということを明かすのもダメだ。仮登録中の配信ではまだ冒険者としては仮登録中であることをしっかり表示すること。とにかく常識の範囲内でやってくれ!」
捲し立てるように小澤が言うと額を押さえ香川がため息をついた。
「もうわかりました。確かにマスターが話した内容であれば問題はないでしょう。ただし仮登録中の身であることをくれぐらも忘れないように」
「勿論です! 風間さんのことは私がしっかり監視しておきますので!」
山守がハッキリと答えたが、俺が監視される方なのか。モコとラムも俺に抱きついて任せて~と言わんばかりに声を上げている。なんてこった全ての行動が可愛いぜ!
「それでは他に質問がなければ今度こそこれで仮登録を終了といたします。講習の日は決して遅れないようにまた仮登録中はくれぐれも非常識な行動に出ないよう気を付けてくださいね」
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