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復習
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『だから、あんなの嫁としてみたことないよ!』
『やだぁー!可哀想』
『それよりさ、もう1回いい?』
『ほんと好きねー』
その後ベットの上で行為をする2人。
私はそれを録画された防犯カメラでチェックする。
私が仕事で家を出てる間、夫は知らない女性を家にあげてこんなことをしてるのだ。
私、成瀬佐奈、34歳。施設の事務をしている。
夫、成瀬悠人、31歳。商社勤務。
私が施設の仕事をしてるので、土日が休みという決まりがなく不定期になっている。
結婚して2年目。少し様子がおかしかった。私の目をみなくなった。
人は嘘をついたり、隠し事をするとそうなると聞いたことがある。
まさかなー
怒りというより、この先どうしようか?と考えてた。
「会社のコンペで土日居ないから」
あの女と旅行?
「これなに?」
「あー、これね。交通祈願なんだって!だから悠人がお風呂行ってる間着けさせてもらったの」
スマホにストラップをつけたものをみて悠人は言うと
「そうなんだ!ありがとう」
キャラクターがついてるストラップ。でも大きい訳じゃないので邪魔にはならなきだろう。
でも本当は交通祈願なんかじゃなく盗聴器がしかけてある。
『ここ来てみたかったのよね!』
『いいだろ?』
『うん。SNSで人気あった店なのによく予約とれたね』
『美菜子のためだよ』
『うれしー!ありがとう』
そのあとは老舗旅館に泊まる予定らしい。
翌日のチェックアウトから寄り道まで全て録画してるのから聞いた。
「悠人」
「ん?」
「私珍しく今週末休みなんだよね!旅行いかない?」
「え?」
「私、温泉行きたくって」
「…ああ」
「あっ、なんかまずかった?」
「あー、いや!大丈夫だけど」
「ちょうどさ、行きたい旅館が予約とれまんだよね!お願い!」
「…わかったよ」
「よかった!じゃ先寝るね!お休み」
あの浮気を知ってから私は寝室で寝なくなった。最近寝付きが悪く何度も起きてしまうから、ゴソゴソ音たてたら悠人に悪いとか理由をつけて。あんな寝室で寝ようとは思えない。
子供部屋にしようといってた今は倉庫になってる部屋で布団を引いて寝ることにしてる。
「俺どこ行くか聞いてないけど」
「大丈夫!プランしっかり立ててるから」
「じゃ、R県に向かって」
「…えっ?」
「なに?どうかした?」
「い、いや」
「じゃ高速のってここで降りてね」
「…ああ」
「あ、あとそのサービスエリアで休憩しよ!私運転変わるね」
「わ、わかった」
「たのしみだねー!あ、そそ私楽しみで昨日あまり寝れなかったよ」
「…ああ」
サービスエリアに着くと
「このお餅有名なんだって!買ってくるね、ちょっと待っててね」
「あ、いや、俺は別に」
「ここでしか食べれないだからいいじゃん」
私はお餅を買ってきて
「こっちの味のがいいよね?」
そういって渡す。
「…」
そのあと高速で降りて
「あの店寄って!お昼食べよう!」
「…えっ?」
「なに?なんかあった?」
「い、いや…」
「ここさSNSで出て有名になってらしいのよ!来たかったんだよねー、予約してあるから大丈夫!!」
「そ、そうなんだ」
名前を言って席に通してもらう。
「あー、このセットでいいよね?」
「…」
「すいません!これとこれと、こっちはこれをサイドでつけてくだい」
「…」
「悠人は…、これだっけ?」
と言ってメニューを指す
「…」
「これでいいよね?」
「…」
「すいません、あとこれもお願いします」
と注文を終え
「楽しみー!初めて食べるし、悠人もそうでしょ?」
「…ああ」
「これ、美味しいねー、さすが人気なだけあるね」
「…そうだな」
お昼を終え
「じゃ、ナビに登録しとくね!C旅館っと!」
「…なっ」
「なに?どうしたの?」
「…なんでここ?」
「ここって老舗の旅館なんでしょ?美肌にもいいらしいじゃん」
「お前さ」
「ん?」
「…いや」
「じゃ、出発!!」
悠人は顔色が真っ青だった。
そりゃそうだ!先週と全く同じルートなんだもん!
「悠人、その前にコンビニ寄ってくれる?そこの」
「…」
「久々に燃えたいよね!買っとこよー」
「…、さ、佐奈」
私は避妊具を買うように託した。彼女も同じことをしたからだ。
「え?なに?駄目だっ?」
「りょ、旅館なんだし、ゆっくり休もうよ」
「えー!私とは駄目なの?」
笑顔で言う私に
「!?」
驚きを隠せない悠人。
「コンビニよってよー」
と言う私に、寄らないで旅館に向かう悠人。
顔は青く、汗をかいていた。
まだまだだよ!悠人。もっと楽しもうね!
「この部屋、いいよね?サイトで見てさ」
「さ、佐奈、お前、お前…」
「ん?なに?どうしたの?」
笑顔で答える私に怯えてた顔をしている。
「あーそうだ!家族風呂がね」
「す、すまん!!」
土下座をする悠人。
「ごめん!」
「なに?どうたしたの?」
「申し訳なかった」
そういってずっと頭を下げる。
「私は悠人と温泉旅行楽しみたいだけだよ!」
そう言っても頭をあげない。
その後、家族風呂は行かないと言われた。浮気の子とは家族風呂でイチャイチャしてたのになー
お互い別々にお風呂に行き、その後は部屋食。
「美味しいねー、先週と同じメニューらしいよ!」
そう言うと箸を止める悠人。
「お酒も美味しいし、最高だねー」
悠人はほとんど食べることはなかった。
そして、そとに出てくると言ってなかなか戻ってこない。
結局24時過ぎても部屋に戻ってくることはなかった。
翌朝起きると隣で寝ていた。
朝風呂に行き朝食は食事処に移動。
悠人はそこでもあまり食べてなかった。
チェックアウトをし
「ねね、これからさ、工芸の…」
「帰ろう!!」
そう言って有無も言わず悠人は車を走らせ、自宅に向かった。
自宅に戻ると寝室に籠ってる。私の方は少しだけ気持ちが楽になった。と言ってもまだまだこれから色々やることはある。
翌日起きると悠人は居なかった。
そしてそれは、その翌日も、そのまた翌日も悠人は帰ってくることはなかった。
このまま逃げる気かしら?
スマホにもでないし、LINEも反応ない。
「あっ、もしもし」
私は悠人とは違うところに電話をした。
翌日その電話した人がうちにきた。
「どういうこと?」
と聞く男性。悠人の兄の啓介さんだ。
「実は…」
悠人が半年前から浮気してることを話した。これは興信所が調べてくれたけど相手は矢田美菜子、27歳。来年結婚する予定らしい。そして悠人とは取引先の会社の人で、お互い担当同士になって気が合い親密になったということだった。
「あいつ…、何やってるんだよ!」
「悠人は1ヶ月帰ってきてません。お義兄さん、心当たりありませんか?」
「…いや、わからないな。なぁ佐奈さん、今後はどう考えてるの?」
「…わかりません」
離婚していのか、謝罪してもらって夫婦として存続したいのか、今の自分には解らないでいた。
でも今の気持ちは腹が立って仕方なかった。
「会社は行ってるようですが、大事にしたくないので…、私が待ってても逃げると思ってます」
「俺が捕まえるよ」
「ありがとうございます」
それから3日後お義兄さんから、悠人を捕まえたと連絡があった。
そして義両親も呼んでくれて翌日我が家に集まった。
「だいたいの話しは啓介から聞いてるよ!悠人、お前本当なのか?」
「…はい」
お義父さんの質問に下を向いたまま答える悠人。
悠人は一回り小さくなったように見える。
「っう」
お義母さんが言葉にならない悲鳴みたいな声を一瞬あげた。
「お前、佐奈さんに言うことあるだろう」
「…申し訳ありませんでした」
お義兄さんに言われて、悠人は土下座をする。
「佐奈さん、うちの馬鹿息子が本当に申し訳ない」
お義父さんも頭を下げられ
「いえ、お義父さんは悪くありませんから」
目の前では悠人が土下座して頭を上げないでいる。
「…」
「悠人はどうしたい?彼女と一緒にいたい?」
私は悠人に聞く
「…俺は…、俺は…、離婚したいです」
「…」
「お前、不倫してそれで離婚したいって…、佐奈さんをどれだけ…」
お義父さんが怒りを込めて言ってくれて
「ごめん」
「うん、わかった」
私は笑顔で返した。
義両親、お義兄さんがビックリしてみてる。
「佐奈さん、はっきり言っていいんだから」
「…いいんです。悠人がしたいなら従います」
どのみち、片方が離婚したいと思ったら修復はなかなか大変だろう。
「悠人、今までありがとう」
「…」
私の代わりにお義父さん、お義母さん、お義兄さんが悠人に怒ってくれて私は何も言わなかった。
悠人のせいで離婚することになったので、慰謝料300万、そして私が新居に引っ越す費用も負担することで話を纏めてくれた。
翌日から荷造りをし、週末には出ていくことになる。とりあえずウィークリーマンションに引っ越し、それから住居を探すことになった。その間、悠人は帰ってこない。
私に会いたくないんだろう。
インターフォンが鳴った。見るとお義兄さんがいた。
家に招き
「すいません、荷造りしてて散らかってますが」
「あーいや、全然」
そう言うと
「これ」
と、封筒を渡された
えっ!?
「浮気相手から慰謝料もらってきた。そこまでの額じゃないけど」
「えっ!?そんな…」
「佐奈さんにはもらう権利あるでしょう」
「向こうも今回のことで婚約解消になったようだ」
「そうですか」
「…佐奈さんは、なんていうか平気なの?」
「え?」
「淡々としてるし、なんていうか予知してたのかとすら思ってしまう」
「そんなことはないです。でも私から逃げてる時点でもう無理だろうと思ってました。浮気のこともかなり意地悪く仕返しましたし、恐怖の顔かなり見ましたし私のことが怖いんでしょう」
「その時点で佐奈さんはもう悠人とは…て思ってたということ?」
「…わかりません。でも悠人は私をもう見てないんだなっとは思ってましたから」
「ほんとすまない」
お義兄さんが謝る
「いえ、そんな…」
私は封筒を有りがたく受け取った。
「何かあったら遠慮なく頼ってほしい。」
「ありがとうございます」
私には両親がいなく、姉は旦那さんの転勤で海外にいる。頼れる身内がいないのできっと心配してくれてるのかもしれない。
週末、家を出た。
その後3週間ほどウィークリーマンションに居て、勤務近くのアパートを見つけることができた。
悠人は浮気相手と再婚をしたらしい。私が出ていった家で一緒に住んでいる。
どうしてそんなことを知ってるかと言うと、お義兄さんがよく声をかけてくれて飲みに行ったりしている。
この件に関してすぐに連絡したのはお義兄さんだけど、それがなければそこまで連絡先をする関係ではなかった。
けど最近では色々と気にかけれてくれて、本当の兄のような存在になっていた。
「あいつらさ、のうのうと幸せそうに暮らしてるんだよな。軽く復習しない?」
「え?」
復習って…、弟なのに。
「昔はな。仲いい兄弟だったと思う。けど、あの時から俺はアイツが嫌いになった」
「あの時?」
「…ああ。佐奈さんと結婚するだいぶ前に高校生と援助交際してな。それでその子を妊娠させたんだ」
「…え?」
「お互い割りきってたし、それ以降連絡できる関係でなかったから悠人知らなかったんだが…、その女子高生は俺の大学時代の友人の妹だったんだ。その友人と悠人とは俺も入れて飲んだことも数回あって、それで写メで撮った悠人をみた妹が悠人に会いたいと…、そこで妊娠が解ったんだ」
「そ、それでどうなったんですか?」
「悠人は金を出すことでお互い相違したんだし、今更妊娠したとか言われても困ると言い出したんだ。確かに援助交際したその妹もよくない。だが悠人は成人してる。そのくらい解るだろ!」
「じゃあ、その友達の妹さんは」
「既におろすことも出来なくなったので、産む道しかなかった。悠人は俺には関係ないと言い出して…、そしてその妹さんは…自殺をはかったんだ」
「!?」
「幸い早期発見できたから命には…、ただお腹の子は助からなかった。それを知っても俺には関係ない!と言って全く気にもとめてなかった。」
悠人ってそんな人だったの?という疑問をもってしまった。私の前では物静かで優しい旦那だった。だからはじめ浮気をしたのが信じられなかった。
「どういっていいのかわならんが、俺は悠人に無性に腹が立つんだ!もっと人の心を大事にするヤツかと思ってた。だが平気でそんなことして恋人もいて」
「えっ?その時恋人いたんですか?」
「…ああ」
もしかしたらそういうのって何度も経験あるのかもしれない。
悠人ってそんな人だったのか…、と思うと涙が溢れてきた。
「佐奈さん?」
「ごめんなさい。なんだか気持ちが」
一気に涙が溢れてきた。今まで泣きもせずこらえてたのが…、この人のためにと思ったら急に…
「…ごめん」
「いえ、お義兄さんが謝ることは…」
止まらない涙を背中をさすってくれてそれが心地よかった。
「…では、よろしくお願い致します」
「そういえば、成瀬さんは会社ではとても優遇されてるんですね?」
「はっ?えっとなんのことでしょう?」
「SNSで今話題になってるじゃないですか
?」
「…話題ですか?」
「ご存じないんですか?」
「えっと…」
「まぁ、いいです。今後ともよろしくお願いします」
そう言って客先の会議は終わった。
何が話題だ?
俺はその時なんのことかさっぱり解らなかった。
だが、自社に戻ると
「!?」
なんだこれは!!
不倫を待遇する会社としてうちの会社名が出て、目だけはモザイクがかかってるが俺と美菜子の写真だ!それがSNSに出てるのだ。
「成瀬君ちょっと…」
上司に呼ばれ
「これはどういうことかね?」
会社に居づらくなることを恐れ、元嫁の佐奈が浮気をし、哀れな夫ということを会社に言っていた。美菜子の方も婚約者に裏切られたということにし、その後俺達は心を通じあい結婚したという風に話し会社の人もそれを信じ、皆から幸せになってほしいと祝福された。
これで俺も美菜子も会社に居づらくなることはないし、むしろ皆から頑張ってね!と応援されるようになっていた。
それなのに…
「すいません、何のことだかさっぱり解りません。なんでこんなのが」
「君が離婚したとき、大変だったとは聞いていたが大変だったのは奥さんがってことかね?」
「いえ、そんなことは…」
「成瀬君がそう言うと思って申し訳ないが確認させて貰ったよ!奥さんから慰謝料として請求されてるね?成瀬君と矢田君に」
「っ!!」
「どういうことか説明してもらえるかね?」
「そ、それは…」
「悠人と今の嫁は自分達が被害者ヅラしてたことがバレて会社として有名になって、解雇ってのはなかなか出来ないが、地方の倉庫の品だしとかする仕事をしてるらしい。嫁の方は会社を辞めたらしい」
SNSで不倫を待遇する会社!と書かれ、しかも悠人と2人の写真も載せられてた。
「これって、お義兄さんが?」
「まさか!でもまぁ、俺の友達にはマスコミとか色々いるし」
…そういうことか。
「ってことで、そろそろどうですか?」
「え?」
「いくら義理の妹とはいえ、好意がなければここまでしないでしょう」
「お義兄さん?」
「俺は弟とは縁切ったし、まぁ色々考えるところはあるかもだけど、俺は佐奈さんと幸せになりたいからさ」
「お義兄さん、確か恋人いませんでした?」
昔紹介された気が
「昔はいたかもだけど、今はいません!佐奈さんのこと前から気になってたから」
「えっ!!?」
うそでしょ!?
「小さいけど社長夫人にならない?」
設計事務所の会社を経営してるのは知ってたけど…
「ほ、本気ですか?」
「前向きに検討をお願いします!」
と言って頭を下げてるのをみて笑ってしまった。
少し考えて
「今は解りません。でも私にとってお義兄さんは大事な方です。だからこれから時間をかけてでもいいですか?」
そう言うとお義兄さんは笑顔になった。
いつの間にかお義兄さんは、特別な存在になってたのは確か。でもそれが恋愛か身内としてなのかはまだわからない。でも時間をかけてお義兄さんをしっかりと見ていこう。
『やだぁー!可哀想』
『それよりさ、もう1回いい?』
『ほんと好きねー』
その後ベットの上で行為をする2人。
私はそれを録画された防犯カメラでチェックする。
私が仕事で家を出てる間、夫は知らない女性を家にあげてこんなことをしてるのだ。
私、成瀬佐奈、34歳。施設の事務をしている。
夫、成瀬悠人、31歳。商社勤務。
私が施設の仕事をしてるので、土日が休みという決まりがなく不定期になっている。
結婚して2年目。少し様子がおかしかった。私の目をみなくなった。
人は嘘をついたり、隠し事をするとそうなると聞いたことがある。
まさかなー
怒りというより、この先どうしようか?と考えてた。
「会社のコンペで土日居ないから」
あの女と旅行?
「これなに?」
「あー、これね。交通祈願なんだって!だから悠人がお風呂行ってる間着けさせてもらったの」
スマホにストラップをつけたものをみて悠人は言うと
「そうなんだ!ありがとう」
キャラクターがついてるストラップ。でも大きい訳じゃないので邪魔にはならなきだろう。
でも本当は交通祈願なんかじゃなく盗聴器がしかけてある。
『ここ来てみたかったのよね!』
『いいだろ?』
『うん。SNSで人気あった店なのによく予約とれたね』
『美菜子のためだよ』
『うれしー!ありがとう』
そのあとは老舗旅館に泊まる予定らしい。
翌日のチェックアウトから寄り道まで全て録画してるのから聞いた。
「悠人」
「ん?」
「私珍しく今週末休みなんだよね!旅行いかない?」
「え?」
「私、温泉行きたくって」
「…ああ」
「あっ、なんかまずかった?」
「あー、いや!大丈夫だけど」
「ちょうどさ、行きたい旅館が予約とれまんだよね!お願い!」
「…わかったよ」
「よかった!じゃ先寝るね!お休み」
あの浮気を知ってから私は寝室で寝なくなった。最近寝付きが悪く何度も起きてしまうから、ゴソゴソ音たてたら悠人に悪いとか理由をつけて。あんな寝室で寝ようとは思えない。
子供部屋にしようといってた今は倉庫になってる部屋で布団を引いて寝ることにしてる。
「俺どこ行くか聞いてないけど」
「大丈夫!プランしっかり立ててるから」
「じゃ、R県に向かって」
「…えっ?」
「なに?どうかした?」
「い、いや」
「じゃ高速のってここで降りてね」
「…ああ」
「あ、あとそのサービスエリアで休憩しよ!私運転変わるね」
「わ、わかった」
「たのしみだねー!あ、そそ私楽しみで昨日あまり寝れなかったよ」
「…ああ」
サービスエリアに着くと
「このお餅有名なんだって!買ってくるね、ちょっと待っててね」
「あ、いや、俺は別に」
「ここでしか食べれないだからいいじゃん」
私はお餅を買ってきて
「こっちの味のがいいよね?」
そういって渡す。
「…」
そのあと高速で降りて
「あの店寄って!お昼食べよう!」
「…えっ?」
「なに?なんかあった?」
「い、いや…」
「ここさSNSで出て有名になってらしいのよ!来たかったんだよねー、予約してあるから大丈夫!!」
「そ、そうなんだ」
名前を言って席に通してもらう。
「あー、このセットでいいよね?」
「…」
「すいません!これとこれと、こっちはこれをサイドでつけてくだい」
「…」
「悠人は…、これだっけ?」
と言ってメニューを指す
「…」
「これでいいよね?」
「…」
「すいません、あとこれもお願いします」
と注文を終え
「楽しみー!初めて食べるし、悠人もそうでしょ?」
「…ああ」
「これ、美味しいねー、さすが人気なだけあるね」
「…そうだな」
お昼を終え
「じゃ、ナビに登録しとくね!C旅館っと!」
「…なっ」
「なに?どうしたの?」
「…なんでここ?」
「ここって老舗の旅館なんでしょ?美肌にもいいらしいじゃん」
「お前さ」
「ん?」
「…いや」
「じゃ、出発!!」
悠人は顔色が真っ青だった。
そりゃそうだ!先週と全く同じルートなんだもん!
「悠人、その前にコンビニ寄ってくれる?そこの」
「…」
「久々に燃えたいよね!買っとこよー」
「…、さ、佐奈」
私は避妊具を買うように託した。彼女も同じことをしたからだ。
「え?なに?駄目だっ?」
「りょ、旅館なんだし、ゆっくり休もうよ」
「えー!私とは駄目なの?」
笑顔で言う私に
「!?」
驚きを隠せない悠人。
「コンビニよってよー」
と言う私に、寄らないで旅館に向かう悠人。
顔は青く、汗をかいていた。
まだまだだよ!悠人。もっと楽しもうね!
「この部屋、いいよね?サイトで見てさ」
「さ、佐奈、お前、お前…」
「ん?なに?どうしたの?」
笑顔で答える私に怯えてた顔をしている。
「あーそうだ!家族風呂がね」
「す、すまん!!」
土下座をする悠人。
「ごめん!」
「なに?どうたしたの?」
「申し訳なかった」
そういってずっと頭を下げる。
「私は悠人と温泉旅行楽しみたいだけだよ!」
そう言っても頭をあげない。
その後、家族風呂は行かないと言われた。浮気の子とは家族風呂でイチャイチャしてたのになー
お互い別々にお風呂に行き、その後は部屋食。
「美味しいねー、先週と同じメニューらしいよ!」
そう言うと箸を止める悠人。
「お酒も美味しいし、最高だねー」
悠人はほとんど食べることはなかった。
そして、そとに出てくると言ってなかなか戻ってこない。
結局24時過ぎても部屋に戻ってくることはなかった。
翌朝起きると隣で寝ていた。
朝風呂に行き朝食は食事処に移動。
悠人はそこでもあまり食べてなかった。
チェックアウトをし
「ねね、これからさ、工芸の…」
「帰ろう!!」
そう言って有無も言わず悠人は車を走らせ、自宅に向かった。
自宅に戻ると寝室に籠ってる。私の方は少しだけ気持ちが楽になった。と言ってもまだまだこれから色々やることはある。
翌日起きると悠人は居なかった。
そしてそれは、その翌日も、そのまた翌日も悠人は帰ってくることはなかった。
このまま逃げる気かしら?
スマホにもでないし、LINEも反応ない。
「あっ、もしもし」
私は悠人とは違うところに電話をした。
翌日その電話した人がうちにきた。
「どういうこと?」
と聞く男性。悠人の兄の啓介さんだ。
「実は…」
悠人が半年前から浮気してることを話した。これは興信所が調べてくれたけど相手は矢田美菜子、27歳。来年結婚する予定らしい。そして悠人とは取引先の会社の人で、お互い担当同士になって気が合い親密になったということだった。
「あいつ…、何やってるんだよ!」
「悠人は1ヶ月帰ってきてません。お義兄さん、心当たりありませんか?」
「…いや、わからないな。なぁ佐奈さん、今後はどう考えてるの?」
「…わかりません」
離婚していのか、謝罪してもらって夫婦として存続したいのか、今の自分には解らないでいた。
でも今の気持ちは腹が立って仕方なかった。
「会社は行ってるようですが、大事にしたくないので…、私が待ってても逃げると思ってます」
「俺が捕まえるよ」
「ありがとうございます」
それから3日後お義兄さんから、悠人を捕まえたと連絡があった。
そして義両親も呼んでくれて翌日我が家に集まった。
「だいたいの話しは啓介から聞いてるよ!悠人、お前本当なのか?」
「…はい」
お義父さんの質問に下を向いたまま答える悠人。
悠人は一回り小さくなったように見える。
「っう」
お義母さんが言葉にならない悲鳴みたいな声を一瞬あげた。
「お前、佐奈さんに言うことあるだろう」
「…申し訳ありませんでした」
お義兄さんに言われて、悠人は土下座をする。
「佐奈さん、うちの馬鹿息子が本当に申し訳ない」
お義父さんも頭を下げられ
「いえ、お義父さんは悪くありませんから」
目の前では悠人が土下座して頭を上げないでいる。
「…」
「悠人はどうしたい?彼女と一緒にいたい?」
私は悠人に聞く
「…俺は…、俺は…、離婚したいです」
「…」
「お前、不倫してそれで離婚したいって…、佐奈さんをどれだけ…」
お義父さんが怒りを込めて言ってくれて
「ごめん」
「うん、わかった」
私は笑顔で返した。
義両親、お義兄さんがビックリしてみてる。
「佐奈さん、はっきり言っていいんだから」
「…いいんです。悠人がしたいなら従います」
どのみち、片方が離婚したいと思ったら修復はなかなか大変だろう。
「悠人、今までありがとう」
「…」
私の代わりにお義父さん、お義母さん、お義兄さんが悠人に怒ってくれて私は何も言わなかった。
悠人のせいで離婚することになったので、慰謝料300万、そして私が新居に引っ越す費用も負担することで話を纏めてくれた。
翌日から荷造りをし、週末には出ていくことになる。とりあえずウィークリーマンションに引っ越し、それから住居を探すことになった。その間、悠人は帰ってこない。
私に会いたくないんだろう。
インターフォンが鳴った。見るとお義兄さんがいた。
家に招き
「すいません、荷造りしてて散らかってますが」
「あーいや、全然」
そう言うと
「これ」
と、封筒を渡された
えっ!?
「浮気相手から慰謝料もらってきた。そこまでの額じゃないけど」
「えっ!?そんな…」
「佐奈さんにはもらう権利あるでしょう」
「向こうも今回のことで婚約解消になったようだ」
「そうですか」
「…佐奈さんは、なんていうか平気なの?」
「え?」
「淡々としてるし、なんていうか予知してたのかとすら思ってしまう」
「そんなことはないです。でも私から逃げてる時点でもう無理だろうと思ってました。浮気のこともかなり意地悪く仕返しましたし、恐怖の顔かなり見ましたし私のことが怖いんでしょう」
「その時点で佐奈さんはもう悠人とは…て思ってたということ?」
「…わかりません。でも悠人は私をもう見てないんだなっとは思ってましたから」
「ほんとすまない」
お義兄さんが謝る
「いえ、そんな…」
私は封筒を有りがたく受け取った。
「何かあったら遠慮なく頼ってほしい。」
「ありがとうございます」
私には両親がいなく、姉は旦那さんの転勤で海外にいる。頼れる身内がいないのできっと心配してくれてるのかもしれない。
週末、家を出た。
その後3週間ほどウィークリーマンションに居て、勤務近くのアパートを見つけることができた。
悠人は浮気相手と再婚をしたらしい。私が出ていった家で一緒に住んでいる。
どうしてそんなことを知ってるかと言うと、お義兄さんがよく声をかけてくれて飲みに行ったりしている。
この件に関してすぐに連絡したのはお義兄さんだけど、それがなければそこまで連絡先をする関係ではなかった。
けど最近では色々と気にかけれてくれて、本当の兄のような存在になっていた。
「あいつらさ、のうのうと幸せそうに暮らしてるんだよな。軽く復習しない?」
「え?」
復習って…、弟なのに。
「昔はな。仲いい兄弟だったと思う。けど、あの時から俺はアイツが嫌いになった」
「あの時?」
「…ああ。佐奈さんと結婚するだいぶ前に高校生と援助交際してな。それでその子を妊娠させたんだ」
「…え?」
「お互い割りきってたし、それ以降連絡できる関係でなかったから悠人知らなかったんだが…、その女子高生は俺の大学時代の友人の妹だったんだ。その友人と悠人とは俺も入れて飲んだことも数回あって、それで写メで撮った悠人をみた妹が悠人に会いたいと…、そこで妊娠が解ったんだ」
「そ、それでどうなったんですか?」
「悠人は金を出すことでお互い相違したんだし、今更妊娠したとか言われても困ると言い出したんだ。確かに援助交際したその妹もよくない。だが悠人は成人してる。そのくらい解るだろ!」
「じゃあ、その友達の妹さんは」
「既におろすことも出来なくなったので、産む道しかなかった。悠人は俺には関係ないと言い出して…、そしてその妹さんは…自殺をはかったんだ」
「!?」
「幸い早期発見できたから命には…、ただお腹の子は助からなかった。それを知っても俺には関係ない!と言って全く気にもとめてなかった。」
悠人ってそんな人だったの?という疑問をもってしまった。私の前では物静かで優しい旦那だった。だからはじめ浮気をしたのが信じられなかった。
「どういっていいのかわならんが、俺は悠人に無性に腹が立つんだ!もっと人の心を大事にするヤツかと思ってた。だが平気でそんなことして恋人もいて」
「えっ?その時恋人いたんですか?」
「…ああ」
もしかしたらそういうのって何度も経験あるのかもしれない。
悠人ってそんな人だったのか…、と思うと涙が溢れてきた。
「佐奈さん?」
「ごめんなさい。なんだか気持ちが」
一気に涙が溢れてきた。今まで泣きもせずこらえてたのが…、この人のためにと思ったら急に…
「…ごめん」
「いえ、お義兄さんが謝ることは…」
止まらない涙を背中をさすってくれてそれが心地よかった。
「…では、よろしくお願い致します」
「そういえば、成瀬さんは会社ではとても優遇されてるんですね?」
「はっ?えっとなんのことでしょう?」
「SNSで今話題になってるじゃないですか
?」
「…話題ですか?」
「ご存じないんですか?」
「えっと…」
「まぁ、いいです。今後ともよろしくお願いします」
そう言って客先の会議は終わった。
何が話題だ?
俺はその時なんのことかさっぱり解らなかった。
だが、自社に戻ると
「!?」
なんだこれは!!
不倫を待遇する会社としてうちの会社名が出て、目だけはモザイクがかかってるが俺と美菜子の写真だ!それがSNSに出てるのだ。
「成瀬君ちょっと…」
上司に呼ばれ
「これはどういうことかね?」
会社に居づらくなることを恐れ、元嫁の佐奈が浮気をし、哀れな夫ということを会社に言っていた。美菜子の方も婚約者に裏切られたということにし、その後俺達は心を通じあい結婚したという風に話し会社の人もそれを信じ、皆から幸せになってほしいと祝福された。
これで俺も美菜子も会社に居づらくなることはないし、むしろ皆から頑張ってね!と応援されるようになっていた。
それなのに…
「すいません、何のことだかさっぱり解りません。なんでこんなのが」
「君が離婚したとき、大変だったとは聞いていたが大変だったのは奥さんがってことかね?」
「いえ、そんなことは…」
「成瀬君がそう言うと思って申し訳ないが確認させて貰ったよ!奥さんから慰謝料として請求されてるね?成瀬君と矢田君に」
「っ!!」
「どういうことか説明してもらえるかね?」
「そ、それは…」
「悠人と今の嫁は自分達が被害者ヅラしてたことがバレて会社として有名になって、解雇ってのはなかなか出来ないが、地方の倉庫の品だしとかする仕事をしてるらしい。嫁の方は会社を辞めたらしい」
SNSで不倫を待遇する会社!と書かれ、しかも悠人と2人の写真も載せられてた。
「これって、お義兄さんが?」
「まさか!でもまぁ、俺の友達にはマスコミとか色々いるし」
…そういうことか。
「ってことで、そろそろどうですか?」
「え?」
「いくら義理の妹とはいえ、好意がなければここまでしないでしょう」
「お義兄さん?」
「俺は弟とは縁切ったし、まぁ色々考えるところはあるかもだけど、俺は佐奈さんと幸せになりたいからさ」
「お義兄さん、確か恋人いませんでした?」
昔紹介された気が
「昔はいたかもだけど、今はいません!佐奈さんのこと前から気になってたから」
「えっ!!?」
うそでしょ!?
「小さいけど社長夫人にならない?」
設計事務所の会社を経営してるのは知ってたけど…
「ほ、本気ですか?」
「前向きに検討をお願いします!」
と言って頭を下げてるのをみて笑ってしまった。
少し考えて
「今は解りません。でも私にとってお義兄さんは大事な方です。だからこれから時間をかけてでもいいですか?」
そう言うとお義兄さんは笑顔になった。
いつの間にかお義兄さんは、特別な存在になってたのは確か。でもそれが恋愛か身内としてなのかはまだわからない。でも時間をかけてお義兄さんをしっかりと見ていこう。
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