三國志 on 世説新語

ヘツポツ斎

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晋編3 天下統一、そして

恵帝1  皇太子の成長は

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和嶠為武帝所親重,語嶠曰:「東宮頃似更成進,卿試往看。」還問「何如?」答云:「皇太子聖質如初。」(方正9)


和嶠わきょうと武帝さま、かなり仲良し。

ところで武帝さま最大の悩み事といえば、
皇太子、司馬衷しばちゅうの凡愚っぷり。

こいつ本当に大丈夫なのかって、
武帝さま自らテストしたこともあった。
そんな武帝さま、和嶠にある日、言う。

「そろそろ、衷もマシになってきた
 ……んじゃないかな。どうだろう。
 確認してきてはもらえんか?」

なにせ、アレですよ。
司馬衷を皇太子に指名したのは、
他ならぬ武帝さまです。
てことは、司馬衷が皇太子の器じゃない、
と認めるのは、武帝さまの見識が
疑われちまうことにもなり。

そんな確認、ホイホイ変なヤツに
任せらんない訳です。

なので和嶠、司馬衷の様子を確認。
帰ってくる。

「ど、どうだった?」

「だめです」


 ○


司馬衷
 司馬炎しばえんの息子。どうしようもない暗愚な人であったが、この人の子(司馬遹しばいつ)が聡明であったため、つなぎとして皇帝にしておこう、という事になった。軽いな、帝位。しかし朝廷内のいざこざによって司馬遹は殺され、あれっそしたらなんでこの人皇帝になってんの? 状態になる。宙ぶらりんな皇統に付け入る隙ができ、楽しい楽しい八王の乱が勃発するわけである。八王の乱中、彼は都合のいい旗頭として振り回されっぱなしであったが、さて、それにどこまでストレスを抱えていたのやら。
 あぁ、この人を紹介する時の定型文よろしい名台詞があるな。紹介しておこう。戦乱、凶作によって穀物が失われ、民が飢えていると聞きつけ、かれは「穀物がなければ肉粥を食べれば?」と放言したと言われる。マリー・アントワネットのアレは創作だが、こちらは史書に乗っている。しかし史書そのものが創作バリバリであるため、こちらも割と怪しいのは否めぬ。

 司馬炎の発言の、「更に成進せるに似たり」から漂う自信のなさが切なくてヤバい。「成長してる、っぽいよね?」って陛下、そこは頑張って言い切りましょうよ。
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