【完結】執着系幼馴染みが、大好きな彼を手に入れるために叶えたい6つの願い事。

髙槻 壬黎

文字の大きさ
58 / 58
番外編

初めての②※

しおりを挟む
 どれくらいそうしていたのだろうか。
 指は既に三本にまで増えて、僕はあれからまた数回ほど果ててしまっていた。

 ミカイルはぐったりとした僕を見ると、心配そうな眼差しを向けてくる。

「ユハ、大丈夫?……ごめんね、ユハがそんなに感じてくれるとは思わなくて……」
「う、うるさいっ! もう、いいから……早く、それいれてくれ……」
「……いいの?」
「いいも悪いも、ミカは引かないだろ!……それに、そんな……ミカもそのままじゃ辛いだろうし……」

 いまだズボンの中で張り上げたままのそれは、一度も取り出されることなく、そこにある。僕も男だから分かるが、ずっとそれを我慢しているのはさぞかし辛いことだろう。
 僕だけでなく、ミカイルにも気持ち良くなってほしかった。そもそも、これはミカイルへの誕生日プレゼントなのだ。ここでくたばっている場合などではなかった。

「ほら……もう入るんじゃないのか……?」
「うん……。ねえ、ユハ。ほんとに……ほんとに良いんだよね?」

 緊張した面持ちのミカイルが震える声で、そう呟く。

「だから……いいって言ってるだろ……」
「…………分かった」

 僕が了承すれば、ミカイルはゆっくりと自分のものを取り出した。
 大きい。想像よりもずっと大きくて太いそれは、自然と僕の腰を引かせるのに十分だった。
 しかし、ミカイルはそんなもの関係ない様子で、僕の両足を持ち上げる。
 だけど……

 ────なんて……なんて恥ずかしい格好をさせるんだ!?

 両足を大きく広げられ、全部が丸見えになっている姿に、僕は慌てて起き上がろうとした。でもそれよりも早く、ミカイルがその大きくて太いそれをナカへ押し込んで来る方が早かった。

「ぁ……! ま゙、っ……て……!」

 ズブリ。ズブリ。
 ミカイルは眉間にシワを寄せながら、それを入れ込む。もう僕も、姿勢がどうこう言っている場合などではなかった。

「は、あっ……きつっ……」
「あ゙、あっ、ぅ、……はっ、……」
「もう……ちょ、っと……」
「ん、ッ……あ、……ミ、カ……ぁ、」

 圧迫感が物凄い。痛くて痛くて仕方ないはずなのに、どこか気持ちがいい。ミカイルの熱が、僕にまで浸透してきて、一つになったような気分だった。

「ユハ……力抜いて……」
「いッ、ぁ、むり……だッ!」
「あと、ちょっと…だから……!」
「~ッッ! んッ……ぁ、あ……っ!!」
「はっ……はいっ、た……」

 最後に一押しして挿れられたそれは、僕のお腹にまで届きそうな程の圧迫感で、息をするのも苦しい。
 でも、さらさらとした手に頬を撫でられて、呼吸が少しずつ落ち着いてくる。目の前のミカイルは、うっとりと僕を見つめて、その瞳を爛々と輝かせていた。

「ユハ……全部、入ったよ……。僕のモノ、感じる……?」
「いっ、言われ…なくても……、あっ……わ…かっ、てる…………」
「ああ……どうしよう。やっぱり、夢みたい……。ユハ……ユハ、好き……」

 先端を僕のナカに擦り付けるように、ゆっくりとミカイルの腰が動く。挿入したばかりで遠慮しているのか、それが酷くもどかしい。

「ぁ…ミカ……き、きもち……いい、か……?」
「うん……、嬉しすぎて、どうにかなりそう……。僕、今すごく幸せだよ…」
「よ、かった……。誕生日……、……っん、おめで…とう……、」
「こちらこそ、こんなに嬉しいプレゼント……用意してくれてありがとう。……大好き、ユハ……」
「……っ、ぼ……僕も……ミカのこと、好きだ……」

 熱に浮かされた頭で、僕はそう告げる。調子に乗って、ミカイルにキスを贈った。
 だけどその瞬間、プツリと何かの糸が切れたような音がして。

「あ……、そんなことされたら…我慢、できない……」

 何かを耐えるように呟いたミカイルが、突然、僕に覆い被さってくる。
 頭上には、理性を無くし瞳孔が大きく開かれた瞳。ゾクリと、僕の背筋が震えた。

「ミ、ミカ……?」

 僕の疑問の声は、もはや届いていなかっただろう。
 ミカイルは勢い良く竿を引き抜くと、僕が何かを発する前に、それを思い切りナカへと突き立ててきた。

「ぁ、あ゙ッッ!? …ぅ…はっ、! あ、……あっ、ァ、ア……!」

 肌と肌の叩きつける音が聞こえる。僕は今までにない衝撃で、必死にベッドのシーツを掴むしかない。視界が振動でブレて、チカチカする。
 ミカイルは僕の様子を余すところなく見ながらも、腰の動きを止めることはなかった。

「……好き……はあっ……好き、好き……」
「ぅ、あっ、ア……、は、ッ……ぼっ、ぼく、も……ァ、っ……」
「愛してる……ユハ……ずっと、ずっと僕の傍にいて……」
「ん゙、ッ!……~~ッあ! それッ! や、おかしくッ、なる……!! ひ、ッ……あ゙っ、」

 もう何度も達しているのに、僕のソレはまだまだ元気らしい。ミカイルが奥を突き立てるのと一緒に、先端を擦られ、ビュッと透明なものが飛び出てきていた。強すぎる快感が僕の腰を震わせる。
 だけどミカイルは、僕が達していようと、腰の動きを止めることはなかった。

 ────だっ、駄目だ! そんなにっ、僕もうイけないのに……!

 
「ミカ……ッ、ま゙ッ、て……~ッッ!! イッた! イッたからッ! ま……ッ、ア゙!」

 僕は必死に声を上げた。
 でもミカイルは、何度も何度も、僕のイイところに突き立てては、その様子をじっと見開いた目で見ている。まるで、その瞳に焼き付けるかのように。甘い言葉を、ただひたすら囁きながら。

「すき……すき、あいしてる……ユハ……」
「ァ、っあ、は、ッ、……あ、んッ、」
「ぼくの……ぼくだけの、ユハ……。っ、……だいすき……」
「ん、っふ……ァ、ミ、ミカ……ッ、! あっ! ぅ、またッ、イ、イッちゃ……う、ん゙ッ!」
「っ、ん……一緒、に……イこ……」

 徐々に速くなるスピード。ミカイルの表情も、段々と余裕がなくなってきている。
 僕ももう、何度目になるか分からない絶頂に、ぎゅっと目を瞑った。

 そして────

「~~~ッッぁ!!!」
「っっ、!」

 ナカに熱くて、ドロリとしたものが出ているのが分かった。僕は竿を触ってもないのに、突かれた快感だけで達してしまった。
 しかし、それにも気づかずミカイルは吐き出した液体を、最奥へしっかりと注ぎ込む。男同士で、無駄な行為と分かっていながらも、ぎゅうっと、自分の存在を覚えさせるかのように。

「……っ、は……あッ!」

 しばらくして、ズルリとソレは引き抜かれた。大きなモノを咥えていたそこから、吐き出された汁が出ていく。

 ────や、やっと終わったのか……? 

 僕はもう、かなり疲れ果てていた。それこそ足だってガクガクで、明日は立っていられないかもしれない。
 だと、いうのに……、

「……かわいい…、ユハ……」
「ん、……ふっ……」

 熱に浮かされたミカイルが、僕へキスをする。下腹部に当たる、棒のようなそれが、まだまだ足りていないことを表していた。
 でも、これ以上は絶対に僕も無理だ。今日はもう何回出したか分からない。だから、なんとかして、這って逃げようとしたのに……、

「どこいくの……」
「っ……ちょっと、待って……。一回…休憩させ……、っ、! ああ……ッ!?」

 我慢できなかったミカイルによって、容赦なく挿入される。彼の瞳は完全に据わっていた。

「ユハ……愛してるよ。僕と……ずっとずーっと一緒にいてね」

 夜はまだまだ長い。

 僕にはもう、揺さぶられるしか選択肢はないのだと。快感に、全身を飲み込まれるしかないのだと。
 そう理解しながら、うっそりと微笑むミカイルを視界に捉え続けていたのだった。
しおりを挟む
感想 10

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(10件)

昆布味のぽんず

読み応えがあって、めちゃくちゃ面白かったです!
ミカエルの執着心が半端なくて大好きなヤンデレ具合でした。ユハンも強気で自分の芯があるタイプの受けだったので、個人的には白飯三杯はいける組み合わせでした。
個人的にはアルト先輩が推しだったので、先輩のことを思うと胸が苦しくなりますが、いつか先輩ルートも見てみたいです。
夜中からイッキ読みして今日は寝不足でしたが、悔いはありません……!
自作も楽しみにしています!

2025.10.26 髙槻 壬黎

昆布味のぽんず様

お返事するのが遅くなりましたが、感想ありがとうございます!
最後まで読んでいただけてとても嬉しいです😆

アルトルートですか……!
私も見てみたい気持ちはありますが、その場合はミカイルをどうにかしなければならないので、難しいかもしれません……。
ただ気分が向けば、番外編として書くことはあるかも……?

他のお話はこれからもいろいろ投稿していく予定なので、よろしければまた読みに来てくださるととても嬉しいです!😍

解除
ま
2025.05.25
ネタバレ含む
2025.05.26 髙槻 壬黎

ま様

感想ありがとうございます!

執着攻めいいですよね~!私も大好きなので、これでもかってくらい詰め込んでしまいました……!

本当は二人が恋人になるまでの過程をちゃんと書けたらよかったのですが、本編はここまでと最初から決めておりまして、最後は匂わせる程度となっています。気が向けば、二人が心を通わせていく様子もまた書きたいですね~😊

アルト先輩とのエピソードについても、番外編として何か書こうか迷ったことはあるのですが、完結したことで満足してしまいました……笑
ですが、先輩のことも気に入っていただけて嬉しいです♪


最後まで読んでくださりありがとうございました!

解除
ひつじさん
2025.05.23 ひつじさん
ネタバレ含む
2025.05.26 髙槻 壬黎

ひつじさん様

感想ありがとうございます!

ミカイルに関しては、かなり好みの分かれる攻めであることは重々承知しておりました。その上で、もう少しミカイルの成長した姿とか、ユハンの惹かれていく過程を本編に入れられたら良かったのですが、そこは私の怠慢です……。

ただ、ユハンが殺されかけたのは、決してミカイルの本意ではありません。あの事件はミカイルの想いが暴走してしまったからであり、その原因の一つとして、ユハンがずっと気持ちに気づかないよう見て見ぬフリをしていたというのがあります。ですので、ユハンの中では、許さないという選択肢は出てきませんでした。でも客観的に見れば、確かにミカイルが悪いとは思いますよね……😅

いろいろと反省すべきところはありますが、貴重なご意見として、しっかり受けとめさせていただきます。
読んでくださりありがとうございました。

解除

あなたにおすすめの小説

【完結】婚約破棄したのに幼馴染の執着がちょっと尋常じゃなかった。

天城
BL
子供の頃、天使のように可愛かった第三王子のハロルド。しかし今は令嬢達に熱い視線を向けられる美青年に成長していた。 成績優秀、眉目秀麗、騎士団の演習では負けなしの完璧な王子の姿が今のハロルドの現実だった。 まだ少女のように可愛かったころに求婚され、婚約した幼馴染のギルバートに申し訳なくなったハロルドは、婚約破棄を決意する。 黒髪黒目の無口な幼馴染(攻め)×金髪青瞳美形第三王子(受け)。前後編の2話完結。番外編を不定期更新中。

ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学で逃げ出して後悔したのに、大人になって再会するなんて!?

灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。 オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。 ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー 獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。 そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。 だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。 話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。 そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。 みたいな、大学篇と、その後の社会人編。 BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!! ※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました! ※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました! 旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」

元執着ヤンデレ夫だったので警戒しています。

くまだった
BL
 新入生の歓迎会で壇上に立つアーサー アグレンを見た時に、記憶がざっと戻った。  金髪金目のこの才色兼備の男はおれの元執着ヤンデレ夫だ。絶対この男とは関わらない!とおれは決めた。 貴族金髪金目 元執着ヤンデレ夫 先輩攻め→→→茶髪黒目童顔平凡受け ムーンさんで先行投稿してます。 感想頂けたら嬉しいです!

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

稀代の英雄に求婚された少年が、嫌われたくなくて逃げ出すけどすぐ捕まる話

こぶじ
BL
聡明な魔女だった祖母を亡くした後も、孤独な少年ハバトはひとり森の中で慎ましく暮らしていた。ある日、魔女を探し訪ねてきた美貌の青年セブの治療を、祖母に代わってハバトが引き受ける。優しさにあふれたセブにハバトは次第に心惹かれていくが、ハバトは“自分が男”だということをいつまでもセブに言えないままでいた。このままでも、セブのそばにいられるならばそれでいいと思っていたからだ。しかし、功を立て英雄と呼ばれるようになったセブに求婚され、ハバトは喜びからついその求婚を受け入れてしまう。冷静になったハバトは絶望した。 “きっと、求婚した相手が醜い男だとわかれば、自分はセブに酷く嫌われてしまうだろう” そう考えた臆病で世間知らずなハバトは、愛おしくて堪らない英雄から逃げることを決めた。 【堅物な美貌の英雄セブ×不憫で世間知らずな少年ハバト】 ※セブは普段堅物で実直攻めですが、本質は執着ヤンデレ攻めです。 ※受け攻め共に、徹頭徹尾一途です。 ※主要人物が死ぬことはありませんが、流血表現があります。 ※本番行為までは至りませんが、受けがモブに襲われる表現があります。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた

やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。 俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。 独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。 好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け ムーンライトノベルズにも掲載しています。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する幼少中高大院までの一貫校だ。しかし学校の規模に見合わず生徒数は一学年300人程の少人数の学院で、他とは少し違う校風の学院でもある。 そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。