侯爵令嬢アリスティアの愛する人

わらびもち

文字の大きさ
27 / 54

甘い時間(R18要素有り)

しおりを挟む
「シグルド様……愛しております……」

「アリスティア、余も同じ気持ちだ……其方を誰よりも愛している……」

 情事がひと段落し、ベットの上で抱き合いながらキスを繰り返すといういわゆる『イチャイチャ行為』を楽しんでおります。
 
 これ、ものすっごく幸せですわ……。
 
 なんですのこの体だけでなく心まで満たされるこの感覚、これぞ愛し合うということなのですね。
 愛は人を幸せにすると言いますが、まさにその通りですわ。

「時にアリスティア、護衛より報告があったのだが、式の最中にオレガノ伯爵が其方に無体を働こうとしたそうだな?」

 え? ラウロ様が無体……?
 
 ああ、そういえば予定にない『誓いの口付け』をしようと無理矢理私を引き寄せようとなさいましたね?
 陛下と愛し合うことで頭が満たされて今の今まで忘れておりましたわ。

「ええ、そういえばそんなこともありましたわね……あっ、ああん……」

 話しながら胸を揉まないでください陛下! 気持ちよくて喋れないではありませんか!

「あの子息は夜会であれだけ説明をされたというのにまだ自分の立場というものを理解しておらぬようだな。オレガノ伯爵も難儀なものだ」

「そうですわね……あんっ、はぁ……」

 揉むだけでなく先端をクリクリと摘まみ始めました。
 もう、陛下ったらいやらしいんですから……好き。

「まあ、もう会うことはないから心配せずともよい。オレガノ伯爵もしっかり監視すると申しておるしな」
 
「そうですわね。会ったとしましても夜会くらいでしょうか……あっ、あん……」

 揉んで摘まむだけじゃ飽き足らず、陛下は私の胸の先端に舌を這わせました。
 
 ん……そんなペロペロ舐めるなんて……ああん……。

「いや、社交で会うことはもうないだろう。あれは書類上アリスティアの夫であるからこそ貴族として生きることができるが、社交はさせぬと伯爵が申しておった。奇天烈な言動が多いから社交場に出したくないと」

「まあ……そうなんですの……はあぁんっ……」

 ああ、陛下、そんなに吸い付いたらだめぇ……。

「ではラウロ様は社交場に出ないまま伯爵家でひっそりと生活していくのでしょうか?」

「だろうな。すでに別邸に恋人と住んでいると聞くし、多分そのままそこで暮らしていくのだろうよ」

 ふむ、仕事もしないで恋人と暮らしていけるのですからラウロ様にとっては幸せなことかもしれませんね。
 私も陛下と共に暮らせて幸せですし、お互いに幸せならば何も問題有りませんね!

「あん、シグルド様ダメですわ……」

 陛下は胸に吸い付いたまま私の両脇を抱え、膝の上に乗せます。
 秘所に固い先端が当たり、そのまま押し進めるように私の中に入ってきました。

「ふう……アリスティアの中は何度でも挿れたくなってしまうほど悦い。今一度付き合ってくれ」

「あんっ! もう……いやらしいんですから……! ですが晩餐会のために着替えをせねばなりません……ああっ、はぁんっ!」

 私が王宮入りをするにあたって、陛下と妃殿下、それと私の両親と共に祝いを兼ねた晩餐会が本日行われると聞きました。一旦着替えに戻った両親も夜には王宮へ訪れるはずです。

「ああ、晩餐会は明日だ。今夜は何の予定もないから心配せずともよい」

「えっ!? 明日? ですが事前に私の王宮入りの日に行われると聞いたのですが?」

 私が驚いてそう聞きますと、陛下は罰が悪そうに視線を逸らしました。

「本来ならばアリスティアの王宮入りは結婚式の翌日、つまりは明日になるはずだった。だが余は一日でも早くアリスティアが欲しくてな、侯爵に無理言って式が終わると同時に王宮に入るよう頼んでしまった。なので晩餐会は予定通り明日になる。今夜は二人きりでずっと過ごそうか」

 まああ! 陛下ったらそんなに私が欲しかったのですね?
 
 もう! もう! そんなこと言われたら益々好きになってしまいます!
 
 好きという気持ちが天井知らずですわ!!

「シグルド様……嬉しい……!!」

「んん!? あ、アリスティア……?」

 あまりに嬉しくて陛下を押し倒してしまいましたわ。
 
 ですが、この御方を押し倒せる権利は私にのみあるのですからよろしいですわよね?

「シグルド様……好き、愛しております……。んんっ、あん……」

「くっ……余の上で腰を振り、子種を搾り取ろうとするとはなんて淫らな娘なのか……!」

「んん……だって、大好きなのですもの……。大好きな方を気持ち良くしたいのは、男も女も同じですわ……!」

「なんと可愛いのか……! まことに余好みのいやらしい妻よ!」

「はい、私は貴方様の妻です……! ああんっ、イイッ、気持ちいい……」
 
 閨教育で習った女性主導の体位である“騎乗位”。実際にやってみると色々すごいですわ。
 
 正常位よりも陛下の雄が奥まで届いてもう……。

「これは絶景だな……! 余とアリスティアが繋がっている部分が丸見えで、おまけに豊かな乳房がいやらしく揺れておる。いい、実によいぞ……」

「あんっ、そんな卑猥なこと言っては恥ずかしいです!」

「恥じらう姿も美しいな……。ああ、もう我慢ならん……!」

「ああんっ! やだっ、それだめ……はああぁんっ!!」

 陛下の手が私の腰を掴み、下から激しく突き上げてきます。
 自分で動くよりも強烈な刺激に思わず背をのけ反らせました。

「あっ、すごいっ……ああっ、やんっ、はぁ、ん……!」

「くっ……なんていやらしい眺めだ! アリスティア、もう出るっ……うっ……」

「ああんっ! 出してっ! 私も、もう……ああああぁんっ!!」

 もう3度目の射精にも関わらず、陛下は大量の子種を私の中に噴射しました。
 ああ、熱くてすごい……。

「シグルド様……こんなに愛していただけてアリスティアは幸せにございます」

「可愛いことを……。其方は余の唯一だ、生涯をかけて愛しぬくと誓おう……」

 繋がったまま愛の言葉を交わし、見つめ合い口付け合う。

 ああ、幸せでたまりません。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

愛しい人、あなたは王女様と幸せになってください

無憂
恋愛
クロエの婚約者は銀の髪の美貌の騎士リュシアン。彼はレティシア王女とは幼馴染で、今は護衛騎士だ。二人は愛し合い、クロエは二人を引き裂くお邪魔虫だと噂されている。王女のそばを離れないリュシアンとは、ここ数年、ろくな会話もない。愛されない日々に疲れたクロエは、婚約を破棄することを決意し、リュシアンに通告したのだが――

大人になったオフェーリア。

ぽんぽこ狸
恋愛
 婚約者のジラルドのそばには王女であるベアトリーチェがおり、彼女は慈愛に満ちた表情で下腹部を撫でている。  生まれてくる子供の為にも婚約解消をとオフェーリアは言われるが、納得がいかない。  けれどもそれどころではないだろう、こうなってしまった以上は、婚約解消はやむなしだ。  それ以上に重要なことは、ジラルドの実家であるレピード公爵家とオフェーリアの実家はたくさんの共同事業を行っていて、今それがおじゃんになれば、オフェーリアには補えないほどの損失を生むことになる。  その点についてすぐに確認すると、そういう所がジラルドに見離される原因になったのだとベアトリーチェは怒鳴りだしてオフェーリアに掴みかかってきた。 その尋常では無い様子に泣き寝入りすることになったオフェーリアだったが、父と母が設定したお見合いで彼女の騎士をしていたヴァレントと出会い、とある復讐の方法を思いついたのだった。

元婚約者が愛おしい

碧井 汐桜香
恋愛
いつも笑顔で支えてくれた婚約者アマリルがいるのに、相談もなく海外留学を決めたフラン王子。 留学先の隣国で、平民リーシャに惹かれていく。 フラン王子の親友であり、大国の王子であるステファン王子が止めるも、アマリルを捨て、リーシャと婚約する。 リーシャの本性や様々な者の策略を知ったフラン王子。アマリルのことを思い出して後悔するが、もう遅かったのだった。 フラン王子目線の物語です。

お飾り王妃だって幸せを望んでも構わないでしょう?

基本二度寝
恋愛
王太子だったベアディスは結婚し即位した。 彼の妻となった王妃サリーシアは今日もため息を吐いている。 仕事は有能でも、ベアディスとサリーシアは性格が合わないのだ。 王は今日も愛妾のもとへ通う。 妃はそれは構わないと思っている。 元々学園時代に、今の愛妾である男爵令嬢リリネーゼと結ばれたいがために王はサリーシアに婚約破棄を突きつけた。 しかし、実際サリーシアが居なくなれば教育もままなっていないリリネーゼが彼女同様の公務が行えるはずもなく。 廃嫡を回避するために、ベアディスは恥知らずにもサリーシアにお飾り妃となれと命じた。 王家の臣下にしかなかった公爵家がそれを拒むこともできず、サリーシアはお飾り王妃となった。 しかし、彼女は自身が幸せになる事を諦めたわけではない。 虎視眈々と、離縁を計画していたのであった。 ※初っ端から乳弄られてます

【完結】好きでもない私とは婚約解消してください

里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。 そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。 婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。

だから、どうか、幸せに

基本二度寝
恋愛
話し合いもない。 王太子の一方的な発言で終わった。 「婚約を解消する」 王城の王太子の私室に呼びつけ、婚約者のエルセンシアに告げた。 彼女が成人する一年後に、婚姻は予定されていた。 王太子が彼女を見初めて十二年。 妃教育の為に親元から離されて十二年。 エルセンシアは、王家の鎖から解放される。 「かしこまりました」 反論はなかった。 何故かという質問もない。 いつも通り、命を持たぬ人形のような空っぽの瞳で王太子を見つめ、その言葉に従うだけ。 彼女が此処に連れて来られてからずっと同じ目をしていた。 それを不気味に思う侍従達は少なくない。 彼女が家族に会うときだけは人形から人へ息を吹き返す。 家族らだけに見せる花が咲きほころぶような笑顔に恋したのに、その笑顔を向けられたことは、十二年間一度もなかった。 王太子は好かれていない。 それはもう痛いほどわかっていたのに、言葉通り婚約解消を受け入れて部屋を出ていくエルセンシアに、王太子は傷付いた。 振り返り、「やはり嫌です」と泣いて縋ってくるエルセンシアを想像している内に、扉の閉じる音がした。 想像のようにはいかない。 王太子は部屋にいた側近らに退出を命じた。 今は一人で失恋の痛みを抱えていたい。

皇太子夫妻の歪んだ結婚 

夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。 その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。 本編完結してます。 番外編を更新中です。

私があなたを好きだったころ

豆狸
恋愛
「……エヴァンジェリン。僕には好きな女性がいる。初恋の人なんだ。学園の三年間だけでいいから、聖花祭は彼女と過ごさせてくれ」 ※1/10タグの『婚約解消』を『婚約→白紙撤回』に訂正しました。

処理中です...