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凄く照れ臭くて、言いにくかったと思うのに、それでも言ってくれたことが嬉しくて……。
そのことを少しでも伝えたくて。
「凄くくすぐったいけど、お世辞でも言ってくれて嬉しい。ありがとう」
海翔のあったかい胸にギュってしがみついたままで伝えれば、すっごい勢いで、私の肩を両手で掴んで自分の身体から少し離した海翔が、 私の瞳を真っ直ぐ射抜くようにして覗き込んできたと思ったら、
「はぁ!?
照れくさいの我慢して、せっかく言ったっていうのに……。お世辞ってなんだよ?
一言、『ありがとう』って言えば良いだろ?」
ムスッて表情を浮かべて、怒った口調で言ってきた。
「え? だって、ドレスはお姉さんの旦那さんのデザインだから凄く素敵だし。 海翔は王子様みたいでカッコイイけど、私は普通だもん」
それでも、気恥ずかしさも相まって、素直に『ありがとう』なんて言えない私の話しを聞いてた海翔は、益々不機嫌そうに顔を歪ませて、
「そんなこと言ってっと、今すぐ脱がしちまうぞ?」
今度は意地悪な口調で言ってきたと思えば、 あっという間に、身体を横抱きに抱き抱えられてしまったのだった。
海翔に軽々と横抱きにされ、スタスタと歩き出した海翔の首にしがみついていると、部屋の中央に置かれたふかふかのベッドの上へと降ろされた。
「キャッ」
って声をあげた時には、既に海翔によって組み敷かれていて、ベッドに両手をついた海翔の腕に逃げ場を奪われていた。
海翔の顔は、私の目の前まで迫っていて、互いの鼻先も微かに触れ合う程の距離。
「俺にとって、綺麗なのも、愛してるのも、芽依が世界で一番だってこと、今から教えてやる。 逃げるなら今しかねぇぞ?」
強引な態度と口調とは裏腹に、私を見下ろしている瞳はとっても優しいもので、
「私も海翔のこと世界で一番愛してるもん。 どんな意地悪されても、恥ずかしいことされても逃げたりしないもん」
思わず余計なことまで口走ってしまった私の言葉を聞いた海翔は、意地悪な笑みを浮かべると、
「俺、そこまで言ってねぇけど……。 王子は、姫のリクエストには応えねぇとな?」
なんて、楽しそうに言いながら、真っ赤になってる私の唇を優しく啄んできた。
そのことを少しでも伝えたくて。
「凄くくすぐったいけど、お世辞でも言ってくれて嬉しい。ありがとう」
海翔のあったかい胸にギュってしがみついたままで伝えれば、すっごい勢いで、私の肩を両手で掴んで自分の身体から少し離した海翔が、 私の瞳を真っ直ぐ射抜くようにして覗き込んできたと思ったら、
「はぁ!?
照れくさいの我慢して、せっかく言ったっていうのに……。お世辞ってなんだよ?
一言、『ありがとう』って言えば良いだろ?」
ムスッて表情を浮かべて、怒った口調で言ってきた。
「え? だって、ドレスはお姉さんの旦那さんのデザインだから凄く素敵だし。 海翔は王子様みたいでカッコイイけど、私は普通だもん」
それでも、気恥ずかしさも相まって、素直に『ありがとう』なんて言えない私の話しを聞いてた海翔は、益々不機嫌そうに顔を歪ませて、
「そんなこと言ってっと、今すぐ脱がしちまうぞ?」
今度は意地悪な口調で言ってきたと思えば、 あっという間に、身体を横抱きに抱き抱えられてしまったのだった。
海翔に軽々と横抱きにされ、スタスタと歩き出した海翔の首にしがみついていると、部屋の中央に置かれたふかふかのベッドの上へと降ろされた。
「キャッ」
って声をあげた時には、既に海翔によって組み敷かれていて、ベッドに両手をついた海翔の腕に逃げ場を奪われていた。
海翔の顔は、私の目の前まで迫っていて、互いの鼻先も微かに触れ合う程の距離。
「俺にとって、綺麗なのも、愛してるのも、芽依が世界で一番だってこと、今から教えてやる。 逃げるなら今しかねぇぞ?」
強引な態度と口調とは裏腹に、私を見下ろしている瞳はとっても優しいもので、
「私も海翔のこと世界で一番愛してるもん。 どんな意地悪されても、恥ずかしいことされても逃げたりしないもん」
思わず余計なことまで口走ってしまった私の言葉を聞いた海翔は、意地悪な笑みを浮かべると、
「俺、そこまで言ってねぇけど……。 王子は、姫のリクエストには応えねぇとな?」
なんて、楽しそうに言いながら、真っ赤になってる私の唇を優しく啄んできた。
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