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魏編4 後半世代編
許允3 結納の日
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許允婦,是阮衛尉女,德如妹,奇醜;交禮竟,允無復入理,家人深以為憂。會允有客至,婦令婢視之,還答曰:「是桓郎。」桓郎者,桓範也。婦云:「無憂,桓必勸入。」桓果語許云:「阮家既嫁醜女與卿,故當有意,卿宜察之。」許便回入內。既見婦,即欲出。婦料其此出,無復入理,便捉裾停之。許因謂曰:「婦有四德,卿有其幾?」婦曰:「新婦所乏唯容爾。然士有百行,君有幾?」許云:「皆備。」婦曰:「夫百行以德為首,君好色不好德,何謂皆備?」允有慚色,遂相敬重。(賢媛6)
|許允の妻は知の巨人、
阮共《げんきょう》の娘にして阮侃の妹だが、
とにかく醜い!
なので婚礼の儀が一通り終わっても、
許允さん、オセッセセする気になれない。
これじゃ後継ぎができない、
家の人たちがみんな心配する。
そこに一人の客が来た。
許允の奥さん、側女をやって
様子を見に行かせる。
「お見えになったのは桓氏です」
桓氏とは、桓範のことだ。
これを聞くと、夫人が言う。
「なるほど、なら心配はありませんね。
桓氏なら、我が夫を説得するでしょう」
許允と桓範が会うと、夫人の予想通り、
桓範は説くのだった。
「許允、きみな、あの阮家が、
わざわざ嫁に出すような人だぞ?
醜さを上回る何かがあるに決まってる。
きみの仕事は、その何かを見出すことだ」
言われて許允、渋々夫人のもとへ向かう。
一目見た。
やっぱ無理だ、引き返そうとする。
ここを逃したら、多分もうだめだろう。
そう判断した夫人、許允の袖を掴む。
すると許允、夫人に問いかける。
「夫人たるものには四つの徳が求められる。
貞節、物言い、淑やかさ、機織りの技だ。
其方には、そのうち幾つがある?」
「淑やかさのみがございません。
しかしお前さま、ならばお教えください。
士人は百の行を修めよ、と申します。
お前さまは、その内の幾つを
お備えですか?」
「ふざけたことを申すな。皆備えておる」
「それは異なこと。
百行は徳をその筆頭となしております。
お前さまは私の外容にのみ関心を向け、
徳については見向きなさいませんでした。
斯様な振る舞いのお方が、
いったいどうして皆備えておられる、
と仰るのでしょうか?」
この言葉に許允、返す言葉がない。
以降、夫人を尊重するのだった。
○
阮共・阮侃
魏代の文人にして医師の家系。要するに、めっちゃ頭がいい。なにせ建安七子の阮瑀、竹林七賢の阮籍の親戚である。
桓範
許允と仲良しという事は、やっぱりこの人も司馬氏アンチ。曹爽処刑に伴い、この人も殺された。ただこのひとは曹爽に対し割と諫言をする立場として書かれている。
ちょっと許允の奥さん賢妻過ぎやろ……つーかよくこんな露骨にヘイトをキメる旦那に食い下がったな。現代だったら速攻訴訟もんですよ。まぁ現代じゃないけど。
|許允の妻は知の巨人、
阮共《げんきょう》の娘にして阮侃の妹だが、
とにかく醜い!
なので婚礼の儀が一通り終わっても、
許允さん、オセッセセする気になれない。
これじゃ後継ぎができない、
家の人たちがみんな心配する。
そこに一人の客が来た。
許允の奥さん、側女をやって
様子を見に行かせる。
「お見えになったのは桓氏です」
桓氏とは、桓範のことだ。
これを聞くと、夫人が言う。
「なるほど、なら心配はありませんね。
桓氏なら、我が夫を説得するでしょう」
許允と桓範が会うと、夫人の予想通り、
桓範は説くのだった。
「許允、きみな、あの阮家が、
わざわざ嫁に出すような人だぞ?
醜さを上回る何かがあるに決まってる。
きみの仕事は、その何かを見出すことだ」
言われて許允、渋々夫人のもとへ向かう。
一目見た。
やっぱ無理だ、引き返そうとする。
ここを逃したら、多分もうだめだろう。
そう判断した夫人、許允の袖を掴む。
すると許允、夫人に問いかける。
「夫人たるものには四つの徳が求められる。
貞節、物言い、淑やかさ、機織りの技だ。
其方には、そのうち幾つがある?」
「淑やかさのみがございません。
しかしお前さま、ならばお教えください。
士人は百の行を修めよ、と申します。
お前さまは、その内の幾つを
お備えですか?」
「ふざけたことを申すな。皆備えておる」
「それは異なこと。
百行は徳をその筆頭となしております。
お前さまは私の外容にのみ関心を向け、
徳については見向きなさいませんでした。
斯様な振る舞いのお方が、
いったいどうして皆備えておられる、
と仰るのでしょうか?」
この言葉に許允、返す言葉がない。
以降、夫人を尊重するのだった。
○
阮共・阮侃
魏代の文人にして医師の家系。要するに、めっちゃ頭がいい。なにせ建安七子の阮瑀、竹林七賢の阮籍の親戚である。
桓範
許允と仲良しという事は、やっぱりこの人も司馬氏アンチ。曹爽処刑に伴い、この人も殺された。ただこのひとは曹爽に対し割と諫言をする立場として書かれている。
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