身体の繋がりしかない関係

詩織

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身体の繋がりしかない関係

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「あっ、もうダメだって」

「いつも、もっと出来るから大丈夫でしょう?」

「だってもうダメなの」

ベッドの上で男と女が交わってる。

ご想像の通りの、真っ最中で最近もう激しすぎてついていけない。


そして終わったあとはお互い淡々と帰りの支度をして、ホテルに出る。

勿論、帰るのは別々だ。

私達は別に恋人同士でもない。早い話がセフレってやつだ。

自分でもまさか、こうなるとは思ってなかった。

会社の飲み会の帰り、同じ方向に帰ることで一緒に帰りましょうっといいだし、意気投合して一軒いきますかっと飲みに行った。そのあと気が付いたらホテルだった。

そしてそれからなんとなく続いている。

真下早苗ましたさなえ、29歳。この歳でセフレって何してるんだろ。

相手は徳井紀一とくいきいち、26歳。会社の後輩。恋人あり。

恋人は秘書課の元読者モデルをしてた有森凜ありもりりんという20代前半の子。


この歳になって、相手の恋人に隠れてコソコソって…

自分の性格が嫌になる。そして断れない私も嫌になる。



「え?なに見合い?」

「そう、みち子ちゃんがさ、あんたにそろそろって」

母からの久々の電話で、母の妹のみち子おばさんが、まだ私に相手がいないならお見合いをしてみないか?って話の電話だった。

「う~ん、乗り気でない」

「そういってもね、もう30でしょ?仕事もいいけど、そろそろ親を安心させてよ」

「う~ん、でもやっぱりいいや」

っと断るも

「とりあえず、話は進んでるのよ。会うだけあってよ」

っと、勝手に話が進んでる。

なによ!それ!!



「なにどうしたの?」

お昼のランチはだいたい井田妙子いだたえこと2人でいる。

「いや、それがさ、親戚に無理やり見合いを」

「ほう」

妙子は面白そうに聞く。

「ちょっと、何よ!面白そうに」

「だって、あんた全く最近恋愛してないし、そのくらい強制のがいいんじゃない?」

勿論徳井との関係は妙子には言ってない。

妙子は結婚を前提に付き合ってる人がいて、来年結婚する予定でいる。

私は、最後に恋人がいたのが2年前。




お見合い当日

ホテルの個室の料理屋で待ち合わせをした。

写真はチラッとみたが34歳の金融系に勤務で、堅そうな真面目な人だった。

伊達洋一だてよういちです」

「真下早苗です」

自分の名前を言って挨拶をしたが話も続かない。

隣りでみち子おばさんが、趣味とか聞きなさいよっと小声で言ってるけど、ありふれてなくない?

周りが退席し、2人だけになった。

「真下さんは無理やりお見合いに来た感じですか?」

と言われたので

「そうですね」

っと素直に答えた。

嘘ついても仕方ない。

そうすると伊達さんは笑って

「まぁそうだと思いました」

「え?」

「顔に書いてあったので」

「す、すいません」

「まぁいいですよ。私も似た感じです」

お互い同じ感じで来たのかって思ったら少し気が楽になった。

「とりあえず、ここでますか」

っと言って、ホテルの店を後にした。

外にでて

「お見合いは私の方からお断りします」

っと言ってくれたので

「すいません」

っと言った。

駅までは一緒に帰ることにして

「この歳になると、周りがね」

「ですよね。解ってるはいるんですが、まだなんか...」

「ああ、わかります。」

「兄貴?」

!?

目の前にいたのは、徳井君だった。

「ま、真下さん?」

その後私にも向かっていった。

伊達さんは

「なに知り合いなんです?」

っと言ったので、

「ああ、同じ会社で」

といった。

「そうなんですか」

徳井君は何か言葉を失ってる。

それを見て伊達さんは「ちょっと話合わせてください」

っと近くで小声で言われた。

「ああ、彼女とお見合いしてね。それで意気投合して今帰るところ」

「え?」

徳井君はびっくりした顔して

な、なにを言ってるんだ?伊達さんは。でも話合わせてって言われたし

「ああ、紀一は離婚して母方に育てられたので苗字は違うけど、正真正銘俺の弟です」

ああ、そういうことか。

「兄貴と真下さんが見合いしたってこと?」

「そういうことだ。まぁこれからのことも話したいからまた連絡するよ」

といって

「早苗さんいきますか」

と私の腕をとって駅から離れて行った。

少し歩いた後

「あ、あのー」

「ああ、すいません。失礼しました」

「えっと、何が何だか」

「ああ、いいんです。真下さんはお気になさらず」

「はぁ」

全く意味が解らず、その後は伊達さんと別れて帰宅した。

なんかタイミング悪いところであっちゃったな。

しかも兄弟だったとは、世の中狭すぎる。

恋人ができたと弟に言いたかったのだろうか?仮に徳井君がそう思ったとしたら、もう会うこともなくなるかな

既に、徳井君とはそういう付き合いが4か月続いていた。

そろそろ踏ん切りつけたいと思ってたところだし、よかったのかもしれない。

身体の繋がりしかない関係も後々みじめになる。はやいところ終わった方が後々後悔が減る。

翌週、月末が近いといつも仕事が忙しくなり、今週は多分残業続きだろうっと諦めていた。

少し離れたところに徳井君もいて、彼もかなり疲れた顔をしている。


1週間なんとか乗り切って、忙しい残業も終わった。

「皆、今週はおつかれさん!」

課長が皆に向かって一言いった。

身支度をして、帰ろうとしたら

ガシッと腕を掴まれた。

「と、徳井君?」

何も言わず、引っ張られ

「ちょ、ちょっと皆みてる」

皆に注目されながら会社を後にした。


「どういうこと?」

「な、なにが?」

会社から離れて、裏道に入ったところで腕を離され私に向かっていった。

「兄貴と見合いって」

「ああ、あれね。あれはもう」

「なに?俺とこういう関係じゃ不満?」

「へ?」

「満足させられなかったってこと?」

「ちょ、ちょっと待って。何言ってるの?」

「毎日したほうがいい?それとも」

っと近寄ってくるので

「ちょっと、徳井君」

「それともなに?ここでする?」

っとキスをしてきた。

「な、ちょっとやめてよ!」

必死に抵抗して離れた。

「こ、こういうのよくない。今更で遅いけど、徳井君とはもう」

「ほんと今更だよ!」

と言って、服に手をかてた。

「ちょっとやめてよ」

私は必至に抵抗し

「もうセフレとか、もういやだ!」

っと言うと徳井君は手を止めた。

「徳井君だって恋人いるんだし、こんな関係やっぱり」

「え?」

「お願い、もう」

「ちょっとまって、俺恋人って」

「有森さんっていう恋人いるでしょう?」

「...たしかに恋人だったけど」

えっ?だった?

「真下さんとこうなって、別れたんだけど」

「は?」

「元々、あの時はお互い別れるきっかけが欲しくって踏ん切りができなかったのもあったんだ。そんなとき真下さんと勢いであんなことになっちゃって。ずっと憧れてた先輩だったし、うれしくって。お互い好きな人も出来たしってことで別れることできた」

「あ、あの」

「終わったらすぐ帰る準備するし、真下さんからしたら俺、身体だけだとすぐ後に気が付いた。でも俺、身体だけでもいいから真下さんと離れたくなかった」

「ちょ、ちょっと徳井君?」

「後から出てきた兄貴なんかに渡されてたまるか!しかも見合いって」

「だからそれは」

「結婚したくって見合いしたなら、俺と結婚すればいい。絶対誰にも渡したくない」

徳井君は真剣な目をして

徳井君の真剣さが解る。

「お願い、話きいて」

「いやだ!」

「聞いて!!」

だだっこの子供のように言う徳井君。

「あのね、お兄さんとはお見合いはしたよ。でもすぐお互い縁がなかったと言ってもうあってない。」

「え?」

「私もお兄さんも親戚の人に無理やり行かされた感じだったので元々2人とも乗り気でなかった」

「じゃなんであのとき」

「よくわからないけど、お兄さんが話あわせてって言われた」

!!?

「兄貴のやつ!!!」

大声で徳井君が叫んだ

「ど、どうしたの?」

「くっそ!やりやがった!」

「え?なに?」

「兄貴にはめられた」

「へ?」

くっそぉーっとブツブツ言う徳井君。

そして

「真下さん、結婚を前提に俺と付き合ってくれませんか?」

え?

「身体の相性もバッチリだし、問題ないと思う」

ニヤっと笑い

「拒否権は?」

「ない!」

私は、徳井君に連れていかれホテルに行った。

母親と2人暮らしの徳井君は家に連れこめないで

「今度真下さんの家いかせて」

っと言われた。


結局切れない関係だけど、1からまた彼を見てみるか。

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みんなの感想(1件)

ムイオタ
2025.09.25 ムイオタ

みぃぃぃぃ...

解除

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