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誘い
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部屋にいたときは随分暗く感じたのに、外はまだ仄かに明るい。街灯で照らされた通学路には、帰宅途中の生徒がまだちらほらといて、聞こえてくる談笑がよりいっそう僕を惨めにさせた。
これから僕はどうするべきなんだろう。
ミカイルは意外にも追いかけては来なかったし、ほとぼりが冷めるまで学内を散歩するのもいいかもしれない。僕も少し、考える時間が欲しかった。
あてもなく、ぼーっと空を見上げ、ただ足を動かす。
しかしながら、最後に見たミカイルの表情が頭にこびりついて離れず、自然と足取りは重くなっていった。
「あれ……ユハンくん?」
聞き馴染みのある声が聞こえて、視線を下に戻す。
そこにいたのは、ハインツだった。重そうな本を数冊、両手いっぱいに抱えた彼は、見るからに図書室からの帰り道のようである。本の背表紙には、聖女、歴史、といった単語が見受けられた。
「こんなところでユハン君に会えるとは思ってなかったよ! いつもすぐに帰っちゃうから、ビックリした! ……あれ、ミカイル君は近くにいないの?」
嬉しそうに笑みを浮かべたハインツは、悪気など一切ない様子で僕にそう問いかけた。
「……あいつは多分、部屋にいる」
「そうなんだ。一緒にいないなんて珍しいね?」
「……僕達だっていつも一緒にいるわけじゃない。こういう時だってあるさ」
「そっか……それもそうだよね」
なるべくいつも通りを装ったつもりだが、僕の顔色が暗いことに気づいたのかもしれない。ハインツは心配そうにこちらを見つめている。
「……大丈夫? 何かあったの? あ、言いづらいことだったら無理には聞かないけど……、」
「………………」
必要以上に心配をかけたくはなかった。
でも、自分だけで悩みを抱えるのがしんどいのもまた事実だった。
「あのさ……少し聞きたいことがあるんだけど、今時間あるか?」
「うん、ボクは大丈夫だよ! あ、でも良かったらあそこのベンチに座らない? ここで立ちながら話すよりも、ゆっくり話せると思うし」
「たしかに、重そうな本も持ってるし座った方が良さそうだな」
「えへへ、ありがとう!」
ハインツが指さしたベンチに、二人で腰かけて座る。頬を掠める肌寒い風が、夜の訪れをひしひしと感じさせていた。
「今から話すことは、あんまり他の人には言わないでほしいんだけど……」
「もちろんだよ! 誰にも言うつもりはないから、安心して!」
ハインツは眉をきりっと上げ、絶対に言わないとばかりに頭を何度も縦に揺らす。大袈裟すぎだ。
でも、そのおかげか僅かに、僕の心は軽くなっていた。
「はは、ありがとう。……それで、実はさ……」
僕は以前、ジークから聞いたミカイルの話をハインツに伝えた。
ミカイルが、僕をうっとうしいと思っていること。僕がミカイルに引っ付いてワガママを言っているということ。ミカイルに───本当は嫌われてるんじゃないか、ってこと。
ハインツは最後まで真剣に、相槌を何度も打ちながら耳を傾けてくれた。だからきっと、彼ならそれは嘘だと、ジークの出任せにしか過ぎないと言ってくれると思ったんだ。
「……実は、僕もその話を耳にしたことがあるよ」
「────えっ?」
体が思わずピシリと固まる。
しかしそれに気づいたハインツが、否定するように大きく手を横に振った。
「あ、でもジーク様やミカイル君から直接聞いたわけじゃなくて、こういう噂があるっていうのを他の人から聞いただけなんだ」
「噂?」
「うん。ミカイル君が、ユハン君のことをよく皆に話してたっていうのを前にボクが言ったのを覚えてる?」
「たしか、僕がどうしてクラスの皆に嫌われてるのか聞いたときだよな」
「そうそう!それで、ボクが思うになんだけど、その……ミカイル君の話を聞いて、ユハン君のことをよく思わなかった人達が、そういう悪い噂に繋げたんじゃないのかなって思ってるんだ。だってボクが聞いた話の中には、ユハン君が悪いっていうよりも、ミカイル君の優しさが感じられるような、そんな思い出話ばかりだったよ」
ハインツが前のめりに、力説するように言った。
彼は僕に対する悪い噂を知っていたにも関わらず、今まで態度を変えなかったのは、それが真実ではないと信じていたからなんだろう。
でも、残念ながら今の僕にはそれをすんなり受け入れることはできなかった。
「ミカイルの優しさって……、それが、僕を陥れるような話に繋がるものなのか?」
「えっと……例えばその、ユハン君がワガママだって思われたことに関しては、見方を変えればミカイル君が優しすぎるからっていう風にも捉えられると思うんだ。実際、ミカイル君が毎日手紙を送っていたのも、ユハン君をこの学園へ推薦したのも彼の優しさがあってのことだと思うし……」
「…………それもミカイルから聞いたのか?」
「あ、手紙のことは人伝だけど、推薦の件は僕も直接ミカイル君から聞いたよ」
「……そうか」
思いの外、ミカイルは僕のことを周りに言っていたようだ。
ハインツの話も、一理あるとは思う。できることなら、それを信じて、馬鹿なことを言って悪かったと笑い飛ばしたかった。
でも、呼び出されたときのジークの姿を思い出す。あいつは僕のことが憎くて憎くて仕方がない─────そんな、足がすくんでしまいそうなほどの強い憎悪で僕を終始睨み付けていた。だというのに、真実はただの勘違いからくるものだと?
自分の思い込みだけで、ジークや他のクラスメイトは僕を追い出そうと、嫌がらせを繰り返していたというにはあまりにも稚拙で、全く理解ができるものではなかった。
「ユハン君……? 大丈夫?」
「あ、ああ……。悪い、教えてくれてありがとう」
「ううん、……これでユハン君の助けになれたのかは分からないけど、困ったことがあればいつでも頼ってくれていいからね」
そう言ってハインツは安心させるように微笑んだ。これっぽっちも悪感情を含まない、彼の本心に基づいたそれは、今の話が本当のことなのだと信じざるを得なかった。
もちろん嘘だと疑っていたわけではない。が、納得できない気持ちはまだある。
しかし、これ以上聞いても返ってくるのは同じ答えだろう。何か、パズルのピースが一つ欠けているような、ボタンを一つ掛け違えているような、そんな奇妙な違和感がまとわりついて消えなかった。
「あ、そういえば! ユハン君に話したいことがあったんだった!」
突然何かを思い出したのか、目を大きく見開いてハインツが言った。急に大声を出されたことで、僕も驚いて体をびくつかせる。
「あ、ごめんね、急に大きい声出しちゃって」
「いや……大丈夫だ。それより、言いたかったことって何だ?」
「あのね、もう少ししたら中間試験があるでしょ?」
「ああ……、そういえばもうそんな時期か」
中間試験────
一年に二回行われる定期考査の内の一つ。成績に大きく関係するそれは、大半の生徒にとって最も重要視すべき行事だろう。
特に、上位の成績を収め続けていれば、寮の部屋を無償でグレードアップできたり、学費も免除できたりするらしい。僕にとっては、自力で学園へ通うことができるようになる一番の近道でチャンスだった。
「それで、もし良かったらなんだけど、ボクと一緒に勉強会をしない?」
「……勉強会?」
「うん。ユハン君はこれが初めての試験でしょ?だから、いろいろ分からないことも多いと思うんだ。先生によっては出題される問題の傾向とかあるし、勉強会をしてそういう試験対策とかも教えてあげられたらなあと思ったんだけど、どうかな?」
ハインツが伺うようにこちらを見て言った。
「なるほどな。確かに普通に勉強するよりも、傾向と対策を知ってた方が効率はいいよな。……というか、僕にとってはありがたいだけだから、お願いするのはむしろこっちの方だ。ハインツこそ面倒じゃないのか?」
「ボクはやりたくてやってるだけだから! じゃあ、決定でいいのかな?」
「ああ……、よろしく」
「良かった! じゃあさっそく日にちだけ決めちゃおう。こういうのは早い方がいいからね!」
ニコニコと嬉しそうに笑ったハインツはそう言うと、手帳を取り出して来週はどうかなと提案してきた。二つ返事で僕も頷く。
編入してからこれまで、様々な良いことも悪いこともたくさんあった。が、ハインツという得難い友だちができたのは何よりも勝る出来事に違いない。
それを改めて実感することができただけでも、実に価値のある夜だったと僕は空を見上げ思った。
これから僕はどうするべきなんだろう。
ミカイルは意外にも追いかけては来なかったし、ほとぼりが冷めるまで学内を散歩するのもいいかもしれない。僕も少し、考える時間が欲しかった。
あてもなく、ぼーっと空を見上げ、ただ足を動かす。
しかしながら、最後に見たミカイルの表情が頭にこびりついて離れず、自然と足取りは重くなっていった。
「あれ……ユハンくん?」
聞き馴染みのある声が聞こえて、視線を下に戻す。
そこにいたのは、ハインツだった。重そうな本を数冊、両手いっぱいに抱えた彼は、見るからに図書室からの帰り道のようである。本の背表紙には、聖女、歴史、といった単語が見受けられた。
「こんなところでユハン君に会えるとは思ってなかったよ! いつもすぐに帰っちゃうから、ビックリした! ……あれ、ミカイル君は近くにいないの?」
嬉しそうに笑みを浮かべたハインツは、悪気など一切ない様子で僕にそう問いかけた。
「……あいつは多分、部屋にいる」
「そうなんだ。一緒にいないなんて珍しいね?」
「……僕達だっていつも一緒にいるわけじゃない。こういう時だってあるさ」
「そっか……それもそうだよね」
なるべくいつも通りを装ったつもりだが、僕の顔色が暗いことに気づいたのかもしれない。ハインツは心配そうにこちらを見つめている。
「……大丈夫? 何かあったの? あ、言いづらいことだったら無理には聞かないけど……、」
「………………」
必要以上に心配をかけたくはなかった。
でも、自分だけで悩みを抱えるのがしんどいのもまた事実だった。
「あのさ……少し聞きたいことがあるんだけど、今時間あるか?」
「うん、ボクは大丈夫だよ! あ、でも良かったらあそこのベンチに座らない? ここで立ちながら話すよりも、ゆっくり話せると思うし」
「たしかに、重そうな本も持ってるし座った方が良さそうだな」
「えへへ、ありがとう!」
ハインツが指さしたベンチに、二人で腰かけて座る。頬を掠める肌寒い風が、夜の訪れをひしひしと感じさせていた。
「今から話すことは、あんまり他の人には言わないでほしいんだけど……」
「もちろんだよ! 誰にも言うつもりはないから、安心して!」
ハインツは眉をきりっと上げ、絶対に言わないとばかりに頭を何度も縦に揺らす。大袈裟すぎだ。
でも、そのおかげか僅かに、僕の心は軽くなっていた。
「はは、ありがとう。……それで、実はさ……」
僕は以前、ジークから聞いたミカイルの話をハインツに伝えた。
ミカイルが、僕をうっとうしいと思っていること。僕がミカイルに引っ付いてワガママを言っているということ。ミカイルに───本当は嫌われてるんじゃないか、ってこと。
ハインツは最後まで真剣に、相槌を何度も打ちながら耳を傾けてくれた。だからきっと、彼ならそれは嘘だと、ジークの出任せにしか過ぎないと言ってくれると思ったんだ。
「……実は、僕もその話を耳にしたことがあるよ」
「────えっ?」
体が思わずピシリと固まる。
しかしそれに気づいたハインツが、否定するように大きく手を横に振った。
「あ、でもジーク様やミカイル君から直接聞いたわけじゃなくて、こういう噂があるっていうのを他の人から聞いただけなんだ」
「噂?」
「うん。ミカイル君が、ユハン君のことをよく皆に話してたっていうのを前にボクが言ったのを覚えてる?」
「たしか、僕がどうしてクラスの皆に嫌われてるのか聞いたときだよな」
「そうそう!それで、ボクが思うになんだけど、その……ミカイル君の話を聞いて、ユハン君のことをよく思わなかった人達が、そういう悪い噂に繋げたんじゃないのかなって思ってるんだ。だってボクが聞いた話の中には、ユハン君が悪いっていうよりも、ミカイル君の優しさが感じられるような、そんな思い出話ばかりだったよ」
ハインツが前のめりに、力説するように言った。
彼は僕に対する悪い噂を知っていたにも関わらず、今まで態度を変えなかったのは、それが真実ではないと信じていたからなんだろう。
でも、残念ながら今の僕にはそれをすんなり受け入れることはできなかった。
「ミカイルの優しさって……、それが、僕を陥れるような話に繋がるものなのか?」
「えっと……例えばその、ユハン君がワガママだって思われたことに関しては、見方を変えればミカイル君が優しすぎるからっていう風にも捉えられると思うんだ。実際、ミカイル君が毎日手紙を送っていたのも、ユハン君をこの学園へ推薦したのも彼の優しさがあってのことだと思うし……」
「…………それもミカイルから聞いたのか?」
「あ、手紙のことは人伝だけど、推薦の件は僕も直接ミカイル君から聞いたよ」
「……そうか」
思いの外、ミカイルは僕のことを周りに言っていたようだ。
ハインツの話も、一理あるとは思う。できることなら、それを信じて、馬鹿なことを言って悪かったと笑い飛ばしたかった。
でも、呼び出されたときのジークの姿を思い出す。あいつは僕のことが憎くて憎くて仕方がない─────そんな、足がすくんでしまいそうなほどの強い憎悪で僕を終始睨み付けていた。だというのに、真実はただの勘違いからくるものだと?
自分の思い込みだけで、ジークや他のクラスメイトは僕を追い出そうと、嫌がらせを繰り返していたというにはあまりにも稚拙で、全く理解ができるものではなかった。
「ユハン君……? 大丈夫?」
「あ、ああ……。悪い、教えてくれてありがとう」
「ううん、……これでユハン君の助けになれたのかは分からないけど、困ったことがあればいつでも頼ってくれていいからね」
そう言ってハインツは安心させるように微笑んだ。これっぽっちも悪感情を含まない、彼の本心に基づいたそれは、今の話が本当のことなのだと信じざるを得なかった。
もちろん嘘だと疑っていたわけではない。が、納得できない気持ちはまだある。
しかし、これ以上聞いても返ってくるのは同じ答えだろう。何か、パズルのピースが一つ欠けているような、ボタンを一つ掛け違えているような、そんな奇妙な違和感がまとわりついて消えなかった。
「あ、そういえば! ユハン君に話したいことがあったんだった!」
突然何かを思い出したのか、目を大きく見開いてハインツが言った。急に大声を出されたことで、僕も驚いて体をびくつかせる。
「あ、ごめんね、急に大きい声出しちゃって」
「いや……大丈夫だ。それより、言いたかったことって何だ?」
「あのね、もう少ししたら中間試験があるでしょ?」
「ああ……、そういえばもうそんな時期か」
中間試験────
一年に二回行われる定期考査の内の一つ。成績に大きく関係するそれは、大半の生徒にとって最も重要視すべき行事だろう。
特に、上位の成績を収め続けていれば、寮の部屋を無償でグレードアップできたり、学費も免除できたりするらしい。僕にとっては、自力で学園へ通うことができるようになる一番の近道でチャンスだった。
「それで、もし良かったらなんだけど、ボクと一緒に勉強会をしない?」
「……勉強会?」
「うん。ユハン君はこれが初めての試験でしょ?だから、いろいろ分からないことも多いと思うんだ。先生によっては出題される問題の傾向とかあるし、勉強会をしてそういう試験対策とかも教えてあげられたらなあと思ったんだけど、どうかな?」
ハインツが伺うようにこちらを見て言った。
「なるほどな。確かに普通に勉強するよりも、傾向と対策を知ってた方が効率はいいよな。……というか、僕にとってはありがたいだけだから、お願いするのはむしろこっちの方だ。ハインツこそ面倒じゃないのか?」
「ボクはやりたくてやってるだけだから! じゃあ、決定でいいのかな?」
「ああ……、よろしく」
「良かった! じゃあさっそく日にちだけ決めちゃおう。こういうのは早い方がいいからね!」
ニコニコと嬉しそうに笑ったハインツはそう言うと、手帳を取り出して来週はどうかなと提案してきた。二つ返事で僕も頷く。
編入してからこれまで、様々な良いことも悪いこともたくさんあった。が、ハインツという得難い友だちができたのは何よりも勝る出来事に違いない。
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